
連載第2回にして、まだ国内での事前準備の段階を叙述しているこの観戦記。でも、今回がこの観戦記の
ハイライトかも!?
(前回までのあらすじ)
開催のわずか2カ月前に突然決まったモナコ行き。あと、2カ月ですべて手配できるのかモニャゾー!?
さて、年度替りの時期で私自身も仕事は忙しかったが、獲物を視界に捕らえた時の私は意外な力を発揮する。早速旅行代理店を訪れ、航空券と宿泊の相談。
モナコ最寄りのフランス・ニースへ日本からの直行便はなく、どこかで乗継ぎとなるのだが、往路は水曜に関空からドイツ・フランクフルト経由で希望どおりのフライトを確保できた(モナコGPはGPウィークの木曜に開幕するので、水曜に現地入り希望だった)。
復路は観戦者の多くが決勝日翌日の月曜に現地を発つわけだから、やはり月曜出発希望の我々としては航空券確保が難しいと思われた。希望の時間帯のフライトはやはり無理だったが、月曜早朝6時台ニース発(確か朝いちばんのフライト?)の便ならかろうじて取れるという。国際便は出発時刻の3時間前に空港に到着するのが基本だから、早朝6時台発のフライトだと一体何時起床になるのか恐ろしかったが、この際、仕方がない。眠いのは飛行機の中でいくらでも寝れる。
ちなみに、モナコGPというと、
GP特別料金とかで、何もかも高額なイメージがあるが、個人手配の航空券についてはGP特別料金などなく、むしろ5月下旬という日本人があまり旅行しない時期の航空券は、夏休みなどよりよっぽど安い。盆・正月と比べれば半額以下ではないかと思われるエコノミー往復11万円だった。欧州直行便でこの価格だから、南回りならもっと安いはずだ。
航空券はなんとか確保できたが、ホテルが難航。GP開催中のモナコのホテルは高額料金だから最初から無理だと思っていたが、ニースほか近隣の町のホテルも全然とれないという。かろうじてニースで水曜1泊だけならとれると言われ、水曜だけとれても仕方ないが、とりあえず押さえておいてもらう。
思うに、日本の旅行代理店に登録されているホテルというのは、パリやローマなどの観光都市ならたくさん登録されているのだろうが、通常あまり日本人が宿泊しない町のホテルはほとんど登録されていないのだろう。ニースならともかく、イタリア・マントンなどモナコ通いに便利な小さな町に宿泊しようと思ったら、自力であたるしかないのか(モナコはフランスとイタリアに挟まれた小国で、近隣の町といったらフランスかイタリアになる)。
まずは、半年前の南仏旅行の時に泊まったニースのホテルに国際電話。ヨーロッパから日本に電話したことはあるが、日本から国際電話をかけたのはこれが初めてである。
とりあえずフランス語で
「ボンジュール!!」とだけあいさつして、あとは英語で交渉(大学時代の第二外国語はフランス語だったが、会話できるほどのレベルにはない(苦笑))。
「モナコGPウィークに泊まりたい」と告げると、言った瞬間に断られると思ったら、「調べるので少しお待ちください」と言われ、
期待を持たせておいて「満室です」と言われた。
これは根気の要る戦いになりそうだ。インターネットなどで高級でないホテルをいろいろと検索し、順番に電話していった。その時の為替レートにもよるが、私が通常の個人旅行で宿泊するホテルは1泊4千~6千円程度の庶民的な宿だ。今回の旅では5泊する。GPウィークの特別料金ということで通常の2~3倍の料金はとられるだろう。金額的にどこまでを許容範囲と考えたらよいのだろうか。1泊2万(5泊で10万円)がひとつの限界点か。
3つ目か4つ目に電話したニースのホテル。「満室です。いや、ちょっと待って。
泊まれますよ」とのこと。値段は1泊5千円(もちろん円ではなくてフランス・フランですけどね)でGPウィーク中ずっと宿泊可能という。
え?5千円(通常料金のまま)でいいの? 5泊で2万5千円でいいの?
奇跡が舞い降りた。そのホテルは英語でホームページも立ち上げていて、それを見る分には別に怪しいところでもなさそうだ(もっとも、ホームページを見て怪しいところかどうかなんて判断できないが)。まあ、こちらは大人の男二人だし、ベッドで寝れて強盗に襲われさえしなければ、バス・トイレが共用だろうが、シャワーだけしかなかろうが、少々のことは構わない。
コンビニのFAXからフランスへ宿泊申込書を国際送信して申込手続き完了。コンビニのFAXを使ったのは後にも先にもこれ1回だけだ。その後、出発日までこのホテルは英語メールでの問い合わせにもきちんと返信してくれた。なぜあの時期に部屋が空いていたのかは
いまだに謎。ちょうどキャンセルでもあったのか? 通常料金で泊まらせてくれたのも
いまだに謎だ。旅行代理店で水曜だけ押さえたホテルは確か1泊1万円を超えていたはずで、もちろん即キャンセル。
旅行代理店が
「無理です」とあきらめたGPウィークのホテル探しを独力でやり遂げたぞ、
やった!!
航空券と宿泊が確保できて、あとは観戦チケット。もっと早くから準備するのであれば、モナコ自動車クラブだったかモナコGPの主催者に直接申し込んでゲットするのだが、今回は2ヵ月後に迫っているので手遅れ。日本のチケット代理店を通すしかなかった。
代理店に連絡をとると、土日2日間指定席券の確保は可能とのこと。木曜のチケットは当日現地で購入することができるらしいので、その土日2日間券を発注した。ここまで金銭的に順調だったモナコ計画も、この2日間指定席券だけはモナコプライス。ひとり9万円も請求された。直接主催者から購入すればもう少し安くなったはずだが、2ヶ月前からの行動開始ではやむを得ず。ホテル代が奇跡的に通常料金で済んだので、まあ良しとしよう。
この代理店の販売方法としては、観戦席は確か3ランクくらいに分かれていて、いちばん値段の高いクラスを発注したので、その範囲内でどこの席になるかはチケットが来るまでわからなかった。モナコは御存知のとおり曲がりくねった市街地コースで、全体を見渡せるような席はないので、どこになっても一長一短。土日が同じ席の券になるので、現地で土日のどちらかを誰かと交換し、木曜はそれとは違う席で見れば3種類の席で観戦することができる。
モナコGPに関しては詳しい観戦ガイド個人サイトがあって、かなり参考になった。この人は何年かかけてすべての観戦席を制覇したようで、すべての席の見所が詳解してあった。私もそれを熟読し、すべての席をイメージできていた。
~つづく~
Posted at 2007/11/05 21:27:06 | |
トラックバック(0) |
モナコGP | 旅行/地域