2019年12月19日
「スーパーカー世代に夢を与えた“童夢-零/P-2”という伝説」国産初のスーパーカー!
「国産初のスーパーカー」と言われる童夢-零、その市販スペックがP-2だ!
レーシングコンストラクターが市販を目指して本気で開発!
オリジナルのロードスポーツカーを製作するという“童夢プロジェクト”がスタートしたのは75年。そこから3年もの時間をかけて誕生したのが、78年のジュネーブモーターショーで華々しいデビューを飾った“童夢-零”だ。
ウェッジの効きまくったスタイリングにガルウイングドアを採用。プロトタイプモデルとはいえ、誰がどう見てもひとめでスーパーカーと分かるクルマが、日本のレーシングコンストラクターから生み出されたことは実にセンセーショナルだった。しかも、時代はスーパーカーブームの真っ只中。その名が広く知られるようになるまで、時間がかかるはずもなかった。
衝撃的なスタイリングが大きな話題となった零だけど、レーシングコンストラクターが手がけただけに中身のメイキングも本格的だ。基本構造は、スチール製モノコックシャシーにFRP製セミモノコックボディを組み合わせたものとなる。
サスペンションは前後ともダブルウィッシュボーン式。ジオメトリー変化がすくなく横剛性も確保しやすい…といったメリットを持つことから、レーシングマシンに採用されてきた長い歴史がある。ちなみに、今時のマルチリンク式はその発展型と言っていい。
心臓部は日産L28型エンジンをリヤアクスルより前に縦置きで搭載、完全なリヤミッドシップを実現しているのだ。キャブレターがソレックス3連装となり、エキゾーストパイプの取り回しがワンオフ品になっている以外、エンジン本体は基本的にノーマルのままだ。ヘッドカバーには童夢のプレートが付く。
L28の後方にドッキングされたミッションはレース用のZF製5速MT。ブレーキはまさしくレーシングマシンそのもので、ミッションケースのすぐ脇にキャリパー&ディスクローターが配置されるインボード式を採用する。バネ下重量を劇的に軽減する手法だ。
フロントノーズに収められたラジエター。前側を高く、後ろ側を低くセットすることでバンパーの下に流れこんだ走行風を効率よくコアにみちびき、2基の電動ファンでボディ上面に引き抜く。ラジエターの上を覆うボディパネルが脱着式とされてたのは意外だった。
室内ではサイドシルの幅広さに注目。ガルウイングドアの開口部が巨大なため、サイドシルの幅を稼ぐことでボディ剛性を確保しているのだ。また、メーターはデジタル表示。助手席の目の前に装着された当時モノのアルパイン製カセットチューナー&イコライザーが泣かせる。
左上がリバース、左下が1速のレーシングパターンとされたシフトレバー。長いリンケージを介しているため、シフトタッチがかなりアバウトなのは仕方ない。その後ろ、センターコンソールボックスのフタにしか見えないものがサイドブレーキ。実に斬新なデザインだ。
アクセルペダルはオルガン式、相当な踏力が必要とされるブレーキ&クラッチペダルはフロアからはえる。タイヤハウスが左右に食いこんでくるため、ノーズに向かってフロアの幅が絞りこまれているが、足元のスペース的な問題を感じることはない。
シート座面はフロアの上に薄いクッションを1枚敷いただけのような状態で、当然、着座位置も思いっきり低い。また、シートバックの角度が見ため以上に寝ているため、ドライビングポジションは手足を完全に投げ出したものとなる。
当時、童夢は零の車両認定を受けるため運輸省との交渉を1年以上も続けたが、どうにもラチが開かず日本国内での認可取得を断念。そこでアメリカにDOME USAを設立して活路を見出すことになる。つまり、アメリカの法規に準じた改良モデルを作って認可を取り、日本に逆輸入しようと考えたのだ。その流れのなかで開発されたのが“P-2”というわけだ。
運転席側のドアを開けると現れるアルミ製のひかえめなコーションプレート。型式はP-2、シャシーナンバーは2番と打刻されている。
パッと見は零もP-2も同じように見えるが、アメリカで認可を取るために施された改良は、なんと150点にもおよんでいる。主ななものとしては、安全基準を満たすためにバンパー位置を約10cm高くして素材もウレタンに変更。
