
インディ500の余韻が残る次戦デトロイトは
ダブルヘッダーでした。
琢磨は以前からのスピード不足に
未だ悩まされるのか?!
まず、6/13に行われた
レース1。
琢磨は
予選16位でした。
そして、決勝はソフトである
レッドタイヤスタート。
事前の評判ではレッドタイヤは5周程度ですぐ垂れてしまうということが言われていて、
スタートするとやはり何台かそれに従ってタイヤ交換するマシンが続出しましたが、
琢磨は…
あれ? 換えない。。
なんと20周持たせることができました。
結果的にこれが良かったんですけど、ただ左リアタイヤで交換が遅れたようで
5秒ほど琢磨はロスしてしまいました。
途中、ローゼンクビストのアクセルがひっかかることで加速し
ウォールに突激しく突っ込む大変心配されるクラッシュ
(→次戦欠場ですが大事には至らず)で赤旗中断がありましたが、
琢磨はその後もシングルポジションを走り続け、概ね良しと思われました。
ただ、1つ気になったのは、琢磨がブラックタイヤに換えた直後は
温まりが悪いのか、しばらくラップペースが悪いこと。
最後はグロージャンの単独クラッシュで、この日2度目の赤旗中断。
トップを走っていたウィル・パワーは最後尾のマシンがピットロードに入って
停まるまで、クルーによるサービスを受けられず、ECUの故障(→交換)。
これより3位につけていた琢磨はリスタートでピットアウトする時に2位へ。
大いに表彰台を期待されたんですが、先程の懸念事項のタイヤ冷え性が起こって
ペースダウン。
残り僅か3周でしたが、
琢磨は2台に抜かれてしまい、
表彰台を逃す
4位フィニッシュでした。
予選までのスピード、予選順位を考えると数字だけでは良いんですが、
最後は少し残念でした。
1つ嬉しいことは上位チェッカーで、ドライバーズランキングは10位にアップしたこと。
Race Highlights // Chevrolet Detroit Grand Prix Race 1
佐藤琢磨(4位)
「
デトロイトではいつものことですが、少々荒れたレースとなり、とてもエキサイティングでした。とてもいいスタートが切れたレースだっただけに、結果は残念なものになりました。スコット・ディクソンは柔らかいレッドタイヤ装着だったために摩耗が進んでいたとはいえ、彼のパスしてウィル(パワー)のすぐ後ろの2番手に上がることができたのはうれしかったですね。その後に行った最初のピットストップで技術的なトラブルがあったのは残念でした。その原因は解明しないとなりません。そのトラブルだけで4~5秒はロスし、2台に先行を許したため、また彼らをオーバーテイクする必要が生まれました。最後のレッドフラッグは、パワーにとって本当に不運なものでした。今日のレースは彼のものでした。リスタートではチャンスがあったのですが、最終コーナー立ち上がりでトラクションが得られず、ターン1でリナス・ヴィーケイ(シボレー)にインに入られました。僕はラインを外れ、タイヤかすを拾ってチャンスを失いました。それでも、自分たちのスタート位置を考えれば、僕が4位、チームメートたちが5、6位に続いたことは、僕たちがレースでスピードを発揮できていたことの証明です。チームは明日の予選、そしてレース2に向けて多くの有益なデータを集めることができました。」
翌日の
レース2。
琢磨は前日のレースペースはそこそこ良かったこともあり、それの正常進化的な
セッティングの方向性でしたが、なぜかそれが上手くいかず
レース1より
予選順位が下がる
19位でした。
決勝は琢磨はレース1と同じレッドタイヤでスタート。
琢磨はオープニングラップでスタート良く順位を上げましたが、
いきなり他車のクラッシュありフルイエローとなると、
後方だった琢磨はすぐにピットインし、ここでもうブラックタイヤへ。
前日は2ピットでしたが、これにより最低3ピットすることになりました。
琢磨は後は全て前日同様ブラックタイヤへ交換し走りましたが、
温まりの悪さは同様でした。
タイヤが良くなれば、オーバーテイクは結構あったんですけどね。
調子悪い中、
琢磨は最後10位で追われるポジションにいましたが、
残り7周でのリスタートでブレーキミスありオーバーシュート。
さらにマーブルを拾ってしまって2ポジションダウンの
12位フィニッシュでした。
ドライバーズランキングは琢磨は10位キープです。
Race Highlights // Chevrolet Detroit Grand Prix Race 2
佐藤琢磨(12位)
「
デトロイトでの2レース目は厳しい戦いになりました。土曜日のレース1より、私たちのマシンはスピードが失われていました。予選でのパフォーマンスが悪く、結果は19番手でしたが、レースでの私たちは土曜日と同じように力強く戦うことができていました。作戦も非常によかったと思います。しかし、マシンは十分なスピードを出せるものになっておらず、ポジションを上げて行くことができませんでした。トップ10フィニッシュが可能なレースとなっていながら、結果は12位。昨日は4位フィニッシュできたことを考えると、今日の戦いぶりは納得のできるものではありませんでした。それでも、この2日間でとても多くのいいデータを集めることができたと思います。ナッシュビルとロングビーチとふたつのストリートレース、そして、それらの2戦を含めた残りのシーズンに向け、ギアをアップして戦って行きたいと思います。」
それにしても、気になったのが
「ノー」マスクでした。
現地は屋外はもうノーマスクでいいらしいんですけど、そうは言っても
“コロナ禍前の”普通の距離感で大きい声や向かい合ったりでしゃべっていたら
屋外も屋内もないとは思うんですけど、大丈夫なのか?!
(F1も近くそうなるんだろうか?!)
イギリスで行われていたG7でも
“もういいでしょう”とマスク外して話していて、
そちらはパフォーマンスだろうからともかく。
この度のインディカー見ていて、早く訪れてもらいたい明るい未来と
不安が同居するような不思議な感覚を抱いたレースでもありました。