1月2日・17:47頃、新千歳空港発JL516便(A350-900(JA13XJ)が、羽田空港(東京国際空港)C滑走路(34R)に着陸した際、海上保安庁の羽田航空基地所属のボンバルディア300(みずなぎ1号(MA722))と接触、両機が炎上しました。
JL516便は、満席、近い子ども8人を含む乗客367人が搭乗、乗員12人と合わせて379人が全員脱出に成功しました。
この際、14名が負傷したとのことですが、何れも怪我の程度は軽いと発表されています。
事故を受け、JALは、22:30頃から国土交通省内で記者会見を開き、事故の詳細については調査中としながら、滑走路に通常どおり進入し通常どおりの着陸操作を行った中で事故が発生したとの認識を堤正行常務執行役員が示しました。
一方、海上保安庁の「みずなぎ1号」は、機長の宮本元気さん(39歳)以下、6名が登場し、令和6年能登半島地震向けの支援物資を新潟空港(新潟航空基地)に輸送する為、離陸するところでした。
残念ながら、以下の5名の方々が機内から発見され、死亡が確認されています。
・副機長の田原信幸さん(41歳)
・通信士の石田貴紀さん(27歳)
・探索レーダー士の帯刀航さん(39歳)
・整備士の宇野誠人さん(47歳)
・整備員の加藤重亮さん(56歳)
心からご冥福をお祈り申し上げます。
また、ご遺族の皆様に謹んで、お悔やみ申し上げます。
機長の宮本元気さん(39歳)は、脱出できたものの重傷です。
少しでも早い回復をお祈り申し上げます。
国土交通省と海上保安庁は、21:00頃から国土交通省で記者会見を開き、こちらも事故の詳細については調査中と示した上で、運輸安全委員会などが調査を進めるとの認識を述べました。
また、この時点で、JALからは事故原因についての証言や報告は受けていない段階との認識を示しました。
これ、その通りだと思いますが、いち早く、JALが自社HPで事故について告知したのに対し、国土交通省、海上保安庁とも一切、HP、公式SNSで事故について、告知していません。
事故当事者として、また、国の機関としての資質が問われると思います。
事故を受け、羽田空港は、一時、全面閉鎖された為、出発便が欠航、着陸便は、成田空港、中部国際空港にダイバートしました。
その後、21:35頃、事故が発生したC滑走路を除き、運航を再開しました。
C滑走路の再開の見込みは、現時点で立っておらず、年末年始のUターンラッシュのピークとなる明日3日の運航に大きな影響がでると予想されます。
運輸安全委員会の調査とは別に、警視庁捜査1課は、明日3日、東京空港署内に特別捜査本部を設置する方針を明らかにしています。
業務上過失致死傷容疑を視野に捜査を開始しています。
尚、事故当時の羽田空港の天候は晴れ
風向きは、北寄りの風、3.6m/S
視程約30kmと報告されています。
この状態で、離発着機、管制塔ともに確認対象が見えなかったとはあり得ないです。
事故原因の調査ポイントとして、
・JL516便に対して着陸許可(cleard to land)が出ていたか否か
・JL516便が着陸の際、滑走路中央から外れなかったか
・「みずなぎ1号」に対して離陸許可(cleared for takeoff)が出ていたか否か
・「みずなぎ1号」に対して滑走路手前待機(Hold short of runway)の指示が出ていたか否か
・「みずなぎ1号」に対して滑走路手前待機(Hold short of runway)の指示が出ていた場合、ホールドポジションマーキングを越えていなかったか
大きくは、まずは、以上だと思います。
何れにせよ事故の原因究明が迅速に行われることを願っております。
余談ですが、JL516便のJA13XJは、
昨年1月28日の札幌出張の帰りに搭乗した機材です。
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2024/01/03 03:28:04