2018年09月30日
世界バレー(女子)が開幕した途端、私が5月に書いたバレーボールのポジション名に関するブログへのアクセス数が急増しました。せっかくですので、5月に書いた内容を昨日の開幕戦に当てはめて確認しておきましょう。
まず、リベロ2人は今回は、レセプションで小幡、ディグで井上を、どんどん入れ替えて使う方針のようですね。
セッター対角(オポジット)には、負傷明けの長岡ではなく新鍋を入れて、新鍋はレセプションが得意なので、当然のことながらパスヒッターとして使ってきました。2枚替えのときに、セッターとオポジットを入れ替えて長岡が入り、長岡はレセプションをしないのでポイントゲッターとなります。
なので、今回はオポジット新鍋が常にレセプションに入るレセプション体形をベースにしながら、2枚替えで長岡が入ったときのレセプション体形も十分に練習してきているものと思います。
あと、セッターがファーストボールを処理したときはリベロがセットアップする、という約束事は今回も続いていましたね。リベロ井上の華麗なバックトスも見所のひとつです。
で、昨日の開幕戦は相手が弱かったので気持ちよく攻撃して快勝しましたが、黒後愛のオーバーハンドレセプションも見所です。彼女は苦もなくあっさりと処理するのであまり目立ちませんが、女子選手であれだけあっさりとオーバーハンドレセプションができる選手もなかなかいません。
ミカサのボールはめっちゃ変化するのでオーバーハンドレセプションが有効で、私が毎週やっているレベルの低いバレーでも、ミカサの変化サーブにはオーバーハンドで捕るよういつもアドバイスしています。
ということで今回は日本開催で、開幕戦の相手も選べて、快勝できる相手を選びましたが、バレーをあまり見ない人がよく言う「バレーの世界大会っていつも日本開催だよね」というお言葉については、半分当たっているけれど、海外開催の時は地上波ゴールデンでやらないからそのように感じる面もたぶんにあって、今回も男子はイタリア開催なので、話題にならないうちに1次ラウンド敗退したし、今回もTBSは8年前(日本開催)の女子銅メダル獲得の話ばかり持ち出すけれども、日本女子は4年前の海外開催の開幕戦でアゼルバイジャンのポリーナに叩きのめされて敗戦し、あれで調子が狂って2次ラウンド敗退したことを私はつい最近のことのように覚えているし、今回はせめて2次ラウンドは突破してほしいな、と。
でも、やっぱり木村沙織がいなくなって、チームの核がなくなった気はします。TBSとしてもニューヒロインが欲しくて、しきりに黒後愛をフューチャーしてましたね。
それから、今日の試合は全会場実施することが昨日のうちから発表されていましたが、神戸会場なんかは台風直撃コースなのでこれから結構荒れるかもしれません。しかし、世界中からチームが集まって大会スケジュールが進行していくので、神戸会場だけ延期するのも難しいんでしょうね~。こういう世界大会の最中に東日本大震災みたいなのが発生したら、どうなっちゃうんでしょう?
