2020年04月16日
三菱 ミラージュが大幅改良。デザイン一新とともに、予防安全装備を強化
2020年4月16日、三菱自動車はグローバルコンパクトカーのミラージュの内外装を一新し、予防安全装備を強化するなど、大幅な改良を行ったと発表した。車両価格は143万2200円から156万9700円。
スクエアなラインでシャープに
三菱 ミラージュは日本だけでなく、欧州、米国、タイをはじめ、世界約 70カ国以上で販売されるグローバルで、累計世界販売台数は約 67 万台という人気モデルとなっている。
現行型のミラージュは1.2L エンジンを搭載した 5ドア 5人乗りのコンパクトハッチバックだが、今回、そのデザインを一新するとともに、 予防安全装備を強化するなど、大幅な改良を受けることになった。
具体的には、フロントフェイスに最新のデザインアイコン「ダイナミックシールド」を採用してイメージをスポーティなものに一新。リアに はL字型 LED コンビネーションランプと縦型リフレクターを新たに組み込んでワイド感と安定感のあるものとしている。また、これにあわせて新デザインの15インチアルミホイールを組み合わせている。
インテリアにも手が加えられ、新デザインのメーターパネルをカーボン調のものとし、シート生地を変更。さらにアームレストを上質なファブリックとするなど、質感の向上が図られた。
予防安全装備の強化も今回の改良の大きなポイントで、衝突被害軽減ブレーキシステムに歩行者検知機能を追加。さらに前方車両に対する作動速度を5~80km/h に拡大したほか、車線逸脱警報システムやオートマチックハイビーム、雨滴感応オートワイパーを全車に標準装備した。さらに、Gグレードにはクルーズコントロールを標準装備している。これらにより、新型ミラージュは国が推奨する新しい自動車安全コンセプト「サポカーS ワイド」に該当することになる。
ボディカラーはホワイトダイヤモンドとサンドイエローメタリックの2色を新たに設定し、全8色の展開。車両価格は、Mグレードが143万2200円、Gグレードが156万9700円となる。
三菱 ミラージュの顔をダイナミックシールドにしたらカッコ良くなった
三菱自動車は、コンパクトカー『ミラージュ』のフロント・リヤデザインを一新するとともに、 予防安全装備の強化などの大幅改良を施し、4月16日(木)から発売すると2020年4月16日発表しました。メーカー希望小売価格は、143万2,200~156万9,700 円(消費税 10%込)。
モデル概要
変更の特長はフロントとリヤデザインの一新し、三菱自動車のデザインコンセプトである「ダイナミックシールド」を採用しました。
シャープかつ力強いルックスになり、ボディサイドから中央に向かって包み込むバンパーのプロテクト形状とフロントグリル部を水平・垂直基調のスクエアなラインで構成することで、シャープさと力強さを高まっています。
またフォグランプをバンパーサイドに配置することで、ワイドで安定感のあるフロントデザインになりました。ヘッドライトは、フロントグリルからの左右へ広がる連続感のあるデザインになり、さらにLED デイタイムランニングランプを採用することで、日中の被視認性が高まりました。(「G」グレードに標準装備)。
リヤデザインはL字型に均一に光る面発光タイプのLEDコンビネーションランプと、リヤバンパーコーナー部に配した縦型リフレクターにより、ワイド感と安定感を演出されてます。
その他にスポーティな新デザインの15インチアルミホイールを採用し、またボディカラーは強い輝きと陰影を併せ持つホワイトダイヤモンドと、『eKクロス』で好評のサンドイエローメタリックの 2 色を新たに設定し全8色展開になりました。
ミラージュ試乗記
評価見直し必至!内外装、走りの質感が増し一段とコストパ向上
インテリアも変更
インテリアでは、パワーウインドウスイッチパネルと、新デザインのメーターパネルをスポーティなカーボン調へと変更し、質感が向上しています。またフロントドアのアームレストを肌触りの良いファブリックとすることで、上質感が出ています。
シートでは、スポーティな印象の幾何学柄にアクセントカラーを加えたシート生地を採用しました。シート色は、「G」グレードはスポーティなブラックに、「M」グレードは明るい印象のライトグレーとなってます。
安全装備も進化
安全装備では、衝突被害軽減ブレーキシステムは、歩行者検知機能を追加すると共に、前方車両に対する作動速度を、約 5~30km/hから約 5~80km/hに拡大することでより安全性が向上しています。
さらに車線を外れそうになると警報で注意を促す車線逸脱警報システムと、自動でハイビームとロービームを切り替える、夜間の視認性が高まるオートマチックハイビームを標準装備しました。
新しい考え方として、ヘッドライトのスイッチからOFFポジションを廃止し、ヘッドライトのつけ忘れを防止する装備に変更しました。さらに、雨量に合わせてワイパーの動作スピードを自動で切り替える雨滴感応式のオートワイパーを新しく採用することで、雨の日の視界確保、安全運転に役立ちます。また、高速道路などでの利便性を向上させたクルーズコントールは「G」グレードに標準装備されます。これらの変更により、サポカーSワイドに該当しています。
価格・グレード
グレード「M」:143万2200円
グレード「G」:156万9700円
【スペック両グレードとも共通】
エンジン:1.2LMIVEC 3気筒ガソリン NA
変速機:INVECS III CVT
駆動方式:FF
【大胆な整形術を敢行!】ミラージュが今どき三菱車顔の仲間入り。安全装備も充実してサポカーSワイドに
