
少し古い記事になりますが、9月19日にYahoo!ニュースで配信されたデイリー新調の記事が突っ込みどころ満載で、こんなレベルの記事でも書いて生業にできるんだ…と、ある意味、感心した次第です。
まず、シリーズによって舞台の設定場所が異なりますが、TBSドラマ「金曜日の妻たちへ」のロケ地は、多摩ニュータウンではありません。
あまりのミスに、これはウケ狙いなのか…思ってしまいました。
当時の流行等々にもなり社会現象の1つとして扱われたドラマですので、リアルにドラマを知らない世代であっても少し調べれば、東急・田園都市線沿線の新興住宅地に舞台が設定されていたこと、ロケ地も田園都市線沿線の駅周辺であったことは分かると思います。
斜に見ていましたから、まだ当時は開発途上であった多摩プラザやあざみ野の何処がハイソなの?タヌキが出るじゃん(笑)と思っていました。
次に豊平区の方々、申し訳ないです。
「昔から札幌では、豊平区といえば高級でイメージのいい住宅街でした。…」
おそらく昔から(ここで言う昔とは戦前から)札幌に住んでいる方々は、高級住宅地と言えば中央区の山鼻地区であり、少し外して円山地区を言うのではないかと思います。
両方とも交通の便が今一のところがあるので、札幌中心部への公共の乗物での通勤・通学を考えると別の見方があるのかもしれませんが、豊平川を渡った側は新興住宅地としてのイメージはあっても昔からの高級と言われると笑うしかありません。
少し話がそれますが、家康公の開府を江戸(東京)の始まりと見たとき、かなり割り引いて東京23区の山手線内以外で東京♪江戸の下町♪なんて自慢されると臍が茶を沸かしそうになります(笑)
さて、少し真面目に田園都市線や多摩ニュータウン付近の地形を見てみると、多摩丘陵なので地盤は固く、液状化の心配は少ない、地震の揺れも少ない…これは、一般論として間違いではないと思います。
現実、多摩センター近くには、メガバンクを始めとする金融系企業のデータセンターがあるのは既知の事実です。
メインセンターである他、本店や都心のデータセンターが被災した場合の二次センターである場合も多いです。
余談ですが、多摩ニュータウンと千葉ニュータウンにデータセンターを構えているメガバンクは被災云々の検討からそれぞれの場所にセンターを設けたのではなく、合併前の主要行のそれぞれのセンターを存続させただけと言う日本らしいお話しも有名です。
しかし、細かく見て行くと、丘と丘の間に谷になっている場所があります。
また、そう言った場所やそこに流れていた小川を埋め立てて宅地化している場所もあります。
例えば、あざみ野付近であれば、美しが丘(こう言うキラキラネームの地名が一番性質が悪い、その土地の成り立ち、歴史、特性を示すことの多い昔からの地名を消してしまう)に向かっての県道13号線は、この谷にあたる場所ですし、多摩ニュータウンであれば南大沢から堀之内へ向けても谷にあたる場所です。
固い地盤の丘陵になぜ谷が出来たのでしょうか?
そこは水が流れていますよね?
水が流れる場所は地盤が緩くないですか?
そう考えると、谷が出来た場所には、断層があり、地盤も緩く液状化し易いと言う答えが出て来るのではないでしょうか?
以下、記事全文です。
東京郊外の内陸部に、札幌で起きた液状化の危険性を孕む一帯が存在するという。TBSドラマ「金曜日の妻たちへ」のロケ地として光が当たった、多摩ニュータウンである。
北海道大地震によって札幌市清田区で引き起こされた液状化現象による被害は、惨憺たるものだった。
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液状化をシンプルに言うと、地震の揺れで地盤の砂粒が水分と混じり、全体が液体状になる現象。水を含みやすい砂や火山灰などの地盤で起きる――。
清田区内の自宅周辺が陥没してしまった30代男性が、溜め息まじりに話す。
「家の前の通りは、毎年のようにコンクリートが歪む。もとは田んぼや沼だったところを埋め立てたから、地盤が緩いらしいんだよ。トラックが通ると地面が大きく揺れるし、冬場に除雪車が通れば、次の春には地面が凸凹になってる。市の土木課に直してもらっても、表面を塗り足すだけ。要は、化粧ばっかりでずっと誤魔化してきたんだよ」
この男性とは少し離れた地区で被害に遭った60代男性の話が、妙に気にかかる。
「昔から札幌では、豊平区といえば高級でイメージのいい住宅街でした。その豊平区から1997年に分区した清田区も、閑静で綺麗な街です。一帯は30年から40年ほど前に宅地開発されたのですが、当時は“里塚ニュータウン”なんて呼ばれていたんですよ」
ニュータウン!? あのニュータウンは大丈夫なのか。
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“びゃく”
日本地質汚染審査機構理事長で、茨城大学名誉教授の楡井久氏に聞いた。
「実は、東京の郊外にある多摩ニュータウンでも、清田区のようなことが起こりうるのです。液状化というと、一般的には湾岸エリアが危険視されていますが、条件次第では、内陸部であっても、液状化と、次の段階の流動化だって起こりえます」
遡ること35年、流行語にもなった“金妻”のロケ地が泥に没するとは……。
「多摩ニュータウンは、丘陵地帯を切り崩し、埋め直して造成されました。地層は礫岩(れきがん)を多く含み、液状化に強いとされたのは事実。ですが、埋め戻しに使われたのは多摩ロームや立川ロームといった火山灰を含む土なのです。なので、上層に液状化に弱い人工地層を抱えている点は清田区と同じ。そこに今回のような地震と大雨が重なれば、同様の被害も考えられる。むしろ、その可能性は高いのではないかと思います」
この説に、「突拍子もない話ではない」と、東京都の関係者が囁く。
「明確な地点は不明ながら、関東大震災では、多摩ニュータウンに近い“多摩市内の大栗川沿い”や“多摩市落合”が液状化したとの記録があります。また、明治以前の話ですが、界隈の方言で、山崩れを“びゃく”、洪水を“びゃくが飛んだ”と言っていました。“びゃく”が含まれた地名を示す記録も残されています」
遠い昔の話ではあるが、捨て置けない。金曜日の妻たちが知らない史実である。
「週刊新潮」2018年9月20日号 掲載
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2018/09/22 23:01:29