![レオーネ4WDエステートバン レオーネ4WDエステートバン](https://cdn.snsimg.carview.co.jp/carlife/images/UserDiary/1176769/p1m.jpg?ct=cf0ba366ef5d)
今でこそ乗用4WD車は世界的に普及していますが、国産初の乗用4WD車は富士重工業の
『スバル・レオーネ
4WD
エステートバン』
だったのです。
当時スバルがレオーネの前身「ff-1」を発売していた頃、東北電力から宮城スバルにある依頼を受けました。
『積雪地でも役に立つ車を作って欲しい』と。
当時からジープタイプの4WD車は存在してましたが積雪地など悪路走破性は抜群な反面、通常走行時の騒音・乗り心地の悪さ、キャンバストップ(幌)による耐候性といったネガティブな問題を抱えてました。
そんなジープタイプの作業車を使用していた東北電力は宮城スバルに『走破性と快適性を両立させた四輪駆動車を作って欲しい』と依頼。宮城スバルは独自でff-1のエステートバンをベースにした試作車を製作。
この試作車、デファレンシャルやハーフアクスルなどを日産ブルーバードから流用。しかし最初、前輪と後輪が逆に回るといった失敗も…。しかしそんな失敗も克服し試作車が完成。そして試作車を富士重工に持ち込み、さらに研究され1971年の東京モーターショーで「ff-1・4WDエステートバン」が参考出品されました。当時四輪駆動車といえばジープタイプしかなかったので突如登場した乗用タイプ四輪駆動車に来場者は騒然!大反響を呼びました。
1972年、ff-1からモデルチェンジした初代レオーネに
『4WDエステートバン』が登場!ちなみに当初4ナンバー(商用バン)ではなく5ナンバー(乗用ワゴン)で売り出す予定だったらしくカタログ写真でも車種類別「55」だったのですが、当時は5ナンバーワゴンという概念があまりまかったので結局4ナンバーのバンで発売されたという逸話も。よってカタログ写真も「55」から「44」に修正されたとも。
このレオーネ4WDエステートバンは評判を徐々に高め、1975年にはレオーネセダンにも4WDを追加。スバルはいよいよ本格的に
『乗用4WD』マーケットを開拓していくことになります。
当時の4WDシステムといえば2WD⇔4WDへ手動切り替えするパートタイム方式しかありませんでしたが、雪国をはじめとしたユーザーには喜ばれた事でしょう。
1979年、レオーネが初のフルモデルチェンジを敢行しスバルは4WD路線を更に加速させます。セダン、エステートバンのほかに当時人気が出てきた3ドアハッチバック『スイングバック』にも4WDを設定。
1981年、マイナーチェンジでエステートバンをベースにセミハイルーフ化、内外装をより乗用車チックに仕立てた
『ツーリングワゴン』を追加。さらに1年後、ターボATを投入。
1984年に3代目レオーネにフルモデルチェンジ。セダン・ワゴン・バンとも直線的で洗練されたデザインになり、翌年3ドアのクーペも登場。とくにワゴンは先代以上に人気がありました。
そして1989年。レオーネの上級車種
『レガシィ』が登場。セダンとワゴンはレオーネ時代と同じですがレガシィではスバルが長年育てた『ツーリングワゴン』のイメージを大切にし、バンを思い切って廃止。
それによって今まで
『バンの豪華なヤツ』といった印象が強かった国産ステーションワゴンのイメージが良くなり、さらにターボ車の追加でレガシィツーリングワゴンの人気に火が付き
日産アベニール、
トヨタカルディナといったフォロワーも生み出しました。
画像は昨年9月に札幌市内の駐車場で偶然見つけた2代目レオーネ4WDエステートバンです。使い倒してるのか外観がヤレた感じ。味がありますなぁ…。
懐かしいです!
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Posted at
2006/01/21 12:10:18