今回めでたく二回目のタイミングベルト交換を迎えたHIKO太郎の34GT-R。
ヲレたちが乗ってるようなクルマは、10年10万キロがアタリマエだね!なんて話をよくしていたものだが、20年20万キロ時代に突入しだしたと言っても過言ではなくなってきた。
ヲレのGCもこの34と同じ平成10年車だから丁度20年。
クネのGDBだってもう初年度から16年経っている。
あらためてまたGC買ってくるヤツもいるし、今更16系のアリスト買ってくるヤツもいるし・・・
みんなこの辺のクルマが好きなんだな~としみじみ思う。
もともと材料屋さんのHIKO君は、いつも自分で部品やら何やらを揃えてくるので、
随分以前から何が必要なのかを聞いてくる。
「スプロケの裏のオイルシールも替えるから用意してね~」とか
「ウォーターポンプは絶対一緒に替えた方がいいよ~」とか、
「アイドラーだけじゃなく取付のボルトも替えようね。」とかそんなやり取りである。
ひと通り部品も揃ったという事なので、タイミングベルトの交換作業に行ってきました。
34は初めてだけど、32だか33だかで一度二度はやったことがあるRB26。
タイベル回りそのものは非常にオーソドックスなただのストレート6だ。
結局、過度なチューニングやレースシーンなどでの酷使を前提としたためか、34GT-Rまでに可変バルタイすら付けずに進化し続けたある意味特殊なエンジンである。
ただ、・・・ベルトになかなか辿り付かないのである。
エンジン前面の配管やラジエター、カップリングファンもさることながら、大きな難関がひとつある。
クランクプーリーである。
5速ギヤに入れて単管で延長した工具で挑むもののビクともせず。。
カチっと止まらないので緩むようなトルクが掛けられないんだよな。
上からだと振り幅も小さいので思い切りいけないというのもある。
セルモーターでのクランキングでも全然ダメ。
完全にモーターが負けちゃってます。
タイミングベルトは一度交換歴があるので、初めてではないはずですが・・・
とにかく硬いな。
クランクプーリーのホールドプレートを準備して大型スピンナー2本掛けで固定し一気に挑むものの・・・
3/4→1/2の変換アダプターがねじ切れました。。。
うーむ、ダメか。
そもそも3/4スクエアの30ミリってソケットが無かったよ。
ヲレが持ってるのは32ミリからだった。
30ミリくらいだったら大体1/2で事足りるよな・・・
近所のアストロに駆け込んでみたが、3/4の店頭のラインナップ自体が33ミリからだったな・・・
アストロじゃポピュラー過ぎてダメか。
ストレートしかないな・・・
横浜の店舗に電話してみると、在庫有りとの事。
「スタンダードのソケットの他にインパクト用の6角のヤツもあります?」
「ありますよ。」
「ただ、回り止めのホールドプレートのセンターホールが40ミリなんで外径がそれ以下じゃないと使えないんですよ。」
「あ~、インパクト用だと46ミリありますね、スタンダードなら39ミリですけど咥えは12角です。」
「そもそも使えないんじゃ一択ですね・・・。」
「一発勝負かも知れませんが、新品なら大丈夫じゃないですかね。」
「・・・ですね、それで行きましょう。これから伺います~。」
さすが都筑の店舗だな・・・
あの辺は車屋ばっかだから、この位置いてないと話にならないんだろうな。
結局ストレートでは3/4は22ミリからラインナップしてあった。
ちょうど2000㏄位のクランクプーリーに多いサイズだな。
よく判ってるな・・・。
この内容なら、イレギュラーな工具を今日中に欲しいって場合でも、大概は何とかなるな。
さて、ボックスが揃った所でクランクプーリーボルト再挑戦。
3/4用の鬼ラチェにセットして単管で延長して一気に回すと、
ギッ!
