みなさんはバラにどのような
イメージをお持ちだろうか?
美、優雅、高貴、清潔、完璧
などといったところだろうか。
一方でこんなイメージはどうだろう。
【1】
刺々しい、秘密めいた、隠微な頽廃…。
【2】
バラには多様なカラーが存在し、
【3】
それによってイメージも大きく左右されるものと思うが、
【4】
極端な二面性を持っていると感じる花だ。
【5】
前者のようなどちらかと言えばプラス方向のイメージ。
【6】
後者に代表される負の感覚。
【7】
このような花は他にあまりないように思う。
【8】
美し過ぎる故マイナスイメージが生じているのか。
【9】
完全な美の瞬間を過ぎると同時に衰退が始まり、
【10】
到達点が高かった分、急降下と捉えられるのか。
【11】
完璧なものに微妙な虚構を感じ取るのだろうか。
【12】
そう言えば、英文表現でも二面性が見て取れる。
【13】
バラ=Roseを使った表現は多種多様だが、例えば、
come up roses うまくいく
fresh as rose 清潔感ある
be not roses all the way 楽なことばかりではない
under the rose ひみつに
There is no roses without a thorn 完全な幸福はない
A rose is a rose is a rose 物事はあるがままに
上の3表現はポジ、下3つはネガかな。
【14】
いずれにしてもバラが魅力的な花だからこそ、
【15】
多種の表現に用いられたことは間違いないだろう。
【16】
日本語でも「バラ色の〜」といった表現があり、
【17】
当然プラス方向の使い方になっているが、
【18】
果たしてバラ色とは「何色」なのだろうか…。
【19】
正解はJIS規格に定められた「1R5/13」(笑)
【20】
記号ではなく言葉で表現すると「鮮やかな赤」。
【21】
某研究所の調査によると一般の方々がバラ色は?と問われ
【22】
想起する色は、性別・年齢により差はあるものの
【23】
赤>ピンク(両者でほぼ8割強)だということだ。
【24】
つまりバラ色と聞いて白や黄、紫、オレンジなどを
【25】
思い浮かべる方は殆どいないということが分かる。
【26】
文化学園大色彩学の大関教授のコメントを引用する。
【27】
『桜色や草色のように日本の伝統色は暗黙の了解で
成り立つ漠然とした名前が多い。同じバラ色でも
ローズレッドやローズピンク、ローズグレーなどと
具体的に特定する西欧文化との違いが表れている』
【28】
つまり、日本人にとって「バラ色」の範疇は、
【29】
ピンポイントではなく相応に広いということだから、
【30】
ラヴィアンローズも多様だとの解釈が成り立つわけだ。
【31】
様々な人生、多様な価値観、人それぞれ幸せの
【32】
基準は異なるもの、そう、それで断然いいと思う。
※EOS 5D MarkⅢ EF100-400㎜ F4.5-5.6L IS Ⅱ USM
(了)
Posted at 2016/05/31 20:31:35 |
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