2020年04月09日
400馬力のターボエンジンのオイルが0W-20だと!?
このサイトをご覧いただく読者の方なら、愛車のエンジンオイルの指定粘度はご存知だろう。さらには、最近の新車の純正オイルって柔らかいなと、お思いの貴兄も多いかも。現行スカイライン400RのV型6気筒3.0ℓツインターボエンジンは、405psもの出力を出しながら、純正指定のオイルはなんと0W-20! 純正オイルの指定粘度の低下がスゴいことになっている!REPORT:森田 準(ニューモデル速報)
近年の自動車開発における大きな命題のひとつが低フリクション(抵抗)化で、その対策はクルマ全体に、くまなく及ぶ。
特にエンジンは本体のみならず、各種ポンプ類やタービン、エアコンなど、装着される補機類も数多く、それらひとつ一つが機械的なフリクションの要因となるために、あらゆる策が講じられている。
今回のお題の結論から言えば、純正エンジンオイルの指定粘度が下がっているのは、兎にも角にも、燃費向上の妨げになるエンジンの内部抵抗を減らしたいからに違いない。
基本的なことでご存知の方ばかりだとは思うが、大雑把に言って、エンジンオイルの粘度指数は数字が大きい方が硬い=ドロドロしていて、小さければ柔らかくサラダオイルのようなサラサラな方向になる。
ドロドロの液体とサラサラな液体をかき混ぜる際に、どちらの抵抗が多いかは、流石に説明する必要もないだろう。
今や純正オイルは0w-8なんてのも!
今やエンジン出力と同レベルに低燃費生のが求められるので、必然的にエンジンオイルも低粘度になってくる。
そして、軽自動車やコンパクトカーではもはや0W-8なんて領域になっている。一例をあげると日産の軽自動車デイズやトヨタの新型ヤリスなどが0W-8を指定している。
ひと昔前のハイパワーターボ車であるランエボやWRX STI、スカイラインGT-Rあたりでの純正指定は5W-30くらいが相場。
エンジンをブン回して走る人や、サーキット走行などを趣味にしているオーナーは、保険的な意味合いもあって15W-50なんて粘度のオイルを入れていた。
筆者もかつて乗っていた80スープラには、が280psに対してブーストアップで400ps近く出ていたので15W-50を選んでいた。
なので、昨今の低粘度指定については、自身も単純に凄いなあとは思っていた。
400Rのタービンは最高許容回転数は24万回転/分!
そんな折、「新型スカイラインのすべて」の取材時に、特に驚きを覚えたのが前述のスカイライン400R。V6ツインターボの405psエンジンの純正指定が0W-20というのは、にわかには信じがたかった。
しかも400Rに装着されているツインターボのタービンの最高許容回転数は24万rpm(回転/分)で、それを定常22万rpmで使っている。
タービンの大きさはだいぶ大きいが、スカイラインGT-Rのあたりのタービンの回転数が恐らく10万rpm前後だと思うので、400Rのタービンがいかに高回転で使用されているかご理解いただけるだろう。
そして、この過酷に使われているタービンの軸受部分もエンジンオイルで冷却する必要がある。
なので、エンジン開発のエンジニアになぜそんな低粘度オイルで大丈夫のかを訊いてみれば、クランクメタルの材質や各部のクリアランス設定などで対応しているそうで、特に樹脂コートなども行っていないという。
ただ、前提として例に挙げたスカイラインGT-Rなどの20数年前と比べれば、基本的な加工精度や、コーティング技術の向上が貢献しているのは間違いないだろうし、オイル自体や添加物の品質が向上していることもまた事実ではあろう。
自動車開発や、周辺技術の進歩まだまだ止まることはなさそうだ。
Posted at 2020/04/09 22:28:39 | |
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自動車業界あれこれ | 日記
2020年04月09日
VW アルテオン と ティグアン に初のPHV、2020年内に設定へ
フォルクスワーゲンは3月30日、『アルテオン』(Volkswagen Arteon)と『ティグアン』(Volkswagen Tiguan)に2020年、プラグインハイブリッド車(PHV)を設定すると発表した。
フォルクスワーゲンは現在、欧州で改良新型『パサート』に、PHVの『パサートGTE』 を設定している。パサートGTEのPHVパワートレインは、エンジンが直噴1.4リットル直列4気筒ガソリンターボ「TSI」で、最大出力156hpを発生する。これに、最大出力115hpのモーターを組み合わせる。システムトータルでは、218hpのパワーと40.8kgmのトルクを引き出す。トランスミッションは、6速デュアルクラッチの「DSG」だ。
二次電池(バッテリー)は、蓄電容量を従来の9.9kWhから13kWhへ、3割大容量化したリチウムイオンバッテリーだ。これによりEVモードの航続は、WLTP計測で最大56kmとした。フォルクスワーゲンによると、平均的な顧客の1日の移動距離の42kmを上回るという。
フォルクスワーゲンは、このパサートGTEに続く形で、アルテオンとティグアンに2020年、PHVを設定する計画だ。フォルクスワーゲンはEVとPHVを電動化の主軸と位置付けており、アルテオンとティグアンにPHVを初設定することにより、電動化を加速していく。
Posted at 2020/04/09 22:23:51 | |
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フォルクスワーゲン | 日記
2020年04月09日
【レーシングドライバーが解説】なぜ、スーパーカーは真ん中にエンジンがあるの?
