プリウスの技術を応用したスバル初のPHEV、新型「クロストレック ハイブリッド」発表! 水平対向フルHVは燃費ではなく走りに注力
■2リッターエンジンと2つのモーターを搭載した新型「クロストレック ハイブリッド」
スバルは、同社初のプラグインハイブリッドモデルとなる「クロストレック ハイブリッド」をロサンゼルスオートショー2018で発表しました。日本では、「XV」という名称で発売されているクロスオーバSUVです。
今回発表された「クロストレック ハイブリッド」のパワートレインは、2リッター直噴水平対向エンジンに「スバルスタードライブテクノロジー」と呼ばれるハイブリッドシステムを組み合わせました。スバルスタードライブテクノロジーは2つの電動モーターを搭載し、EVモードの航続距離は17マイル(約27キロ)、ガソリンエンジンと併用することで約772キロの走行が可能となりました。
このシステムを開発するにあたり、スバルによると「スバル開発陣がトヨタさんにプリウスのプラグインハイブリッド技術を勉強しに行き、システムをそのまま載せるのではなく、水平対向エンジンとの組み合わせをスバル独自に開発しました。
すでに発売されている『e-BOXER』はEV走行が限定された速度域などだったこともあり、これをマイルドハイブリッドと表現すれば、今回はプリウスほどの燃費ではないものの、しっかりとEV走行も可能としたスバル初のフルハイブリッドモデルとなります」とのこと。
また、新型「クロストレック ハイブリッド」のプラットフォームはガソリンモデルと同様に、スバルグローバルプラットフォーム(SGP)を採用し、トランスミッションはリニアトロニックCVT、駆動方式はAWDとなります。
悪路走破性を向上させるX-MODE(エックスモード)およびヒルディセントコントロールが装備され、オフロードとオンロードの走行性能を両立しました。
新型「クロストレック ハイブリッド」は北米は2018年末頃に発売される予定で、価格は3万4995ドル、日本円では約397万円となります。(1ドル113円 2018年12月3日現在)
日本でもこの新型「クロストレック ハイブリッド」が導入されるのかどうか、スバルに確認したところ「今のところ北米限定での導入予定なので、日本に導入するかはまだ検討されていません」との回答。トヨタ プリウスのハイブリッド技術をスバルがアレンジするとどうなるのか、日本市場ではスグに体験とはいかないようです。
なるかスバル製PHEV日本導入!? スバルの最新兵器 クロストレックHV
スバルが次の時代を見据えた最新兵器を投入! 2018年11月20日、スバル初のプラグインハイブリッド車(PHEV)「クロストレック ハイブリッド」が発表。現在米国で開催中のロサンゼルス・モーターショーで初公開され、12月中に米国で発売開始されることが明らかになった。
クロストレックといえば、日本ではXVとして販売されている車種だが、初のPHEVはモーター出力、バッテリー容量ともに既存のハイブリッド「e-BOXER」を大幅に上回るスペックとなっているだけに、走り・燃費の双方から期待値は相当高い。
このクロストレックハイブリッドが用いるPHEVが日本導入される可能性も充分にあり得そうだ。
文:ベストカーWeb編集部/写真:SUBARU
スバル初のPHEVはトヨタの技術もフル活用!
