「EJ20チューンの要は排気系にあり!」“パワーが出てエンジンに優しい”を実現したHKSメタルキャタライザーの誕生秘話
インプレッサ/WRXは排圧を低減することでパワーと耐久性が大幅にアップする!
長く楽しく乗るためのEJ20チューンの必需品
2004年、あるGDBのユーザーとショップが『さほどリスクを伴うようなチューニングを施しているワケじゃないのにエンジンが壊れる』という現象に悩ませていた。それどころか、ちょっとしたブーストアップなどのライトチューンレベルのほうがトラブルを発生することが多く、当時はEJ20をチューニングすると壊れると言われていたのだ。
『これまでインプレッサ/WRXの歴代モデルを詳細に検証してきているので良くわかるのですが、EJ20エンジンはモデルを追うごとに確実に改良されていると思います。しかし、EJ20にはもはや伝統的と呼んでも良いくらいの弱点がある。それが排気系なんですよ』とは、HKSで開発の陣頭指揮をふるっている坂詰さん。
詳しく伺ってみるとEJ20はタービン直下に触媒があり、それが抵抗となって排圧は高くなってしまう。わかりやすく言えばノーマルのEJ20は排気のヌケが悪く、これによってタービンの効率は低下し、エンジン自体にも大きなストレスとなっていたというのだ。つまり、ブーストを上げれば排圧もより一層高まるわけで、これが原因となってエンジンブローが多発していたのである。
そのことが判明したこともあって、開発が開始されたHKSのメタルキャタライザー(WRX STI用16万5000円/WRX S4用11万8000円)は触媒の位置こそ純正と変わらないものの、内部のセル数やサイズを数多くテスト。十分な排気ガスの浄化性能とヌケの絶妙なバランスを見つけることに成功した。
また、タービンと接続するアウトレット部分の形状も徹底研究。ここの設計でもブーストの立ち上がりや排圧が変わってくるというのだ。
そうした様々なトライ&トライの末、パワーアップしつつエンジンに優しいエキゾーストマニフォールドが完成した。
なお、HKS製マフラーとのマッチングは確認しているが、他社製品や吸気系にも手を入れた場合はコンピュータのリセッティングが必要になる場合もある。そんな時に備え、個別に購入するより大幅にお得なフラッシュエディターとのセット(EXHAUST&ECU Package:WRX STI用18万5000円/WRX S4用14万8000円)がオススメだ。
フラッシュエディターは車両に備えられているOBDIIポートを通じてECUのデータを書き換えるためのツール。標準でフェイズ1とフェイズ2という2種類のデータがプリインストールされているが、パワーライター店での現車セッティングも可能になっている。
フェイズ1にはスピードリミッター解除に加えてSiドライブの各モードごとにドライバビリティ向上を目指した各種データが盛り込まれており、フェイズ2ではメタルキャタライザーによる排圧低減を活かした、よりパワーが狙えるデータが入っている。
ちなみに、最新モデルのVABでもEJ20エンジンをチューニングする上での最大のネックが触媒だという点は変わっていないのだという。EJ20をチューニングして長く楽しく乗りたいのであればメタルキャタライザーは欠かすことのできないアイテムといえる。
●取材協力:エッチケーエス TEL:0544-29-1235
「WRX STI排気チューン考察」市場で大人気のHKSスーパーターボマフラーは何が凄い!? 開発者に拘りを聞いてみた
WRX STIは排気系チューンで生まれ変わる!
HKSの一番人気製品「スーパーターボマフラー」に迫る
いつの時代もエンジンチューンのファーストステップはマフラー交換だ。HKSからは数多くのシリーズがラインナップされているが、中でもWRX STI用でユーザーから人気を集めているのが『スーパーターボマフラー』だ。
第1中間パイプ、Y字の第2中間パイプ、そして左右のメインサイレンサーという構成からなるスーパーターボマフラーは、効率的なパイプレイアウトと特徴的なサイレントチャンバーの効果により、低背圧と静粛性を高次元で融合させることに成功。さらにテールも、シングルテール仕様はもちろん、リヤバンパーの切り欠きに美しく収まるツインテール仕様も用意されているのだ。
ツインテール仕様(19万8000円)は中間パイプ径75-60φとなっており、テールは90φ×2が左右それぞれに配置されるレイアウトだ。
シングルテール仕様(15万8000円)は中間パイプ径こそツインテール仕様と共通ながら、テールは左右それぞれが125φとなる。第1中間パイプも専用品だ。
また、どちらも共通してテールエンドは単なるパイプではなく、複雑な2重構造を採用。非常に手間の掛かるものだが、この部分だけでも音量が変わってくるというから驚き。虹色に輝くヒートグラデーションも美しい仕上がりだ。
ちなみにサイレントチャンバーとは、低背圧とパワーの両立に大きく貢献するパーツだ。適切な位置に配置することで排気効率を下げず、効果的に消音することができる。
「スーパーターボマフラーにはシングルテールとツインテールという2種類のバリエーションがありますが、実はこの2種類の違いはテールエンドの数だけじゃないんです。マフラーというのはテールの太さや数によって音が変わってくるので、それに合わせてサイレントチャンバーの接続位置が最適化されているんです。つまり、テールの違いによって中間パイプもそれぞれの専用品となっています」というのは、マフラー開発に携わっているHKSの赤塚さん。
実際に、シングルテールとツインテールの第1中間パイプを見比べてみると、両者には違いがあることが分かる。テールの数だけで最適な取り付け位置が変わるほどサイレントチャンバーのセッティングはデリケイトというわけだ。
この他、極限の軽さでスポーツ性能を楽しみたいというなら、ハイパワーSPEC-L(12万円)という選択肢もある。一般的に軽量マフラーといえばチタン製を連想しがちだが、このモデルはHKS独自の製法が可能にした超薄肉のステンレス製となっており、高価なチタン素材を使わずともノーマルの半分以下(10.4kg)という驚異の軽量さを実現。
そんな軽さを視覚的にも訴えるためにチタンとならんで軽量さのアイコンとしてお馴染のカーボンを使用したテールを採用。砲弾型シェルもあいまって、抜群のスポーツ性を誇っている。
なお、HKSのマフラーは排気効率を最大限高めるためにマフラーガスケットも純正の流用ではなく、内径をメインパイプ径と合わせたオリジナルの専用品を開発していたりする。すべて車検対応であることは言うまでもなく、チューニングのファーストステップステップとして安心して自分の好みにあったものをチョイスすることができるのだ。
●取材協力:エッチケーエス TEL:0544-29-1235
この記事の書き方が各パーツを売りたいからピンポイントで紹介しているのが良くないのか?
車検対応部品だから1個付ければ劇的に性能が上がるっていうのも状態次第だろうから微妙な気がするんだよな…
吸排気のバランスが大事だろうからマフラーだけやってもターボ車なら確かに良くなるんだろう
インテークパイプの交換やそれに合わせたECUの調律をしないと更にバランスを悪くするだけでしょう
そうなるとインジェクターの容量不足や燃料ポンプ、スパークプラグの熱価などなど
現車セッティングをシッカリやるのが正解なんだろう
Posted at 2019/05/26 21:56:20 | |
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