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2022年09月23日 イイね!

[試乗インプレッション]マツダ「CX-5」20S Black Tone Edition(AWD/6AT)

[試乗インプレッション]マツダ「CX-5」20S Black Tone Edition(AWD/6AT)先日マツダ「CX-60」に試乗した際、比較用としてチョイ乗りした「CX-5」XD Field Journeyの方が好印象だったと書いた。
「CX-60」は全てが初物であるから、熟成にはもう少し時間がかかるだろうし、その余地やポテンシャルを持っていることに疑いはない。個人的には、ベーシックな2.5Lのガソリン(直4)モデルを乗ってからこのクルマを評価したいと思っている。
「CX-5」については、2021年11月のビッグマイナーモデルに初めて乗れた事もあり、その熟成ぶりにはちょっと驚いてしまった。荒削りな「CX-60」との比較だったから余計際立ったのかもしれないが、「CX-5」これちょっとしたお宝だな...と。
そうなると気になりだすのは、もっと鼻先が軽くなるガソリンエンジンの出来栄え。「CX-5」はSKYACTIV-D 2.2の方がハマリ役なのは承知しているが、頻繁に高速道路を走るような長距離移動が多い用途にはピッタリだが、市街地走行が多い場合は、ガソリンも検討の余地がある。
というわけで、先日の「CX-5」XD Field Journeyがまだ記憶に新しいウチに、ガソリンモデルとの比較もしておきたいということで、「CX-5」20S Black Tone Edition(AWD/6AT)に30分程度乗せて頂きました。「CX-5」を買うならこのグレードだろうと考えていたので有り難い限りです。
生憎ザーザー降りの雨模様だったので、写真は撮影出来なかった。また改めてその機会を作りたい。
「CX-5」20S Black Tone Edition(AWD/6AT)は価格が327.2万円。正直、結構お買い得な価格設定だと思う。噂では、近日中に予定される一部改良で値上げを予定しているとか。残念だが仕方がない。
テスト車で公道を走り始めた瞬間に「あっやはりコッチで正解だったな...」と嬉しくなってしまった。
先日試乗したXD Field Journeyより、車重が80kgも軽量。その大半はエンジンルーム内だろうから、やはり走りのフィールには結構な差を感じる。
まずはステアリングがスッキリとしたフィーリングになった。恐らく、車体前方の軽量化に加え、エンジン振動が減ったからだろう。
車内に響くエンジンサウンドも軽快なトーンになり、個人的にコッチの方が好みに感じた。但し、アクセルをグッと踏み込んだ際の加速性能は当然ディーゼルのほうが圧倒的。2.0Lガソリンエンジンのアウトプットは必要充分なもので、パワーが必要なときはエンジンが高回転まで回ることに。そのあたりの印象は評価が分かれるところだろうか。(アクセルを踏み込む事を躊躇する方はディーゼルを選ぶべきかも)
とはいえ、一般的な利用シーンでアンダーパワーに感じることはなかった。トヨタ「RAV4」や「ハリアー」も2.0Lガソリンエンジンで問題なく走っているのだから、特に驚く事でもないだろう。むしろ「CX-5」は6ATを採用するから、肌身に馴染む自然な変速フィールが心地よい。
アクセルの微妙な操作にもスッと自然に反応するレスポンスの良さもガソリンエンジンの魅力。狙った通りに走ることが出来るのは断然コッチ。やはりディーゼルは一瞬の不感症(もしくは"ため")がある。
20S Black Tone Editionは贅沢にも225/55R19のタイヤを履くが、想像していたよりも嫌なドタバタ感はなく普通に履きこなしていた。とはいえ、ベースモデルが履く225/65R17の方が乗り心地は更に良くなるだろうね。そういう意味では、ベーシックな20S Smart Edition(290.9万円)も乗ってみたいところだ。
XD Field Journeyも17インチを履いていたが、オールシーズンタイヤなので、比較すると微舵域の手応えに物足りなさが有る。
正直、30分のテストの間では、20S Black Tone Editionのネガティブポイントを見つけることが出来なかった。「あぁこれで充分だな」「この価格はバーゲンだな」「スッキリしていて運転しやすいな」このループで終わった感じだ(笑)。
カーマニアの選択肢として、特筆事項というか、熱く語れるポイントには乏しいモデルだから、「CX-60」のような分かりやすいクルマではない。しかし、余計なことが気にならない。運転していて嫌にならないクルマというのも最近結構貴重だなと感じている。
御存知の通り(?)、未だコテコテなスポーツカーも大好物なのだが、普段遣いの実用車は、運転していてアレコレ考えず、穏やかに乗れるタイプも大好き。だからこそマイカーを1台に絞れないのだが。
まぁ何にしても「CX-5」に乗って思うことは、やはりマツダのクルマが基本的には好きなんだな....と再認識したことかな。我が家に帰ってきたような(笑)。
テスト中の燃費はメーター読みで10.5km/Lだったから、レギュラー仕様とはいえ最新の基準では褒められる数値ではないが、まぁギリギリ許容範囲かな。そこが重要ならディーゼルを選べば済む話だし。
個人的には「CX-60」よりコンパクトだとはいえ、「CX-5」の全長4575mm全幅1845mm全高1690mmのボディはやはり結構大柄。そのあたりがマイカーとして迎えるには悩ましいポイントになるだろうね。

