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2016年8月14日（日）。


Vol.1に続いてたてもの園の光景を。

後編の今回は園の中央&東側の建物から。





『高橋是清邸』港区赤坂 1902年


明治から昭和の初めにかけて、国政を担った高橋是清の邸宅主屋部分。

【１】





総栂普請で、洋間の床は寄木張りになっている。

【２】





2階は是清氏の書斎や寝室として使われ、

【３】





昭和11年の2・26事件の舞台になった場所。

【４】（当時はまだガラスを平滑に成形することが困難だったことが伺える）







『天明家（農家）』大田区鵜ノ木 江戸後期


江戸時代、鵜ノ木村で名主役を務めた旧家。

【５】





正面に千鳥破風を持つ主屋、

【６】





長屋門・枯山水など、

【７】





随所に高い格式が伺える。

【８】（ここでも囲炉裏に火が焚かれていた）







『小寺醤油店』港区白金 1933年


大正期から現在の白金で営業していた店。

味噌や醤油、酒類を売っていた。

【９】





庇の下の腕木とその上の桁が特徴の出桁造り。

【１０】







『鍵屋（居酒屋）』台東区下谷 1856年


台東区下谷の言問通りにあった居酒屋。

震災・戦災を免れた鍵屋は、安政3年築だという。

店内は昭和45年頃の姿を復元している。

【１１】







『子宝湯』足立区千住元町 1929年


東京の銭湯を代表する建物。

神社仏閣を思わせる唐破風や玄関上の七福神の彫刻、

脱衣場の折上格天井など贅を尽くした造りになっている。

【１２】







『武居三省堂（文具店）』千代田区神田須田町 1927年


明治初期に創業した文具店。

当初は書道用品の卸だったが、後に小売店へ。

【１３】





建物は震災後に建てられた看板建築で、

前面がタイル貼り、屋根の形に特徴がある。

【１４】







『花市生花店』千代田区神田淡路町 1927年


昭和初期に建てられた看板建築の花屋。

【１５】





建物の前面は花屋らしくデザインされている。

店内には昭和30年代の花屋が再現される。

【１６】







『丸二商店（荒物屋）』千代田区神田神保町 昭和初期


昭和初期に建てられた荒物屋。

【１７】





小銅板片を巧みに組み合わせて模様を形作り、建物の正面を飾っているのが特徴的だ。

店内には昭和10年代の様子が再現される。

【１８】







『村上精華堂（小間物屋）』台頭区池之端 1928年


不忍通りに面して建っていた化粧品店。

【１９】





昭和前期には、化粧用クリーム、椿油や香水等を作り、卸及び小売りを行っていた。

正面は人造石洗い出しで、イオニア式の柱を持ち、

当時としてはとてもモダンな造りとなっている。

【２０】







『大和屋本店（乾物屋）』港区白金台 1928年


昭和3年に建てられた木造3階建ての商店。

【２１】





3階の軒下を伝統的な出桁造りにする一方、間口に対して背が非常に高く、

看板建築のようなプロポーションを持った建物。

【２２】





店内には戦前の乾物屋の様子が再現される。

【２３】







……久しぶりのたてもの園。

【２４】





ここでは初めてのMonochromeオンリーの撮影。

あまり考えず、ほぼ全てを躊躇わず開放で撮った。

【２５】





傾向と対策にまだまだ難はあるものの、

「撮る」という行為自体を楽しめた気がした。

【２６】





折しも、傍らのテッポウユリが満開の花を風に揺らしていた。

【２７】





※Leica M Monochrome（Typ246）　Leica Summilux 50㎜/f1.4 ASPH.


（了）