2020年04月30日
DTM、難局に直面…アウディが2020年シーズン限りでの離脱を発表
アウディが2020年シーズンを最後にDTM(ドイツ・ツーリングカー選手権)での活動を終えることを決定、発表した。シリーズ統括団体「ITR」への報告も27日に済ませたとしており、DTMはシリーズとして難局に直面する格好となった。
欧州を代表するハコ車カテゴリーのDTMは、2018年シーズンの時点ではアウディ、BMW、メルセデスの戦いとなっていた。同年限りでメルセデスが撤退するも、2019年は「Rモータースポーツ」という陣営がアストンマーティン・ブランドでマシンを仕立て参戦、3社競合の状態が維持されることに。同年11月には富士スピードウェイにて、車両規定共通化路線を進めてきたSUPER GT/GT500クラスとの特別交流戦も実施されている(アストン勢は不参戦)。
しかし今季2020年はアウディとBMWの2メーカーの戦いという構図になり、さらには新型コロナウイルス問題の影響でシーズンはまだ開幕していない状況。そこにアウディの今季限りでの活動終了という報がもたらされることになった。
アウディは今後、フォーミュラEとカスタマーレーシング(GT3など)の活動にさらに注力するとしているが、今回のDTM撤退を含むモータースポーツ活動見直しの背景には、やはり新型コロナウイルス問題による経済面への影響も加味されている旨がプレスリリースには記されている。
参戦メーカーの減少により(2021年はBMWのみに?)、DTMはシリーズとしての未来図を大きく描きかえる必要に迫られることとなるだろう。協調姿勢をとる日本のSUPER GTにも、なんらかの影響が及ぶ可能性がある。
新型コロナウイルス問題による経済の悪化は、これからこういったかたちで続々とモータースポーツ界に波及してくることが大いに予想されるところ。世界のあちこちで、予想もつかない大きな変動が起きる可能性もありそうだ。
なおDTMの2020年シーズンは、現段階で発表されているスケジュール案では7月10~12日に開幕する予定となっている。
アウディのDTM撤退にデュバル、フラインスら所属ドライバーがSNSでコメント「最後のシーズンを最高の形で終えたい!」
昨シーズンのドイツ・ツーリングカー選手権(DTM)でタイトルを総なめしたアウディが2020シーズンいっぱいで同シリーズからの撤退を表明した。新型コロナウイルスによる経済的な問題により、同社がレース活動を見直した結果下された決断だった。
この撤退発表をうけ、ロイック・デュバルやロビン・フラインスなどアウディでDTMを戦うドライバーが自身のSNSなどでコメントを発した。
日本でもレース経験があり、昨年11月に行なわれたスーパーGT×DTM特別交流戦にも参加したロイック・デュバル。彼は2016年にアウディのWEC撤退も経験しており、今回のDTM撤退の件に関しても人一倍重く受け止めている様子。公式発表の直後、自身の公式Twitterでこのように語った。
「(アウディが)2016年にLMP1プロジェクトを撤退する時以来の悲しいニュースだ。素敵なお別れにするべく、今は一刻も早くレースができるようなることを望んでいる」
また今年でDTM3年目となるロビン・フラインスもInstagramでコメント。アウディの撤退を悲しむとともに今季に向けた決意を新たにしていた。
「今日は残念なニュースがあった。2020年はアウディスポーツがDTMに参戦する最後のシーズンになる。この素晴らしいシリーズに参戦して今年で3年目。本当に開幕を楽しみにしている。記憶に残るシーズンにするとともに、高いポジションでフィニッシュしたい!」
そしてニコ・ミューラーは、アウディとともに戦う最後のシーズンを最高の形で終えたいと語るとともに、新型コロナウイルスの影響で開幕が大幅にずれ込んでいることに触れ、早くレースをしたいという切実な思いを綴っていた。
「今はとにかくコースに行ってレースがしたい。そして、この素晴らしい人たちと一緒に最終章となるシーズンを最高の形で終えたい!」
どうなるDTM!? アウディが2020年限りのDTMドイツ・ツーリングカー選手権の活動終了を発表
アウディは4月27日、今後のモータースポーツ活動に関するプレスリリースを発行し、今後の二酸化炭素排出量削減に向けた取り組みに向け、モータースポーツ活動を再編すると発表した。このなかでアウディは、新型コロナウイルス感染拡大の影響にも照らし、2020年シーズンを最後にDTMドイツ・ツーリングカー選手権の活動を終えると発表した。
2018年限りでメルセデスが撤退、そして2019年に参入したアストンマーティンの活動は1年で終わり、重大な局面を迎えているDTMに、さらに衝撃的なニュースが飛び込んできた。4月27日、アウディはブランドのモータースポーツ活動を再編し、今後はフォーミュラEとカスタマーレーシングに集中。DTM活動は2020年で終了するとDTMの運営組織であるITR e.Vに通知したと発表した。
旧DTMにも参戦していたアウディは、当初プライベーターのアプトがTTクーペでDTMに参戦。2004年からメーカーとして本格的に参戦し、近年はDTMをリードする存在として君臨していた。2019年までに23のタイトルを獲得し114勝を挙げている。
「アウディはDTMを形作り、DTMはアウディを形作ってきた。これは技術面でも情熱でも、モータースポーツにどんな力があるのかを示している」と語るのは、アウディAGのマーカス・デュイスマン取締役会長。
「このエネルギーを使い、スポーティーでサスティナブルな電気モビリティのプロバイダーへの変革を推進する。レーストラックにも力を注いでいきたい。フォーミュラEは、このための魅力的なプラットフォームだ」
今回の決定は、新型コロナウイルス感染拡大の影響による経済面も関係するとしているが、このアウディの決定により、2021年からのDTMにはBMWだけが取り残されるかたちとなってしまった。2メーカーだけによる戦いでもファンの関心低下は免れず、今後DTMがどうなっていくのか、そしてDTMと規定を同じくするスーパーGT GT500クラスにとっても、衝撃的な発表となった。
DTM:突然のアウディ撤退発表にBMWも衝撃「発展へともに努力をしていただけに非常に驚いた」
4月27日、DTMドイツ・ツーリングカー選手権に参戦するアウディが2020年限りでシリーズでの活動を終えると発表した。2020年からDTMはアウディとBMWのみの参戦で、2社のうち1社の撤退はシリーズの存続を揺るがす衝撃的な事件と言える。この発表に際し、ライバルのBMW、DMSBドイツ・モータースポーツ協会からも驚きのコメントが上がった。
長年シリーズの主役として活躍してきたアウディが、突如として2020年限りでのDTM活動終了を発表した。4月27日にアウディから発表された発表では、二酸化炭素排出量削減への取り組みと、新型コロナウイルス感染拡大の影響による経済的な側面を理由とした、モータースポーツ活動全体の再編のなかでの決定とされている。
この新型コロナウイルス禍のなか、現在ドイツの自動車メーカーは少しずつ段階的に製造ラインの稼働再開を始めてはいるものの、他業種と同様に深刻な経済的打撃を受けている。フォルクスワーゲン・グループ代表取締役のヘルベルト・ディースは、ドイツの公営放送ZDF局のインタビューのなかで「フォルクスワーゲングループ全体で1週間に失う金額は、固定費だけで約20憶ユーロ(約2300憶円)である」と述べている。深刻な状況のなかで、まずはグループ全体の経済基盤を立て直し、可能な限りのリストラを避けることが先決であるという状況がうかがえる。
とはいえ、この決定についてはライバルであるBMWにとっても寝耳に水だったよう。事前に告知されていなかったというBMWからは「アウディとITR e.Vとともに、常にDTMの将来について熱心に議論し、発展に努力をしていただけに、BMWグループとしては、アウディのDTMからの撤退の報には非常に驚いた」というコメントが発信されている。
また、DMSBドイツ・モータースポーツ協会のゲルト・エンサープレジデントからは、「ドイツのモータースポーツ界がおかれるコロナ禍の厳しい時期に発表されたアウディのDTM撤退は非常に衝撃を受けた」とコメントが出ている。
「早急にITRとともに、今後の新しい状況をどう乗り切るのか話し合うつもりだ」
2020年度の活動予算はすでにアウディスポーツへ分配されているだけに、今季のDTM活動は続けるものの、新型コロナウイルス禍のなかで果たしてDTMが行えるのかも含め、2021年に向けてDTMは非常に厳しい状況に置かれたと言っていいだろう。
アウディの2020年限りのDTM活動終了に衝撃。ITRベルガー代表「遺憾に思っている」
4月27日、アウディが今後のモータースポーツ活動を再編するなかで、2020年限りでのDTMドイツ・ツーリングカー選手権の活動終了を発表したが、この報せをうけDTMドイツ・ツーリングカー選手権を運営するITR e.Vのゲルハルト・ベルガー代表は声明を発表した。
