
←クラッシュ直前のピット。
2008年12月27日。あの日の早朝、倉敷の自宅を出ると、実に良い天気だった。まさにサーキット走行日和。実際、前日からこの日の天気の心配はほとんどしていなかった。あとで考えると、この辺の感覚からしてすでに何か歯車が狂っていた気がする。
最近まで私は岡国の所在地である美作市に住んでいた。自分の家とサーキットは基本的に同じ天候。積雪に関してはサーキットよりむしろ自分の家の周囲の方が多い。だから、自分の家の周囲で積雪が無ければサーキットも大丈夫。自分の家の周辺が晴れていればサーキットもまた同じ。
そういった環境に慣れていたので、倉敷の自宅を出た段階でサーキットも晴れている気分になってしまい、「今日はサーキット走行日和」という気持ちになってしまっていたのだ。
しかし、サーキットが近づくにつれ、青空は曇り空に変わり、道路に積雪が現れ始め、サーキットの近辺では走行車線も雪で真っ白になっており、かなりなスロー走行でようやくゲートにたどり着いた。岡国のピットは誰一人としておらず、閑散としていた。パドック周辺の路面は積雪で白い。それでも私はまだ「こりゃ~、気温は低いし、走行台数は少ないし、タイム出しには絶好かも♪」と思っていた。というのも、朝イチの枠(8:30~)はもともと回避する予定で、自分が走る枠(9:50~)の頃には状況は改善されると見込んでいたからだ。
岡国の冬の朝イチは霧が出たり、路面が凍結したりすることがよくあるが、太陽が昇れば一気に改善する。実際、何年か前の真冬の岡国で、当時の自分としては驚きのラジアル53.3秒を記録したときも(これは現在もラジアル自己ベストタイム)、コースの芝生の上は積雪があったが、コース上は問題なく、しかし、みな雪に恐れをなしたか、休日にもかかわらず走行台数は自分を含めて2台!!というほぼ貸し切り状態でのアタックだったことを覚えている。
しかし、この12月27日は朝7:30を過ぎてもピットは閑散としていた。やがてご到着のsugardenさんもかなり雪の心配をされていたとのこと。ここら辺でようやく、この日の天候に対する自分の感覚がどうもズレていたらしいことを薄々感じ始めた。
8:30から4輪の朝イチ走行枠。しかし、誰も走ってなかった。以前だと、冬の朝イチは走行予約者がゼロで走行枠自体が消滅することがたまにあったので、それだと思っていたら、実は路面凍結によるコースクローズドだった。ホームストレート上ではコースマーシャルがバーナーで路面の凍結を溶かしていた。9:10からの2輪枠も中止。自分が走る予定だった9:50からの4輪枠もコースクローズドが解除されず中止。やがてko-heyさんも到着し、3台のDC5を並べて走行再開を待った。
sugardenさんがOIRCの会員更新手続きをしに事務局へ行かれたのはこの頃だったか。自分もこの日に更新手続きを行うつもりでいたが、万が一この後の走行で全損クラッシュしたら更新料金が無駄になるので、こういう時はその日の最終走行を終えて無事だったときまで更新手続きを保留するのが自分のスタイル。いつもクラッシュというリスクは頭の片隅には置いているのだ。しかし、この日、それが現実となって、結局更新手続きをせずにサーキットを発つことになろうとは・・。
10:30からの2輪枠でようやくクローズドが解除され、走行が始まった。2輪のみなさんにはガンガン走ってもらって走行ラインだけでも路面を改善してほしいところだが、出走台数はまばら。まばらな台数の2輪では何の改善にもならない。
路面状態は良くはないことは確かだが、降雨時のように路面が濡れて黒くなっているわけでもなく、凍結が残っているんだか残ってないんだかよくわからない、実に把握しづらい状況だった。この状況ではいくら台数が少ないといっても自己ベスト更新はありえない。走行をすべてキャンセルして帰ろうか、なんていう話もsugardenさんとした記憶がある。
まあそれでも、せっかくDC5が3台揃ったんだし、ひと枠だけだが走行して、次につながる何かをつかんで帰ろうと思った。早朝、倉敷の家を出たときの高揚感からするとかなり気分も盛り下がってはいたが・・。
※ まるで昨日のことのように語っていますが、お送りしていますのは10ヶ月前の岡国レポです。
さ~、あと10分でクラッシュしますよ!!(笑)
つづく
Posted at 2009/10/20 00:28:14 | |
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