Posted at 2022/09/23 23:42:33 | コメント(0) | トラックバック(0) | 試乗インプレッション | クルマ
2022年09月19日 イイね!

[試乗インプレッション]トヨタ「GRヤリス」RZ“High performance”

[試乗インプレッション]トヨタ「GRヤリス」RZ“High performance”先日投稿したトヨタ「GR86」のテストには続きが有って、「GRヤリス」RZ“High performance”も同日・同コースで比較させて頂く豪華メニュー。本当に有り難い限りです。
ネタばらしをすると、単なる試乗ではなく次期マイカーの検討も含んでいた。今回の本命候補は「GRヤリス」。
現在マツダ「ロードスターRF」とホンダ「S660」の国産スポーツ2台体制はクルマ好きにとって贅沢な構成だと大変満足しているが、やはりどちらも降雪期は車庫で冬眠してしまうのが寂しいなと。
ならば、1台は冬期も乗れるクルマを検討...とピックアップしたのがトヨタ「GRヤリス」。これならAWDで雪道もOKな上に、リヤシートや荷室も実用的だから、普段使いにもある程度は対応出来そうだと。
都合よく(?)「GRヤリス」の納期は長い。検討開始当時で2024年2月頃の納車予定とのこと。ざっと1年半以上の納期。それまでは「ロードスターRF」と「S660」の2台をじっくりと楽しみつつ「GRヤリス」を気長に待つ事に。なのでこの試乗は契約前の最終判断だった。
好事魔多し(?)。試乗の数日前「GRヤリス」は突然の受注停止(笑)。次期マイカー選定は暗礁に。まぁ「GRヤリス」がモデル廃止になった訳ではないと前向きに解釈。いずれオーダー再開がある事を想定し試乗は予定通りとさせて頂いた。それにしても、クルマを買うことがこんなにも難しくなるなんて...。というのが今回の背景。これ以降は「GRヤリス」のインプレッションを。
今回テストしたのは「GRヤリス」RZ“High performance”。価格は456万円。メーカーOPとしてシート&ステアリングヒーター(27,500円)と予防安全パッケージ(249,700円)を加えて483.7万円。乗り出し価格は530万円ほど。
ヤリスがベース車両だと思えば結構高価なクルマだと思うが、専用のGR FACTORYで丁寧に生産されるプロセスを見るだけでもその価格はバーゲンだろう。
「GRヤリス」のボディサイズは全長3995mm全幅1805mm全高1455mmで車重は1280kg。エンジンは1.6Lの3気筒ターボで272ps/6500rpm 37.7kg-m/3000-4600rpmを発揮。
全長は4mにも満たないショートボディだが、前後フェンダーのワイルドな張り出しは「GRヤリス」のハイライト。今時珍しい3ドアHBボディと共に、只者ではない雰囲気を醸し出す。
既に「GR86」で走行済のコースを「GRヤリス」でトレース。まずは市街地をソロソロと走り出すが、ガッチリした塊感のあるボディ剛性(感)はやはり大したもの。意外なことに「GRヤリス」のクラッチは重過ぎず、スポーツモデルとして適切な範囲。シフトフィールも素直で長時間のドライブにも苦労はなさそう。特筆すべきはステアリングの剛性感。ロードインフォメーションは豊かなステアフィールだが、不必要に重くはない。回転精度が高い様な感覚も有り、総じてイイモノ感のある操縦フィーリング。