三菱自動車は2020年4月16日、コンパクトカー「ミラージュ」の前後デザインを一新するとともに、予防安全技術を強化するなど大幅改良を実施し、同日より全国の三菱自動車販売店で発売した。価格は143万2200~156万9700円。
今回、特に目を引くのが、エクステリアデザインが大幅に変更されていること。フロントフェイスは、三菱自動車の最新モデルに共通するフロントデザインコンセプト「ダイナミックシールド」を採用。ボディサイドから中央に向かって包み込むバンパーのプロテクト形状と、フロントグリル部を水平・垂直基調のスクエアなラインで構成することで、シャープで力強いデザインとなった。さらにフォグランプをバンパーサイドに配置し、ワイド感と安定感を強調する。
ヘッドライトはフロントグリルから左右へ広がる連続感のあるデザインとし、「G」グレードにはLEDデイタイムランニングランプ(DRL)を採用することで、日中の被視認性を高めた。
これに呼応する形でリヤデザインも変更。L字型に均一に光る面発光タイプのLEDコンビネーションランプを採用。これと縦型に配したリフレクターによりワイド感と安定感を演出している。
インテリアは、新デザインのメーターとパワーウインドースイッチパネルをカーボン調とすることでスポーティなイメージし立てるとともに質感を向上させた。また、フロントドアのアームレストを肌触りのいいファブリックとすることで上質感も演出する。
シートにはスポーティな印象の幾何学柄にアクセントカラーを加えたシート生地を採用。アクティブ感や遊び心のあるデザインとした。シートカラーは「G」グレードがスポーティなブラック。「M」グレードは明るい印象のライトグレーの設定。
安全面の強化が図られたのもトピック。具体的には、衝突被害軽減ブレーキ[FCM]に歩行者検知機能を追加するとともに、前方車両に対する作動速度を従来の約5~30km/hから約5~80km/hに拡大することで安全性を向上させた。
また、車線逸脱警報システム[LDW]とオートマチックハイビーム[AHB]を標準装備とし、より安心・安全な運転をサポート。これにより経済産業省や国土交通省などが普及を推進する安全運転サポート車の「サポカーS ワイド」に該当した。
このほか、ヘッドライトの付け忘れを防止するためにスイッチのオフポジションを廃止。雨の日の安全運転に寄与する雨滴感応オートワイパーを新採用するなど、安全運転をサポートする機能を搭載した。
また、「G」グレードにクルーズコントロールを標準装備。高速道路などでの利便性を向上させた。
[バリエーション&価格]
〈FF・1.2L直3エンジン・CVT〉
G:156万9700円
M:143万2200円
三菱ミラージュ、内外装および安全装備を一新して登場!
4月16日、三菱自動車(以下、三菱)はコンパクト ハッチバック「ミラージュ」の大幅改良モデルを発表した。登場から8年目を迎えたミラージュはどのように変わった?
フロント&リアデザインを刷新
2012年に登場したミラージュは、タイで生産される逆輸入モデル。今回の大幅改良でフロント&リアデザインを一新。さらに先進安全装備を拡充した。
エクステリアは、最新の三菱モデルと共通デザインを採用。フロントまわりは、「エクリプス クロス」や「アウトランダー」とおなじデザインコンセプト「ダイナミックシールド」に変更された。
ヘッドライトは、フロントグリルから左右へ広がるデザインに変わった。上級グレード「G」は、新たにLEDデイタイムランニングランプを標準装備。フォグランプ位置もバンパー側に変更された。
リアまわりはコンビネーションランプをLED化。リアバンパーコーナー部には、縦型リフレクターを配置した。15インチアルミホイールのデザインも一新。
ボディカラーは、ホワイトダイアモンドとサンドイエローメタリックの2色を追加(いずれも有料色)。全8色から選べる。
インテリアはメーターデザインを変更。さらに、メーターとパワーウインドウスウィッチパネルの加飾をカーボン調にした。シート表皮もデザイン変更されている。
先進安全装備もアップデート。衝突被害軽減ブレーキシステムは歩行者検知機能を追加。さらに前方車両に対する作動速度を約5~30km/hから約5~80km/hに拡大した。
そのほか車線逸脱警報システム、オートマチックハイビーム、雨滴感応オートワイパーも標準化。Gにはクルーズコントロールも備わる。
新型ミラージュの価格はエントリーグレード「M」が143万2200円、Gが156万9700円。搭載する1.2リッター直列3気筒ガソリンエンジンに変更はなし、トランスミッションはCVTのみ。
文・稲垣邦康(GQ)
小兵なれど奮闘中! 三菱ミラージュ 2020年4月16日に大変身で起死回生を目指す!!
2019年11月18日に世界初公開され、同日よりタイで販売を開始された三菱の「新型ミラージュ」が、2020年4月16日についに日本にも導入される。
ミラージュとしては、日本自動車販売協会連合会(自販連)がまとめている、直近3カ月の販売台数を見てみると、
2019年12月:159台
2020年1月 :138台
2020年2月 :162台
と好調とは言えない状況だ。
ライバルの状況を見れば、登場初月となる2020年2月に、新型フィット:8221台(2020年2月14日発売)、新型ヤリス:3491台(2020年2月10日発売)と好調だ。フィットに関しては、旧型が混じった状態ではあるが、それでもミラージュと比べれば大きな差がある。
大幅なデザイン変更と先進安全装備の向上で、販売状況を好転させる起爆剤としたい三菱。今回は攻めの姿勢を見せた、奮起を期待したい「新型ミラージュ」の全貌をひと足お先にお届けする。また現在の三菱の販売状況から、これからの三菱の期待についても考察する。
文/遠藤徹
写真/MITSUBISHI
【画像ギャラリー】改良で男前に! 新型ミラージュと現行型を比較しながらチェック!!