第1期DTMの消滅後、2000年からスタートした第2期DTMは、シーズン当初から参戦したメルセデス、オペル(2005年に撤退)とアウディの戦いを軸にシリーズが展開されてきた。スーパーGT GT500クラスと車両規定統一に向けて動き出した2012年からはBMWも参入。ドイツの3メーカーによる戦いは高い人気を誇っていた。
しかし、2018年限りでメルセデスが活動を終えると、代わってプライベーターのRモータースポーツがアストンマーティン・バンテージを持ち込んだが、これも2019年限りで終了。DTMは2020年に向けアウディとBMWだけの戦いとなっていたが、今回アウディが二酸化炭素排出量削減と新型コロナウイルス感染拡大による経済面の影響によって、2020年限りの活動終了を発表したことにより、現段階で2021年にDTMに残されるのはBMWだけとなってしまった。
このアウディの決定をうけ、DTMを運営するITRは即座にベルガーの声明を発表した。「今日は、ドイツとすべてのヨーロッパのモータースポーツ界にとって困難な日となってしまった。2020年のシーズン終了後に、アウディがDTMから撤退すると決めたことを強く遺憾に思っている」とベルガーはコメントした。
「我々は(アウディの)取締役会の決定を尊重するが、短い期間での撤退決定の発表はITR、我々のパートナーのBMW、さらにチームに多くの課題を提示した。我々の関係と、新型コロナウイルス流行に直面するこの困難な状況を考えたとき、我々はもっと統一されたアプローチを望んでいた」
さらにベルガーは、「この決定は状況を悪化させ、いまやDTMの将来はパートナーとスポンサーが、この決定に対しどう反応するかに依存してしまっている」とアウディの決定により、DTMが苦境に立たされていることに対し、強めのコメントを残した。
「一方で、私はアウディがITRとのパートナーシップとともに、撤退を適切に、責任をもって完全に行うことを強く期待している」
「私はこれからの一年、何十万人ものファンに対し、スリリングでコンペティティブなレースを提供することを保証するために取り組んでいく。ただ、なるべく早い段階で、我々の参加するチーム、スポンサー、そしてDTMに依存し仕事をしている人たちの安心のための計画も作り上げたいと思っている」
2019年にはスーパーGT GT500クラスとの交流戦が実現するなど、順調かに見えたクラス1規定。スーパーGTでは変わらぬ盛り上がりをみせているが、今回のアウディの撤退決定によりDTMが今後どんな道を歩むのか、ベルガーとITRに対し大きな課題が突きつけられたと言っていいだろう。
DTMを運営するITR会長のゲルハルト・ベルガー、アウディ撤退に落胆「ドイツと欧州のモータースポーツにとって、大変厳しい日となった」
アウディが2020年シーズン限りでDTM(ドイツ・ツーリングカー選手権)から撤退することを発表した。
このことは、DTMにとって大打撃である。アストンマーチンを走らせていたR-モータースポーツが2019年限りで撤退。今季はアウディとBMWの2メーカーのみで戦われることになっていたDTM……そのうちアウディが参戦しないということは、現状ではBMWの1メーカーのみになってしまうということを意味する。
DTMを運営するITRのゲルハルト・ベルガー会長は、アウディ撤退のニュースを受け、DTMの将来が重要な局面に入ったことを認めた。
「本日は、ドイツとヨーロッパのモータースポーツにとって、大変厳しい日となった」
ベルガー会長はそう声明を発表している。
「2020年シーズン限りで、DTMから撤退するというアウディの決定を、深く残念に思っている。我々はアウディの立場を尊重するが、この発表はITR、パートナーであるBMW、および我々のチームに多くの課題を示すことになった」
「我々の関連性、そして新型コロナウイルスの大流行によって我々全員が直面する困難により、より統一されたアプローチが望まれていた」
「この決定により状況は悪化し、DTMの将来は我々のパートナーやスポンサーが、この決定にどう反応するかに大きく依存することになる。にもかかわらず、我々はアウディが計画された撤退を適切な形で、責任を持って、ITRと完全に協力して行なうことを強く期待している」
「私の約束は、今後1年間、そして多くのファンに対して、スリリングで競争力のあるシーズンを提供することを保証するということだ」
「しかしできるだけ早く、参加するチーム、スポンサー、およびDTMの仕事を担う全ての人たちのために、計画についての保証を作り出したい」
アウディは新型コロナウイルスの感染拡大に伴う経済的な影響を鑑み、2020年シーズン限りでのDTM撤退を決断。今後はフォーミュラEなど、他のカテゴリーに注力していくとしている。
アウディのDTM撤退でプロトタイプレースに転向か「LMDhに興味がある」とWRT代表
Wレーシングチーム(WRT)のビンセント・ボッセ代表は、アウディが2020年限りでDTMドイツ・ツーリングカー選手権を去ることを決めたことを受けて、ベルギーのチームが“LMDh”を将来のレースオプションのひとつに検討していることを明かし「興味がある」と述べた。
長年に渡ってアウディ陣営の一角としてGT3レースを戦うWRT。同チームは昨年、DTMに初挑戦し、ここでも他のアウディチームとともにRS5 DTMを走らせた。しかし4月27日に、ドイツメーカーが2021年以降のシリーズ参戦取りやめをアナウンスしたことで、プログラムの見直しを迫られることになった。
ボッセはEndurance-Infoのインタビューに対して、IMSAとACOフランス西部自動車クラブが合意した新しいグローバルプラットフォームとなるLMDhが、スパ24時間やニュルブルクリンク24時間、バサースト12時間などのGT3レースで多くの優勝を飾っているWRTにとって関心を抱かせるものだと語った。
しかし、数週間以内に予想されている同規定の技術的な詳細のアナウンスと、自動車メーカーの参加が明らかになるまで、WRTは正式にプログラムの移行ができないと強調した。
「以前からLMdh(の評価)に取り組んでいた」とボッセは説明する。
「もちろん、(レギュレーションの)完全な解決を待たなければならない。新しいプロトタイプカー規定は、実際にはGT3のコピーであり、成功すると考えるだけの充分な理由がある。ル・マン、デイトナ、セブリングでレースができる可能性があるのは素晴らしいことだ」
「このプラットフォームは、さまざまなメーカーにとって魅力だ。WRTも興味を持っている。しかし、その詳細を知るためには今は待つ必要があるんだ」
ボッセは2022年に登場する予定の新プラットフォームは、プラベーターチームが関与する点でGT3と同じように動きがとれるようになると考えている。これを裏付けるように多くのチームがLMDhを注視しており、その中にはWEC世界耐久選手権のLMP2クラスを戦うハイクラス・レーシングや、シグナテックも含まれる。
「これはIGTCインターコンチネンタルGTチャレンジに少し似ているが、LMDhではプロトタイプを使って世界中を回ることになるだろう」とボッセ。
「WRTのアイディアは、その中の主要レースでファクトリーサポート付きのクルマを走らせることだ」
「モータースポーツの将来は、自動車メーカーが100%出資するワークスプログラムに向かうよりも、ハイエンドのカスタマー間競争に向かう傾向にあると思う」
■DTMへの参加を「後悔していない」
現在、GT3をメインカテゴリーとして戦うWRTだが、プロトタイプレースに参戦した経験も持っている。
2016年にELMSヨーロピアン・ル・マン・シリーズにスポット参戦した同チームは、ローレンス・ファントール、ドリス・ファントール、ウィル・スティーブンスを起用したリジェJS P2・ジャッドを走らせ、総合2位表彰台を獲得した。
しかしながら、プログラムを移行した場合でもWRTがGT3を犠牲にすることはないという。
ボッセは「DTMには非常に優れたチームがある」があると語り「このツールは素晴らしいものだ」と続けた。
「また、今日のGT3も素晴らしいものであり、SROによって非常によく管理されている。我々がたとえ別の方向に進んでも、GT3を放棄することはないだろう」
アウディがDTMから撤退することに関して、ボッセはシリーズに参加したことを後悔していないと述べた。
チームはルーキーイヤーとなった2019年、ジョナサン・アバディーンとピエトロ・フィッティパルディを起用してアウディRS5 DTMを走らたが、2年目に向けてはエド・ジョーンズ、ファビオ・シェラー、元Rモータースポーツのフェルディナンド・ハプスブルグの3名をレギュラードライバーに指名している。
「(アウディの撤退)決定に驚いたとは言えないが、そのタイミングには驚ろかされた」とボッセ。
「DTNに来て(このような)リスクがあることは分かっていた。私たちは日本のメーカーがDTMに参入したいわけではなく、また、アストンマーティンが正式にDTMに関与していないことを理解した」
「しかし、私はDTMに参入したことを少しの間も後悔していない。より良いノートを書き終えるために、今はより意欲的になっているんだ」
突然のアウディDTM活動終了を考察。2021年からのDTMはどうなってしまうのか?
