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一連の「新型コロナウイルス×気象データ」の取り組みについてです。

新型コロナウイルスの感染者データを収集している過程で、個人情報保護について考えさせられる事例が２件ありました。

１つは、北海道のデータ
北海道も東京都と同じく比較的早い時期にオープンデータを公開していて取組みは先駆的なところがありました。
東京都のデータで処理方法の基礎を確立したあと、次の自治体として北海道を選んだの地理的・気候的要因の方からデータが整備されていることも理由の１つでした。

ところが、2020年10月に公開データの内容が変更され、市区町村の公表が中止され、患者居住地は、市区町村から振興局（昔の支庁）の単位になりました。
東京都の都内と同じく、札幌市が含まれる石狩振興局を見たとき、南の内陸地である千歳、石狩湾に面した石狩市、特に北の方にある浜益と気候は大きく違うので、気象データとの突合で傾向を見ようとしている我々にとっては、とても困る変更でした。
石狩振興局管内の感染者の８割以上が札幌市であることを確認した上で石狩振興局≒札幌市として扱いましたが、なぜこんな公開方法のレベルダウンをするのか疑問でした。

しかし、よくよく考えてみると、例えば東京都世田谷区と公表されても東京のような人口が多い場所では、それだけでは個人を特定するには至りません。
しかし、人口過疎地であれば人が集中している場所は限られますので、仮に○○村となれば、なんとなく、あっあの人かも…と推定できる可能性があります。
また、北海道のように感染者の職業を公表していると、特定できる確率は高くなると推察されます。

これは、都会の生活に慣れてしまった我々の盲点とも言える事例でした。

その後、北海道は今年６月にデータ提供を止めてしまいましたので、別の意味で残念な結果になりました。

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