■ダイナミックシールドで男前に仕上がったフロントマスク
三菱自動車は2020年4月16日にコンパクトハッチバック「ミラージュ」をマイナーチェンジし復権を目指す。
今回はかなり大幅な改良で内外装のデザイン変更、安全対策を中心とした装備の充実、ボディカラーの再編などが中心。コストアップによる値上げは車両本体ベースで2~5万円。すでに事前の予約受付を開始しているが、組み立てるタイの工場は新型コロナウイルスの影響で稼働をストップさせており、現時点での納期は2020年6月以降になる見通しである。
マイナーチェンジの内容は外観がフロントマスク、リヤのバンパー&ハッチゲートパネル、アルミホイールのデザイン変更など。フロントはグリル、ボンネットパネル、バンパーのデザイン変更でガラリと変え、見栄えをよくする。
現行型ミラージュ(日本仕様)。全長4m未満の5ナンバーコンパクトカーで1.2Lの直3NAエンジン搭載
三菱車のデザインアイコンである「ダイナミックシールド」を採り入れた新たなフロントマスク。コンパクトカーということで、デリカのようなアグレッシブさは控えめだ
フロントマスク変更で全長のみ若干伸び、全長3845×全幅1665×全高1505mm(タイ仕様)となった
ヘッドランプ回りにLEDの白色灯をラウンドさせた上級志向の顔つきとする。リヤはバンパーの意匠を変えて見栄えを良くしLEDコンビランプを採用する。15インチアルミホイールはスポーク幅を太くした新デザインで高級感を盛り込む。
内装はブラック基調でグレー&ブラックのシート地を上質な材料を採用、これに合わせた内張の仕立てとする。上級グレードには本革巻のステアリングホイールを装備する。
新型ミラージュ(タイ仕様)の内装。インパネまわりのデザインは、現行型とは変わっていない
インパネまわりは大きく変えない。ボディカラーはモノトーンのみトータル8色で従来モデルと同じだが、サンライズオレンジメタリックとホワイトパールの両有料色が、それぞれサンドイエローメタリックとホワイトダイヤモンドに入れ替わる。あとのワインレッドパール(有料色)、レッドメタリック、セルリアンブルーマイカ、クールシルバーメタリック、チタニウムグレーメタリック、ブラックマイカは継続となる。
安全対策を中心とした装備面では、自動ブレーキの停止機能速度が5~30km/hだったのが、5~80km/hに引き上げ。クルーズコントロール、オートマチックハイビーム、高速道路での車線逸脱警報装置、検知機能での歩行者追加なども搭載。法規制対応によって、10万円のサポカー補助金の対象モデルとなる。
グレードの2タイプの変更はない。上級の「G」とベーシックタイプ「M」との装備差はアルミホイール/スチールホイール、LEDヘッドランプ/ハロゲンヘッドランプ、ステアリングホイールの本革巻/ウレタンなど。車両本体価格は、「G」が156万9700円(従来モデル 151万4700円)、「M」が143万2200円(従来モデル 140万6000円)だから、それぞれ5万5000円、2万6200円の値上げとなる。
首都圏にある某三菱自動車店で、改良モデルの見積もりを取ってみた。売れ筋の上級グレード「G」(車両本体価格=156万9700円 + 有料色)にメンテナンスパック、ボディコート、フロアマット、サンバイザー、ナビ、ETCなど45万円強のオプション&付属品を付けて弾いて貰うと法定、法定外費用を含めて200万円弱と出た。
初回の値引き回答は15万円程度の提示だった。これによって改良型のミラージュは多少の人気回復を目指すことになるが、新型コロナウイルスの影響で生産が止まり、再開の目途が立っていないので先行きは不透明感が漂っている。
■コロナ禍で出だしに不安! 販売現場の思惑
●証言1:首都圏三菱自動車販売店営業担当者
引き続きタイからの輸入モデルとなるので、供給状態が悪く、出だしはあまり期待できないと受け止めている。ただ今回のマイナーチェンジはかなり大幅で外観はフロントがデリカD:5を想わせる「ダイナミックシールド」マスクを採用したりするので、見栄えがよくなっている。
生産を再開しても納期は2020年6月以降になるので、それまで待つしかない。販売が復活できるかどうかはやってみないとわからない。
街中を走っているシーンだが、ひと目で三菱車とわかるデザインで、コンパクトカーながら存在感もバッチリだ
■もう一手欲しい三菱自動車の販売動向
三菱自動車の国内販売は、軽自動車は「新型eKクロススペース/eKスペース」の投入で盛り上がっているが、登録車はモデルが古くなり苦戦を強いられている。頼みの「デリカD:5」は2019年2月15日にクリーンディーゼル車をビッグマイナーチェンジしたことで、好調な販売を続けていたが、2020年に入って2年目になり、需要一巡で頭打ち傾向にある。
2020年はミラージュのマイナーチェンジのほか、今秋から年末にかけてアウトランダーのフルモデルチェンジ、新型軽ベースの電気自動車の投入が予想され、これによって多少の復活が見込まれる。1~2年後の近い将来にはミラージュ、RVR、デリカD:5、エクリプスクロスなどのオリジナルモデルが相次いで世代交代、大幅改良、追加モデルの設定などで商品ラインアップを強化する方向にある。
三菱のラインナップで最も売れている「デリカD:5」。そろそろ販売も落ち着く可能性があり、三菱としては次の一手が欲しいところ
同クラスの日産車とのプラットフォーム、パワーユニット、各種パーツの共用化によるシナジー効果で技術レベル、クオリティアップ、コストダウンを図ることが期待される。
具体的には「ミラージュ&マーチ」、「RVR&キックス」、「アウトランダー&エクストレイル」、「デリカD:5&セレナ」との連携が見込まれる。これらによって三菱車の国内販売は大幅に増え、これまでの苦境から一気の脱出を目指すことになりそうだ。
