
政府の地震調査委員会は7月11日、東日本大震災の影響を受け、震災前より、三浦半島活断層群が活動する可能性が高まったと発表しました。
三浦半島活断層群は、三浦半島に存在する断層群で、葉山から久里浜付近にある衣笠・北武断層帯(衣笠断層帯と北武断層群を分けて考える場合もある)、佐島から野比(三浦海岸)付近にある武山断層帯、三戸から金田付近にある南下浦断層(それより少し南側の引橋断層に含める場合もある)からなる断層帯です。
まだ研究が十分に成されていない断層群で、活動周期は、北部で、19,000年~4,900年くらい、南部は、22,000年以前に活動し、周期は不明とされています。
今回、今後30年以内に、M6以上の地震が発生する確率が、6~11%で、国内の活断層の中で、特に高い部類に入ると発表されました。
この発表、なんか素直に聞けないんです。
まず、三浦断層群については、かなり前から危険性が指摘されているにも関わらず、国は、前述の発生周期から、直ちに危険性があるとは言えないと言い、防災対策に真剣に取り組んでこなかった経緯があります。
次に、全国にある活断層で、研究が行われているのは、極々僅かですから、その平均値から見ての確率と言うものは、かなり精度が低く、今更、どうのこうのと言う前に、全体的な研究・観測を充実させ(例の事業仕分けで、相当、予算がカットされていますが)、その精度を上げることが急務です。
また、三浦半島活断層群と簡単に言いますが、その東西(相模湾側と房総半島側)は、どうなっているのでしょうか?
少なくとも、房総半島側のリニアメント(断層,地層境界)を見る限り、富津市付近、また、南下浦断層より南側にあるかもしれない断層帯と続いているかもしれない鴨川低地断層帯の存在を無視して語るのは、あまりにも非科学的な発表と感じます。
三浦半島、房総半島の成因(元々は、太平洋プレート(フィリピン海プレート)の大陸側に堆積した付加体が、伊豆半島が日本列島に衝突した衝撃で隆起した)を考えれば、
「いま注目すべきは東海・東南海なのか?」等で述べている通り、オホーツクプレートとフィリピン海プレートの境界地域、そして、太平洋プレートとフィリピン海プレートの境界地域について、もっと手厚く観測をするべきだと考えています。
城ヶ島の水っ垂れの湧水が枯れた件等を考えても、大きく関東南部の地殻に大きな変動が発生していると考えるのが普通だと思います。
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Posted at
2011/07/12 19:53:36