まず、今回スバルから発表されたクロストレック ハイブリッドの概要をざっとおさらいしたい。肝となるPHEVは、2Lの水平対向4気筒エンジンにモーターとリチウムイオン電池を組み合わせたシステムとなる。
エンジンは日本でXVなどに採用されているFB20型だが、スバルは「燃焼効率を高めた新開発の専用エンジン」と表現。実際にスペックを見てもクロストレック ハイブリッドの出力・トルクは139ps/18.5kgmと、同型エンジンを搭載するe-BOXERのXV アドバンスに対して出力で6ps、トルクで0.7kgmほど抑えられた仕様に差別化されている。
発表内容にそれ以上のことは記されていないが、具体的にPHEV用のエンジンは何が違うのか? スバル広報部によると、「(既存のエンジンに対して)より高圧縮比されています。その他コンロッドなどパーツを見直している点は、従来我々が改良時に行ってきた手法と同様ですが、このエンジンではアトキンソンサイクル化も行っています」とのこと。
絶対的なパワーでは劣るものの、エネルギー効率に優るアトキンソンサイクルは、トヨタのプリウスなどにも採用されているが、スバル車のエンジンに搭載されるのは初となる。
さて今回のPHEVシステムには、もう一つ大きなポイントがある。それはトヨタのハイブリッド技術を活用した本格派の2モーターハイブリッドという点だ。
モーター出力は120馬力でカムリ級のパワフルさ
公表された数値を見ると、モーターの最高出力は120ps、最大トルクは20.6kgmで、この数値はトヨタがカムリに使っているモーターと同一スペック。さらにリチウムイオン電池もプリウスPHVと同一スペックとなっている。
この事実からも、スバルのPHEVにモーターを含めたトヨタ THS IIのコンポーネンツが活用されていることがわかる。
では、このシステムを専門家はどう見るか? 自動車のメカニズムに造詣が深いモータージャーナリスト、鈴木直也氏の見立てはこうだ。
「トヨタのハイブリッドシステムは、トルク分割機構が真ん中にあって、片側にモーター、もう片側にエンジンがあってバランスを取る複雑な仕組み。それだけに(スバルは)“面倒くさいことをよくやったな”という印象です」
ちなみに、トヨタのシステムを活用したハイブリッドとしては、これまでマツダがアクセラハイブリッドを市販したほか、2004年には日産もアルティマハイブリッドを発売している。
では、データから走りや燃費を占うとどうか?
「クロストレックは2Lエンジン。モーター・エンジンの出力で上回るプリウスより力強い走りが期待できるだろう」
鈴木氏はこのように分析する。イメージとしてはプリウスと2.5Lエンジンのカムリの中間に位置する動力性能といったところで、そこにどうやってスバルらしさを出せるかが肝となりそうだ。
一方、燃費面でも抜群のアドバンテージが期待できそうだ。発表値では燃費性能は90MPGeで、これを日本で使われる1リッターの燃費に換算すると38km/Lとなる。これに関して鈴木氏は「WLTCモード燃費に換算しても30km/L程度の優れた燃費を実現できるのではないか」と分析する。
1モーターのe-BOXERに対して、新たなPHEVはモーター出力やバッテリー容量で優る2モーターの本格派ハイブリッド。パワー・燃費双方で文字通り、スバルの新しい武器となり得るポテンシャルを持つ。
量産効果考えれば「日本導入は必須」
さて、このクロストレック ハイブリッド改めXV PHEVは日本に導入されるのか? スバル広報部は「日本発売の予定はない」と明言するが、ではなぜ米国導入に踏み切ったのだろうか。前出の鈴木直也氏によれば、PHEVのクロストレック ハイブリッドは「ZEV規制対策のための車」だという。どういうことか?