と、緩む直前の強烈な摺動音が鳴り響いた直後、
ホールドプレートの固定のネジ山が負けて外れてしまいました。
プーリーのサービスホール死亡。
・・・おいおい、惜しかったな。
あとちょっとだったのによ。
だいたい、26クラスのクランクプーリーのサービス用のネジ穴が6ミリってどういう了見よ。
ネジ山も3.5山くらいしか掘れてないし、外させる気ねーだろコレ。
そもそもプーラーでの引き抜き専用なのかも知れないな・・・
26のクランクプーリーをホールドプレートでの固定って概念がそもそも間違いだったって事か。
ギヤに入れて固定もダメ。
セルクランキングアタックもダメ。
ホールドプレートによる固定もダメ。
こうなると残された道はただ一つ。
直視すら難しい位置にある取り外しそのものが難儀なセルモーターを撤去して、フライホイールのリングギヤを固定するしかない。
下から色々外して苦労してセルモーターを取り、人間工学的にかなり無理な体勢を強いられながら手探りでリングギヤに適当なボックスを挟んでロックする・・・
一番やりたくない作業だったために後回しにした選択だったが、結局遠回りしただけだった・・・。
前にやった時はこんなことはしなかった筈。
5速とかに入れてそれで緩んでたハズなんだけど・・・単なる奇跡だったか。
2柱リフトか何かで上がってればセルモーターだけ取るのもやりやすいだろうが、
ジャッキで上げてるだけだしな・・・
片手が入るのがやっとだから手鏡か何かで見ながらやるのも無理そうだし、ベルハウジングに何か落としても収拾がつかない。
時間は掛かるが上からやりたいな・・・
オルタを取った所で前からのアクセスも不可能。
超長ロングエクステでセルモータのボルトにアクセスするのがやっとです。
サージタンクを外しました。。
これはこれで大変だった・・・これだけで2時間以上掛かった・・・。
下からセルだけ取った方が良かったか?
いや・・・、見えない中で不確実な作業はしたくない。
手間は掛かるが仕方がない。
こうでもしないと目視も出来ないサージタンク下側の不具合チェックも兼ねていると思えばいいか。。
サージタンク自体は6連スロットルにそれぞれにナット2つづつで固定されているうえ、でAACバルブとそのチャンバーの固定ネジ、その他燃料やバキューム配管のBKTがサージタンクの下で無数に留まっているのがヤバイ。
スタンダードな工具が一切入らないので、首振りの板ラチェとかを駆使して手探りでネジを取ります。
コレで漸くかろうじて見える位置にセルモーターが出現し、上から取り外すことが出来ました。
ボルトを緩める方向でロックできるように、デカめのソケットなどをリングギヤにカマして回り止めをします。
やる前から判る。
コレなら確実に緩む。
ジム通い(メタボ対策だろうけど・・・)のHIKO君本人にやってみろと単管パイプを持たせるものの・・全く緩まず。
ねじ切れるんじゃないかとビビって本気で行けないらしい。
30アタマのボルトなんて、腕力じゃ折れないから大丈夫だよ・・・。
仕方ねーな・・・ヲレがやるか。。(疲れるんで温存したかっただけw)
力任せもそうだけど・・一番力が掛かりやすい垂直角度を意識しながら、カムアウトしない程度のギリギリのオーバーラップまで単管を延長して、瞬間的に一気に引くんだよ!
ガッキーーーーーン!!!
凄まじい金属音を響かせて漸く緩みました。
どんなトルクだよ・・・
プーリーのボルトをとるだけでエライ騒ぎだな・・・。
しかしまぁ、あとはプーリーさえ引き抜ければ、難関はここだけと言う気がする。
ダンパーのゴムもヒビだらけだし、予算に余裕があったらプーリーも交換すべきだったかな。。
しかしまぁ・・・恐ろしいボルトだったぜ。
あれだけ緩まないんじゃ、余程錆びたりして固着してるんだろうなと思っていましたが、ネジ山はきれいなものでした。
前作業者が、ラスペネか何かをくれて締め過ぎてくれちゃったのかも知れない。
クランクプーリーなんて、ファンとか補機類回してるだけなんだしそこまで過大なトルクで締めなくてもいいような気がするけどな・・・
ドでかいクランクシャフトとのバランスで、
プーリーそのものにも重量を持たせなきゃいけないから仕方がないんだろうか・・・
それにしても50キロって・・・
インプのハブの32のアクスルナットでさえ15キロ程度だからね・・・。
緩ませる人は大変だよ。
取り敢えず、プーリーのネジ山が逝かれてるから、ホールドプレートによる引き抜きは不可能。
ネジ山を修正するか、外掛けのプーラーを用意しないと外せないね。
取り敢えず今日は遅くなれないので、タイムアップ。
新たに万全の準備をして仕切り直しましょう。
早くも梅雨明けってどういうことだよ・・・