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2015年1月12日（月）。

前日に続いて自宅からダイヤモンド富士を狙う。

昨年もちょうどこの日がダイヤモンドだった。





いい塩梅に見える太陽の降下角度。

【１】





しかし、何となく西空の空気がぼやけている。

富士山付近では薄い雲が生じているようだ。

残念だが去年のようなクリアなダイヤモンドは撮影できそうにない。

【２】





それにしてもいかに雲っぽいとは言っても、この眠いピンの画は何だ？

【３】





設定をマニュアルモードに変えてみても、なぜか富士にジャスピンが来ず、

いつまで経っても薄ぼんやりとした山容を漠然と捉えるのみ。

【４】





そうこうしているうちに、陽はますます傾き、

【５】





あっと言う間に富士山頂にかかり、

【６】





見る見る間に沈んでいった。。。

【７】





未練がましくファインダーを覗き続ける。

【８】





とにかく覗き続け・・・？

？？

・・・ん？？？

？？？？・・・おや？

老眼がまたまた進んだのか、カメラが壊れたのか、富士山が二重に見える。

目をこすって、あらためて確認してみても、やはり山頂から稜線がブレている。

【９】





ふと、どこかで見た記事を思い出した。

『観る者と富士山の間に薄い膜（雲や靄、水蒸気など）があって、

　光源が富士山の向こう側に山頂以下の高さで存在するケース等一定条件が整うと、

　雲がスクリーンの役目を果たし、富士山の影が空に投影される。

　いわゆる「二重富士」と言われるものだ。』

【１０】





「二重富士」だったのか！

それで、沈む前の画像も稜線がブレて見えていたわけだ。


影富士のズレ方が少ないため、線ボケに見えなくもない、微妙な味。

影は富士山の後方にできているかのように見えて、実は手前にあるとは。

しかも沈む太陽の動きで、陰影も変わり、影のできる場所も移動している。

【１１】






ダイヤモンドを狙ったが、期せずして微妙な二重富士を撮る結果になった。

【１２】






ダイヤモンド達成度50%、二重富士達成度50%として捉えれば、

期待値に見合った100%の満足度になったとも言えなくはない。

狙って撮ることも簡単には叶わないのだろうから、結果論として悪くはないか。

（何のために自分を説得しているのか分からない自分に気付く自分、って哲学か）


いずれにせよ、哲学的ではない自然の不思議に翻弄された冬の夕刻。

【１３】





その後は、わずかに残り、そしてたちまち消えゆく残照を眺めていた。

【１４】






ダイヤモンド富士からの二重富士、完了の巻。

【１５】





※EOS 7D MarkⅡ
　　＋TAMRON SP 150-600㎜ F/5-6.3 Di VC【Top/12】
　EOS 5D MarkⅢ　
　　＋Canon EF70-200㎜ F2.8L IS Ⅱ USM【1-11】
　　＋SIGMA Art 50㎜ F1.4 DG HSM【13-15】


（了）