4月27日、DTMドイツ・ツーリングカー選手権に参戦するアウディが、2020年限りでのDTM活動の終了を発表した。2020年からアウディとBMWのみが参戦するDTMにおいて、2社のうち1社が撤退するのはシリーズにとっても大打撃とも言える出来事だ。新型コロナウイルス感染拡大の影響で取材もままならぬ状況ではあるが、現段階で得られる情報から、何が起きているのかと今後についてを考察した。
■突然のアウディ活動終了発表
DTMドイツ・ツーリングカー選手権は、1984年から1995年まで行われ、過激なハイテクデバイスとメーカー同士の争いで盛り上がった後、1996年にITC国際ツーリングカー選手権に発展。ただ費用高騰により、この年限りでシリーズは消滅。2000年に当時の失敗を踏まえ新たなかたちでDTMが生まれた。
第2期のDTMはメルセデスベンツ、オペルといった第1期に参戦したメーカーに加え、当初アプトのプライベート参戦というかたちだったアウディがワークスとして参戦した。ただ2005年にオペルが撤退した後、しばらくはメルセデスとアウディの戦いとなっていた。
当然2社の争いはファンにとっても訴求が難しい部分があり、メルセデスとアウディ、さらにDTM側が望んだのは第3、第4のメーカーだった。そこである意味で“誘われた”のがBMW。ただBMWはグローバルに、特に大きなマーケットであるアジア、アメリカにも訴求できるならば参戦の価値があり、車両開発のメリットがあるとしていた。
こうして生まれたのが、現在DTMとスーパーGT GT500クラスに採用されている車両規定の『クラス1』だ。当初この規定が生まれるにあたり、DTM側はスーパーGTと同時に北米のIMSAにも声をかけていたのは、BMWをはじめメーカーの希望があったのは間違いないだろう。
このクラス1規定は、第1期DTMの失敗を忘れていないDTM側と、車両開発のコストを下げプロモーションに活かしたいスーパーGTの意志もあり、現段階では多くの共通パーツを使用。コスト面ではまだ大きなものではあるが、この速さをもつレーシングカーとしては、かなり合理的なものになっている。空力面でもそれほど開発の余地はなく、唯一のハードルとも言えるエンジンは、スーパーGTを見ても分かるとおり、一度作れば改良を加えながら比較的長く使うことができる。
そんななかでアウディが下した活動終了のジャッジの要因は、公式は発表としては二酸化炭素排出量削減への取り組みのなかでのモータースポーツ活動再編と、新型コロナウイルス感染拡大の影響による経済的な側面が理由として挙げられている。
このなかでもやはり大きいのは、二酸化炭素排出量削減に関する問題だろう。ドイツでは2030年にはガソリン車の販売が禁じられる予定で、ここまでに代替エネルギー車にシフトしなければならない。特にフォルクスワーゲングループは、排ガス問題の影響が色濃く残っており、この問題にはセンシティブだ。すでにフォルクスワーゲンブランドでは、内燃機関のレーシングカーの生産を行わないことを発表している。グループ内のアウディが近い選択を強いられても不思議ではない。
当然同様の問題はBMWにも降りかかっているだけでなく、ヨーロッパのモータースポーツ界全体に重くのしかかっている。音とスピードが魅力のモータースポーツのなかで、電気自動車にシフトしないまでも、ある意味“免罪符”とも言えるのはハイブリッドユニットを積むことで、DTMでもここ1~2年ハイブリッドの噂がささやかれていた。
すでにクラス1規定の車両では、スーパーGTのホンダNSXコンセプト-GTがハイブリッドを積んでいたこともあり、技術的には不可能なことではなかっただろう。ただそれでも、ハイブリッド投入を待たずして活動終了の決定が下されたのは、“ハイブリッドでは足りない”事情がアウディのなかでもあったのだと推測される。新型コロナウイルスによる経済減速もその事情のひとつだろう。
■「ワークスありき」だったDTM
とはいえ、ドイツ国内では地上波でもテレビ中継され、毎戦数万人の観衆を集めるほどの人気を誇るDTMだけに、その活動を終えるというアウディの決断はやはり衝撃的だ。この決断によって、シリーズには本来“誘われた”ようなかたちのBMWだけが取り残される結果となってしまった。
2020年にDTMに参戦を予定している台数はアウディがワークス6名、プライベーターのWRTが3名の合計9名。BMWがワークス6名、プライベーターが1名の計7名だ。現段階でWRTの活動がどうなるかは触れられていないが、もしWRTが出場しないとなると7台のBMWが走るだけのレースになってしまう。台数を増やしたとしても、BMWにとってはまったく魅力もないだろう。
では代わりのメーカーが参入するかといえば、それも厳しい状況だ。ヨーロッパにはDTMに参戦できるほど体力があるメーカーがあるともあまり思えず、すでにマシンをもっている日本の3メーカーも、2019年にクラス1車両を公開した際、オートスポーツからの質問に対し、いずれもDTMへの参入について「意志はない」と明言している。マーケティングの面からもそこまで効果はないだろう。
ちなみに近年のDTMは、車両面ではかなりコストが抑制されていたものの、それ以外の面では行きすぎとも思えるような“プロモーション競争”が白熱していたのも問題点のひとつだ。また特に状況を難しくしていたのは、“DTMはワークス活動で行うもの”というドイツメーカーの考え方だ。
スーパーGTでは、過当なメーカーの参入を避けるべく、基本的にチームがメーカーの支援を受けながら参戦するスタイルがとられている。ドライバー決定等にメーカーの意向が関わることはあるものの、あくまで主体はチームで、カラーリングを決めたりピット内の設備をどうするのかも多くはチームの裁量だ。さらに言えば、チームはGT300に活動の場を移すこともできる。
しかしDTMは、あくまでメーカーが主体。各チームは、メーカーの意匠に完全に則った設備でピットを用意し、カラーリングもメーカー内はすべて共通。またプロモーションも大規模で、モーターショーのメーカーブースのような建築物が毎戦建ち並ぶ。それがDTMの良さでもあったものの、やはり非常に多くのコストがかかっていたはずだ。
2019年からDTMはプライベーターの参加も受け入れるかたちとなっているが、やはりDTMは“ワークスがやるレース”という印象は拭えずにいる。メーカー自らガソリンを使うレースに巨額の投資を行っていくのは、やはりアウディ、そしてフォルクスワーゲングループにとっては不可能だったのではないだろうか。
■DTMの今後は。GT3やTCRへの転換は困難
では今後、DTMはどうなっていくのだろうか。いくつかのパターンが考えられるが、どれも多くの課題があるだろう。
・GT3への転換
ネット上にはGT3カーに切り替えればいいという案も聞かれるが、ほぼ可能性はないだろう。そもそも、ヨーロッパではカテゴリーごとの区別が明確で、ツーリングカーレースはツーリングカーレース、スポーツカーレースはスポーツカーレースなのだ。一時、GTアソシエイションの坂東正明代表が「ル・マン24時間にGT500のチャンピオンを出させて欲しい」とアプローチしたことがあるが、当時すでにGT500とDTMと規定統一の話が進んでおり、ル・マン側の認識は「GT500はツーリングカーではないのか?」というものだったくらいだ(これはこれで認識不足なのだが)。
またすでに、ドイツにはADAC GTマスターズという非常に盛況なGT3カーレースが存在する。ヨーロッパ全体に舞台を広げたところで、こちらも盛況のGTワールドチャレンジ・ヨーロッパがあり、今さら新しいGT3レースが生まれたところでニーズはほぼないだろう。
ちなみに坂東代表は「ドイツでもスーパーGTをやればいい」と語ったこともある。DTMマシンにADAC GTマスターズのGT3カーを混走させれば、GT500とGT300が混走するスーパーGTのようなレースができあがる。6台のBMWとGT3が混走すればレースにはなるかもしれないが、ただこれもまた、ヨーロッパの文化を考えるとハードルは高い。DTMはワークスによるツーリングカーレース。ADAC GTマスターズはカスタマーによるGTカーレースだからだ。
さらに言えば、ドイツメーカーは自社内の“序列”が崩れることは嫌う。例えばDTMカーのアウディRS5 DTMが、やすやすと自社を代表するスポーツカーのアウディR8 LMSを抜いていくことはメーカー内ではあり得ない構図だという認識が強い。
・TCRへの転換
DTMがツーリングカーレースとして継続するならば、近年世界的に隆盛を誇っているリーズナブルなTCR規定を採用するという手段もあるかもしれない。しかしこちらもまた、ドイツ国内にはTCRジャーマニーというシリーズがあり、隆盛を誇っている。
同じカテゴリーのレースを立ち上げたところで、あまりファンやスポンサーへの訴求はないだろう。またこれまでDTMを見慣れてきたファンにとってTCRはやはり別物。そもそもTCRはカスタマー向けレーシングカーであり、DTM自体の収益構造が根本から変わってくるはずだ。
・BMWだけで1~2年をしのぐ&日本メーカーやプライベートアウディの参戦を促す
アウディの撤退により、残されるかたちとなったのはBMWのみとなってしまうが、BMWの6~8台のレースで開催数を減らし1年、もしくは2年をやり過ごしつつ、新規参戦メーカーを募ったり、なんとかアウディがプライベーターの使用を認めるよう要求する案も考えられるだろう。
またその間、非常に困難かもしれないが、年に1~2度でもスーパーGTマシンを招聘しファンの関心をつなぎ止めるということも手かもしれない。少なくとも、BMWとしては現行のM4 DTMは2019年にデビューしたマシンで、3年間は使いたい意向があるはずだ。
とはいえ、これらはあくまでファン目線の期待でしかない。先述のとおりヨーロッパは今後ガソリンエンジンを使用することが非常に難しくなってくる。1~2年待っても別のメーカーが登場するのは考えづらい。
・E-DTMへの転換
現行のクラス1規定は、シルエットフォーミュラとしては優れたシャシーで、メーカーや車種ごとの不公平が極力生まれないような規定となっている。非常に困難な道程とは思うが、これをベースとして1~2年の準備期間をおき、クラス1シャシーと電気エネルギーを使ったレースに転換することが5~10年先を見据えると考え得る選択肢かもしれない。
クラス1規定は市販車の形状を色濃く残すことができるだけに、ドイツ各メーカーが参戦するフォーミュラEの知見を活かし、うまく開発することができればふたたびメーカーの興味を呼び戻し、さらなる参戦メーカーを呼ぶことができるかもしれない。もちろんハードルは非常に高い上に、スーパーGTとのコラボレーションはふたたび絶たれてしまうかもしれないが、現段階では最も困難ながら有効な方策ではないだろうか。
いずれにしろ、アウディの活動終了によりDTMの2020年は大きな歴史の転換点となってしまった。今後DTMがどんな方策を繰り出すのか、注視しなければならないだろう。
Posted at 2020/04/30 21:25:22 | |
トラックバック(0) |
AUDI | 日記
2020年04月30日
ポルシェが自宅で過ごす子どものために「Porsche 4Kids」を公開!
