2018年11月06日
オンボード動画 ポルシェ911 GT2 RS MR ニュル量販車最速ラップ
映像 6分40秒3の記録
ポルシェがニュルブルクリンクで新たな伝説を作った。
2018年10月25日。マンタイ・レーシングと手を組み、20.6kmにおよぶノルドシュライフェを6分40秒3でラップしたのだ。
ドライバーはラース・カーン(トップ画像の右からふたり目)。秋に染まるニュルブルクリンクは、当日はドライコンディションだった。タイムアタックのオンボード映像が届いたのでご覧頂きたい。
ポルシェ911 GT2 RS MR、ニュル量販車最速ラップ ランボから奪還
ニュルブルクリンク 6分40秒33で周回
ポルシェ911 GT2 RS MRが、ニュルブルクリンクの量販車最速ラップを更新した。発表によれば、6分40秒33を記録したという。
公道走行可能な量販車のこれまでのラップレコードは、ランボルギーニ・アヴェンタドールSVJの6分44秒97であった。
GT2 RSのシャシーとサスペンションを、ポルシェ、さらに911 RSRでWECを闘うマンタイ・レーシング(Manthey-Racing)により、同サーキットを攻略するためにモディファイ。3.8ℓの心臓部については、市販仕様から変更されることはなかった。
ポルシェが言うには、ラップを記録した911 GT2 RS MRと、マンタイ・レーシングが市販しているGT2 RS MR(サーキット走行可能モデル)の相違点は、バケットシートの有無だけだという。ニュルブルクリンクの推奨安全対策の一環として採り入れたものであり、ウエイト面の恩恵はないそうだ。
まぁ、いいのかな?
ポルシェ911 GT2 RS MR、2018年7月に塗り替えられたニュル北コース量産車最速ラップを再更新
10月25日、ポルシェはドイツ・ニュルブルクリンク北コース“ノルドシュライフェ”で『ポルシェ911 GT2 RS MR』のタイムアタックを実施し、6分40秒3というタイムをマーク。同コースにおける量産車最速ラップタイムを4.67秒更新した。
今回のアタックでポルシェが持ち込んだのは2017年にデビューし同年9月にノルドシュライフェで当時の量産車最速タイムを記録しているポルシェ911 GT2 RS。これにニュルブルクリンクを知り尽くす名門レーシングチーム、マンタイ・レーシングによる特別なセットアップが施された車両だ。
VLNニュルブルクリンク耐久シリーズやブランパンGTシリーズなどのGT3レースではポルシェ911 GT3 Rを、WEC世界耐久選手権ではポルシェ911 RSRを走らせる同チームの技術者は今回、シャシーやエアロダイナミクスといった領域に手を加え700馬力を誇るポルシェ史上最速のロードカーを強化。
今年7月に『ランボルギーニ・アヴェンタドールSVJ』によって塗り替えらたニュルブルクリンク北コースの量産車最速タイム、6分44秒97を上回るレコードラップの樹立をサポートした。
「ドライブはとても楽しいものだったよ」と語るのはアタックを担当したポルシェのテストドライバー、ラース・ケルンだ。
ノルドシュライフェでのレコードタイムアタックや多数のVLN参戦によりニュルブルクリンクを熟知する31歳のドイツ人は、日没の迫るなかで1度きりのアタックを成功させると「新しいパッケージでもクルマのバランスはとても良い。ベストタイムを出すために大きなリスクをとる必要がなかったよ」と911 GT2 RS MRの印象を語った。
また、マンタイ・レーシングのニコラス・レーダーCEOは「この結果をとても誇りに思う。すでに世界最速級のスピードを示していたポルシェ911 GT2 RSをさらに速くすることは、我々にとっても大きな挑戦だったからね」とコメントしている。
ポルシェ911 GT2 RS MRがナンバー付き車両によるニュルブルクリンクの新レコードを樹立。「MR」ってどんな意味?