こういうゴリゴリのスポーツモデルの脚は固いものと先入観があるが、最新のスポーツモデルは割りとしなやか傾向となるものも多い。「GRヤリス」も完全にそのパターンで、恐ろしくガッチリしたボディ(骨格)があるからこそ、不必要に脚を固める必要がないのだろうね。
先行した「GR86」が割りと古典的なスポーツカー然とした仕上がりだったから、「GRヤリス」との違いが際立ったのかも。まぁ本籍がサーキットか、ラリーフィールドかの違いと解釈すべきだろう。
そろそろエンジンも暖まってきたと判断し、それなりのペースで山道を駆け上がっていく。「GR86」で感じたトルクの細さとは無縁。ターボエンジンと言えどもごく低回転域から実用的なトルクを発生しているのは流石最新鋭の3気筒エンジンと評価すべきだろう。
また6MTには"iMT"と呼ばれる変速アシスト機能が備わり、変速時の回転合わせをアシストしてくれる。プロ選手ならいざ知らず。私のようなドヘタには大変有難い機能。これだけで随分と運転が上手になった様に感じるものだ。生粋のオタクはこういう機能に否定的だろうが、私は歓迎(笑)。
流石にレッドゾーンの7000rpmまで引っ張る様なシーンは無かったが、ターボパワーが炸裂したときの加速力は圧巻。まるで上り坂では無かったかのようにズバーンと駆け抜けていくのは驚愕。ある意味ズルい。
率直な感想として、「GR86」はある程度乗り手にスキルやお作法を求める敷居の高さ(もしくは面倒臭さ)を感じるが、それを理解して楽しむのが「GR86」の世界観なんだろうな....と思うが、
「GRヤリス」はそういうお作法みたいな癖がなく、MT免許さえ持っていれば誰でもハイパフォーマンスを楽しめてしまう懐の深さが印象的。これはある意味、真剣に勝つために作られたクルマだからこそ、癖やお作法は取り除かれた結果なんだろうなと。
反面、「GRヤリス」に足りないものは情緒とか色気と呼ばれる領域。例えばエンジンサウンドは3気筒由来のどこか事務的なもので、決して快音の類ではない。インテリアも素っ気ない印象で、特に殺風景なメーターパネルは流石に寂しい。もう少しスポーツモデルを所有する喜びをリアルに感じさせて欲しい。
そろそろ結論を。
個人的なトラウマ(?)で恐縮だが、若かりし頃に所有したインプレッサWRX以降、この手のホモロゲモデルは避けてきた。
無理にハイパワーエンジンを押し込んだ様なアンバランスなクルマは私の好むタイプではなかった。
では「GRヤリス」はどうなのか。確かに一般的な利用シーンでは過剰とも言えるエンジンパワーには圧倒されるが、それ以上に基本となる骨格レベルから贅沢に鍛え上げられたクルマであることが魅力だと理解した。モリゾウさんが作りたかったトヨタ謹製のスポーツカーの世界観。
世界的に絶滅危惧種なこのジャンル。手頃なサイズに収まる「GRヤリス」のオルタナティブとなるクルマは少ない。現在受注停止中の「GRヤリス」だが、晴れて受注再開の暁には1台オーダーしようかな...と思っている。
まもなく兄貴分となる「GRカローラ」が発売開始になる予定。こちらも価格と内容次第では有力候補に浮上する可能性もあり楽しみにしている。
さてさて。「GRヤリス」を買う予定が、突然の「お預け」を食らってしまったわけだが、その振り上げた拳はどう納めるべきか。カーマニアの悩みは続く...。
(大人しく「GRヤリス」の販売再開を待つという常識的な判断が出来ないのは病気です....笑)



Posted at 2022/09/20 00:11:02 | コメント(0) | トラックバック(0) | 試乗インプレッション | クルマ
2022年09月19日 イイね!