語学教育にも? ”トム・タルガ”と”ティナ・ターボ”が英語とドイツ語でサポート
ポルシェAGは、世界的なコロナウイルス蔓延の影響で自宅にいる子供たちが気分転換できるよう、家族向けに「Porsche 4Kids」を無料提供する。この数週間で、多くの子供たちの日常生活は激変。保育所と学校が休みになったことで、働く親たちも仕事と育児の両立に追われている。また、リモートワークの環境は新しい機会をもたらす一方、大きな課題を生み出した。ポルシェによる今回の対応は、こうした状況を考慮したものだ。
ウェブコンテンツの「4Kids」には塗り絵、説明付きアイデア工作、単語探しと記憶ゲーム、パズル、サーチ&ファインド・ピクチャーなど、数々のゲームやアクティビティーが用意。子供たちは遊び、経験、発見を通じ、ポルシェのマスコットであるトム・タルガとティナ・ターボからドイツ語や英語でサポートが受けられる。今回のコンテンツ提供について、ブランドパートナーシップおよびスポンサー部門の責任者であるオリバー・アイダム氏は以下のようにコメント。
「私たちは、子供たちに現在と未来のモビリティを提供することだけでなく、道路交通の安全性といった社会環境に親しむ機会をつくることで、子どもたちが探求し、発見し、笑い、そして楽しむように動機づけたいと思います」
「Porsche 4Kids」には、高度な学習基準を備えた遊びをオンラインで行なうものがあり、子供たちは独自の体験を積むことができる。また、ウェブサイト上で楽しむことだけでなく、集中力を養ったり遊びを通じて学んだりすることも可能。オフラインで時間を過ごしたい場合、さまざまな画像をダウンロードして印刷をすれば塗り絵を楽しむことができる。
塗り絵にはポルシェのトラクターやフォーミュラEレーシングカー、アニメ、ゲーム(「町、都市、ポルシェ」カテゴリーゲーム)など、あらゆる子供たちに目を向けた選択肢が用意。ダウンロードしたテンプレートを使用すれば、のんびりとしたひと時を過ごせる。12歳以上で学習クイズに興味があれば、ポルシェ・ミュージアムのE-モビリティ チャレンジに参加することも可能。このディスカバリーツアーでは、電気モーターの作動方法、電気エネルギーの貯蔵場所、電源コンセント以外からも電気は得られるのかなど、子供たちはE-モビリティについて多くのことを学ぶことができる。
「交流」セクションでは、ミュージアムのバーチャル見学ができる。ヘリテージの責任者であるとともに、ポルシェ・ミュージアムの館長を務めるアヒム・ステイスカル氏はこのように述べている。
「ポルシェの学習プログラムはこれまで展示会でしか体験できませんでしたが、子供向けのウェブサイトが新設されたため、オンライン上ですべての人が利用できるようになりました。これを利用すれば、ポルシェの歴史を探索するのも簡単です」
また、保護者は「キッズ・ドライビング・スクール」マガジンを利用することで子どもと一緒に正しい道路交通マナーを学ぶことができる。トム・タルガとティナ・ターボが交通規則、おもな道路標識、正しい自転車装備を遊び心にあふれた方法で説明。マガジンの最終ページには小テストも用意されているので、退屈することはない。
現在ポルシェでは、#DreamsAreMadeAtHome というSNSキャンペーンをグローバルで立ち上げており、今回のPorsche 4Kidsもその一環。ポルシェオーナやファンはガレージの愛車、モデルカー、あるいはウェブサイトからダウンロードしたポルシェのカラー写真など、夢のモビリティをここに投稿することで参加することができる。
また、ポルシェジャパンでは公式SNSおよびウェブサイトにポルシェドライビングアスリートのカヌー・スラローム・メダリスト、羽根田卓也選手や世界で活躍するポルシェドライバーのアンドレ・ロッテラー選手など、ポルシェファミリーからの想いを込めた応援メッセージを掲載している。
・Porsche 4Kidsサイト:https://www.porsche4kids.com(英語またはドイツ語)
・ポルシェジャパン公式サイト:https://www.porsche.co.jp/stayhealthy/
ポルシェジャパン公式SNS
・Instagram:https://www.instagram.com/porsche_japan/
・Twitter:https://twitter.com/porschejp
ポルシェ、塗り絵やパズルなどゲーム&アクティビティーを用意! ミュージアムのバーチャル見学も
Porsche 4Kids
ポルシェ 4キッズ
簡単なものから高度なクイズまで用意
現在、さまざまな分野において新型コロナウイルス感染症対策により、在宅勤務などテレワークを余儀なくされているが、そんな中、ポルシェは外出制限の状況下で自宅にいる子供たちに配慮し気分転換できるようにと家族向けに「Porsche 4Kids」と題したコンテンツを用意した。
このPorsche 4Kidsには、塗り絵や説明付きアイデア工作、単語探しと記憶ゲームのほか、パズルやサーチ&ファインド・ピクチャーなど、数々のゲームやアクティビティーが用意されている。子供たちは、このコンテンツを通じて、遊び、経験、発見など、ポルシェのマスコットであるトム・タルガとティナ・ターボからドイツ語や英語でサポートを受ける。
ブランドパートナーシップ及びスポンサー部門の責任者であるオリバー・アイダムは「私たちは子供たちに現在と未来のモビリティを提供することだけでなく、道路交通の安全性といった社会環境に親しむ機会をつくることで、子どもたちが探求し、発見し、笑い、そして楽しむように動機づけたいと思います」とコメント。
なかには、高度な学習基準を備えた遊びをオンラインで行うものもあり、独自の体験を積むことができる。ウェブサイト上で楽しむことだけでなく、集中力を養ったり、遊びを通じて学んだりすることも可能。オフラインで時間を過ごしたいときは、多数用意された画像をダウンロードして印刷すれば、塗り絵を楽しむこともできる。
ポルシェのトラクターやフォーミュラEマシン、アニメ、ゲーム(「町、都市、ポルシェ」カテゴリーゲーム)など、あらゆる子供たちに目を向けた選択肢が用意され、ダウンロードしたテンプレートを使用すれば、充実した時間を過ごせるだろう。また、12歳以上には学習クイズが用意され、ポルシェ ミュージアムのE-モビリティ チャレンジに参加することも可能。電気モーターの作動方法や電気エネルギーの貯蔵場所、電源コンセント以外からも電気は得られるのかなど、E-モビリティについて多くのことを学ぶことができる。
ポルシェ ミュージアムをバーチャル見学することも可能
また、「交流」セクションではミュージアムをバーチャル見学できるのも注目だ。ポルシェ ミュージアム館長のアヒム・ステイスカルは、「ポルシェの学習プログラムはこれまで展示会でしか体験できませんでしたが、子供向けのウェブサイトが新設されたため、オンライン上ですべての人が利用できるようになりました。これを利用すれば、ポルシェの歴史を探索するのも簡単です」と語る。
保護者など大人については、『キッズ・ドライビング・スクール』マガジンを利用することで、子供と一緒に正しい道路交通マナーを学ぶことができる。トム・タルガとティナ・ターボが、交通規則、主な道路標識、正しい自転車装備を、遊び心にあふれた方法で説明してくれる。マガジンの最終ページには小テストも用意されているため、退屈することはなさそうだ。
現在ポルシェでは、#DreamsAreMadeAtHome というSNSキャンペーンをグローバルで立ち上げており、Porsche 4Kidsもその一環。ポルシェオーナーやファンは、ガレージの愛車、モデルカー、あるいはウェブサイトからダウンロードしたポルシェのカラー写真など、夢のモビリティを投稿することで参加できる。
そのほか、ポルシェジャパンでは公式SNS及びウェブサイトにポルシェドライビングアスリートのカヌー スラローム メダリスト、羽根田 卓也選手や世界で活躍するポルシェドライバーのアンドレ・ロッテラー選手など、ポルシェファミリーからの想いを込めた応援メッセージも掲載している。
ポルシェがファミリー向けコンテンツ『Porsche 4Kids』を公開。ミュージアムのバーチャルツアーも
モータースポーツ界でも大きな存在感を放つポルシェは、新型コロナウイルス感染拡大の影響で世界的に外出制限・自粛が求められているなか、子どもたちが楽しめるコンテンツ『Porsche 4Kids』を公開した。
『Porsche 4Kids』は、保育所と学校が休みになったことで、自宅で過ごす子供たちを退屈から解放する遊びのコンテンツが豊富に用意されている。ドイツ語と英語のみだが、ポルシェのマスコットであるトム・タルガとティナ・ターボと一緒に、塗り絵や説明つきアイデア工作、単語探し、記憶ゲーム、パズル、間違い探しなど、数々のゲームやアクティビティが用意されている。簡単な英語が分かれば楽しめるものも多く、もちろんポルシェならではのレーシングカーも数多く登場するので、大人も楽しめるはずだ。
また、塗り絵も豊富でポルシェ・タイカンやポルシェ356、フォーミュラEなどの塗り絵も用意されているほか、ファン垂涎のポルシェミュージアムのバーチャルツアーなども用意されている。動画で観るだけでも楽しめるはずだ。
現在ポルシェでは、#DreamsAreMadeAtHomeというSNSキャンペーンをグローバルで立ち上げており、こちらのHP(http://www.porschefromhome.com)からも塗り絵がダウンロード可能。Porsche 4Kidsもその一環となる。
Porsche 4Kids(ドイツ語/英語のみ)
https://www.porsche4kids.com
ポルシェ、自宅で過ごす子ども向け特設サイト…ぬり絵も配信
ポルシェ(Porsche)は4月27日、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の影響で外出できない子どものために、特設サイト「ポルシェ4キッズ」を立ち上げた、と発表した。
ポルシェ4キッズでは、さまざまなゲームやアクティビティが子ども達のアクセスを待っている。このサイトでは、ぬり絵や記憶ゲームをしたり、パズルや写真を検索したりできる。ポルシェ4キッズは、高い学習基準を導入し、ユニークなオンライン体験が得られるようにした。子ども達はウェブサイトで楽しむだけでなく、集中力を養い、遊びながら学ぶことができる。
さまざまなぬり絵のテンプレートを、ダウンロードして印刷できる。ポルシェのトラクターやフォーミュラEレーシングカー、ゲームなど、すべての子どもが選択できる。テンプレートは、すべての子どもがダウンロードできるようになっている。
12歳以上でクイズが好きな子どもは、ポルシェミュージアムの「eモビリティチャレンジ」に参加できる。このディスカバリーツアーでは、子ども達は電気モーターについて学ぶことができる。たとえば、電気モーターの仕組み、電気エネルギーが蓄電されている場所などについて、学習できる。「Socialize」セクションでは、ポルシェミュージアムのバーチャルツアーに参加することが可能だ。
また、「キッズドライビングスクールマガジン」を利用すると、親子が一緒に交通安全について学べる。その内容は、交通ルールや重要な標識、正しい自転車の乗り方など。子ども達のために、最終テストも用意されている。
【STAY HOME】時間がある時はクルマのペーパークラフト作りがオススメ!!