※編集部注:三菱は日産と傘下に入ったことで、今後登場する新型モデルは日産との共同開発になることを明言している。次期ミラージュは、ノートとプラットフォームの共通化が図られると考えられており、そうなると次期型にはe-POWERやMI-PILOT といった先進技術が搭載される可能性が高い。三菱らしさをどう出すかは難しい点だろうが、商品力の高さという点では販売サイドから歓迎されるだろう。
押しが強い「あのデリカ顔」に変身 三菱「ミラージュ」が大幅刷新
三菱自動車がコンパクトカー「ミラージュ」をマイナーチェンジ。2020年4月16日に発売しました。価格は143万2200円(税込、以下同)からです。
ミラージュは1978年に三菱初のFF(フロントエンジン・フロントドライブ)車として登場。日本では2000年まで5世代に渡って販売され、ホンダ・シビックなどと競うホットハッチとしてジムカーナやダートトライアルなどのモータースポーツシーンでも人気を博しました。
以降、後継モデルとなる「コルト」にバトンタッチして一時車名が消滅。しかし2012年にタイ生産の世界戦略車として現行の6代目ミラージュが登場し、日本にも逆輸入する形で復活します。6代目ミラージュは5ナンバーサイズでエントリーグレードならば100万円以下、そして重量900キロ未満という「安くて軽いコンパクトカー」として注目されました。
登場から8年目を迎えた今回のマイナーチェンジで2度目のフェイスリフトを実施。デリカD:5などに採用し、以後の三菱車の顔と位置付けるグリルデザイン「ダイナミックシールド」に一新し、迫力のある顔つきになりました。衝突被害軽減ブレーキシステム、車線逸脱警報システムなどの安全装備も強化し「サポカーSワイド」の対象となります。
国産自動車メーカーの中では比較的モデルサイクルの長い三菱車。ロングセラーモデルを“デリカ顔”に仕立て直すマイナーチェンジは海外向けのランサーなどでも実施されています。細いグリルでおとなしいイメージだった6代目ミラージュには似合わないかと思いきや、迫力の新顔になって、かつてのコンパクトスポーツ、ホットハッチ時代を思わせる雰囲気さえ漂います。
○デリカD:5にもアウトドアイメージを高めた特別仕様車「JASPER」を追加
ミニバンの「デリカD:5」は、アウトドアイメージを高めた特別仕様車「JASPER」を追加します。価格は410万800円からです。
標準仕様ではシルバーで加飾され「電動シェーバーのようだ」などともいわれるほどに押し出しが強くインパクトのあるフロントグリルをブラックアウトし、引き締まった顔つきに変わっています。
併せて、かつての熱狂的なRVブームを思い出すような赤いマッドフラップや、キャンプ道具などを満載する際に便利なカーゴフェンスをJASPER専用オプションとして用意します。
「デリカ顔」なコンパクトカー!? 迫力デザインの三菱新型「ミラージュ」発売
■「ダイナミックシールド」デザイン採用で迫力ある顔つきに
三菱は、同社のコンパクトカー「ミラージュ」に大幅改良を施して、2020年4月16日に発売しました。ボディ前後のデザインが一新されましたが、ほかにもさまざまな改良がおこなわれたといいます。新型ミラージュは、いったいどんなコンパクトカーに仕上がっているのでしょうか。
新型ミラージュの外観は、同社の「デリカD5」や「エクリプスクロス」、「eKクロス」などにも採用されている三菱車の共通デザインコンセプト「ダイナミックシールド」を採用。ボディサイドから中央に向かって包み込むようなバンパー形状を採用したほか、フロントグリル部を水平・垂直基調のスクエアなラインで構成し、シャープさと力強さを高めました。
フォグランプをバンパーサイドに配置し、ワイドで安定感のある印象としています。
また、LEDデイタイムランニングランプを採用(「G」グレードに標準装備)することで、日中の被視認性も高まっています。
リヤにも新たなデザインが採用され、L字型に均一に光る面発光タイプのLEDコンビネーションランプと、リヤバンパーコーナー部に配した縦型リフレクターを装備しました。
装着される15インチアルミホイールは、スポーティな新デザインとなっています。外装色には、ホワイトダイヤモンドとサンドイエローメタリックという2色を新たに設定。全8色展開としました。
内装面では、パワーウインドウスイッチパネルと、新デザインのメーターパネルをスポーティなカーボン調に仕立て、質感が向上しています。またフロントドアのアームレストは肌触りの良いファブリックとしました。
シート生地には、スポーティな印象の幾何学柄にアクセントカラーを加えたものを採用。シート色は、「G」グレードはスポーティなブラック、「M」グレードは明るい印象のライトグレーとしました。
新型ミラージュは、安全装備も大きく進化しています。
衝突被害軽減ブレーキシステム[FCM]は、歩行者検知機能を追加すると共に、前方車両に対する作動速度を、従来の時速約5キロから約30キロまでという範囲から、時速約5キロから80キロまでに拡大しました。
さらに、車線を外れそうになると警報で注意を促す車線逸脱警報システム[LDW]と、自動でハイビームとロービームを切り替え、夜間の視認性を高めるオートマチックハイビーム[AHB]を標準装備。経済産業省などが推進する「サポカーSワイド」に該当する仕様となっています。
また、ヘッドライトのスイッチからOFFポジションを廃止したほか、雨量に合わせてワイパーの動作スピードを自動で切り替える雨滴感応オートワイパーを新採用しました。
また、クルーズコントロールを採用(「G」グレードに標準装備)することで、高速道路などでの利便性を向上させています。
新型ミラージュの価格(消費税込)は、143万2200円(「M」グレード)から156万9700円(「G」グレード)です。搭載されるパワートレインは1.2リッターエンジンにCVTの組み合わせで、駆動方式は2WDです。
Posted at 2020/04/16 23:03:55 | |