前後重量配分に優れた好レイアウト
自動車のパッケージングには様々なスタイルがある。スポーツカーのジャンルでは、ドライバーシートの後方にエンジンを搭載する「ミドシップ(ミッドシップ)レイアウト」を採用するクルマが多い。スーパーカーがこうした車体のほぼ中央に、最も重たいエンジンが搭載するのは、走行性能を高めたいからに他ならない。Z軸(車体の重心位置を上下に貫く軸)回りの慣性モーメントを小さくすることができ、俊敏な運動性能を実現できるのだ。
「Z軸回りの慣性モーメント」というフレーズは古くから使われている。自動車は物理の法則に則って動く物体であり、走行時にGが発生し慣性力も生まれる。こうした事は高校の物理(今は中学?)で学ぶ事だが、クルマの動的特性に関連づけて説明することは少ないはずだから、一般の人には分かりにくい表現だろう。
だが、自動車業界では開発、レース、ドライビングスクールなど多くの分野で常識的に使われる言葉なので、知らなかったという人はこの機会に知識として養っておくといいかもしれない。
自動車は様々な機械、部品の集合体であり、その総和が総重量となる。部品の重さはそれぞれであり、最も重たいのがエンジンやトランスミッションといったパワートレイン。近年は、モーターやバッテリーを備えるPHVやEVも増え、相対的に重量は大きくなってきている。
自動車には、そうした質量の中心となる「重心」があり、運動力学的な中心として存在するわけだ。人間の身体であれば、重たい頭、胴体、両腕、両足などの部位が繋がり、おへその辺りに重心位置がある。体操の選手がアクロバティックな運動をする時、この重心位置を意識して様々な運動姿勢を制御しようとするように、自動車の走行制御も重心にかかる各方向への動きを制御することが基本になるわけだ。
先述の「Z軸回りの慣性モーメント」について。クルマの重心を基点として車体を上下に貫く軸を「Z軸」。前後の貫く軸を「X軸」、左右に貫く軸を「Y軸」、それぞれの軸を基に発生する車体の動きを「ヨー」「ロール」「ピッチ」と呼んでいる。
コーナーで車体がロールするとか、荒れた道で前後にピッチングが起こるとか、コーナーでヨーの立ち上がりが早い、など自動車のインプレッション記事で表現される用語を理解するうえで必要不可欠な事柄と言える。
スポーツカーが減り、燃費に関する記事や自動運転の云々など、こうした自動車の動的特性について書かれる記事も減少しているため「知らなかった」という読者は多いだろう。
私が主宰しているドライビング理論(テクノロジー)アカデミーの「中谷塾」ではこうした物理理論に基づいた自動車の動的特性について解説している。僕が「理論派」と呼ばれる所以だ。
話を戻すと「Z軸回りの慣性モーメント」が小さいとヨー方向の動きを起こしやすく、また収束しやすい特性になる。そのために「ミドシップ」は重たいエンジンやトランスミッションなどを車体の重心近くに配置する手法を取るのだ。
ヨー(Z軸)の立ち上がりやすく収束もしやすければ、コーナーでステアリングを切り込んだ時に素早くノーズがインを向きリアタイヤも追従する。コーナー立ち上がりでヨーが直ぐに収まり直線加速状態に移行しやすいなど、速く走る上で好都合になるのだ。
それゆえスポーツカー、スーパーカーの多くはミドシップレイアウトを採用し、F1やWECマシンなどもミドシップレイアウトが当たり前となっている。
2トン近くもある重量級のクルマともなれば、本来運動性能が悪い。慣性の法則により動的アクションを起こしやすく、一度動き出すとなかなか止められない。軽量なライトウェイトスポーツが運転すると楽しく感じるのは、慣性質量が小さくアクションを起こしやすいため、俊敏な動的特性が感じられるだろう。
ミドシップレイアウトを採用すれば、V12気筒のような重いエンジンを搭載する重量級のクルマでも、ヨー方向の動きはライトウェイトスポーツと同様に軽快になるというわけだ。
少しは理解を深めていただけただろうか。こうしたクルマの動的理論に興味を抱き、さらに学びたいと思うなら「中谷塾」の受講をお薦めしたい。
Posted at 2020/04/09 22:21:31 | |
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自動車業界あれこれ | 日記
2020年04月09日
スバル米国販売、12年ぶりに減少 2020年第1四半期