新型コロナウィルスの感染拡大防止のため日本全国を対象に非常事態宣言が出され、不要不急の外出を控えることが求められています。
家にいる時間が長く、特に休日は時間がありすぎて、暇で狂いそう!! と思っている人も多いことでしょう。
でも今こそ普段は時間がなくて楽しめないことをやる、特にモノ作りにいそしむ絶好のチャンスとポジティブに考えるのが正解です。
そこでクルマ好きにオススメのアイテム、自動車メーカーが自社のホームページに掲載していて無料でダウンロードできる『ペーパークラフト』を紹介します。
文:ベストカーWeb編集部/写真:NISSAN、HONDA、MAZDA、トヨタカローラ姫路
【画像ギャラリー】いろいろチャレンジしてみよう!! マニアックなものもあり!!無料でダウンロードできるペーパークラフトの注目車
現在自動車メーカーでラインナップしているのは3社
2020年4月現在、自動車メーカーで無料でダウンロードできるペーパークラフトを公式に用意しているのは、日産、ホンダ、マツダの3社です。
トヨタは2012年に86がデビューした時に、86のペーパークラフトを用意していましたが、現在は終了。しかし、トヨタ自動車の販社のトヨタカローラ姫路が充実したペーパークラフトを用意しています。
どのペーパークラフトも作り方がホームページ内で紹介されていますので安心です。
では、個別に見ていきましょう。
日産
ラインナップ数が最も多いのが日産です。ノートe-POWER、セレナ、デイズ、リーフといった人気車はもちろんのこと現在の日産車のラインナップのほぼすべてを用意して充実しています。
GT-Rは最強バージョンのGT-R NISMOが用意されています。変わり種としましては、初代フェアレディZ(S30)、ショーモデルのピボ2、ピボ3もあります。
そしてこれらのペーパークラフトは、色なし、色付きが用意されていますので、自分の愛車の色に合わせて塗ったり、オリジナルのカラーリングもできます。
特筆はフェアレディZ NISMOで、18分の1という大スケールで、パーツ点数も多く精巧に作ることができます。難しいぶん、出来上がった時の歓びはひとしおでしょう。
ペーパークラフトとして超大作となる18分の1のフェアレディZ NISMO。パーツ点数も驚くほど多いのでかなり難しい(写真をクリックするとHPに移動します)
ホンダ
ホンダの用意するペーパークラフトは、クルマを作るということに主眼を置くのではなく、ペーパークラフトのジオラマ的存在です。ホンダ車とともに暮らす楽しい生活がテーマになっています。
溝呂木陽氏のイラストがとても味があってすばらしい作品になっています。
001/ステップバンでお買い物、002/ステップワゴンで冬のオートキャンプ、003/T360と明るい農家の春支度、004/ビートでジューンブライド、005/ヨットハーバーでマリンドライブ、006/1965年F1メキシコグランプリ初優勝、の6つが用意されています。
加工する箇所も少なくわかりやすいため、小さなお子さんも楽しめます。
溝呂木陽氏の雰囲気抜群のイラストがナイス!! これはお子様向けに最適(写真をクリックするとHPに移動します)
マツダ
マツダのホームページから無料ダウンロードできるペーパークラフトには、発表されたばかりの『100周年記念車』が早くも加わったのがトピックです。R360クーペとロードスターは赤と白のコーディネーションが再現されています。
唯一3色を用意するマツダ3のほか、CX-3、CX-5、ロードスターなど、ペーパークラフトでマツダの『魂動デザイン』を作り上げてみてはいかがでしょうか。
そのほかでは、シブい旧車もラインナップしているのでマニアはどうぞ。前述のR360クーペのほか、コスモスポーツ、ルーチェロータリークーペ、ファミリアがあります。
ロードスターはノーマルバージョンと100周年記念車がラインナップされている(写真をクリックするとHPに移動します)
トヨタカローラ姫路
トヨタカローラ姫路のペーパークラフトは、小学校の教材や地元でのイベントで使いたいと依頼が来るなど人気の高い商品です。
2020年4月現在では12車種をラインナップしています。GRスープラ、RAV4、C-HR、86といった現行車に混じってカローラレビン(AE86)も用意されています。
各車には難易度が★で表記されているので自分の技量に合わせて選べます。最も難易度が高いのは、GRスープラレーシングで10段階中最高の★10個。作り甲斐がありそうです。
あと、サッカーグランド、ガレージ、海辺の街角といった3種類の背景が用意されるなどなかなか芸の細かさです。
ペーパークラフトの作り方の動画も用意されているのでぜひ参考にしてください。
見るからに難易度が高そうなGRスープラレーシング。これが作れればどんなペーパークラフトもお手の物(写真をクリックするとHPに移動します)
Posted at 2020/04/30 21:17:16 | |
トラックバック(0) |
自動車業界あれこれ | 日記
2020年04月30日
三菱電機や三菱自動車がフェイスガードを生産、ブリヂストンは保有物資を医療機関に提供 新型コロナ
◆三菱電機グループ、フェイスガードを自給自足へ
三菱電機は4月24日、新型コロナウイルス感染対策に向けた支援として、医療関係者の活動支援などに向けた支援金約1億円の寄付と、医療用マスクなどの必要物資の医療機関への提供することを決定したと発表した。
同社の開発・生産拠点である生産技術センター(兵庫県尼崎市)と名古屋製作所(愛知県名古屋市)で5月中旬からフェイスガードの生産を開始し、順次、生産能力を増強する。グループ内での自給自足により外部調達量を削減することで、市場でのフェイスガードの安定供給に寄与する。
同社で生産するフェイスガードは、主に生産現場などでの使用を目的としたもので、医療用ではないが、必要とする企業や団体への提供も計画している。
また、染拡大防止に務める医療関係者の活動支援や、臨時休校の長期化で影響を受けている子どもたちへのサポートなどに向けて、会社単独の拠出金と従業員と会社のマッチングギフト制度である「三菱電機SOCIO-ROOTS基金」による寄付金を合わせ、約1億円の支援金を寄付する。
医療用マスクである「N95マスク」を約10万枚と消毒液などを医療機関へ寄付する。
◆ブリヂストン、保有する防塵マスクなどを医療機関に提供
ブリヂストンは4月24日、新型コロナウイルス感染拡大の影響で医療物資が不足する医療現場を支援するため、同社グループが保有する防塵マスクなどの物資を提供すると発表した。
同社グループ会社の製造現場で保有している防塵マスク(DS2)と感染対策マスク(N95)の在庫合計2071枚を、経団連を通じて医療機関に提供する。また、同社がイベント用に保有していた雨合羽1200枚を、不足している防護服の代替手段として雨合羽の提供を募っている大阪市に提供する。
同社では、医療関係者に役立つように防塵服やビニール手袋など、必要とされるその他物資の提供についても検討する。海外拠点でも米国での自社生産したフェイスシールドの医療・介護施設への提供やスペインでの医療従事者向け無料車両整備サービス提供など、同社グループの資産・技術を活用した取り組みを各地域・社会のニーズに沿って実施するとしている。
◆三菱自動車、医療用フェイスシールドを生産…地元自治体や病院に寄贈
三菱自動車は4月27日、岡崎製作所やパジェロ製造などで生産した医療用フェイスシールドを地元自治体や病院に寄贈したと発表した。
三菱自動車では医療現場で不足するフェイスシールドについて、岡崎製作所(愛知県)を中心に月約1500枚の生産を開始。4月27日、岡崎市にフェイスシールドを寄贈した。また、同社の生産拠点のパジェロ製造も、生産したフェイスシールドを岐阜県美濃加茂市内の病院に寄贈したほか、水島製作所が立地する岡山県内などでも寄贈を計画。今後も生産枚数の増強をするとともに、マスクなど他の感染拡大防止のための製品についても生産を検討している。
同社はクルマの開発および生産で培ったノウハウや工場設備を活用し、世界各国の政府・自治体・関係機関と連携しながら、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の感染拡大防止に向けて支援を続けていく。
三菱 フェイスシールドを生産【新型コロナウイルス】感染拡大防止への支援
三菱自動車は、新型コロナウイルスの感染拡大防止への支援のため、医療現場で必要とされているフェイスシールドを生産し、関係各所へ提供すると2020年4月27(月)日発表しました。
愛知県岡崎市の岡崎製作所を中心に月約1500枚の生産を開始しており、27日(月)、岡崎市(内田康宏市長)にフェイスシールドを寄贈しました。
また、三菱の生産拠点であるパジェロ製造株式会社(本社:岐阜県坂祝町、代表取締役社長:須江 隆行)も、生産したフェイスシールドを岐阜県美濃加茂市内の病院に寄贈したということです。また水島製作所のある岡山県内などでも寄贈を計画しているとしています。さらに、今後も生産枚数の増強をするとともに、マスクなど他の感染拡大防止のための製品についても生産を検討しているということです。
