F1は最終戦ブラジルGPの結果を受けて
ライコネンのチャンプ!
となるところが、結局マクラーレンの提訴により
パリで行なわれるFIAの評議会待ちとなりました。
最初は詳細を知らずに、なんて不恰好なことをするんだろうと思っていました。
しかし、よくよく調べるとこういうことでした。
私も勉強不足で知らなかったんですが、
「気温に対して10度以上冷やしてはならない」
という規定があるんだそうです。
テクニカル・レギュレーション 6.5.5
No fuel on board the car may be more than ten degrees centigrade
below ambient temperature.
温度が下がると体積が減る。
なので、冷やしておけば、毎秒12.1リットルと規定されている燃料流量を守っても
体積が減った分だけ速く給油ができ、それを防ぐための規定とのこと。
レース時の気温は36度
(最後にピットインした中嶋一貴だけは37度。注>気温の発表が逆の報道も有り)なので、
この規定(気温から9度以内はOK)に照らすと
下限の許容温度は27~28度まで
となります。
これに対し、
レース終了から約1時間後、FIAから発表された2チーム4台の燃料の温度は
・ニック・ハイドフェルド
1stピットストップ時(14:33) 24℃
2ndピットストップ時(15:06) 25℃
・ロベルト・クビカ
1stピットストップ時(14:26) 23℃
2ndピットストップ時(14:49) 24℃
3rdピットストップ時(15:15) 24℃
・ニコ・ロズベルグ
1stピットストップ時(14:31) 24℃
2ndピットストップ時(15:10) 25℃
・中嶋一貴
1stピットストップ時(14:41) 25℃
2ndピットストップ時(15:10) 26℃
つまり、
規定上は(温度発表が逆の報道を含めても)
アウトになるわけです。
そこを、レース・スチュワードは規定ギリギリとして“シロ”の判定を出し、
それに対しマクラーレンは“規則は規則”と提訴した
という流れです。
これを知れば、正直納得する部分はあります。
ルールはルールですね。
気温に対して10度以上冷やすのはダメ
と明記されているんですから。
ただ、ドライバーはチームとトーンが違うようです。
アロンソが言うのはまだ分かりますが、
チャンピオンが転がり込んでくるかもしれない
ハミルトンもこの抗議を歓迎していません。
チャンピオンにふさわしいレースをしてきたのはライコネンだから、とのこと。
素晴らしいじゃないですか!
ルールはルール。
なので、もしなんらかのペナルティーがあってもむしろ当然のことであって、そうでなければおかしい。
でも、
ハミルトンのような姿勢が本来あるべきスポーツ精神ではないでしょうか。
ひとつ確実にいえることは、なんとも後味の悪いレースとなってしまったということです。
Posted at 2007/10/23 23:22:55 | |
トラックバック(0) |
'07 F1 | 日記