ちなみに、零とP-2はサイズがまるで異なる。零はP-2に対して全長は約250mm短い3980mm。それは、市販スポーツモデルで言うとNC型ロードスターくらいのサイズだったりする。さらにホイールベースで50mm、全幅で5mm、全高で10mm小さいボディを持つ零は、P-2より遥かに引き締まった印象を与えてくれる。また、見ために2台の違いが分かるのはフロントバンパーの高さ。零のほうが約100mm低く、フロントノーズまわりのデザインもよりシャープなものとなっている。
また、零では真上に開閉していたガルウイングドアを、P-2では斜め前方に開くようにして開口部をより広くしたことなども挙げられる。このように、基本設計から見直さなければならないことまで含まれていたから、実に大がかりな仕様変更だったのだ。
こうして車両認可に向け奮闘していたところで、童夢に舞い込んできたル・マン参戦の話。レーシングコンストラクターとしてより魅力を感じたのがル・マン参戦だったのも当然で、P-2市販化の動きはそこでストップしてしまったのだ。
■SPECIFICATIONS
全長×全幅×全高:4235×1775×990mm
ホイールベース:2450mm
車両重量:950kg
エンジン型式:日産L28
エンジン形式:直列6気筒SOHC12バルブ
排気量:2800cc
最高出力:145ps/5200rpm
最大トルク:23.0kgm/4000rpm
ミッション形式:ZF製5速MT
サスペンション形式:FRダブルウィッシュボーン
ブレーキ:FRベンチレーテッドディスク
ホイールサイズ:−−−
タイヤサイズ:F185/60-13 R225/60-14
やっぱりカッコイイよな~
Posted at 2019/12/19 20:00:27 | |
トラックバック(0) |
自動車業界あれこれ | 日記
2019年12月19日
BMWのPHVスポーツ、『i8』生産終了へ 2020年4月
BMWグループ(BMW Group)は、2020年4月にプラグインハイブリッド(PHV)スポーツカーのBMW『i8』の生産を終了すると発表した。
i8はBMWグループのサステイナブルブランド、「i」のPHVスポーツカーとして、2014年に発売された。当初はクーペボディの『i8クーペ』のみだったが、後にオープン版の『i8ロードスター』が追加され、iブランドは『i3』を含めて、3車種にラインナップを拡大した。
PHVパワートレインは、前輪をモーター、後輪をエンジンで駆動する。エンジンは1.5リットル直列3気筒ガソリンターボで、最大出力231hp、最大トルク32.6kgmを発生する。モーターは最大出力143hpで、エンジンとモーターを合わせたPHVシステム全体で、最大出力374hpを引き出す。
モーターとエンジンがフル稼働した状態では、i8クーペの場合、0~100km/h加速4.4秒、最高速250km/h(リミッター作動)のパフォーマンスを発揮する。二次電池は、蓄電容量11.6kWhのリチウムイオンバッテリーだ。EVモードでは最大55kmをゼロエミッション走行できる。
BMWグループは、このi8クーペとi8ロードスターの生産を、2020年4月に終了する。最終モデルとして、世界限定200台が発売された「アルティメット・ソフィスト・エディション」(Ultimate Sophisto Edition)をもって、生産を終える計画だ。
BMWグループのドイツ・ライプツィヒ工場では、累計生産2万台目となるi8がラインオフしたばかり。ライプツィヒ工場は2014年以来、世界で最も成功したPHVスポーツカーを生産してきた、としている。
Posted at 2019/12/19 19:56:50 | |
トラックバック(0) |
BMW | 日記
2019年12月19日
ピニンファリーナが創業90周年ロゴを発表。2020年に各地で記念イベントも開催
バッティスタ・“ピニン”・ファリーナによって1930年に創設
2020年はピニンファリーナにとって特別な1年になる。