[試乗インプレッション]トヨタ「GR86」 RZ (6MT) 2.4Lの水平対向4気筒

[試乗インプレッション]トヨタ「GR86」 RZ (6MT) 2.4Lの水平対向4気筒以前から乗りたいと思っていた「GR86」にようやく乗ることが出来た。
昨年7月に登場したスバル「BRZ」に続き、10月にはトヨタ「GR86」がフルモデルチェンジを実施し新世代への移行を完了しているが、不思議とタイミングを逸しており、今日まで触れることが出来なかった。
思い返せば、初代「86」/「BRZ」も2012年の発売当初に少し乗せて頂いた記憶が有るが、それ以降のご縁がなく、縁遠いクルマとなっていた。
今回は有難いことに、「GR86」には最適な山道ルートを含む1時間程度の試乗をさせて頂いた。スポーツカーの試乗が難しい北海道においては大変貴重な機会となった。更に、同日・同コースをトヨタ「GRヤリス」で再度トレースする事も出来たので、それは別途書き残す予定。
テスト車はトヨタ「GR86」のトップグレード"RZ"(6MT/FR)で価格は334.9万円。ボディ色はクリスタルブラックシリカ。
最近国産車も価格高騰が続く中、気がつくと「GR86」はパフォーマンスの割に価格はお手頃だな...と。
何故か6MT車には"アイサイト"等の先進安全装備が現時点で全く用意されない瑕疵が存在するのは世界のトヨタブランドで販売するクルマとしてはマズイと思うが、それ以外に大きな不満はない。(ディスプレイオーディオが用意されないのはチト残念だが...)
何より、初代「86」/「BRZ」の内外装デザインが個人的にどうにも好みではなかったが、2代目モデルのスッキリとしたクーペフォルムは嫌いではない。内装にはもう一段の質感アップを望みたいが、そういう類のクルマではないのだろう。
クルマオタクとして、2代目モデルが排気量を2.0L→2.4Lへ拡大したことにモヤモヤしているのは事実。初代2.0Lは(FA20型)86.0×86.0mmのスクエア型だったのに対し、2代目2.4Lは(FA24型)94.0×86.0mmのショートストローク型へと変更になっている。
水平対向エンジン特有の事情として排気量を拡大する際、ロングストローク化は全幅の拡大に直結するため、ボア(内径)アップしか合理的な方法が無かったのも理解出来る。しかし昨今のトレンドとしてショートストローク型へ変更される事案は稀だから、そのあたりの印象を確認したかった。
実車と対面。写真よりコンパクトな印象。全長4265mm全幅1775mm全高1310mmの寸法は理性的と評価すべきだろう。
早速室内に乗り込みエンジン始動。シートのホールドや、ステアリングの剛性感、そしてゴクッと入る6MT。私が事前に想像していたよりも、随分本格的というか、やる気に満ちたスポーツカーだな...と。
ボクサーエンジンのピストンを模したような形状のデジタルメーターはもう少し品質感が欲しい気もするが、必要な情報は得られるから大きな問題では無い。
テスト車で公道を走り出す。記憶にある初代「86」と較べ、確かに排気量拡大のメリットとして低速・低回転域からトルクが増し乗りやすくなった。更に言えば、エンジンの回転フィールも随分と滑らかになった(フリクションが減ったような)印象を得た。
低めのギアを選び、エンジンを高めの回転数でキープしていると、アクティブサウンドコントロールの効果もあり、なにやら快音が聴こえてくる。どこまでがリアルな音なのか判別する余裕はなかったが、今後このタイプの機能は必須になるだろう。自分が楽しく走ることと、周囲への騒音撒き散らしがセットである必要はない。
日頃乗っているマツダ「ロードスターRF」と比べると、やはり235psを誇る上に、前述した昨今珍しいショートストローク型エンジンの存在感は強い。言い換えれば、ちょっと懐かしい感じがする。
「その気になれば高回転域まで回せるエンジン」と「高回転域を使って走るエンジン」は全然違う。もちろんコレは後者のタイプ。正直言って、2.4Lへ排気量を拡大したとはいえ、「低回転域からモリモリとトルクが湧いてくる...」なんて印象はなく、ショートストローク型特有のトルクの細さは感じる。特にヒルスタートが装着されるから坂道発進も難なくこなすが、やはり排気量からイメージするほどのトルクではなかった。
ではショートストローク型のメリットは何か。当然、高回転域まで回したときのドラマチックさは格別だった。実用性は多少捨てても、回して楽しめるエンターテイメント性の高いエンジンを作ったと理解したほうが良い。もう回して楽しむ4気筒NAエンジンなんて出てこないだろうから。
コースが山道に差し掛かれば、「GR86」は水を得た魚。嬉々としてコーナーへ飛び込んでいく。日本の山道には日本のクルマが最適。そんな当たり前のことを再確認する瞬間。またオープンカーである「ロードスターRF」よりボディ剛性が高い分だけ、コーナーを攻め立てるモチベーションも上がる。
一方で「ロードスターRF」と比較し、好みではなかったのは「6MTシフト」と「クラッチ」のフィーリング。
「ロードスターRF」は教科書的とでも言いたくなるほど癖がなく、自然なクラッチ/シフトフィールだが、それに比べると「GR86」は若干癖がある。クラッチはミートポイントが唐突に浅く狭め。シフトフィールも渋さを感じるが、これは随分と重箱の隅のお話。オーナーなら慣れる範疇もしくは好みの問題か。
雑誌等で「GR86」を語る際「BRZ」との小さな違いを延々と語る記事が多いのだが、結局のところ一般ユーザーが同じ場所・環境で二車を直接比較出来る事は稀だろう。個人的には「GR86」/「BRZ」の兄弟比較より、違う車種との比較のほうが余程興味がある。
個人的な嗜好としては、「GR86」にもう少し脚回りがしなやか・穏やかな味付けを望みたいが、トップグレードの"SZ"は贅沢な215/40R18を履く。見た目を犠牲にしてインチダウンすると印象はガラッと変わるかもね。
よく考えると、結構実用的なトランクルームとリヤシートを備えるから、普段使いにもある程度は耐えられるだろう。(オープンカーはどうしても荷室が狭いから実用が厳しくなる)
最もベーシックな"RC"は279.9万円で買える。昨今珍しい鉄チンホイルだが、好みの社外品交換前提なら問題無し。サイズは205/55R16。コレなら前述した乗り心地も少しは穏やかになるだろうか。ん??よく考えたら、マツダ「ロードスター」の特別仕様車「990S」(289.3万円)よりも安い(笑)。
ポチポチと電卓を叩きながらうーんうーんと唸る。そんな妄想をしながら夜も更けていくわけです。




