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2021年11月23日 イイね!

[試乗インプレッション]トヨタ「カローラクロス」HYBRID Z(E-Four) 最新の80点主義

[試乗インプレッション]トヨタ「カローラクロス」HYBRID Z(E-Four) 最新の80点主義話題の新型モデルであるトヨタ「カローラクロス」に乗ることが出来た。
グレードはトップグレードとなるHYBRID Z(E-Four) 。車両本体価格は319.9万円(税込)。昨今の新車価格高騰を鑑みれば、割と手を出しやすい価格帯に抑えた印象。身内に大ヒット中の「ヤリスクロス」や「RAV4」があるから、その中間の価格帯と理解すべきだろうか。
考えてみれば、これまで「カローラ」の名前を冠したSUVは用意されてこなかった。歴史的にも「カローラ」はセダンと決まっていたわけではない。「セダン」「ハッチバック」「ツーリングワゴン」に加え、「クーペ(レビン)」や「ミニバン(スパシオ)」が存在したことも。柔軟な開発スタイルこそが、累計5000万台を超えるロングセラーモデルとなった原動力なのだろう。
さて「カローラクロス」である。
実車と対面すると、イメージより大型だな...と感じる。全長4490mm全幅1825mm全高1620mm。ホイルベースは2640mm。車重は1510kgの立派な諸元なのだからまぁ当然か。
未だ「カローラ」は5ナンバーサイズと刷り込まれた古い価値観が拭い去れない世代として、もう少しでマツダ「CX-5」に届こうかという寸法に躊躇してしまう。SUVだから闇雲に大きくなって良いとは思えないが、そろそろCセグメントはコレくらいのサイズと諦めなければ。
「カローラクロス」は確かに現代の「カローラ」だと思わせるクルマであった。言い換えれば、クルマ好きを標榜する様なタイプの人間にとっては、なんとも凡庸で癖がない。趣味の対象物として「カローラクロス」を見ると、どうにも歯応えの薄いクルマにも感じるが、大半の一般ユーザーにとってお買い得でマトモな実用SUV。恐らくリセールも盤石だろうから、コレを買っておけば間違いのない選択肢。そのあたりをもう少し紐解いていく。
まず「カローラクロス」の外観を眺めても格別「美しい」「カッコいい」とまでは思わないが、「ダサい」「嫌い」とも思わない。ボディ色のアティチュードブラックマイカも似合っていると思う。
見るからに乗員と荷物をしっかりと積載し、頼もしく走りそうな実用フォルム。スバル「フォレスター」にも近いイメージでしょうか。結局の所「カローラクロス」のデザインは割と好き(笑)。
インテリアは先行した「カローラ」シリーズにも共通するデザインで、これまた「好き」でも「嫌い」でもない。そして操作に迷うことも無く、安っぽいとも感じ無い。総じて完成度が高く飽きない造形に感心するしかない。
「ヤリス/ヤリスクロス」はインテリアの質感がどうにも低く、マイカー候補としてはちょっと物足りない..と感じたが、「カローラクロス」なら文句はない。このあたりも流石トヨタと言うべきか。クラスレスだった筈のSUVに着々とヒエラルキーを構築している。
パワートレーンは1.8Lのガソリンエンジン(2ZR-FXE)に前後2モーターを組み合わせるお馴染みトヨタのハイブリッド方式(THS-IIのE-Four)。残念ながら最新のダイナミックフォースエンジンを採用しないのもコストを重視した「カローラ」らしい選択の結果だろうか。
「カローラクロス」のシステム出力は122psだから、車重1510kgのボディを走らせるに余裕綽々とは言えない。それは実際に走り出してからも端々で感じることとなる。
「ヤリス/ヤリスクロス」に乗ると、グッと力強さを増したモーターによる電動駆動がまず立ち上がり、追ってエンジンが後押しをする印象が強いが、「カローラクロス」は車重が災いするのか、主役のエンジン+モーターアシストで走る印象へと変化する。
別にモーター駆動で走る状態が多い(時間が長い)ほど"偉い"わけではないが、間近に迫る電動化を踏まえ、より電動駆動を味わえるクルマに目新しさを感じてしまうのは事実。例え(日産e-Powerの様に)燃費では非効率な結果であっても。