Posted at 2018/09/30 13:17:40 | |
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バレーボール | スポーツ
2018年06月08日
ところで、昨夜のタイ戦は良い試合でしたね~。最後は負けたかと何度も観念しましたが、よく勝ちきりました♪ 試合会場がタイだったので、盛り上がりましたよね♪
私は世界の中で、日本チームの次にタイ・ナショナルチームが好きです。タイは日本よりさらに背が低いのに、いつも一生懸命プレーして、いつも笑顔で、タイ国民は自国のナショナルチームを熱狂的に応援していて、でも、とても親日的で、日本の選手(特に長岡選手)はタイでも大人気で・・。昨夜も、スパイクを体で受けてしまった新鍋をプルームジットが心配して駆け寄ったシーンは良かったですよね♪
昔は弱かったタイチームも、ここ数年めっきり強くなって、でも、五輪出場権はいつもギリギリのところで逃しています。いつぞやは、出場権決定方法が二転三転してカザフスタンに出場権を持っていかれ、前回リオ五輪の最終予選では、あの伝説の「日本×タイ」で敗れ・・。
あのタイ戦は、私の全日本女子観戦歴の中でも、2000年シドニー五輪出場権を逃した試合(竹下が戦犯扱いされた)や、2012年ロンドン五輪準々決勝の中国戦フルセット勝利と並んで印象に残る試合でした。あの試合は、あんなことになって、もしも某反日国だったら反日デモが起きて国際問題になっていたかもしれないくらいの展開でした(別に日本チームは何も悪いことはしていませんが・・)。
ただ、タイチームは、長年同じメンバー(プルームジット、ヌットサラ、ウィラワン、オヌマー、アンポーン、タパパイプーンなど)で戦ってきていたので、世代交代に失敗したら一気に弱くなるのではないかと心配していたら、そんな心配は無用でした。昨夜は、私の好きなヌットサラを控えに回して別のセッターが躍動し、若いアタッカーも出てきて、日本チームをあと一歩のところまで追い詰めました。
日本チームについて言えば、田代がちょっとミスが目立つのと、岩坂のダイレクトが中途半端。川合俊一がいつも言うように、ダイレクトはやる以上は絶対決めないと。あと、黒後はレセプションでいつも狙われていて大変だけど、オーバーハンドでカットできるので、それは素晴らしい。ただし、オーバーカットが時々大きすぎて相手コートに返ってしまうことがあり、これは所属の東レでもしばしば見られました。その辺を修正していければ、本当に「木村沙織の後継者」となりうるかもしれません。
というわけで、今後もタイチームには注目です。次回、2020東京五輪は、日本が開催国枠に回るのでアジア枠がひとつ空きますから、ぜひタイチームにも頑張ってもらって、今度こそ・・。そうでないと、プルームジット、ヌットサラ世代も辞めるに辞められないですよね♪
Posted at 2018/06/09 00:39:15 | |
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バレーボール | スポーツ
2018年05月28日
現在開催中のバレーボール・ネーションズリーグTV中継で、選手のポジション名に「アウトサイドスパイカー」という表記があったので、最近変わりつつあるバレーボールのポジション名について言及します。
スポーツというものはルールが少しずつ変わっていくものなのですが、まず、バレーボールで、大会によって微妙にルールは異なるものの、現在のVリーグで、試合開始前に提出するスターティングラインナップとして記入される選手の人数って何人かご存知ですか?
① 普通の人は「バレーボールは6人制なんだから、スタメンは6人だろ」と思うでしょう。
② 少しご存知の方は、「いや、リベロ制度があるから7人だろ」と思うでしょう。
③ でも、正解は8人なんです。数年前からリベロ2人制が始まっているので、6人プラスリベロ2人の8人が最初に提出されて、リベロ2人の試合中の交代は自由となっています。
※筆者注:試合直前に提出するオーダー表にはスターティングリベロだけ記入して、セカンドリベロは記入しないので、その意味では「7人」なのですが、それより前にベンチ入りメンバーを提出する際には当然セカンドリベロの記載があって、実際の試合では2人のリベロの入れ替わりは自由なので、実質的に試合開始の時点で選手交代手続きなしに出場できる選手の人数は8人。そういうことを言いたかったのです・・。
これをどのように利用するかは戦術次第で、結局リベロ1人だけを使い続けるチームもあれば、試合の中でサーブの時はディグの得意なA選手、レセプションの時はレセプションの得意なB選手と、目まぐるしくリベロを替えるチームもあります。
というように、ルールによって戦術も変わっていく中で、最近のバレーボールのポジション名は、普通の人にはついていけない速さで変わりつつあります。
ひと昔前までは、レフト、センター、ライト、セッターだけでした。そこへリベロ制度が始まって、それから、戦術的にセッター対角に入る男子選手がバックアタックもするようになって、中垣内(現:全日本男子監督)を松平先生が「スーパーエース」と命名しました。山本隆弘もスーパーエースと呼ばれました。セッター対角が「スーパーエース」というポジションであるかのような誤解も生まれた気がします。ただ、これはチーム内での役割であって、ポジション名ではありません。
