ツーリングなどにご一緒された方はご存じかと思いますが、うちのパジェロミニは
オイル下がりを起こしています。
比較的長い時間ダウンヒルなどエンブレ走行した後にアクセルを踏むと、ブワーってマフラーから白煙もくもく(´Д`)
初めて気づいたときは焦りましたねー、タービンブローかエンジンブローでもしたのかと。。。
でも症状が出るのはお山を下る時くらいで、街乗りでは全然症状がでない。
そんなもんだからオイル交換毎にワコーズEPSを入れてほぼ放置していましたが、ケミカルを入れて直ることもなく、最近少し症状が進行してきたたような気がするんです。
仕方ないので腹を括って本格的に修理することにしました。
オイル下がりはバルブステムシールの劣化が原因なので、これを交換すればよいらしい。
プロに託そうか悩みましたが、ヒモを駆使すればヘッドを下ろさないで作業が出来るようなので、ここは
技術力の向上のためにDIYで挑みます!
(ヒモ使用のやり方はググってください)
カッコイイこと言ってますが、お金をかけたくないという事情もあります(笑)
作業内容と作業量を考慮して2月中旬に4連休を設定していざ決行!
まずは作業空間を確保するためにラジエターを撤去。
これだけでエンジン前は大分スカスカになります。
続いてファンベルトを外して、タイミングベルトを撤去。
ベルトを外す前にサービスマニュアルに基づいて1番圧縮上死点のタイミングマークに合わせたうえで、さらに念のために3カ所にマーキングをしておきました。
カムが簡単に回っちゃうので、結果的にこのマーキングが大いに役立ちました。
「簡単に回る」と言うとクルクル回るイメージですが、そうではなく、「バルブスプリングのテンションで据わりのいい位置にカムが押し回される」という方が正解。
ベルトを外す際はいいですが、取り付ける時が大変。
カムをタイミングマークに合わせながらベルトを掛ける必要があるので、ちっこいタイミングマークだけでは一山ずれてもわかりにくいんです。
合マークがあると一目瞭然なので作業が幾分楽でした。
話がそれましたが、続いてヘッドカバーをご開帳。
やっと本丸のバルブが見えてきました。
さらっと書いてますが、ここにたどり着くまで2時間くらいかかってます☆
ちなみにH58前期の4A30エンジンはターボ車のみDOHC。
このDOHCの4A30、なんと
カムシャフトがヘッドカバーに内蔵(?)されているという変態構造。
なのでヘッドカバーを剥ぐのも微妙に重くて面倒。
ただし今回のようにバルブにアクセスしたい時はカムホルダー等を外す必要がないのが楽です。
一長一短と言ったところでしょうか。
一気にバラしていきます。
ロッカーアーム、バルブスプリングを外しました。
これでバルブステムシールにアクセスできます。
今回、車上でバルブスプリングを外す専用工具セットを買いました。
右下の筒みたいな工具でスプリングシートをひっぱたくとコッターが外れる優れもの。
そして上のやっとこみたいなプライヤーでステムシールを引っこ抜きます。
この2つのお陰で作業が順調に進みました。
これで2090円だったのでかなりお値打ち。
これがバルブステムシール。ちっこいです。
左が既存品、右が新品。
純正品は高いので国産OEM品を調達しました。
なんせこのエンジン、軽のくせに4気筒の上に5バルブの変態仕様なので
20個もシールが必要。
純正品で用意すると結構な金額になってしまいます。。
バルブステムシールはこんな感じで収まってます。
奥が既存シール、真ん中がシールを外した状態、手前が新品を打ち込んだ状態。
このシールがダメになると、オイルがバルブを伝わってシリンダーに落ちて燃焼、白煙もくもくとなるようです。
次が難関、バルブスプリングとコッターを戻す作業。
これがみんな難儀しているようなので、専用ツール(バルブコッター装着ツール)を買いました。
写真のようにバルブスプリング・コッター等をセットした状態でツールでガツンと押し込むと簡単にコッターが装着される優れもの。
多少力とコツはいりますが、超絶簡単にコッターを装着できました。
これで1600円ならお値打ち。
なんとか20個、全てのバルブステムシールを交換しました。
写真はすでに新しいガスケットが載ってます。
ここまでで1日半かかりました。
終始中腰で作業したので腰が・・・(苦笑)
重いヘッドカバーを苦労して戻して、タイミングベルトまで組み上げました。
タイベル交換、失敗すればエンジンブロー必至なので今まで手を出す勇気がなかったのですが、コツさえ掴めば簡単ですね。
ついでなのでタイベルはもちろん、矢印の3つの部品も新品に交換しておきました。
左からウォポン、ベルトテンショナー、アイドラプーリー。
サーモスタットもついでに交換。
開弁温度88度のものがついていましたが、交換したOEM品は82度の刻印が。
ローテンプサーモか?(笑)
ラジエターを外したついでにアッパーホースも交換。
大分ぶよぶよした手触りだったので以前から気になっていた。
サーモハウジング側は液ガスが塗られていたので、過去に滲んでいたんでしょうね・・・。
こんなやっつけ修理するならホース変えれば良かったのに。
もちろんロアホースも変えますよ。
こちらもぶよぶよした手触りだったので、上下とも潮時だったと思われます。
ホースが汚いのはオフロード走行の弊害です(爆)
全てのパーツを組み付けてやっと完成しました。
都合丸3日掛かりました。
足腰ヘロヘロですわ、ホンマ。
それでは緊張の火入れ(?)です。
キュルキュル・・・ブオーン
カンカンカンカン!!!
すさまじい
タペット音が響き渡って焦りましたが、小一時間もすると収まったので一安心。
とにかくちゃんとエンジンかかりました!
エンジン回転に不具合はないのでタイミングズレもなさそう!
ヨカタ。
駄菓子菓子!
アイドリング→アクセルオンで白煙もくもく~
直るどころか悪化してる!(´Д`)
・・・もうこのクルマ捨てる!!!