三菱関連記事:https://autoprove.net/mitsubishi/
三菱自動車、岡崎など国内工場でフェイスシールド生産 地元自治体や病院へ寄贈
三菱自動車は27日、岡崎製作所(愛知県岡崎市)などで生産したフェイスシールドの寄贈を開始したと発表した。約1500枚のペースで生産を開始しており、各生産拠点に近い自治体や病院を中心に寄贈する。今後、生産枚数を増強するとともに、マスクなど感染防止製品の生産も検討する。
岡崎市やパジェロ製造(岐阜県坂祝町)がある岐阜県の病院に提供した。また、水島製作所(岡山県倉敷市)のある岡山県内などでも寄贈を計画している。
フェイスシールドは、3Dプリンターで作ったフレームにシールドを組み付けて生産する。自動車の開発や生産で培ったノウハウや設備を活用し、感染拡大の防止につなげる。
三菱自動車がフェイスシールドを生産、新型コロナウイルス感染拡大防止への支援
三菱自動車工業株式会社は、新型コロナウイルスの感染拡大防止への支援のため、医療現場で必要とされているフェイスシールドを生産し、関係各所へ提供すると発表。すでに愛知県岡崎市の岡崎製作所を中心に月約1500枚の生産を開始しており、昨日、岡崎市(内田康宏市長)にフェイスシールドを寄贈した。
また、三菱自動車の生産拠点であるパジェロ製造株式会社も、生産したフェイスシールドを岐阜県美濃加茂市内の病院に寄贈。水島製作所が立地する岡山県内などでも寄贈を計画しているという。
三菱自動車がフェイスシールドを生産、新型コロナウイルス感染拡大防止への支援はBelieve - ビリーヴ ジャパンで公開された投稿です。
ミツビシがフェイスシールドの生産を開始。新型コロナウイルスの感染拡大防止に各所へ提供
三菱自動車は4月27日、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大防止への支援のため、医療現場で必要とされているフェイスシールドを生産し、関係各所へ提供をしていくと発表した。
ミツビシは愛知県岡崎市の同社、岡崎製作所を中心に、月約1500枚のフェイスシールドの生産をすでに開始しており、生産が公表された4月27日、岡崎市にフェイスシールドを寄贈した。
また、岐阜県坂祝町にあるミツビシの生産拠点、パジェロ製造株式会社も、同拠点で生産したフェイスシールドを岐阜県美濃加茂市内の病院にすでに寄贈した。そのほかにも同社水島製作所が存在する岡山県内などでもフェイスシールドの寄贈を計画しているという。
ミツビシでは、今後もフェイスシールドの生産枚数を増強するとともに、マスクなど、他の感染拡大防止のための製品についても生産を検討している。
ミツビシは、「クルマの開発および生産で培ったノウハウや工場設備を活用し、世界各国の政府・自治体・関係機関と連携しながら、新型コロナウイルスの感染拡大防止に向けて支援を続けていきます」としている。
マツダ、広島や山口で医療支援 マスクやレインコート提供
マツダは27日、新型コロナウイルスの感染拡大防止に向けて医療機関へのマスク提供など支援策を発表した。本社や工場がある広島県や山口県などに対し、備蓄しているマスクを計3万枚提供した。マスクは提供先から地域の医療機関に送られる。
同社の情報発信サイト「マツダニュースルーム」に新型コロナ関連の対応を掲載している。医療機関への支援はマスクの提供に加え、防護服の代替え品として従業員から募った未使用の雨合羽やレインコートを約550着提供した。医療用フェイスシールド生産の準備や軽症者移送車両の提供も検討しているという。
トヨタ自動車、新型コロナ対策を支援。医療用フェイスシールドの生産をこれまでの40倍に拡充。グループ各社でも生産をスタート
トヨタ自動車とトヨタグループ各社は、新型コロナウイルスの治療に当たる医療関係者を支援するため、医療用フェイスシールドの生産行なっているが、この生産規模を4月27日から拡大することを明らかにした。
トヨタ自動車は、これまで1週間あたり500~600個のフェイスシールドを生産してきた。しかし今回、これまでの20倍となる月産4万個(約2000個/日)レベルでの増産を開始。今後はこれをさらに拡充し、月産7万個(約3600個/日)を目指すという。
このフェイスシールドは、トヨタグループの各社でも生産に着手。トヨタ自動車東日本や豊田合成、ダイハツ工業、日野自動車などでも試作を開始しており、そのうちダイハツと日野は、すでに近隣の医療機関にフェイスシールドを提供しているという。また豊田自動織機では4月29日から月産1万個のペースで生産をスタート、さらにトヨタ車体でも5月中旬から生産すべく、検討を進めているという。
トヨタ自動車とトヨタグループ各社は今回発表されたプレスリリースで、「『安全・安心を最優先に現場で戦っている方々、苦しんでいる方々の気持ちに寄り添いながら、私たちにできることを即断、即決、即実行していく』との方針に基づき、現在、社会的な最優先課題となっている感染拡大の抑制や医療現場の支援に向けて、様々な側面から対策を検討し、迅速に取り組んでまいります」とコメントしている。
トヨタグループが、医療用フェイスシールドの生産を本格化
医療用フェイスシールドの生産に本格的に取り組んでいるトヨタ自動車ならびにトヨタグループ各社。トヨタ自動車は、4月27日よりこれまでの約20倍となる月産4万個(約2,000個/日)レベルでの生産を開始したと発表。今後はさらに月産約7万個(約3,600個/日)レベルまで生産を拡大する予定だという。
また、グループ会社においても同様に生産に着手しており、トヨタ自動車東日本では、自社生産した医療用フェイスシールドを4月20日に宮城県に3,000個を提供したほか、豊田合成、ダイハツ工業、日野自動車においても試作を開始しており、ダイハツ工業、日野自動車は近隣の医療機関への提供を行っている。加えて豊田自動織機においても、4月29日から月産1万個(約500個/日)の生産を予定しているほか、トヨタ車体においても5月中旬の生産開始に向けて検討を進めているという。
トヨタグループでは、今回の新型コロナウイルス感染症の診断や治療に日夜ご尽力されている医療現場を支援する取り組みを、「ココロハコブプロジェクト」の一環として位置づけ、医療用フェイスシールドの生産に取り組んでおり、今後、グループ各社の事業所が所在する地元医療機関や自治体への提供を優先的に取り組んでいくとしている。
トヨタグループが、医療用フェイスシールドの生産を本格化はBelieve - ビリーヴ ジャパンで公開された投稿です。
トヨタの新型コロナ対策…マスク自社生産やTPSで医療機器増産を支援、国内生産へのこだわりも
全世界の感染者数が290万人を超え、死者数は20万人を突破し、さらに予断を許さないなかにある、新型コロナウイルス感染の猛威。国内は大型連休中を自宅内で過ごすよう外出自粛を重ねて要請し、自動車メーカー各社は大型連休明けも国内工場の操業を止める構え。
こうした世界的危機に直面するなか、トヨタは「支援」と「準備」をどこよりも加速させている。支援は、自動車で培った製造・物流ノウハウや、世界規模のサプライチェーンを活かし、医療現場を支え、感染拡大を最小限に抑える動き。準備は、事態収束後の復興にむけ、雇用を守りながら体質改善を図る動き。まずはトヨタとグループ企業の支援の動きについて。
◆医療現場に製品と技術を提供・支援
トヨタは、愛知県豊田市にある貞宝工場で医療用フェイスシールドを、試作型や3Dプリンターなどで製作。週500~600個ペースで生産し、さらにグループ企業でもつくれるか検討していくほか、医療用マスクや防護服、体温計など衛生用品の調達にも、トヨタのサプライチェーンを通じて支援していく。
グループ企業も動く。アイシン精機は医療機器以外の備品(病院向け簡易ベッド台、消毒液容器、簡易間仕切り壁など)の生産を検討。同社は住生活分野でシャワートイレを製造・販売しているほか、アイシングループのアイシン開発は、寝具をはじめとするリフォーム事業を手がけている。
デンソーは、治療薬開発や感染抑制にむけた各国の研究を支援。カナダ D-wave 社が推し進める量子コンピューター利用サービスの無償提供プロジェクトに参画し、利用促進にむけた技術支援を行う。
4月21日には、都内で5台の提供実績がある「飛沫循環抑制車両」をさらに千葉県に1台提供。同車両は、運転席・助手席側と後部座席の間に隔壁を置き、前方を陽圧、後方を陰圧にすることで後方の空気が前方に循環しない仕組みを採用している。
◆トヨタ生産方式で医療機器増産を支援
そしてトヨタならではの支援といえるのが、同社独自の生産方式を医療機器メーカーなどにあわせて導入する計画。同社は、日本自動車工業会(自工会)を通じた政府の要請にもとづき、医療機器メーカーにトヨタ生産方式(TPS)のノウハウを注入し、急務とされる増産を支援していく構え。
そこであらためて、トヨタ生産方式とは。自働化とジャスト・イン・タイムという2つの考え方が柱のトヨタ生産方式(TPS:Toyota Production System)は、顧客の要望にマッチした製品を「確かな品質で手際よくタイムリーに造る」を確立させたモデル。