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自動車業界あれこれ | 日記
2020年04月16日
ホンダ、新型コロナウイルス感染防止にむけた支援活動を実施。感染者搬送車両やフェイスシールド生産
ホンダは4月14日、世界的に大きな影響が出ている新型コロナウイルス感染症の感染防止に向けた支援活動として、感染者搬送車両(仕立て車)の提供を4月13日に行ったほか、5月末までに医療現場でのニーズが高いフェイスシールド生産を開始すると発表した。
日本はもちろん、世界中で大きな影響が出ている新型コロナウイルスの感染拡大。モータースポーツを含む、ホンダが主催するイベントも多くが中止や延期を強いられているが、ホンダでは「刻々と状況が変化するなか、最前線で戦っておられる皆さまへ敬意を表するとともに、一日も早い収束を願い、ホンダとしてできることに、ひとつひとつ取り組んでまいります」とした。
具体的には、4月13日に自治体への軽症者の移動を支援するため、東京都港区、渋谷区に『感染者を搬送するための車両(仕立て車)』を提供した。この車両は、搬送時の感染リスクを削減するため、オデッセイやステップワゴン等の運転席と後部座席に仕切りを設置。前後席間の圧力差を利用して、飛沫感染を抑制する構造に仕立てている。
今後埼玉製作所(狭山工場)を皮切りに、国内事業所で生産を予定。都内など感染者の多いエリアから納車予定だという。
また、医療現場のニーズが高いフェイスシールドを、2020年5月末までに、ものづくりセンター栃木、鈴鹿などの国内事業所にて生産し、医療現場への無償提供を実施予定している。
ホンダ フェイスシールドや感染者搬送車両を生産 自動車の生産技術でコロナ支援
ホンダは14日、新型コロナウイルスの対策として感染者の搬送用車両やフェイスシールドを生産すると発表した。搬送用車両は感染拡大地域の自治体に早期に50台納車し、フェイスシールドは5月末までに医療現場に供給する考え。自動車の生産技術や製造設備を活用し、感染拡大の防止を支援する。
感染者を搬送する車両は、運転席と後部座席の間に仕切りを設置するとともに、エアコンによる外気の導入と後部座席の排気で前後席空間に圧力差を発生させることにより、飛沫感染を抑制する。ベース車となる「オデッセイ」や「ステップワゴン」を生産する埼玉製作所狭山工場で仕立てる。4月13日に港区や渋谷区に納車を完了し、今後も各自治体に納車する。
一方、フェイスシールドは、樹脂成型や金型の技術を活用し、ものづくりセンター栃木や鈴鹿製作所で生産する。すでに試作品の製作は完了しており、社内での活用を開始しているという。生産準備を進めて医療現場に無償で提供する。このほか、医療現場での不足が懸念される人工呼吸器も生産支援を視野に検討を進める。
自動車メーカーではトヨタ自動車が7日にフェイスシールドやマスクなどの医療物資の生産や調達に乗り出すと発表した。他の自動車メーカーも前向きに検討しており、今後も支援を表明する動きが続きそうだ。
ホンダ 感染者搬送用車両の提供【コロナ対策】
ホンダは新型コロナウイルス感染防止にむけた支援活動として、2020年4月13日に、港区・渋谷区へ「感染者を搬送するための車両(仕立て車)」を提供しました。今後は都内等、まずは感染者の多いエリアから納車を予定しているということです。
支援内容
感染者を搬送するための車両(仕立て車)提供では、ODYSSEY/STEP WGN等に、搬送時の感染リスクを削減するため、運転席と後部座席に仕切りを設置。前後席間の圧力差を利用して、飛沫感染を抑制する構造に仕立てになっています。こちらの車両は、埼玉製作所(狭山工場)を皮切りに、生産を国内事業所で予定ということです。
そして、医療現場のニーズが高いフェイスシールドを、2020年5月末までに、ものづくりセンター栃木、鈴鹿などの国内事業所にて生産し、医療現場への無償提供を実施予定です。
新型コロナ患者の輸送車をホンダが製作開始! 人工呼吸器生産支援も視野 感染防止活動を展開へ
■人工呼吸器の生産も視野に、感染拡大防止の支援活動を展開へ
ホンダが、自動車メーカーとして新型コロナウイルス感染拡大防止の支援活動に取り組むことが分かりました。すでに2020年4月13日には「感染者を搬送するための車両(仕立て車)」の提供を開始しています。
ほかにも、ものづくりをおこなう企業として、感染防止活動を展開していくといいますが、いったいどのような活動をおこなうのでしょうか。
ホンダは感染者を搬送するための車両を、まず東京都の港区・渋谷区へ提供しました。今後、都内などの感染者の多いエリアから、順次納車を開始すると説明します。
感染者を搬送するための車両は、同社のミニバン「オデッセイ」や「ステップワゴン」がベースです。搬送時の感染リスクを削減するため、運転席と後部座席に仕切りを設置し、前後席間の圧力差を利用して、飛沫感染を抑制する構造に仕立てています。
車両は埼玉製作所(狭山工場)を皮切りに、国内事業所で生産予定です。
また、医療現場でのニーズが高いフェイスシールドの生産を、ものづくりセンター栃木、鈴鹿などの国内事業所にて2020年5月末までに開始し、医療現場への無償提供を実施予定です。人工呼吸器におきましても、生産支援を視野に引続き検討しています。
ホンダは「刻々と状況が変化するなか、最前線で戦っておられる皆さまへ敬意を表するとともに、一日も早い収束を願い、ホンダとしてできることに、ひとつひとつ取り組んでまいります」とコメントしています。
※ ※ ※
ホンダだけではなく、トヨタも新型コロナウイルス感染拡大防止の活動をおこなうことを表明しており、貞宝工場にて医療用のフェイスシールドの生産を予定しているほか、軽症の感染者移送に対するサポートの検討や、グループ内で必要なマスクの自給自足(自社生産)など、多岐にわたります。