そのうち、海外ではセッター対角を「オポジット」と呼ぶようになりました。オポジットという英単語は「正反対の」というような意味で、バレーボール用語としては、セッターの正反対の位置でローテーションする、すなわち、セッター対角という意味になります。
オポジットという英単語の意味だけからすれば、レフトにだってセンターにだって対角の人はいるのですが、レフトの対角はレフト、センターの対角もセンターなのに対し、セッターの対角がアタッカーなので、戦術的にセッター対角というのは特別の意味を持つのです。
もう少し言うと、ローテーションのある6人制バレーでは、セッターが後衛にいる時は前衛にアタッカーが3人いるので多彩な攻撃が可能なのに対し、セッターが前衛にいる時はセッターが基本的に攻撃参加しないので、前衛アタッカーが2人になるので、攻撃のパターンが減る(相手がブロックにつきやすい)。その、攻撃が苦しい前衛アタッカー2枚の時に、セッター対角の選手は必ず後衛にいるわけです。だから、その選手がバックアタックができれば、攻撃の枚数が3枚となる。そういう意味で、男子の場合は特に、セッター対角には攻撃力のある選手をいれる意味があって、セッター対角、すなわちオポジットは重要なポジションになるわけです。
当初はオポジットというポジション名は主に男子で使われていましたが、今では女子でも使われているようです。
で、セッターとリベロというポジション名はそのまま残って、オポジットがいて、かつてセンターと呼ばれたポジションが今は「ミドルブロッカー」と呼ばれています。ミドルブロッカーの位置は後衛に下がるとリベロと交代するパターンが多いので、昔よりもいよいよブロックが主な仕事となっているわけです(リベロ制度がなかった頃は、センタープレーヤーも後衛に下がったらレシーブをしないといけませんでした)。
残るポジションはかつてのレフト。これが、ウイングスパイカーとかアウトサイドスパイカーとか呼ばれています。「アウトサイド」と「ウイング」は同じ意味です。ウイングスパイカーのうちの1人がオポジットに入る、という言い方もできます。
そして、ここに来て、「パスヒッター」と「ポイントゲッター」という言い方が出てきました。これは多分に作戦的な意味を持ったポジション名というか役割です。オポジットを含めたウイングスパイカー3人を、さらにレセプションを受け持つかどうかで区別します。
パスヒッターの「パス」とは、レセプション(サーブレシーブ)のことです。レセプションの精度によって「Aパス」とか「Bパス」とかテレビ実況で出てくるのを聞いたことがあるでしょう。
具体的な選手名で言う方がわかりやすいかもしれません。木村沙織はレセプションを必ず受け持つのでパスヒッターで、レフトの位置に入ります。長岡はレセプションをしないのでポイントゲッター(攻撃専門)で、オポジットの位置に入ります。その長岡が負傷しているので、新鍋が久光でも全日本でもオポジットの位置に入りますが、彼女はレセプションが得意なので、パスヒッターとしてプレーします。迫田は所属の東レで、チーム事情によりレセプションを任されたり免除されたりしました。パスヒッターとポイントゲッターの間をさまよっていたわけです。さらには、木村沙織の最終シーズン序盤に東レが不調だったため、確か正月休み明けから木村沙織とリベロ木村美里が姉妹で2人レセプション体制をとりました。こうなると、木村沙織の対角の選手もポイントゲッターとなり、コート内に同時に2人ポイントゲッターがいたことになります。
このように、バレーボールのポジション名は、ポジションだったり、役割だったり、ローテーションの中での位置のことだったり、ちょっとずつ次元の違うものが一緒に語られているので、非常にわかりづらいことになっていると思います。まあ別にわかりやすくする必要もないので、こういうことを理解しながらバレーボール中継を見ると、いろいろと面白いですよ。おわり
Posted at 2018/05/28 21:19:17 | |
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バレーボール | スポーツ
2009年11月18日
というわけで、ツーアタックのことを考えながら今夜の男子初戦、ポーランド戦を見ました。いや~、素晴らしい試合でしたね♪ やはりバレーはフルセットの激戦になった時が最高。今大会の女子はフルセットがなかったですもんね。
2セット目の連続シャットアウトや、石島のスーパーレシーブからの二段トスを福澤が打ち切って決めたスーパープレーなんか思わず手をたたいてしまいました♪ さらには、大型セッター阿部(191センチ・左利き)の投入でツーアタックへの期待も膨らみます。セッターとしてはやや大きめというだけで、国際レベルの男子としては「中型」の域を出ないという気もしますが・・。
しかし、テレビ中継の編集具合はゆっくり目。こりゃ4セット目をとられて負けるんだなと思っていたらば、最後はその阿部のツースパイクで4セット目を奪取。やはりツースパイクは左利きであることがポイントか。
ファイナルセットは日本の勢いが完全に上回ってましたね。今大会の全日本で、男女通じて今のところ今夜がベストゲームでした。
それにしても、ポーランドの211センチのセンター、味方の攻撃時にボンヤリ立っているだけでブロックフォローの意識まるでなし。ちゃんとフォローの意識を持ってれば何本か上げられたと思いますけど・・。もったいない!!