不良品をつくらないだけではなく、それにともなうムダな作業も効率化することで生産効率と作業効率を飛躍的に高めた、豊田佐吉の自動織機をルーツとする「トヨタのモノづくりの精神」だ。
トヨタは今回、TPS支援チームを結成し、医療機器メーカーによる人工呼吸器などの増産にむけて、トヨタ生産方式(TPS)による工程改善・生産性向上を支援していく考え。
◆国内の自社内用マスクは自給自足
すでに北米や欧州のトヨタグループ企業は、3Dプリンターを活用した医療用フェイスシールド(防護マスク)の生産や、人工呼吸器製造企業にむけてトヨタ生産方式(TPS)を活用した生産性向上支援が動き出している。
いっぽう国内のトヨタグループは、生産活動で必要となるマスクの自給自足を推進。一般市場からの調達を減らし、世の中のマスク不足を緩和させる考えだ。
たとえば、マスクの自主生産を決めたデンソーは、4月中の生産開始をめざして試作品の生産に着手。1日10万枚を量産できる体制を整える。
トヨタ紡織は、4月上旬から刈谷工場で1日生産を1500枚をスタート。さらに増産を図り、5月以降は猿投工場に移管し1日1万2000枚をめざす。
また、アイシン精機やダイハツ工業、日野自動車といったグループ企業などでもマスクの自社生産を検討している。
◆「国内生産にこだわる」
こうしたトヨタのモノづくりへの姿勢、そして国内での展開実績が、今回の医療現場支援・生産方式導入にむけた取り組みを加速させているという。4月初旬、日本自動車工業会会見で豊田章男会長はこう語っていた。
「リーマンショックと東日本大震災という苦しかった当時、わたしは、国内生産に強くこだわった。震災後、東北に新たな自動車車体の企業を設立し、モノづくりの学校もつくった。就業人口を3000人増やし、東北に新しい技術や技能が生まれている」
「その技は伝承され、次の人を育て、自らの働ける場所を維持し、発展させてきた。あのとき、日本のモノづくりを残すんだと決意し、国内生産にこだわったことは、間違いではなかったと思っている」(豊田章男会長)
トヨタがフェイスシールドを増産、川崎重工も製作開始 新型コロナウイルス対策
◆トヨタ自動車、医療用フェイスシールドの生産能力を月産4万個まで拡大
トヨタ自動車は、当初500~600個/週だった生産能力を大幅に引き上げ、4月27日よりこれまでの約20倍となる月産4万個(約2000個/日)レベルでの生産を開始した。さらに、今後月産約7万個(約3600個/日)レベルまで生産を拡大する予定だ。
また、グループ会社でも同様に生産に着手しており、トヨタ自動車東日本では、自社生産した医療用フェイスシールドを4月20日に宮城県に3000個を提供。豊田合成、ダイハツ、日野自動車でも試作を開始しており、ダイハツ、日野自動車は近隣の医療機関へ提供している。加えて豊田自動織機でも、4月29日から月産1万個(約500個/日)の生産を予定しているほか、トヨタ車体でも5月中旬の生産開始に向けて検討を進めている。
トヨタグループでは、今回の新型コロナウイルス感染症の診断や治療に尽力している医療現場を支援する取り組みを、「ココロハコブプロジェクト」の一環として位置づけ、医療用フェイスシールドの生産を開始。今後、グループ各社の事業所が所在する地元医療機関や自治体への提供を優先的に取り組んでいく。
◆川崎重工、医療用フェイスシールドとガウンを製作開始
川崎重工業は4月27日、神戸工場と播磨工場で新型コロナウイルス感染防止の医療用フェイスシールドと医療用ガウンを、20日から製作開始し、医療施設に寄贈・提供すると発表した。
同社が保有する設計・生産・品質管理手法などを活かして医療用フェイスシールドと医療用ガウンを効率的に製作して医療施設に提供することで、新型コロナウイルス感染拡大防止に貢献していく。
医療用フェイスシールドは、鋼材加工に使用する透明の型紙フィルムを材料にして製作する。生産量は最大で1日500個。医療用ガウンは、大阪大学医学部付属病院が発表した感染対策用ガウン作成方法を参考に、最大で1日1400着製作が可能という。
まず地元の川崎病院(神戸市)に寄贈し、今後は兵庫県病院局を通じて県立病院にも提供する予定。
トヨタ、フェイスシールド2,000個を地域の医療機関に提供
トヨタ自動車は、九州の組み立て工場において医療用のフェイスシールド2,000個と取り替え用のシールドフィルム30,000枚を生産し、6月末までに福岡県・宮松市を含む筑豊地域や、福岡県・宗像市、刈田町、北九州市などの医療機関ならびに自治体に提供すると発表した。
トヨタ自動車は、新型コロナウイルス感染拡大を踏まえ、中国での支援に続き、4月上旬には国内向けに医療現場および医療用品に対する支援を表明。週500-600個程度のフェイスシールドの生産から開始し、段階的に規模を拡大。4月末時点で月産4万個(2,000個/日)レベルまで生産規模を拡大した。さらに月産7万個レベルまで引き上げる計画を打ち出しており、東北や中部などの工場に加え、九州の工場においてもフェイスシールドの生産を行なうなど支援規模を広げている。
トヨタ自動車では、東日本大震災の後に立ち上げた「ココロハコブプロジェクト」をコロナ危機においても再展開し、グループ企業レベルで支援を実施。医療用フェイスシールドの生産のほか、医療現場向けの簡易ベッド台の生産や感染者移送用車両の提供、マスクの自給自足などを行なっている。
こうした企業や個人の支援によって医療現場など最前線で闘っている方々の負荷が少しでも減り、事態が改善に向かっていくことに期待したい。
Posted at 2020/04/30 21:12:50 | |
トラックバック(0) |
自動車業界あれこれ | 日記
2020年04月30日
【感動動画】第1章スバル 水平対向エンジンの優位性を追求 名機スバル「EJ20」型エンジンヒストリー
SUBARUの高出力タイプの水平対向4気筒エンジン「EJ20型」が、ついに2020年春、生産を終了する。EJ20型エンジンを搭載する「WRX STI EJ20 ファイナルエディション」(限定555台)は2019年末に受注が締め切られ、2020年春までに生産を終了する。そのため、もはやEJ20型エンジンを搭載した車両は存在しなくなった。
EJ20型エンジンは1989年に初代レガシィ(BC/BF型)に搭載されてデビューし、以後31年間もの間、高性能・高出力エンジンとして存在感を示してきたが、ついにその長い歴史の幕が下りた。そこでEJ20型エンジンの歴史をたどりながら、改めてどんなエンジンなのかを検証してみた。
世界速度記録への挑戦
全くゼロから新規開発されたEJ型エンジン・シリーズは1989年に初代レガシィ(BC/BF型)に搭載されてデビューを飾った。初代レガシィの登場の背景には、経営的に危機を迎えていた当時の富士重工にとって、今後生き残りができるかどうかを賭けた戦略的なニューモデルだった。これまでのレオーネ・シリーズの遺産を捨て、ボディ、シャシー、エンジンなど、すべてをゼロから開発したモデルだった。
また、ゼロから開発するからには世界で通用し、競合する同一クラスでナンバーワンの性能を実現する必要があり「Best in Class」という高い目標が掲げられた。そして、その性能を達成するために、世界各地の道路で熟成テストを行ない、総仕上げとして発売直前に19日間をかけてアメリカ・アリゾナ州フェニックスで、レガシィ・セダンRSが、10万km耐久走行で平均速度223.345km/hという世界速度記録を達成している。
VIDEO
VIDEO
この初代レガシィ用のEJ型は、従来の水平対向4気筒EA型シリーズとは決別し、構想段階では直列4気筒、V型4気筒なども検討されていたという。最終的に縦置きのエンジン・レイアウトでのパワートレーンのパッケージングに優位性がある、ということで水平対向4気筒エンジンに絞り込まれ、新規開発されることになった経緯がある。
それまでのEA型とは
従来型の水平対向4気筒・EA型シリーズは、当初はスバル1000用のエンジンとして1000cc(EA52型)からスタートし、最終的にボアを拡大しながらレオーネ1800(EA82型)まで28年間使用されていた。
EA型は、水平対向エンジンのあるべき姿を極限まで追求したユニットと言えるだろう。オール・アルミ製、クランクシャフトは3ベアリング、そしてクランクシャフトと並行する中央配置のカムシャフト駆動によるOHV(後期にはSOHCも登場)/2バルブにバスタブ型燃焼室とオーソドックスな形式ながら、等長吸気マニホールドを採用し、超軽量・コンパクトで、7000rpmまで軽々と吹け上がるエンジンになっていた。
このEA型エンジンの登場当時、他社のエンジンはすべて鋳鉄ブロックであり、オール・アルミのEA52型はそれらのエンジンの2/3以下の重量と軽量だった。さらに3ベアリング構造により前後長も極限まで短縮され、縦置きFF駆動用として理想的なエンジンであったのだ。
この傑出したエンジンが偉大だっただけに、その後継エンジンの開発が遅れたともいえるかもしれない。
水平対向4気筒エンジンの優位性