Posted at 2022/09/19 00:36:20 | コメント(1) | トラックバック(0) | 試乗インプレッション | クルマ
2022年09月18日 イイね!

[試乗インプレッション]マツダ「CX-60」XD-HYBRID Exclusive Modern

[試乗インプレッション]マツダ「CX-60」XD-HYBRID Exclusive Modernマツダ界隈では今年最大のニュースである新型「CX-60」に試乗させて頂きました。
グレードはXD-HYBRID Exclusive Modern(8AT/AWD)。価格は505.4万円。メーカーOPはドライバー・パーソナライゼーション・システムパッケージが+5.5万円のみ。ボディ色はソウルレッド。
既に新型「CX-60」の情報は巷に溢れているので割愛するが、全てが新開発されたマツダ渾身のモデルであることに疑いはない。あえて縦置きのFR。そして大排気量の直6エンジンを搭載。その掲げた志やコンセプトには大いに共感するが、その仕上がりは気になるところ。
特に、各メディアでは「低速時の脚が固い」と随分酷評を受けているから、そのあたりも体感してみたいところだ。
もちろん、マツダファンを自認するからには早速1台オーダーしてマツダのチャレンジを買い支えたいところでは有るが、個人的な趣味嗜好の傾向に照らせばボデイサイスが流石に大きすぎて躊躇しているのが本音。それ故、新型「CX-60」の試乗次第では...と期待を胸にお店へ伺った。
早速ご対面となった新型「CX-60」。カタログから想像していた以上に威風堂々としていて立派なクルマだ。従来のマツダ車は流麗で美しいが、ちょっと線が細いというか、繊細なイメージだったと思う。「CX-60」はそれらとは一線を画す骨太な印象。やはりマツダとしては高価格帯・高付加価値へのチャレンジとなる「ラージ商品群」のトップバッターなだけに表現方法にも変化を感じる。
ただ本音を言えば「一目惚れ」するようなインパクトは受けなかった。もう少しラギット感のあるSUVらしさを備えるか、逆に「美しい」と惚れ惚れするようなデザインを目指すか。ちょっと曖昧さを感じてしまうのが惜しいところ。(特に後ろ姿にその迷いを強く感じる。)
室内に乗り込んでみると、既に評価の高いインテリアの質感の高さには驚かされる。第6世代(魂動デザイン)以降のマツダ車はインテリアの質感向上に取り組んできたが、全般的に暗い(笑)のがちょっと憂鬱に感じていた。その点「CX-60」は質感だけではなく、華やかさもあって好印象。既存モデルもこの路線で改良をお願いしたい。
いよいよ直列6気筒の3.3Lディーゼルエンジンを始動し公道を走り出す。
まず感じるのは、エンジンの存在感。無闇に静粛・静音を追求するタイプではなく、適度にエンジンサウンドを聴かせたいのだろう。特に、直列6気筒エンジンを高回転域まで回していったときのサウンドは一聴に値する。当然、その時のアウトプットも相当なもので、1910kgの巨体を軽々と加速させていく様は圧巻。また、こちらも新開発トルクコンバータレスの8速ATも切れ良くスパッスパッと変速していくからシームレスな加速感が味わえる。
走っていると、頭の中ではオロロンラインで日本海側を北上し稚内を目指すイメージが湧いた。このクルマで長距離ドライブしたら快適でしょうね。北海道一周(約3000km)の旅には最高のパートナーになりそう。
一方で、このモデルは48Vのマイルドハイブリッド(モーター出力は16.3ps/15.6kg-m)を備えるが、ゼロ発進時でもモーターの存在を感じなかった。
マツダらしく速度域の高い欧州志向の味付けでモーターは常に縁の下。国内市場では電動感のあるモーター走行が持て囃される傾向なだけに、市場の評価がどうなるか少し心配である。
