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M156。

言わずと知れたAMG製のV8エンジン。

それまでのAMG55系エンジンM113に

入れ替わる形で'06年から導入された。




この時から当該エンジンの排気量6,208ccに因んで、

AMG各車種は○63AMGに変わることとなった。

【１】





M113が5,439cc過給機付で354ps/525Nmだったことを思えば、

M156は基本仕様でも457ps/600Nmと大幅なパワーアップとなった。

【２】






M156は当初E63AMGに搭載され、その後水平展開された。

【３】





後にダウンサイジングされた過給機付M157へと継承されるのだが、

SLSやCには、絶版あるいはフルモデルチェンジされるまで長きに亘り

この至高のM156が搭載され続けた。

【４】





我が車のエンジンもこのM156で、SLS譲りの技術を導入した

Performance Packageによってそのパワーは487psとなっている。

【５】






M156の最大の特徴は、過給機を持たない自然な吹け上がりだろう。

【６】





エンジン始動時、その直後のバリバリ・ドロドロのアイドリング音は、

とてもファミリーユースもこなすクルマとは思えぬド迫力である。

【７】





大排気量にも関わらず、アクセル操作に鋭く反応し、

２速発進でも乱暴なアクセルワークにはタイヤが白煙を上げそうだ。

【８】






しかし、個人的にはこのエンジンの魅力は「普段使い」にあると思っている。

【９】





街中をゆったり普通に運転することを厭わない懐の深さが素晴らしい。

いや寧ろ、強大なトルクによって、余裕のあるドライブが可能なのだ。

【１０】





どこからでも思うままに加速でき、そのくせ身軽に車線変更もでき、

そして停まるべきところに停まれ、サイズ＆舵角の妙で小回りも利く。

その上、いざとなれば、怒涛の加速も味わえるのだから堪らない。

【１１】






それが可能となる多くの要因は、やはりM156のポテンシャルだろう。

柔も剛も併せ持つ、類い稀なエンジンM156。

【１２】





Cクラスと言う小型の車に搭載されたそれは、極上の旋律を奏でる。


・・・そう、今は、、、M156の禁断の魔力に身を委ねたい。。。

【１３】





※EOS 7D MarkⅡ　Carl Zeiss Makro Planar T*2/50㎜ ZE


（了）