ZEV(排ガスゼロ車)規制とは米国カリフォルニア州の排ガス規制。ざっくり言うと、「州内で年間一定以上の台数を売るメーカーは、販売の一定割合をEVかPHEVにしなくてはならない」という規制で、スバルもこの規制に合わせたPHEVの開発が急務だったというわけだ。
ただし、現実的に考えて1つの車種・市場のためだけに1つのシステムを開発することは考えづらい。
「(米国のほかに)ハイブリッドの市場といえば日本・欧州しかない。数を売る、規模のメリットを考えれば、日本に入れないとダメ」
鈴木氏もこのように分析するとおり、量産効果を考えればPHEVの米国以外への導入は必然の流れ。となれば、日本市場はその最有力候補となるわけだ。
日本導入ならXVから? フォレスターPHEVも技術的には可能
たしかに、日本ではフォレスター、そしてXVにハイブリッドのe-BOXERが投入されたばかりで、販売面を考えると今すぐにPHEVを導入したくないという“事情”もよくわかる。先述の「日本発売の予定はない」という“公式見解”からも、そうした事情を読み取ることができる。
ここで、もうひとつ注目したいのが、スバルが2018年7月に発表した中期経営ビジョン「STEP」(【図】)だ。これは米国に限った話ではなく、スバル全体の計画を示すものだが、そこには「環境対応」のひとつとしてPHEVを導入することがはっきりと明記されている。
これに加えて、日本における新車投入スケジュールも鍵となる。2018年にスバルが投入したフルモデルチェンジ車はフォレスターの1車種のみ。話題性を考えると少々物足りない印象だが、これに加えてe-BOXERを2車種に設定してきた。
2019年もフルモデルチェンジ車はレガシィの1車種のみとなることから、「もう少しテコ入れしたい」となれば、PHEVを日本に導入する可能性はある。
ここで注目すべきは、どの車種にPHEVを追加するのかということ。クロストレック=XVなので、XVにPHEVを追加設定することもできるが、別の車種はどうか?
「スバルは新世代プラットフォームのSGPを発表した当初から『電動化をみこしたパッケージ』と明言しているので、当然SGPを採用する車には、PHEVの搭載が可能だろう」
現在、SGPを搭載するスバル車はインプレッサ、XV、そしてフォレスターの3車種。e-BOXERをフォレスター、XVの順で搭載したように、フォレスターにPHEVを追加する線もありそうだ。
中期経営ビジョン「STEP」でスバルは、2021年頃から新設計エンジンの導入やEVのグローバル投入、そして新しいハイブリッドEVを順次投入していく計画を明らかにしている。とすれば、一連の新規ユニットが登場するまでにPHEVを積極的に活用していくはずだ。
日本市場にPHEVが導入されるならば、車種はフォレスターかXV。時期は早ければ2019年後半、遅くとも2020年には導入される見込みだ。スバルの最新兵器の動向に注目だ!
王者奪取へ切り札投入!! スバルXVにe-BOXERが新登場!
2018年10月11日、スバルはクロスオーバーSUV XV(エックスブイ)の改良モデルを発表。同時にスバル独自のマイルドハイブリッド技術「e-BOXER」を搭載したグレード「Advance」を追加し発売を開始した。
専用のボディーカラー「ラグーンブルー・パール」は目の覚めるような鮮やかさ。もちろん見た目だけでなく、アイサイトに新たにサイドビューモニター「アイサイトセイフティプラス(視界拡張)」を追加(1.6i EyeSightを除きメーカー装着オプション)、さらに渋滞時などにブレーキペダルから足を離しても停止状態を保持する「オートビークルホールド」を新設定し全グレードに標準装備など、新装備も充実している。
目下のライバルとしてトヨタ CH-Rを見定めるXV。今回の「Advance」設定によりその追撃体制は盤石となっただろうか。以下、紹介していきたい。
〈今回の改良の主なポイント〉
■新グレード「Advance」を新設
■フォレスターに次ぐHV車第2弾
■専用ボディカラー&内装色
■
アイサイトに新たにサイドビューモニター機能を追加
※本稿は2018年10月のものです
文・写真:ベストカー編集部
初出:『ベストカー』 2018年11月26日号
■フォレスターに続くハイブリッドSUV第2弾
XVが10月11日に一部改良を受け、これまでの1.6&2Lの水平対向NAに加えて新たに2L水平対向+モーターのマイルドハイブリッド、e-BOXERを搭載した「Advance」グレードを追加設定した。価格は282万9600円で、ベースから12万9600円高となる。
パワートレーンはフォレスターのAdvanceグレードに搭載されるものとまったく同等、FB20型2L直噴エンジンは145ps/19.2kgmを発生する改良型だ。これに13.6ps/6.6kgmを発揮するモーターを組み合わせているのだが、先代XVハイブリッドがニッケル水素だったのに対し、新型ではリチウムイオンに電池が切り替えられているのも改良ポイント。
e-BOXERのシステム制御は、発進や低速走行時などエンジン効率が悪い場合にはEV走行となり、加速時や中速走行時にはエンジンを駆動させ、モーターはその働きをアシストするモーターアシスト走行になる。
エンジン効率のいい高速走行時にはエンジンのみで走行し、必要に応じてモーターを回して充電してバッテリーに充電する。減速時にはその減速エネルギーを電気に変換して充電し、停車時にはアイドリングストップを行う。
注目のJC08モード燃費は19.2km/L。兄貴分のフォレスターAdvanceは18.6km/Lだが、これはフォレスターが車重1640kgなのに対し、XVでは1550kgと90kg軽量なのが数値差となって表れている※。
※ノーマルのXVのJC08モード燃費は15.8~16.4km/L(JC08モード)
■専用ボディーカラーと内装色で先進性をアピール!