個人的には、この程度のアシスト量なら高価なハイブリッドシステムは不要。純粋なディーゼルエンジンモデルを是非試してみたい。車重も約100kg程軽くなるから、走りの印象もかなり異なるのではないかと妄想している。
ちょっと気になったのはエンジンの振動。大排気量のディーゼルエンジンだから、ある程度の振動は有ると覚悟はしていたが、その期待値よりも大きく感じた。特にアイドリングストップからの復帰時はドンッと大きめの振動があり、要改善。やはり、500万円を超える価格帯となれば、もう少し騒音・振動対策には気を配りたい。
テストコースは郊外の直線道路が大半で、ハンドリングについて評価出来る状態ではないが、ボディサイズや重量を考慮すると、かなり操縦性は高く、ステアフィールも爽快で良かった。ブレーキは最近のマツダ方式で、踏んだ分だけ効くタイプ。さらに言えば、ステアリング・シート・ペダルの配置が適切で、好みのポジションがサクッと取れるからストレスがない。こういう基本的なところはマツダ車共通の美点。
各部で酷評された「脚の固さ」については、まぁ許容範囲かな。確かに、低速時は路面の凸凹を素直に拾う傾向が有るが、速度が高まると安定してくるタイプ。日頃乗っているクルマによって評価が分かれるか。ただ、やはりこの価格帯のSUVとしてはもう少し鷹揚かつしなやかにいなすような味付けの方が国内市場では好まれるだろうね。ドイツ系のSUVなんかは結構固いけどね...(汗)
そろそろ結論を。
新型「CX-60」はマツダ渾身のモデルなだけに、随所にこだわりを感じさせるから、マニアとしては語るべきポイントが多い。今回の試乗ですべてを理解したとは到底思えない。しかし、逆に言えば一般的なユーザーにとって理解が難しいクルマなのかもしれないと思う節もある。
今回試乗した48vマイルドハイブリッドモデルはモーター駆動をほぼ感じさせない味付けだから、割安な軽油価格と、実質的には良好な燃費が得られたとしても、国内での評価がどうなるかは注視したい。
個人的なマイカー選びの目線で言えば、価格も手頃な純ディーゼルエンジン搭載車もしくは、鼻先が軽くなる2.5Lの4気筒ガソリンエンジン搭載車に興味をもっている。こちらは12月以降の発売開始となるから、改めて試してみたい。
とはいえ、全長4740mm×全幅1890mmに達する巨大なモデルをマイカーにするのはやはり気が重い。現時点ではそれらを払拭するほどのインパクトはなかった。
試乗後、比較のため「CX-5」のXDフィールドジャーニーにもチョイ乗りさせて頂いた。正直に言えばコッチの方が好印象だった。やはり熟成の進んだモデルなだけに「ん?」と気になるポイントは少なく好印象だった。
とは言え、コレも2.2Lのディーゼルエンジンが鼻先の重さを感じさせるから、2.0Lのガソリンエンジン搭載車を試してみたい。
...結局、色々乗り比べるとより軽量・コンパクトなクルマの方が良いという結論になってしまう。これは好みの問題だから仕方がないですね。



↓比較のためチョイ乗りしたCX-5のXDフィールドジャーニー
Posted at 2022/09/18 09:06:20 | コメント(0) | トラックバック(0) | 試乗インプレッション | クルマ

プロフィール

「@(ご) 下取価格って愛車の通信簿みたいなものなので、低い評価をされると買い換える気が失せますね。更に言えば自社銘柄の価格提示としては低過ぎて残念です。私もヤフオク売却経験有ります(^o^)。」
何シテル?   06/21 23:22
クルマとカメラが大好きで布袋寅泰の音楽を愛聴するヤツです。 随分と長いこと転勤で各地を転戦しましたが、ようやく地元北海道に戻ってきました。 現在はマツダ「ロ...
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