SUBARU(スバル)の米国部門のスバルオブアメリカは、2020年第1四半期(1~3月)の新車販売の結果を発表した。総販売台数は13万0591台。前年同期比は16.7%減と、12年ぶりに前年実績を下回った。
最量販車は、『フォレスター』。ただし、第1四半期実績は、3万9080台。前年同期比は3.9%減と、マイナスに転じた。
もうひとつの主力車種が、『アウトバック』(日本名:『レガシィ アウトバック』に相当)。第1四半期は3万2615台を販売。前年同期比は22%減と2年連続のマイナスだ。セダンの『レガシィ』(日本名:『レガシィB4』に相当)は、20.5%減の6535台と減少傾向にある。
『クロストレック』(日本名:『XV』に相当)は第1四半期、2万1516台を販売。前年同期比は17.9%減と2年連続で前年実績を下回った。3列シートの新型SUV、『アセント』も、18.1%減の1万5624台にとどまる。
『WRX』シリーズは、『WRX STI』を含めて4540台を販売。前年同期比比は26.8%減と、引き続き落ち込んだ。『インプレッサ』(「WRX」を除く)は第1四半期、1万0289台を販売。前年同期比は25.3%減と、引き続き減少した。
スバルの2019年の米国新車販売台数は、初の70万台超えとなる70万0117台。前年比は3%増と、11年連続で前年実績を上回っている。
Posted at 2020/04/09 22:16:15 | |
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富士重工 | 日記
2020年04月09日
スバル 国内生産拠点の停止を4月9日に前倒し 新型コロナウイルス影響で新たに部品調達に支障
スバルは、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、新たに部品の調達に支障が出ることから、国内生産拠点の停止を、当初予定していた4月11日から2日前倒しして4月9日から操業を停止すると発表した。操業再開予定の5月11日は変更しない。
スバルは、新型コロナウイルスの影響による世界的な新車需要の低迷と、サプライチェーン(部品供給網)の問題から、完成車を生産する群馬製作所の本工場と矢島工場、エンジン、トランスミッションを製造する大泉工場を4月11日から生産を停止する予定だった。国内生産モデルで、新たに部品の調達に支障が生じることが判明したため、4月9日、10日も操業を停止することを決めた。
スバルの国内生産拠点の操業再開はゴールデンウィークの連休明けの5月11日からを予定している。このため、4月の操業は6日間だけとなる。群馬製作所の従業員数は約1万0400人で、生産台数は1日当たり約2300台。
群馬製作所の2019年の生産実績は61万9000台で、2020年は69万台を生産する計画だったが、下方修正する見通し。
米国の完成車拠点のスバル・オブ・インディアナ・オートモーティブ(SIA)は3月23日から4月17日までの操業停止は変更しないとしている。
スバル、群馬製作所の生産停止予定を2日前倒し コロナで部品調達困難に
スバルは6日、群馬製作所(群馬県太田市)稼働停止を2日前倒して9日から開始すると発表した。新型コロナウイルスの感染拡大の影響で新たに調達が困難となる部品が判明し、停止日数を当初の17日間から19日間に延ばす。減産台数は約4600台増え、約4万3700台程度となる見込み。
稼働停止するのは完成車工場の本工場および矢島工場、エンジン・トランスミッション工場の大泉工場。期間は当初予定していた停止開始日の11日から2日間前倒しし、5月1日まで稼働日ベースで19日間操業を一時停止する。5月2~10日は長期連休期間なので、操業再開は11日からを予定する。
米完成車工場のスバル・オブ・インディアナ・オートモーティブ(SIA)は、3月23日から生産を停止しており4月20日に再開する予定だ。稼働日ベースで19日間停止し、減産台数は3万2300台程度となる見通し。
同社が1月に発表した2020年暦年の生産計画は、群馬製作所が69万台、米国が41万台の計110万台。新型コロナによる減産影響は現時点で、7万6千台規模になるとみられる。
乗用車メーカー全8社が、新型コロナによるサプライチェーンの影響などで国内生産工場の稼働停止に踏み切っている。この中で、スバルは完全停止期間が19日間と最も長くなる。
自動車メーカーの国内生産停止、影響受ける1次・2次取引先は4万7000社 新型コロナウイルス