エクステリアではAdvance専用ボディカラーとして「ラグーンブルー・パール」を用意し、フロントグリルとフロントバンパーガード、フォグランプべゼルをシルバーで統一している。また、インテリアにもAdvance専用のブルー内装を設定。
さらに、一部グレードを除いてアイサイトがA型のVer.3に最新のセイフティプラス(視界拡張)としてサイドビューモニターが追加されている。価格は1.6iアイサイト(213万8400円)のみ据え置きで、それ以外は2万1600円アップ(226万8000~270万円)となる。
今年1月~8月までの年間累計販売台数ではスバル車のラインナップ中で最多となる1万8463台を販売しているXVだけに、今回のe-BOXER追加で再び販売に弾みをつけることになりそうだ。
〈XV Advance 主要諸元〉
全長×全幅×全高:4465×1800×1550mm
ホイールベース:2670mm
車重:1550kg
エンジン:水平対向4DOHC+モーター
総排気量:1995cc
最高出力:154ps/6000rpm
最大トルク:20.0kgm/4000rpm
モーター最高出力/ 最大トルク:13.6ps/6.6kgm
JC08モード燃費:19.2km/L
トランスミッション:リニアトロニック(CVT)
車両本体価格:282万9600円
※エコカー減税・取得税40%、重量税50%
■日本での発売は??? 神戸でスバル初のPHV車が展示されていた!
2018年9月30日~10月3日まで神戸コンベンションセンターで開催された「第31回国際電気自動車シンポジウム・展示会」にスバルが出展したのだが、なんとそこにスバルの注目車がしれっと展示されていたではないか!
スバルブースには2台のモデルが展示されていたのだが、1台はフォレスターAdvance。で、もう1台がXVの北米仕様であるクロストレックのPHVモデルだった。当然、左ハンドル車であり、正式名称は、「SUBARU PLUG-IN HYBRID PROTO TYPE」。
関係者によれば、2LのFB20型エンジンを搭載するのはXVハイブリッドと同じだが、e-BOXERのような1モーターではなく、このプラグインハイブリッド車は2モーター方式を採用するというのがポイント。
興味深いのが、この2つのモーターとジェネレータはトヨタからの技術供与があって誕生したのだという。THS2で使われているパーツがこれ以外にもDCコンバータや充電器で、それ以外はスバル側の専用部品で構成されているとのこと。
システムの製造自体はトヨタが請け負っているが、モーターとジェネレータ、スバルのギア機構との組み付けはスバルの太田工場で行われる。
北米では間もなく発売となるが、気になる日本導入は「未定」。早期導入を希望したい!
プラグインの乗り味どうなるんだろう?
正直XVとかのハイブリッドはあの介入している感じがまだ発展途上感があったので
そう考えると3代目のプリウスとかはハイブリッドとしての完成度は高いんだろうね~
Posted at 2018/12/11 19:55:52 | |
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富士重工 | 日記