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小さな舞が星になってしまって

既に10日あまりが経った。

何をするにもつい彼女が寝ていた

その場所を見てしまう。




いま、僕らはただ普通の生活を送ることに戸惑っている。


【１】（※舞を寺で見送った翌日は、雲に彩られた富士山がはっきりと見えていた）





いつ寝ても、出掛けても、入浴しても、自由だなんて。


【２】





食事もふたり揃って食べることが出来る。


【３】





お互いの睡眠時間を確保するために、


【４】（※舞が亡くなって丁度１週間後 2/12(金)の日の出）





お互いが極限まで身を削る毎日を送ってきた。


【５】（※舞が最後に見た朝日から８日目の朝が明けてゆく）





睡眠はとれて日々2-3時間、小刻みな微睡みを足して4時間も眠れたら、


【６】（※クリアに写らない景色は、春霞なのかそれとも）





その日は身体を休められた、と思う生活。


【７】





仕事と睡眠以外、手洗いも洗濯も料理もシャワーも買い物も、


【８】（※焼骨から１週間後の夕刻は、風が吹き荒れる嵐の予感）





あらゆることを犠牲にして、舞との濃密な時間を過ごしてきた。


【９】





いま、時計の針はゆっくりとしか進まない。


【１０】（※秩父の山並みを越えて）





制約のない時間を持て余している。


【１１】





自由が、こんなにも切なく悲しいなんて。


【１２】







出来るなら、出来ることなら、


【１３】





あの不自由極まりない、だけど舞がいてくれた日々に戻りたい。


【１４】





叶わぬ願いと判っていても、


【１５】





この手にもう一度舞を抱きしめたい。


【１６】（※舞の旅立ちに手向けた水仙の別株が花を付け始めた）





哀しくつらい揺り戻しに襲われた日。


【１７】（※水仙の葉を夕陽のシルエットで）






舞に手向けた水仙の別株が、ようやく花を付け始め、


【１８】





まるでしゃくり上げるかのように、春一番に全身を震わせていた。


【１９】





もう直ぐ春が来る。


【２０】（※舞が携えていった、この水仙のことを決して忘れない・・・）





もう一度…。


【２１】（※PhotoFuniaで加工）





※EOS 7D MarkⅡ　EF70-200㎜ F2.8L IS Ⅱ USM【1-7】
　　　　　　　 　　 SIGMA APO MACRO 150㎜ F2.8 EX DG OS HSM【Top/8-20】


（了）