1930年にバッティスタ・“ピニン”・ファリーナが、小さなカロッツェリアを設立。1961年に、当時のイタリアのグロンキ大統領が彼の業績を考慮し、創設者「ピニン」のニックネームを姓「ファリーナ」と合わせ、ピニンファリーナ(Pininfarina)へと改名することを認可した。その結果、今に続く新しい社名が誕生。現在では様々な分野の工業デザインや、自動車開発をも展開するグローバル・デザイン企業に成長した。
創業90周年を迎える2020年は1年を通した“セレブレーションイヤー”とすることを受けて、新しい記念ロゴが完成した。
「ピュアさとエレガンス」、歴史的にピニンファリーナがアイデンティティに掲げてきた価値観が90周年記念ロゴのベースにある。“f”が冠を被った伝統的な紋章は1930年代から続くトレードマークであり、幾度となくグラフィックに小さな変更はあったものの、常にピニンファリーナを表す“魂”として愛されてきたものだ。
2020年の記念ロゴには「ピニンファリーナ」の文字の横にグラフィックが追加された。このグラフィックは「90」という数字とシャープなラインで構成。カラーは常にピニンファリーナを表してきたブルー、ホワイト、レッドが採用されている。
2020年にヨーロッパ・アジア・米国で記念イベントを開催
現在、ピニンファリーナの会長兼CEOを務めるパオロ・ピニンファリーナは、今回のロゴデザインについて以下のように説明した。彼は創業者バッティスタの孫にあたる。
「記念ロゴは、世界に向けて家族と会社のストーリーを伝えています。この特別デザインは、我々の方向性も示しています。90という数字に置かれたラインは、未来に向けられているかのように下から上に上がっています。我々が歩んできた重要な歴史を背景として、新しい目標、新しいプロジェクト、新しいチャレンジに向かっているからです」
ピニンファリーナ創業90周年記念式典は、2020年中に複数回計画されている。スイスのジュネーブ、イタリアではミラノとトリノ、中国の上海、アメリカでは2回の特別なイベントを予定している。
8月の「ペブルビーチ・コンクール・デレガンス」では、ピニンファリーナが手がけてきた作品に特化した3つの特別クラスを創設。また、12月にはピニンファリーナ・アメリカの本拠地であるマイアミのデザインウィーク中にも記念イベントが企画されている。
Posted at 2019/12/19 19:51:04 | |
トラックバック(0) |
自動車業界あれこれ | 日記
2019年12月19日
200万円台で購入できる本格レーシングマシン!全国7カ所でワンメイクレースを開催
発売開始から10周年を迎えたVITA-01
12月7日(土)~8日(日)、三重県・鈴鹿サーキットで開催された鈴鹿クラブマンレースの最終戦が開催された。そのレース区分のひとつである「クラブマンスポーツ(CS)」は、三重県鈴鹿市に拠点を置き、古くから数々の名レースマシンを手掛けてきた日本のレース・コンストラクターのひとつ、ウエストレーシングが製作する200万円台から購入できる「VITA-01」を使ったワンメイクレース。低コストということもあり、エントリーレースとして日本各地で同様なレースが開催されている。
このVITA-01は、セミモノコックフレーム+スペースフレームのオリジナルシャシーに、トヨタ・ヴィッツRSに搭載される1NZ-FE型1.5リッターエンジンをリアに搭載(トランスミッションもヴィッツRSの5速マニュアル)。ブレーキは280mm径のベンチレーテッドディスクローターに4ポッドキャリパーを組み合わせた高性能タイプ。また前後バンパー、サイドにストラクチャーを設け、高い安全性を確保している。
車両は非常に軽量で、そのボディサイズは全長3712×全幅1600×全高1070mm、ホイールベース2200mm、トレッドは前1390/後1440mmとなる。フロントフェイスは異なる3種類のタイプ(Type A/Type B/Type J)のカウルを用意。価格はユーズドエンジンで車両単体で286万円とローコストであることも大きな魅力だ。
