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2017年4月9日（日）。

春に降る雨には古くから

様々な名称が付けられる。

春雨、春時雨、桜雨、甘雨…。



そんな春の雨の後の花の姿を前々回に続いて掲載したい。

【１】（アイスランドポピー）





この日の雨は、さしづめ催花雨（さいかう）だろうか。

【２】





催花雨は、花の開花を促す雨。。。

【３】





3月後半から不順な天候が続き、気温も上がらなかった。

【４】（大待雪草＝スノーフレーク）





そんな雲行きに翻弄され、桜をも開花を躊躇したこの春。

【５】（ゲンカイツツジ越しのサクラ）





しかし、逞しい野の花たちは微かな季節の移ろいを

【６】（小さなエゾサイシン）





その小さな身体一杯に敏感に感じ取っているようだ。

【７】





前週は固い蕾だった花が時が来たりと緩み始め、

【８】（オオデマリ）





姿さえ見せなかった草がしっかりと芽吹き、

【９】





セピア色の地表や林床に少しずつ色を加え始めている。

【１０】（ニリンソウの群生）





一方、花開く期間は存外短く、思う以上に入れ替わる。

【１１】（モモが満開に）





満開となった瞬間から萎れ、枯れ始め、そして実を結ぶ。

【１２】（清楚なクレマティスアーマンディ）





眼を離せばその間に世代交代が進んでしまうかのようだ。

【１３】（質感に惹かれるモクレン）





一斉に始まった植物たちの短くも濃厚な生の祭典を、

【１４】（セリンセ）





ただ畏敬の念を持ちながらじっと見つめてしまう。

【１５】





春の雨は、やがてその体温を薄っすらと増してゆき、

【１６】（勿忘草）





少しずつ少しずつまた季節を動かしてゆくだろう。

【１７】（キバナカタクリと桜の花びら）





雨天の休日は、静かにその雨音に耳を澄まし、

【１８】（アネモネ）





先人たちが愛した春雨に想いを馳せるのも悪くない。

【１９】





桜雨の雫には、ほんのりと桜の花びらの匂いがする…。

【２０】






今回も最後までお付合いいただきありがとうございました。

【２１】（セイヨウオキナグサ）





※Canon EOS 5D MarkⅣ　Tamron SP 90mm F2.8 Di MACRO VC USD （F017）


（了）