一連の「新型コロナウイルス×気象データ」の取り組みについてです。
実は、本業で扱っているこの取り組みのお話しのアップ、当初の予定終了日を過ぎてしまいました(^^ゞ
予定を過ぎておりますが、もう少し続けたいと思います。
ここまでの間、新型コロナウイルスの感染状況のふり返り、使用するデータの説明、特に感染者データの取得に際し、オープンデータの本来あるべき姿と今回のデータとの乖離等を説明して参りました。
ここからは、いよいよ分析のお話しに移ります。
まず結論から申し上げると、少し古いデータになってしまいますが、画像を見て頂ければ分かる通り、2021年3月21日時点の北海道石狩振興局(札幌市)、東京都(都内)、長野県(長野市、松本市)、福岡県(福岡市)の感染者データにおいて、単純な気象データ(平均気温、最小相対湿度)との相関性は見いだせなかったです。
また、生活上、寒暖の差が激しいと体調を崩し易いことを考慮し、前日との気温差についても相関関係を見る為、データ処理を行いました。
こちらは、長野県(長野市、松本市)、福岡県(福岡市)に特異値が出ておりますが、これについては、地域的な気候特性による可能性が高いと推察しております。
2021年3月21日以降のデータでも同様に特異値が出現しておりますので、今後、更に詳しく調査したいと考えております。
この分析の過程で、2020年11月頃、北海道で急減に感染が拡大傾向を示した際、マスコミ各社は、北海道は内地より寒く、締め切った環境で暖房を使う為、密な状態を起こしやすく感染拡大が広がっていると報じていました。
まず、普通に考えて、北海道だけが、当時、早い冬を迎えていた訳ではなく、気象データを振り返る限り、東北、北陸等も同程度の寒い日がありました。
とすれば、これらの地域でも感染が拡大して良い訳ですが、その様な事実はありませんでした。
また、北海道のデータを分析しても降雪や気温との相関性も認められませんでした。
全般に言えることですが、マスコミ各社は、科学的な分析、知見に基づき、もう少し責任を持った情報の扱い方をして欲しいと強く願うところです。
広く情報を発信するのであれば、推論を述べるのは自由ですが、その裏付け、検証も行う責任があると思うのですが如何でしょうか?
政府もデジタル社会の推進を掲げるのであれば、良質な情報を維持、向上される為に、無秩序で無責任なマスコミの情報の扱い方にメスを入れて欲しいと強く思います。
さて、次は、この夏の大きな感染拡大の件について、扱いたいと思います。
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Posted at
2021/10/14 01:41:42