なぜSUBARUは水平対向というレイアウトのエンジンを選択したのか。その第一の理由は、スバル1000で、エンジン/トランスミッションを縦置きにしたFF駆動方式を採用したことだ。直列4気筒エンジンを縦置きにしたFF駆動方式もかつては存在しているが、縦置きエンジン/トランスミッションのFF駆動では水平対向エンジンが圧倒的に有利になる。
なぜなら水平対向エンジンの前後長は直4に比べ2.5気筒分の長さで、圧倒的に短くでき、レイアウト的にも慣性モーメントの点でも有利となる。車両の前後荷重配分、つまりコーナリング中の慣性モーメントは、現在普及している横置き直4エンジン/横置きトランスミッションが前輪車軸の前方に配置されるのに対し、水平対向エンジンの縦置きレイアウトではトランスミッションは前車軸より後方のキャビン内にレイアウトされ、前後荷重配分が適正化され、慣性モーメントもより小さくなるからだ。
さらに縦置きエンジンレイアウトのFF駆動では、ドライブシャフトが左右等長にできることもメリットだ。直4エンジンの横置きレイアウトの場合は不等長になるので、トルクステア対策が必要になってくる。
このようにクルマの本質的な要素であるコンポーネンツレイアウトの点で、FFにおける水平対向エンジンの縦置きレイアウトが有利なのだ。この基本レイアウトを前提にしてスバルのシンメトリカルAWDが生み出され、3代目レガシィ以降は全モデルがフルタイムAWDというレイアウトが定着している。
また、水平対向エンジンの縦置きレイアウトは衝突安全性でも有利な点がある。直4エンジンは縦置きでも横置きでも、衝突時に大きく重いブロックとなるが、水平対向エンジンの場合は、後輪駆動用プロペラシャフトを衝突の衝撃で切断し、トランスミッションの位置を下げることでエンジン後部からクルマのフロア下に潜り込ませることができる。これにより全面衝突、オフセット衝突で衝撃のエネルギー吸収性を高めることができるのだ。
構造上でも有利な水平対向4気筒
水平対向4気筒エンジンは、こうした車両レイアウトにおける優位点だけではなく、エンジン本体が持つ特長にもある。それはクランクシャフト位相角が180度で、左右の気筒のピストンとコネクティングロッドが左右対称で運動するため、レシプロ運動で発生する振動を打ち消し合い、1次振動はもちろん、直列4気筒エンジンで問題となる2次振動が発生しないのだ。だから水平対向6気筒エンジンは完全バランスとなるが、水平対向4気筒ではわずかな偶力(回転方向の)振動が発生するものの、これはエンジンマウントやクランクシャフト・ダンパーで解決することができるレベルなのだ。
さらに水平対向エンジンは左右に分割されたシリンダーが、クランクシャフトを挟み込む形で締結され、クランクシャフトの保持剛性が高いことも特長となる。直列エンジンの場合は、クランクシャフトは気筒別のベアリングキャップ、またはベアリングキャップを連結した、はしご型フレームで抑え込む必要があり、剛性では不利なのだ。
VIDEO
この他に、水平対向エンジンは直4エンジンより低重心であり、吸気マニホールドの等長化も実現している。なお排気マニホールドは、点火順序が右1-3-左2-4のため排気マニホールドを等長化するためには前方・左右2気筒、後方・左右2気筒を集合させる必要がある。初代スバル1000で等長排気が採用されていたが、それ以後は右気筒、左気筒を集合させる不等長排気マニホールドとしていた。しかし2002年以降は排気脈動効果が利用できる等長・等爆マニホールドへと変更されている。
SUBARUはこうした水平対向4気筒の優位性を活用し、この後WRC3連覇など数々の偉業を達成するEJ20型の開発に着手する。そして現在も国内スーバーGT300クラスのBRZにも、ニュルブルクリンクチャレンジのWRXにも、改良に改良を重ねたEJ20型は現役レースエンジンとして活躍している。<編集部:松本晴比古/Haruhiko Matsumoto>
Posted at 2020/04/30 20:58:52 | |
トラックバック(0) |
富士重工 | 日記
2020年04月30日
“速すぎる”ロータスはピュアスポーツだろうか。
純粋に走ることに特化した“ピュアスポーツカー”。ロータスもまた現代にピュアスポーツを作り続けるブランドだ。そんなスポーツカーブランドの最新モデルとなるエキシージ スポーツ410に試乗した、ひとりのクルマ好きの思いとは。
約8年にわたって熟成を重ねてきたピュアスポーツ
ピュアスポーツカー・メーカーのロータスが作るコンパクトスポーツカー「エリーゼ」のひとクラス上のモデルが「エキシージ」だ。2012年にシリーズ3へとモデルチェンジし、エンジンがそれまでの1.8リッター直4から、3.5リッターV6へと強化された。
約8年にわたって熟成を重ねてきたエキシージは、現在ベースグレードの「スポーツ350」、今回の試乗車であるハイパワーバージョンの「スポーツ410」、そしてサーキット走行に特化した「カップ430」という3種によるラインアップだ。
久しぶりに対面したエキシージの印象は少し大きくなったなというものだった。といっても全長は4080mm、全幅1800mmと、VWポロ(4060×1750)と大差ないのだが、抑揚のあるボディがボリュームを感じさせる。全高は1130mmと低く、そして車両重量は1110kgと現代のスポーツカーとしては軽い。
ちなみにちょうど1110kgのスポーツカーといえば、アルピーヌA110がある。あちらはハイパワーバージョンのA110Sで292ps。対して、エキシージスポーツ410は、トヨタ製3.5リッターV6エンジンにスーパーチャージャーを組み合わせ、最高出力416ps、最大トルクは410Nmを発揮、最高速は290km/hに到達する。
タイヤの切れ角が手のひらを通じて伝わってくるよう
エンジンスタートボタンを押すと、意外にもあっさり始動する。チタン製のエキゾーストシステムは野太いというよりは高めの音を発する。その回転感からいかにも軽いフライホイールであることが伝わってくる。アルミ削り出しで、内部構造が見える硬質なマニュアルシフトレバーを1速に入れて、ゆっくりとクラッチをミートすると、するすると動き出す。もちろん7000回転までまわして楽しむエンジンゆえ、低速からぶ厚いトルクが出るタイプではないけれど、神経質になるほどではない。
いまどきパワーアシストのないステアリングも動きだしてしまえば、まったく気にならない。その手応えはまさにダイレクトで、タイヤの正確な切れ角が手のひらを通じて伝わってくるようだ。足回りはレースカーなどにも採用される英国のナイトロン製3段階調整式ダンパーを公道用にチューニングしたもの。タイヤは公道も走れるサーキットタイヤを謳う、ミシュランのパイロットスポーツカップ2を履く。
ガチガチな乗り心地を想像していたら、あっさりと覆された。もちろん首都高の目地段差などではドンっと大きな入力はあるが、バシっと一発で収まる。フラットな路面であれば、ほんのわずかなステアリングへの入力で、ぴったりと狙ったラインをトレースするように走ることができる。
直線でぐいっとアクセルを踏み込むと、3000回転を超えたあたりから猛烈に加速する。ダウンフォースが一気に高まり、フロントボンネット上のカーボンファイバー製のフロントスプリッターやリアの大型ウイング、ディフューザーなど、エアロパーツが伊達でないことがわかる。すぐに公道ではこれ以上はヤバいという感覚がこみあげてきた。車重1110kgで400ps超、パワーウェイトレシオ約2.7kg/psは想像以上にすごい。今どき免許がいくらあっても足りなくなる。
唯一気になるのは“速すぎる”こと
ここまですごいと、果たしてエキシージがピュアスポーツカーか否かは議論のわかれるところかもしれない。前編でピュアスポーツカーの定義を、ボディサイズは小さく車両重量は軽く、重心が低く重量配分が最適化されていて、乗車定員は1人もしくは2人で、サーキットのラップタイムなど絶対的な速さよりは、操ることの楽しさを求めるべくマニュアルトランスミッションを採用する、と書いた。エキシージはほぼすべてに該当するのだが、唯一気になるのは“速すぎる”ことだ。もちろん個人の運転スキルにもよるが、サーキットではなく公道において“絶対的な速さよりは、操ることの楽しさ”を得やすいのは、ハイパワーなV6エンジンではなく、より軽量な4気筒エンジンを搭載するエリーゼと言えるだろう。
今後は、ロータスといえども電動化とは無縁ではいられない。2019年には日本でも初のEVスポーツカー「Lotus Evija(ロータス エヴァイヤ)」を公開。2020年には生産開始予定で、価格は200万ポンド(日本円で約2億7000万円)とアナウンスされている。また、ジーリーグループの1つであるボルボのプラットフォームを活用して、ロータス初のSUVを開発中とも言われる。
エリーゼやエキシージといったロータスに乗るたび、ひとりのクルマ好きとして思う。現代において1トンクラスのピュアスポーツを量産し続けていることの奇跡に、感謝せずにはいられない。
文・藤野太一 写真・郡大二郎 編集・iconic
Posted at 2020/04/30 20:52:02 | |
トラックバック(0) |
自動車業界あれこれ | 日記