新型コロナウイルスの感染拡大で国内自動車メーカーが生産拠点を一時的に停止する計画を相次いで発表している中、東京商工リサーチは、国内自動車メーカー主要7社の取引先状況を発表した。
国内自動車メーカー主要7社とグループ会社と直接取引のある1次、間接取引の2次の取引先数を調査したところ、仕入先数は1次が1万7812社、2次が3万4354社で、重複を除く1次と2次の合計は4万6911社に達する。販売先数は1次が1万3731社、2次が1万8581社で、重複を除くと合計3万0004社だった。
1次仕入先のうち、製造業は7540社で4割を占めた。1次仕入先の本社は愛知県が4081社で最多。東京都の3520社、大阪府の1309社と続く。地区別では1次仕入先は関東が6739社、中部が6247社で、この2地区で全体の7割に達した。
資本金別では、1億円未満(個人企業を含む)の中小企業が1次仕入先が1万5511社で構成比は87.0%。2次仕入先は2万7169社でも構成比は79.0%と大多数を占めた。
新型コロナウイルスの感染拡大の影響による海外製部品の調達に支障がでていることや、需要低迷で、国内の完成車工場も相次いで生産が停止となる。自動車業界はすそ野が広く、多くの中小企業が生産に関わっており、自動車メーカーの操業停止や減産が長期化した場合、下請先などの中小企業への影響が深刻さを増す可能性がある。
VWと日産が欧州の生産停止を延長、FCAは株主総会を延期…新型コロナウイルスの影響
◆VWはドイツ国内工場の生産停止を4月19日まで延長
フォルクスワーゲングループ(Volkswagen Group)は3月31日、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の影響によるドイツ国内の工場の生産停止を、4月19日まで延長すると発表した。
今回の発表は、新型コロナウイルスの感染拡大によって、自動車の需要が低下していることと、一部サプライチェーンからの部品供給が滞っていることを受けての対応だ。
フォルクスワーゲングループは、ドイツ国内のドレスデン、エムデン、オスナブリュック、ヴォルフスブルク、ツヴィッカウ、ハノーバー、ブランズウィック、カッセル、ザルツギッター、ケムニッツなどの工場において、生産停止を4月19日まで延長する。
フォルクスワーゲングループは、生産再開に向けて集中的に準備を続けている。また、従業員を新型コロナウイルスの感染拡大から保護する取り組みも、大幅に強化していく。
◆日産は英国生産の停止を4月末まで延長
日産自動車(Nissan)の欧州部門は4月3日、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の感染拡大を受けて、英国における生産停止を延長すると発表した。
日産自動車の欧州部門は3月17日、新型コロナウイルスの影響により、英国サンダーランド工場での車両生産を一時的に停止した。サンダーランド工場では、EVの『リーフ』をはじめ、SUVの『キャシュカイ』や『ジューク』を組み立てている。同工場での生産停止を今回、4月末まで延長することが決められた。
なお、工場の操業停止の期間中、工場の従業員の大部分は、英国政府の新型コロナウイルスの雇用維持制度に基づいて、雇用が維持される。
日産自動車の欧州部門は、事業の継続に不可欠な活動を維持しながら、この危機を乗り越え、欧州で事業が再開できる時期に備えて準備していく、としている。
◆FCAは年次株主総会を6月下旬に延期
FCA(フィアット・クライスラー・オートモービルズ)は4月3日、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の感染拡大を受けて、年次株主総会を延期すると発表した。
FCAは当初、4月16日に年次株主総会を開催する予定だった。しかし、新型コロナウイルスの影響により、年次株主総会を6月下旬に延期することを決定した。
なお今回の決定により、PSAグループと合併契約の締結時に発表されていた2019年の11億ユーロの通常配当に関する決議が延期される。FCAは、年次株主総会の正確な日程は、決まり次第発表する、としている。
Posted at 2020/04/09 07:17:21 | |
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