そんなわけで、ツーアタックの検討はまだ続きます・・。
Posted at 2009/11/18 23:50:54 | |
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バレーボール | 日記
2009年11月17日
どんどんバレーネタがディープになってきた当ブログ。ブログ設立の趣旨(サーキットチャレンジ)から大きく脱線しております(苦笑)。
で、ツーアタックをもっと多用してもいいのではないかというがみぃさんのご提言。実は私もネットの低いソフトバレー(ネット2m)で似たようなことを考えていて、相手からイージーボールが返ってきたときはレシーバーがレシーブをいきなりトスとして上げ、セッターがそれを打てれば(ノーブロックだったら)打つ(ツーアタック)。相手ブロックが来たら、ブロックを引きつけといて速めのトスを逆サイドに上げる。すると、逆サイドからノーブロックで打てる。
レシーバーの精度とセッターの判断力がカギになりますが、そんなことを考えていて、まだ実践には移せていません(ソフトバレーより普通のバレーの方が楽しいので、ソフトバレーの練習とか試合には最近行ってないもので・・)。この戦法が普通の6人制バレーで出来れば、「セッターが前衛のときは攻撃の人数が1枚減る」ということはなくなるわけです。しかし、ツーアタックの数はかなり少ない。そこで、なんでだろう?と考えました。
まず、ツーアタックと言っても、細かく分けるとツースパイクとツーでフェイント的に相手コートに落とすもの(ツーフェイントとでも言いましょうか)とあり、竹下のやっているものは後者です。これはフェイントなので、相手コートの穴を突く必要があり、一歩間違うと相手にチャンスボールを与える結果に終わります。アタッカーを使わずにセッターが独断で相手チームに返して、普通に拾われて相手のチャンスボールになったのでは味方アタッカーも気分は悪いでしょう。
しかも、昔のキューバなどのように細かいレシーブ力が弱いチーム相手ならこういうフェイント攻撃もありなんでしょうが、最近はどこのチームも細かいレシーブ力が向上していて、ツーフェイントを待たれているところに落としても、普通に拾われてしまうのではないかと。従って、1試合に数回、相手が油断してる時だけ使う。やる以上、ほぼ確実に決めないとチームの士気に関わる。こんなところかな~。
では、私がソフトバレーで考えたような「ツースパイク」ならどうか。これをやろうとすると、レシーブを相手コートに直接返るくらい大きめに上げなくてはいけません。そうなると、竹下クラスだとそもそも手が届きませんね。大型セッターなら手は届くとしても、コート後方から上がってくるレシーブを打つのは角度的にボールと相手ブロックを同時に視野に捉えづらく、シャットアウトされる危険性が大。
打つと見せかけてサイドに振るとしても、そんな高いボールをきっちりトスアップできるのか。特にバックトスは厳しそう(私がソフトバレーで思いついたのは、ソフトバレーはネットが低く、ブロック時のオーバーネットが禁止で、ボールが軽いので手先だけで打ったりトスしたりできるという特性を考えてのこと)。
また、大きめのレシーブは一歩間違うと相手からダイレクトスパイクを食らう危険性あり。それでなくても新ボールになってサーブレシーブが難しくなっているのに、ボール1個分のミスも許されない精度の高いレシーブを要求するのは非現実的かも。
では、やはりツースパイクは無理なのか!? つづく
Posted at 2009/11/17 00:30:32 | |
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バレーボール | 日記