ポルシェ911 GT2 RS MRが、ニュルブルクリンク北コースにおける市販車最速タイムレコードを更新、6分40秒3を叩き出したというニュースがドイツから届きました。とはいえ、ポルシェ自身も「ロードリーガルスポーツカーとしての最速タイム」と言っているように、純粋な市販車というわけではありません。
そもそも、2017年に誕生したポルシェ911 GT2 RSは700馬力(515kW)、750Nmというポルシェ史上最強のスペックを誇る3.8リッター水平対向6気筒ツインターボエンジンを、カーボンなど軽量パーツを多用することで1470kgまで絞り込んだボディに搭載したスペシャルモデル。そのプロダクション状態でもニュルブルクリンク北コースのタイムアタックを実施、6分47秒3というタイムを達成しています。
今回、そのポルシェ史上最速マシンが7秒ものタイムアップを果たした原動力は、その名前に示されています。車名に加えられた「MR」という2文字のアルファベットは、ミッドシップではなく、『マンタイレーシング』を意味するものなのです。マンタイレーシングといえば、ニュルブルクリンクで開催されているVLN耐久レースにおける有力チームであり、VLNレースの象徴といえる24時間耐久では6度の総合優勝に輝いているという実績を持つ名門中の名門。
しかも、マンタイレーシングの資本は51%をポルシェが持っているという深い関係にあります。そのマンタイレーシングのノウハウを注ぎ込んだスペシャル仕様が、ポルシェ911 GT2 RS MRというわけです。ですから厳密にいえば市販車最速ではなく、日本風に言うと「ナンバー付き車両の最速タイム」と理解すべきでしょう。
とはいえ、エンジンはそのまま。シャシーと空力のセッティング変更が、この新レコードタイムにつながったといいます。驚くべきは、そのアタックがぶっつけ本番で一本限りだったということ。アタックドライバーはニュルブルクリンク北コースを熟知していたとはいえ、ギリギリのリスクをとらずに、これほどのタイムアップを果たしたというのはポルシェ911 GT2 RSのポテンシャルが高いこともあるでしょうし、マンタイレーシングのノウハウが素晴らしいということもあったのでしょう。
ちなみに、セッティング以外で市販版との変更点は、ドライバーシートをレース仕様のフルバケットタイプに交換したことくらいといいます。もともと軽量なシートを与えられている911 GT2 RSゆえ、フルバケットシートを装着しても軽量化には寄与しなかったというエピソードもさすがです。
文:山本晋也
Posted at 2018/11/06 18:49:21 | |
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ポルシェ | 日記
2018年11月06日
2020年“ラリー・ジャパン”招致への一歩。FIAやWRCプロモーター関係者が新城ラリー視察
2020年の開催を目指すWRC日本ラウンド“ラリー・ジャパン”開催実現に向けた一環として、11月3日~4日に全日本ラリー選手権の第10戦として愛知県新城市を舞台に争われる新城ラリーをミシェル・ムートンやティモ・ラウティアイネンといったFIA関係者、マーク・ディオンといったWRCプロモーターの関係者が訪れている。
当初、2019年の開催を目指していたラリー・ジャパンだが、10月に発表された2019年開催カレンダーには記載されず。招致準備委員会は2020年の開催を目指して活動を継続している。
今回、新城ラリーはFIAやWRCプロモーターによりWRC本戦の開催が可能かどうかを判断する”キャンディデートイベント”として位置づけられており、関係者による視察が行われた。
ラリー開幕前の2日(金)、サービスパークとなる新城総合公園ではデモカーを使用してオフィシャルのレスキュー訓練が行われており、FIAおよびプロモーター、さらにラリー・ジャパンの招致委員会でアドバイザーを務めるヤルモ・レーティネンが視察を行った。
このレスキュー訓練はクラッシュした車両のルーフを工具で切断し、ドライバーを救出する本格的なものだったが、訓練に参加したオフィシャルは「WRCの各イベントでレスキュー訓練が行われているようですが、他のイベントと比べてルーフを切る作業が遅いとムートンさんから言われました」と言う。
その後、視察団は夕方には新城文化会館に移動してセレモニアルスタートの視察を行い、ムートンらもスタートフラッグを振った。
ここでは穏やかな表情を見せていた視察団だったが、新城ラリーのスタートはFIA視察団にどのように映ったのか?
FIAおよびプロモーターによる視察は3日(土)にも続き、午前中はラリー・ジャパンでサービスパークが設置される予定のモリコロパークを訪れ、同日に開催されているTOYOTA GAZOO RACINGラリーチャレンジを視察する予定。
その後、午後には新城市に戻り、新城ラリーのスペシャルステージ(SS)を視察する予定となっている。
Posted at 2018/11/06 18:14:47 | |
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自動車業界あれこれ | 日記