2018年9月4日(火)。
洞爺湖温泉街の外れに、
ビジターセンターに併設された
火山科学館という施設があった。
同館は、1977年と2000年の噴火を中心に有珠山の火山活動を、
映像や解説、体感装置などを使って紹介する施設である。
噴火の被害に遭った車や線路などがリアルに展示されている。
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10分程度の噴火映像も上映されており、
決して娯楽性は高くはないが、地域を知るには面白い場所だった。
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科学館を出て空を見上げると、なぜだか寒さを感じさせるような
透き通った青空と波打つ雲を望むことができた。
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この後、有珠山の火山活動をもう少しだけ知りたいと思い、
「金比羅火口災害遺構散策路」に立ち寄ってみることにした。
散策路は火山科学館のすぐ裏手から始まっており、ごく近だった。
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災害遺構は、有珠山の噴火被害を受けた建造物等を遺したものである。
有珠山の噴火被害は広範に亘っているのだが、
ここはその一部に当たる金比羅火口近隣を廻る散策路になる。
2000年の噴火では、火口から熱泥流が発生した。
3棟の5階建町営団地、町営浴場、町立図書館、小学校、民家等が
その猛烈な泥流に呑まれ、R230と町道に架けられた橋は流され、
町営住宅にぶつかって止まったという。
将来への噴火への備えとして広い砂防施設を建設するにあたり、
町営住宅のうちの1棟、国道の橋、町営浴場を敢えて砂防内に残し、
その教訓を伝えるべく、噴火遺構として保存展示しているそうだ。
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しかし、正確な予知をした研究者とこの判断に従った住民によって、
これだけの大災害に遭いながら、死者の出なかった点は賞賛に値する。
自然のパワーの凄まじさと、人間の知恵に改めて感銘を受けた。
そろそろ駐車場に戻ろうかと話していると、湖上に虹が!
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この日は大気が不安定で、晴れたり雨が降ったりの繰り返しだった。
そんな中で、遺構越しに湖に架かる虹が見られるなんて。
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泥流の爪痕のモノクロと虹のマルチカラーの対比には言葉を失う。
湖に近付いてみると、まるで虹が水中から立ち昇っているかのよう。
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この後ホテルに戻り、霧雨に濡れた身体を流そうと温泉に入ったが、
高層階にある展望風呂からもまだ虹がしっかりと見えていた。
虹を見ながらにごり湯の露天風呂に浸かるなんてそう体験できはしない。
虹に満足した僕らは、間近に湖を望むテラス風のレストランで、
相変わらずのブッフェスタイルの夕食を摂った。
段々知恵が付いてきて「取りすぎ」の注意報が効くようになった(遅)
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残念ながらこの夜は、台風接近のためロングラン花火は中止になった。
1日中洞爺湖の周りをぐるぐるしていただけだったけど、
満足度は非常に高く、また翌日への期待値が上がっていた。
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今回も最後までお付き合いいただきありがとうございました。
つづく…。
FUJIFILM X-H1 FUJINON XF16-55㎜ F2.8 R LM WR & XF100-400㎜ F4.5-5.6 R LM OIS WR
(了)
Posted at 2018/09/27 19:55:31 |
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