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2016年7月2日(土)。


埼玉西武ライオンズが毎年必勝祈願に

参詣する狭山不動尊に足を運んでみた。




正式には狭山山不動寺、天台宗別格本山だ。

これまで訪れた寺院中で最も咀嚼し難い寺だった。

建立は昭和50年、成り立ちがまた異質だ。


一世を風靡した西武グループが各地にプリンスホテルなどの

施設を建設する際、その地の文化財をここに集めたという。

開基には堤義明氏と親交のあった寛永寺が関わったそうだ。



《勅額門》重要文化財

増上寺境内の台徳院(二代将軍徳川秀忠)廟に、

三代将軍家光が建立した門。

【１】





台徳院の霊廟は、現在のパークタワープリンス東京と

芝公園の敷地だというのだから、その広大さが分かる。

「台徳院」と書かれた扁額が後水尾天皇の筆によるため

勅額門と呼ばれる。凝った装飾が往時の絢爛さを物語る。

【２】







《御成門》重要文化財

【３】





同じく台徳院廟から移設したもの。

【４】





見方によっては勅額門より見応えがあるかも知れない。

【５】





特に裏側から覗ける天女の画は素晴らしい。

【６】







《丁子門》重要文化財

【７】





秀忠の正室で家光の生母である崇源院の廟にあった通用門。

【８】







《不動堂総門》

長州藩主毛利家の江戸屋敷に建てられていた門。

【９】







《第二多宝塔》

聖徳太子の建立と言われる兵庫県椅鹿寺にあった塔。

【１０】







《多数の石灯籠》

もともと増上寺に寄進された1,000を超える灯籠のうち、

狭山不動尊には53基があるとされる(増上寺は38基)。

【１１】







《鐘楼堂》

奈良県興福寺から京都府高田寺を経由して移築された。

【１２】







《大黒堂》

【１３】





奈良県極楽寺境内にあった柿本人麻呂の歌塚堂。

【１４】







《康信寺》

以前はユネスコ村で孔子廟として展示されていた。

【１５】





ん？天台宗に儒者の廟？？

【１６】





だから孔子廟改め康信寺としたのだろうね。

【１７】





成り立ちはともかく竹林との相性が抜群だった。

【１８】







《羅漢堂》

境内には増上寺から移設された76基の唐金灯籠がある。

明治の元勲井上馨邸にあった還暦祝賀に建てられた堂宇。

【１９】







《弁天堂》

【２０】





滋賀県彦根市の清凉寺の経蔵だったもの。

【２１】







調べてみるほど、結構何と言うかいささか「？」と

感じてしまうことも多分にあるのだが、見方を変えると、

この寺があったがゆえ貴重な文化財が存置されたと

解釈できなくもないので、肯定的に受け入れるべきかな。

【２２】（総門前にあった古代蓮）





いや、肯定的に受け入れよう。いやいや肯定しかない（笑）

【２３】





※X Pro2　XF 16-55㎜ F2.8 R LM WR


（了）