不思議なもので、普段はエンジンのサウンド・鼓動・フィーリング..に一喜一憂してきたタイプであることは隠しようもない。何故かハイブリッド車に乗ると、エンジン始動でガッカリしてしまう自分がいる。矛盾していると思うが、そう感じるものは仕方がない。
しかし「カローラクロス」は不思議なことに、30分も走っていると「今はEV走行なのか否か..」について興味がなくなる。もう細かい話は置いておき、とりあえずゆったりとドライブでもしましょうか...と言う気分になるとでも言えば良いか。「カローラクロス」特有の優しい乗り味は七難を隠しそうな気がした。
Web媒体で「カローラクロス」のインプレッションを読むと「ソフトな乗り心地」とか「フランス車のようなフィーリング」なんて書かれているから、先入観としては「所謂一昔前のトヨタ車に多かったふわんふわんな脚なんですね...」と勝手に決めつけていた。結果を言えば、それは違っていたと謝りたい。
確かに「カローラクロス」で走り始めて直ぐ、これまでの経験から想像されるSUVの乗り心地とは少し違う性格だ。明らかにソフト方向で荒れた路面状況や段差もかなり丸めて伝えてくる。テスト車は既にスタッドレスタイヤを装着していたから、純正状態とは異なるが、嫌なふわふわ感は無い。初期入力はふわっといなすが、その奥で割としっかりとしたコシが残っている様な感触。
いつもの評価コース(と勝手に決めているドライブルート)へ入り、結構な山道に達しても腰砕けにならず、スイスイとコーナーをクリアしていたから、実は芸達者なクルマなのかもしれない。
(もちろんスポーツモデルと同等なんていう意味ではない。ある程度の車高・車重のあるSUVとして評価。)
ステアリングの調律も決まっているようで、重さやフィーリングに大きな不満を抱くことはなかった。以前のトヨタ車とは隔世の感である。
ちょっと褒めすぎているかもしれない(笑)ので、弱点も指摘しておく。
まず最近のトヨタ車共通の課題として、ロードノイズが大きい問題は「カローラクロス」も同様だった。流石に「ヤリス/ヤリスクロス」より一回りノイズレベルが下げられた印象ではあるが、依然として耳障りに感じる。タイヤの銘柄次第で少しは改善される可能性もあるが、根本的な対策が必要だろう。
またスマホを接続する「ディスプレイオーディオ」の採用は大賛成だし、その使い勝手もよく練られていて結構気に入っているのだが、総じて音質が悪い。これはトヨタ車に乗るといつも感じるのだが、「カローラクロス」も曇った音質でスッキリしない。コストが如実に反映される部分だろうから、もう少し頑張って欲しいところ。
もうひとつは「メーター表示」。7インチ液晶モニターを含むメーター周りは賑やかで目新しさは感じるものの、どうにもゴチャゴチャと色々表示されるので、瞬時に判別し難い。まぁマイカーとして乗っていれば慣れると思うが、もう少しスッキリとレイアウト出来るのではないか。
総じて現代の大衆ブランド「カローラ」を冠するSUVとして良く出来ているし、リーズナブルな価格帯を考慮すると「もはやこれで充分」と評価すべきだろう。
昔からトヨタ車のことを80点主義と評されるが、これまでは「100点を目指さない=手抜き/割り切り」の意味で使われた表現だろう。
今回「カローラクロス」に乗って、全方位的に不満がない実用SUVとして完成されている一方、妙に尖った先進性や奇抜なデザインを採用しない潔さは素直に評価したい。これは前向きな意味で最新の80点主義だと思う。
個人的に、今回試乗したトップグレードの「HYBRID Z」は少し贅沢に感じた。ベースグレードの「HYBRID G」(279.9万円/E-Four)でも安全/快適装備のレベルに不満はなさそう。むしろサラッとお手頃なベースモデルに乗るのが実用SUVの本分だろう。
そういう意味で更にリーズナブルなガソリンモデルにも乗ってみたい。しかしAWDはハイブリッドモデルにしか設定されないため、北海道で乗る機会はなさそうですね....(T_T)。