日本企業のものづくり能力を活かした支援活動によって、感染拡大が抑制されることが期待されています。
ホンダ、新型コロナウイルス感染防止にむけた支援活動を発表
■医療現場で求められているフェイスシールドの生産を開始
ホンダは、新型コロナウイルスの影響で二輪、四輪国内工場の生産休止を行っています。熊本製作所にある二輪完成車ラインは、欧州の販売減に伴う生産調整として、4/13~4/14(2稼働日)の期間、生産休止しています。熊本製作所では、新型CBR1000RR-R FIREBLADEやスーパーカブ、蓄電器などが生産されています。
さらに、新型コロナウイルス感染防止にむけた支援活動として、4月13日に、港区・渋谷区へ「感染者を搬送するための車両(仕立て車)」をホンダは提供しました。車両には、ODYSSEY/STEP WGN等搬送時の感染リスクを削減するため、運転席と後部座席に仕切りを設置。前後席間の圧力差を利用して、飛沫感染を抑制する構造に仕立てています。生産は、埼玉製作所(狭山工場)を皮切りに、国内事業所で予定されています。
今後は都内等、まずは感染者の多いエリアから納車を予定し、2020年5月末までに、医療現場でのニーズが高い「フェイスシールドの生産」を開始します。人工呼吸器についても、生産支援を視野に引続き検討しています。
また、医療現場のニーズが高いフェイスシールドを、2020年5月末までに、ものづくりセンター栃木、鈴鹿などの国内事業所にて生産し、医療現場への無償提供を実施予定です。
新型コロナウィルスの国内感染者は、4月13日時点で7255人確認されています。政府からの緊急事態宣言の発出を受け、国民には最低7割、極力8割、人と人との接触を削減するとの目標が打ち出され、在宅での勤務や不要不急の外出を自粛するようにと都府県に要請されています。
ホンダ、新型コロナ感染者搬送車両の提供開始…フェイスシールドも生産へ
ホンダは新型コロナウイルス感染防止に向けた支援活動として4月13日、「感染者を搬送するための車両(仕立て車)」の提供を開始。また、5月末までに「フェイスシールドの生産」を開始すると発表した。
感染者を搬送するための車両は、自治体への軽症者の移動を支援するために実施。4月13日に港区・渋谷区への納車を完了し、今後は都内など感染者の多いエリアから納車を行う予定だ。同車両は、『オデッセイ』や『ステップワゴン』などをベースに、搬送時の感染リスクを削減するため、運転席と後部座席に仕切りを設置。前後席間の圧力差を利用して、飛沫感染を抑制する構造に仕立てている。生産は埼玉製作所(狭山工場)を皮切りに、各国内事業所で行っていく予定だ。
また、医療現場のニーズが高いフェイスシールドを、2020年5月末までに、ものづくりセンター栃木、鈴鹿などの国内事業所にて生産し、医療現場への無償提供を実施予定。人工呼吸器についても、生産支援を視野に引続き検討していく。
ホンダ、感染者搬送車両の提供を開始 5月中に医療用フェイスシールドも生産
ホンダは4月14日、新型コロナウイルスの感染防止に向けた支援活動として、13日に東京・港区および渋谷区に感染者搬送車両を提供したと発表した。
このたび提供した感染者搬送車両は、ホンダのミニバン(オデッセイやステップワゴン)ベースに、運転席と後部座席に仕切りを設置し、前後席間の圧力差を利用してドライバーへの飛沫感染を抑制するつくりとしたもの。今後もこうした車両を狭山工場を皮切りに国内事業所で製作し、都内など感染者の多いエリアから納車を行なっていく予定という。
このほか2020年5月末までに医療現場でニーズの高いフェイスシールドの生産を開始する予定。また、人工呼吸器についても生産支援を視野に検討していくという。
ホンダがコロナウイルス対策として「感染者搬送車両」を提供
5月末には医療従事者向けのフェイスシールドも生産開始
ホンダは、新型コロナウイルス感染防止にむけた支援活動として、4月13日に港区・渋谷区へ「感染者を搬送するための車両(仕立て車)」を提供した。今後は都内など、まずは感染者の多いエリアからの納車を予定している。また、2020年5月末までに医療現場でのニーズが高い「フェイスシールド」の生産を開始。人工呼吸器においても、生産支援を視野に引き続き検討していくという。
支援内容
感染者を搬送するための車両(仕立て車)提供
・自治体への軽症者の移動を支援するための車両提供を実施。4月13日、港区・渋谷区への納車が完了し、今後は都内など感染者の多いエリアから納車予定。
・搬送車両は、オデッセイ/ステップワゴンをベースとして搬送時の感染リスクを削減する目的で運転席と後部座席に仕切りを設置。前後席間の圧力差を利用して、飛沫感染を抑制する構造に仕立てている。埼玉製作所(狭山工場)を皮切りに、国内事業所で生産予定。
フェイスシールドの生産
・医療現場のニーズが高いフェイスシールドを、2020年5月末までに、ものづくりセンター栃木、鈴鹿などの国内事業所にて生産。医療現場への無償提供を実施予定。
新型コロナウイルスにともなうホンダの対応については、以下のURLで詳細を確認できる。
https://www.honda.co.jp/info/20200228.html
ホンダが港区・渋谷区に「感染者搬送用車両」を提供|人工呼吸器の生産支援も視野
医療用フェイスシールドも5月末までに生産開始
世界各地における新型コロナウイルスの感染拡大を受け、ホンダは感染防止に向けた支援活動として2020年4月13日に東京都港区および渋谷区に「感染者を搬送するための車両(仕立て車)」を提供したと発表した。また、2020年5月末までに、医療現場でニーズが高い「フェイスシールド」の生産を開始、そして人工呼吸器の生産支援も視野に検討していくという。
感染者を搬送するための車両(仕立て車)提供
―― 感染者を搬送する車両(仕立て内容)