2010年の発売開始から10年、すでに240台ものこのVITA-01が製造されているという。当初は鈴鹿でのシリーズ戦としてスタート(異なるクラスのマシンと混走)。現在はワンメイクレースとして、鈴鹿ではクラブマンレース(CS)、富士スピードウェイがFCR-VITAと、十勝スピードウェイ(北海道)から、ツインリンクもてぎ(栃木)、筑波サーキット(茨城)、袖ケ浦フォレストレースウェイ(千葉)、岡山国際サーキット(岡山)、そして今シーズンからはオートポリス(大分)も加わり、全国7つのサーキットで年間37戦ものレース(2019年シーズン)が行なわれている。そのほか、女性ドライバーだけでレースを行うKYOJO-CUP(競争女子選手権)や、往年の名ドライバーがイコールコンディションでレースを行うレジェンドカップのマシンとしてVITA-01は使用されている。
また、日本国内だけでなく、中国、さらにフィリピンでも2018年からシリーズ戦が開催されてもいる。2019年の最終戦となった鈴鹿クラブマンレースには、フィリピンからの参戦者もエントリーした。
さらにはそのステップアップ版としてトヨタ4A-G型1.6リッターエンジンを搭載するWEST 16Cも3年前から発売。鈴鹿サーキットでのクラブマンレースでは、このマシンを使用する「CS2」というカテゴリーのレースが開催されてもいる。
ちなみに8周で行われる今年の鈴鹿クラブマンレースには30台が参戦。眞田拓海選手(No.0 spr犬猫殺処分0号VITA)が見事優勝した。
また、レース後には、各シリーズの年間チャンピオンらを呼んで「イヤー・エンド・パーティ」を開催。その場では、情報発信やVITAレーサーのサポートを行うVITA倶楽部をこの11月に会社組織にしたことや、2020年もさらにこの活動が拡大していくことなど、さらなる発展を目指して現在様々な企画が進行中であることが伝えられた。
2020年シーズンも、この入門用レーシングマシンの活躍するシーンを各地で見ることができるだろう。
もっと普及して欲しいね
Posted at 2019/12/19 19:30:15 | |
トラックバック(0) |
自動車業界あれこれ | 日記
2019年12月19日
【発見 ランチアのパーツ製造機】デルタHFインテグラーレ用 公式ヘリテージ・パーツ始動
製造マシンが復活
フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)が、過去の名車の部品を提供する「ヘリテージ・パーツ」シリーズを始動した。
その第1弾は、ランチア・デルタHFインテグラーレ、およびインテグラーレ・エヴォルツィオーネのパーツである。
フロント・バンパーと、リア・バンパーを、オリジナルと同じ素材を用いて復刻させるという。
ことの始まりは、サン・ベニーニョ工場に放置されたままになっていた4種類の装置の発見。グルリアスコ・モールド・ショップ(FCAイタリー)の幹部であるステファノ・ブランディは「数年前に幹部陣が、これらの機材を復活させることを決心した」と明かした。
機材のメンテナンスを行い、電気系・油圧回路のチェック、動作確認を進めて、稼働できる状態にしたという。現在これらの装置は、バンパーの製造工程で実際に稼働している。
エヴォルツィオーネは別素材
インテグラーレ用のバンパーは「ポカンS1506」と呼ばれるポリマー・サーモプラスティックを使用。衝撃強度が高く、耐高熱性、耐衝撃性、低吸湿性、耐亀裂性に優れる素材だ。
エヴォルツィオーネ用のバンパーは、異なる素材を用いる。「キセノイCL101」というポリマー・サーモプラスティックで、低温下の可鍛性に優れるうえ、強力な耐溶剤性を誇る。
「ランチア・クラシケ」
英国向けの価格は下記の通り。
フロントバンパー:1170ポンド(17万円)
リアバンパー:1035ポンド(15万円)
いずれのバンパーも、公道走行可能なパーツとなっており、納品時は「Lancia Classiche(ランチア・クラシケ)」のラベルを貼ったダンボールに梱包されてデリバリーされる。
ファイバーグラス製のコピーパーツでは物足りないマニアなら、この価値が分かるだろう。
ってかインテグラーレとエヴォで違うのねw
Posted at 2019/12/19 19:25:32 | |
トラックバック(0) |
自動車業界あれこれ | 日記