Posted at 2021/11/23 20:31:57 | コメント(0) | トラックバック(0) | 試乗インプレッション | クルマ
2021年11月13日 イイね!

[試乗インプレッション]スズキ「ジムニーシエラ」JC (AWD/5MT)

[試乗インプレッション]スズキ「ジムニーシエラ」JC (AWD/5MT)以前から乗りたいと思っていたスズキ「ジムニーシエラ」の5MTに乗ることが出来た。まさか「ジムニーシエラ」の試乗車に5MTモデルが用意されているとは思いもせず、スズキ公式HPで発見した時は驚いた。もちろん直ぐに試乗予約!!。
新型「ジムニー」の登場時から、もし私が買うならば、選ぶべきは軽「ジムニー」か「ジムニーシエラ」なのか。そして5MTを選んで良いのかを判断したかったから貴重な機会となった。(過去に軽「ジムニー」はMT/AT共に試乗している)
ジムニー/ジムニーシエラの納期が1年以上もかかると聞いて久しい。現時点でも変わらず1年以上かかるとか。既に街中で新型ジムニーは珍しくない様にも思うが、未だ衰えない「ジムニー」人気。凄いですね。
実車と対面すると、やはり新型「ジムニー」のオリジナルは「ジムニーシエラ」だろうなと思う。どの角度から眺めても破綻のない"端正"なデザイン。これが200万円程度で買えてしまうのだから有り難い。昨今クルマの価格高騰が顕著だが、スズキは頑張っていると思う。
車内に乗り込むと、もはや軽「ジムニー」との違いは"ほぼ"無い。実際は左右のフェンダーが張り出した構造だから、慣れるまで狭い道等では気を遣う。とはいえ、全幅1645mmで5ナンバー枠すら余す寸法だから心配は無用。
エンジンを始動し、先代モデルに比べて随分と振動とノイズが低減されていることに感心。やはり20年分の進化は伊達ではない。
販売店から一般道へ出ても、ジムニー特有の「ユッサユッサ」と揺れる現象もかなり減っていて驚く。正確に記せば、軽「ジムニー」でもかなりの改善を感じたが、前後トレッドが広い「ジムニーシエラ」はより一層落ち着いたフィーリングを実現。これなら普通に日々のマイカーとしてなんの予備知識がなくても使えそう。そりゃ売れるはずだ。
恐らく、長距離を頻繁に走る方は「ジムニーシエラ」の方が走りの安定感が高く疲労が少なくて済むのではないか。
「ジムニーシエラ」が搭載するK15B型の1.5L(NA)ガソリンエンジンは、102ps/6000rpm 13.3kg-m/4000rpmを発揮する。
確かにターボエンジンを搭載する軽「ジムニー」に比して、すば抜けてパワフルとは言えない「縁の下の力持ち」タイプの実用エンジン。
しかし、排気量の大きさを実感するのはやはり低速・低回転域。5MTのクラッチを繋いだ瞬間のトルクは当然ながら軽自動車とは別世界。
またエンジンの回転上昇も穏やかで、回転数よりもトルクで走らせるタイプのエンジンだから、高速道路を淡々と走るには、こちらの方が楽だろうね。
肝心の5MTは当然ながらカチカチと決まるようなショートでスポーティーな性格では無いのだが、適度な手応えは残されており、今何速に入っているのか判らない...なんてことは無い。穏やかでちょっとスローなエンジンを励ましながら5MTをコキコキと駆って走るのはやはり面白い。
私が以前乗っていた先代の軽「ジムニー」(5MT)と比較すると、かなり大人びた雰囲気すら感じるが、切れ味の鋭いスポーツカーの味わいとはベクトルの違うプリミティブなクルマの根本的な楽しさは健在だった。
もうお分かりだと思うが、今回のテストで私が北海道で乗るなら「ジムニーシエラ」を選ぶべきとの結論に至った。
誤解なき様に言えば、軽「ジムニー」でも何ら問題は無いが、やはり長時間・長距離移動が多く、平均速度も高い交通環境を考慮すると「ジムニーシエラ」の方がハマリ役だな...と実感した。(当然維持費や高速道路料金は高くなるのだが...)
毎度「ジムニー」に乗るたびに思う事だが、「個性」はあっても「欠点」には感じない孤高のクルマですよね。
通常の尺度なら「騒音」「振動」「質感」「走行性能」「燃費」...色々な側面からこのクルマの欠点を指摘することも出来そうだが、「ジムニー」にそんな重箱の隅をつつくようなアラ探しは意味がないとすら感じる。結局の所、替わりのない唯一無二の存在感なんでしょうね。
以前から「ロードスター」と「ジムニー」の2台持ちは最強かな...と思っているのだが、1年以上の待ち行列に今更並ぶのはどうにも抵抗がある。さりとて、プレミア価格になっている転売車を買うのはもっと抵抗がある。
今回は軽「ジムニー」か「ジムニーシエラ」なのか。そして乗りたかった5MTに乗れたことで、自分が発注すべき仕様が明確になったのは大きな収穫だった。
まぁいい加減諦めて、大人しく待てば良いのに...とも思うのだが。さてさて。どうしますかね...。
Posted at 2021/11/13 23:40:51 | コメント(2) | トラックバック(0) | 試乗インプレッション | クルマ

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「@(ご) 下取価格って愛車の通信簿みたいなものなので、低い評価をされると買い換える気が失せますね。更に言えば自社銘柄の価格提示としては低過ぎて残念です。私もヤフオク売却経験有ります(^o^)。」
何シテル?   06/21 23:22
クルマとカメラが大好きで布袋寅泰の音楽を愛聴するヤツです。 随分と長いこと転勤で各地を転戦しましたが、ようやく地元北海道に戻ってきました。 現在はマツダ「ロ...
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