nanamaiのブログ一覧

2016年3月21日（祝）。


過去に訪れたことのある小平ふるさと村。

今回改めて訪ねてみた。過去ブログでも

触れたことがあるとおり、この一帯は

江戸初期の玉川上水の開通に伴って、

漸く新田の開発が行われたエリアだ。




青梅街道など東西に走る街道沿いに屋敷森に囲まれた農家が並び、

その街道を挟んで農家の南北には短冊型の畑が続いていたらしい。

しかし近年は、古い小平の面影も減り、街は大きく変わりつつある。

こうした中で小平市は寄贈された旧小川家玄関棟ほか4棟の建物を

解体保管することとし、郷土文化に対する関心の高まりに応え、

これらを文化遺産として後世に伝えていくため、平成5年5月、

このふるさと村を開村したという。。。





『旧小平小川郵便局舎』（移築）

【１】





明治41年築の和風建築で、

【２】





国内に現存する郵便局舎でも最古の類い。

【３】





明治末期から大正期にかけての

【４】





郵便局の様子を知ることができる。

【５】





当初は集配業務のみを行い、

【６】





昭和初期からは電話交換業務も追加された。

【７】





和風平屋建、赤茶色の屋根、鉄格子の窓口、

【８】





屋根には郵便マークが付けられた。

【９】





因みにここは、昭和58年1月まで地域住民に親しく利用されていた。





『旧鈴木家住宅穀櫃』（移築）

この穀櫃は、花小金井の秋山家から大沼町の鈴木家が譲り受けたものだ。

【１０】





大地主であった秋山家が、明治維新の動乱に備えて建てたものとされ、

江戸時代後期に近郊各村に造られた稗倉の形式を伝える貴重なものだそうだ。





『旧小川家住宅玄関棟』

1805年に建てられ、旧小川村及び小川新田村の開発事業の

中心的役割を果たしてきた名主小川家に代々継承されてきた。

【１１】





この玄関は主屋とは別棟として建てられ、主屋とは廊下で接続していた。

【１２】





一般の名主宅に見られる形式とは異なり、小川家の格式の高さが伺える。





『開拓当初の復元住宅』

江戸初期の小平開拓当初の農民住居を復元したもの。

【１３】





開発名主であった小川家に残る小川家文書には、

「間口を広く奥行を狭く建て、建方は丸太の柱を掘立にし、

藁または茅麦藁で屋根を葺き、

【１４】





細竹を編んだ床あるいは籾殻・藁屑等を敷き、その上に筵を敷く。

木材は、桁・梁は松、柱は栗材を使用。

外壁は茅、麦藁で囲ったもの」と記される。

【１５】





この住居は、2人用の住宅で、間口三間半、

【１６】





奥行二間の上屋の外側に三尺の下屋が付設されている。

【１７】





古文書に従い古い工法を用い、かつて使われていたものと

同じ材料を使用して復元したもので、

【１８】





当時の生活が伺える建物となっている。

【１９】







『消防小屋』

消防小屋には昭和3年製の手動ポンプ車が展示される。

【２０】







『水車小屋』

【２１】





1656年小川村が開かれると、玉川上水から樋口一尺四方の分水を受け、

【２２】





村の入り口で青梅街道の南と北の水路に分けられ、飲料利用された。

【２３】





小川新田等が開かれた後はその末流が村の飲料水となった。

【２４】





その後この分水には商用の水車が30以上も仕掛けられた。

【２５】







ここには2年ぶりに訪れたのだが、施設管理はむしろ以前より向上していた。

【２６】





自治体や地域の方が愛情を持って保存に注力されている結果だろう。

【２７】





往時の武蔵野の生活を垣間見て、不思議な郷愁を感じた日だった。。。

【２８】





※ブログ更新が追いつかず２−３週間ほど時期ずれしていますm(__)m
　既に東京は桜も最終盤だというのに、次回以降漸く３月最終週分のUPになります。
　このままだと、ゴールデンウィークまでに桜週間の全掲載が終わらないかも‥（滝汗）
　相当季節感を損なう内容になると思いますが、ご容赦ください。
　できれば「あぁ、暫く前にそんなこともあったよね〜」と懐古趣味的に受け流してやってください。


※EOS 5D MarkⅢ　EF24㎜ F1.4L Ⅱ USM


（了）