ホンダは、世界各地における新型コロナウイルスの感染拡大を受け、感染防止に向けた支援活動を日本国内で開始。アメリカにおける100万ドルの寄付やマスク&個人用防護具の寄付、フェイスシールドのバイザー製造、そしてタイにおける救急車(ステップワゴンベース)の貸与やインドでの陰圧ベッド製作といった施策に続く格好だ。
「感染者を搬送するための車両(仕立て車)」は、自治体への軽症者の移動を支援するためのもので、2020年4月13日に東京都港区および渋谷区への納車を完了。今後は都内など感染者の多いエリアから順次納車予定だという。
車両の仕様としては、オデッセイやステップワゴン等に、搬送時の感染リスクを削減するため、運転席と後部座席に仕切りを設置。前後席間の圧力差を利用して、飛沫感染を抑制する構造に仕立てている。この車両は埼玉製作所(狭山工場)を皮切りに、国内事業所で生産予定だ。
◆フェイスシールドの生産
医療現場のニーズが高いフェイスシールドを、2020年5月末までに、ものづくりセンター栃木、鈴鹿などの国内事業所にて生産し、医療現場への無償提供を実施予定。
Posted at 2020/04/16 21:20:12 | |
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自動車業界あれこれ | 日記
2020年04月16日
【なぜ失敗作の烙印が?】BMW i8 惜別の辞 前編
唯一無二の存在
初めてBMW i8を運転したのは2014年のことだった。
初めてのドライブを終え、少しでもこのクルマに対抗し得るモデルを考えてみたが、「時代に先行し過ぎた実験的なモデルというだけでも唯一無二の存在」だという結論に落ち着いている。
そして、「他メーカーも追随するとともに、この完ぺきとは言えないi8を上回るモデルを創り出すかも知れないが、現時点ではこのクルマの独壇場であり、大成功は間違いないだろう」と記事にしたのだ。
だが、わたしは間違っていた。
他にi8のようなモデルが登場することはなく、いまもこのクルマは唯一無二の存在であり続けている。
i8の失敗などあり得ないと思っていたが、事実は残酷であり、BMWが後継モデルを登場させないことが何よりの証拠と言えるだろう。i8は登録後1年でその価値を半分失うのだ。
ある1台を深く愛していると思っていても、次々と興味深いクルマが登場する自動車世界では、ひとつのモデルが姿を消したからといってそれほど悲しむことなどないが、少なくとも個人的にはi8に関してはそうではない。
沸きあがるアドレナリン
長期テストを担当したクルマのなかで、もっとも別れを寂しく感じさせたのがマクラーレン720Sだったことは確かだが、次点がi8であり、マクラーレンとの差は決して大きくなかった。
i8との別れを寂しく思うのにはふたつの理由がある。
まずは何といってもこのクルマのパフォーマンスだ。
大陸横断のような冒険行から近所の買い出しまで、このクルマはどんなドライブも特別なものにしてくれるのであり、朝ガレージに停まっているi8を目にするだけでアドレナリンが沸き上がって来る。
スタイリングの見事さはいまも変わらず、その斬新なボディラインも色褪せることがない。
そして、このクルマのパフォーマンスは常に不当に評価されてきたと言えるだろう。
限界でのステアリング特性がオーバーステアであれアンダーステアであれ、このクルマはそうしたことを評価するようなモデルではないのだから大した問題だとは思えない。
適切なギア比を与えられた正確なステアリングとともに、i8には素晴らしく軽快な乗り心地が備わっているという事実のほうがより重要だろう。
見事なバランス
さらに、このクルマはパワートレインも素晴らしい。
見事なレスポンスとサウンドを備えており、もしi8のエンジン音を人工的だと批判するのであれば、他の現行モデルを見てみれば良い。
いまや多くのモデルが何らかの形でサウンドコントロールシステムを導入しているのだから、個人的にはまったく問題だとは思わない。
だが、i8のドライビングで何よりも素晴らしいのは、このクルマのシャシーとパワートレインとの見事なマッチングだ。
まったくオーバーパワーなど感じさせないこのクルマであれば、つねにブレーキングに気をとられることなく、ドライビングのリズムに集中することが出来る。
一方でアンダーパワーだと感じさせられることもない。
現代のクルマとは思えないほど細身のタイヤが、i8のドライビングを素晴らしく感じさせるもうひとつの理由であり、まさに見事なバランスだと言える。
だが、i8との別れを惜しむもうひとつの理由はまったく別のところにあるのだ。
感じる知性
このクルマが感じさせる知性がその理由であり、BMWはi8のために時代を先取りしてみせた。
強固なボディがこのクルマを素晴らしいモデルにするとともに、驚異的な軽量化によってドライビング性能を引き上げ、スーパーカーだというのに14.0km/L台に達する燃費性能まで確保することに成功している。
だが、このクルマに対するひとびとの評価は、「6桁ポンドのプライスタグを掲げ、ミニの3気筒エンジンを積んだBMWなど冗談でしかない」というものだったのだ。
これほど大胆なクルマを創り出したBMWを尊敬するとともに、彼らの勇気はもっと高く評価されるべきだったと思っている。
アルミニウム製シャシーとカーボン製ボディを組み合わせたこのミッドシップスーパーカーの終焉を決議したBMWの取締役会は、深いため息に包まれたに違いない。
ロードスターを除けば、おそらく同じプラットフォームを共有する派生モデルを創り出すことなど不可能だと知りながら、BMWでは莫大なコストを掛けてi8を開発している。
後編に続く。
【なぜ失敗作の烙印が?】BMW i8 惜別の辞 後編
サマリー
今年生産終了を迎えるBMW i8ですが、ロードテスターのアンドリュー・フランケルはこのクルマを高く評価していました。その先進性と見事なパフォーマンスによって成功間違いなしと思われたi8は、なぜ失敗作の烙印を押されることとなったのでしょうか?
もくじ
ーそれだけの価値
ー失われたチャンス
ー番外編1:ユーズドi8 購入のポイント
ー番外編2:i3はどうなる?
それだけの価値
text:Andrew Frankel(アンドリュー・フランケル)
なぜなら、i8にはそれだけの価値があったからだ。
BMWには2020年代を迎えてもまだi8の時代が来ないなどとは想像すら出来なかっただろう。
もし、より高い持続可能性を備えた現代に相応しいグランドツアラーというものを考えた時、i8のようなクルマを思い浮かべることが出来ないとすれば、その理由は単にわたしの見識不足でしかない。
BMWはi8をディスコンにする一方、同じような価格帯の2+2クーペでありながら、2t近くの車重にV8ツインターボエンジンを組み合わせたM8コンペティションをデビューさせている。
だが、i8をディスコンにしたからといってBMWを責めることなど出来ないだろう。
実に6年もの間i8は販売されてきたのであり、このクルマが体現していた時代の変化を受け入れなかったのはわれわれの方なのだ。
それでも、個人的には後継モデルの不在こそがこの喪失感の本当の理由であり、もし新型i8が登場していれば、今度こそは十分な成功が期待出来ただろうと思っている。
失われたチャンス
いまの世界はi8が想定していたものとはまったく異なるものだが、あと数十年もすれば、V8エンジンを積んだ車重2tのモデルなど目にすることは出来なくなるだろう。
その代わり、急激に進むだろう時代の変化に対応出来る唯一の選択肢として、バッテリー式EVとともに、ダウンサイズ・ハイブリッドパワートレインを積んだ軽量なクーペが数多く登場するはずだ。
1.5Lエンジンと電気モーターがこのクルマを見事なグランドツアラーにしている。
1.5Lエンジンと電気モーターがこのクルマを見事なグランドツアラーにしている。
もちろん、ラゲッジスペースやクーペに相応しい特別なインテリアなども重要だが、こうしたことはそれほど大きな問題ではない。
数年の開発期間で、新型i8はさらなるパワーアップとEV航続距離の延長、そして燃費性能の向上が可能だっただろう。
そうすればさらに時代に即したモデルとなり、ついに世界もこのクルマの偉大さに気付いたに違いない。
だが、もはやそうしたチャンスは失われてしまった。
ここからわれわれが学ぶべきは、もっとも先進的で魅力に溢れ、燃費性能に優れた興味深いモデルを創り出したとしても、成功が保証されているわけではないという事実であり、i8が残した教訓とは、ほどほどで満足しておくべきだということなのだ。
何よりもそれが残念でならない。
番外編1:ユーズドi8 購入のポイント
電気関係の不具合がいくつか報告されているものの、i8は驚くほど高い信頼性を誇っている。
登録1年で大きく価値を落とすことは本編でご紹介したとおりだが、その後、価格は急激に安定を取り戻しており、他のモデルに比べても新車に近い車両はお買い得だと言えるだろう。
それでも、ロードスターは本当にエクストラの金額を支払うに値するかどうか検討すべきであり、わたしならクーペを選ぶが、このクルマの欠点も知っておいた方が良いだろう。
最小限のスペースしかもたない後席と狭いトランクスペース、そしてその長大なドアはつねに隣のクルマとの間隔を考えて駐車場を選ぶことを求める。
2015年モデルi8クーペ:4万2000ポンド(560万円)、 走行距離6万1000km
いまや年式の古いi8あれば、4万ポンド(534万円)以下に値切ることも可能であり、驚くほどお買い得だと言えるが、より新しいモデルにこそこのクルマの価値はある。
2019年モデルi8クーペ:7万3000ポンド(974万円)、走行距離161km
この価格帯であれば、納車されただけと言えるようなi8を大量に見つけ出すことが出来る。
その高い信頼性にもかかわらず、ほぼ新車と言える車両が5万ポンド(667万円)オフで手に入るのだ。
2019年i8ロードスター:7万6000ポンド(1014万円)、走行距離8km
1年目の価格下落は比較的ロードスターの方が大きい。
見事な開閉動作を見せるルーフだが、このクルマの見事なラインをややスポイルしている。
番外編2:i3はどうなる?
i8はディスコンとなるが、幸いにもBMWの「i」の冒険がこれで終わるわけではない。
それでも、その将来はバッテリー式EVのみとなるようだ。
まず初めに登場するのがiX3であり、このジャガーIペイスとアウディeトロンのライバルは今年デビュー予定となっている。
さらに来年にはテスラ・モデル3に対抗するモデルであるi4の登場が控えている。
だが現時点ではi8よりも先にデビューした高い信頼性を誇るi3のみであり、ディスコンが近いという噂もあるが、少なくともいま直ぐこのクルマに対して大ナタがふるわれることはなさそうだ。
決して大ヒットしたわけではないが、2013年の登場以来、毎年販売台数を伸ばしており、それは社会の変化と拡充される優遇税制、正しいタイミングでの改良とともに、入念な販売価格の見直しのお陰と言えるだろう。
もしこのクルマがあなたのライフスタイルにマッチするとともに、その独特なルックスも気にならないのであれば、依然としてi3は強くお勧めすることの出来るモデルだ。
速いだけでなく運転しても楽しく、そのインテリアは依然として新鮮でモダンな印象を与えてくれる。
ただ、レンジエクステンダーモデルはすでにディスコンとなっており、新車のバッテリー式EVモデルを購入するか、ユーズド市場でレンジエクステンダーを探し出すしかないことには注意が必要だろう。
Posted at 2020/04/16 21:06:55 | |
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