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モニャゾーのブログ一覧

2009年10月21日 イイね!

クラッシュした日のこと ~その5~ 「傷心のピット」編

クラッシュした日のこと ~その5~ 「傷心のピット」編 ピットに戻ると、sugardenさん号はいなかった。ko-heyさんは周回を重ねている。周辺の見知らぬ人たちが集まってきて、私の破損した車両を遠巻きに眺めている。そのうちの2人組が近寄ってきて、DC5が最終コーナーで飛び出している、と教えてくれた。ピットロードへ出てみると、sugardenさん号が最終コーナーのグラベルにつかまっている。DC5が1コーナーでスピンしていた、とも言うので、「え?最終コーナーじゃなくて1コーナー? どういうこと?」と思った。どうやら1コーナーというのはko-heyさんのことらしい。この2人組は、自分がかつてこんなすごいクラッシュを見たことがある、というような話を私に語ってくれた。「ごめんなさい。申し訳ないけど、今はそんな話を聞いてる余裕はないんだよ」と心の中で思う。

 走行枠が終わって、ko-heyさんとsugardenさんがピットに戻ってきた。お互い話して、お互いの状況を初めて知る。ここら辺はsugardenさんの当日の走行レポも参照するとおもしろい。sugardenさんは計測1周目の最終コーナーでグラベルにつかまったので、一回も計測できず、ノータイムに終わったとのこと。かろうじて一回だけ計測できた私のタイムを尋ねられた。そう、このラップは基本的にsugardenさんと等間隔で同ペースで走った。「2分15くらいかな~」と言ってP-LAPを操作してみると、「2分5秒261」!! あれ~、自分の感覚と10秒もズレている。

 お迎えに来てもらうため、○丹さんに連絡。「あのぉ~、今、岡国なんですけどクラッシュしちゃいましてぇ~」。○丹さんのSHOPは日曜定休なので、万が一のため、私はなるべく日曜を避けて土曜に走るようにしていた。この12月27日が土曜だったのは偶然ではなく、そういう意図的なものである。やはり頭の片隅にはいつも、万が一のクラッシュのことは置いてあった。

 それにしても、○丹さんは年末で体がいくつあっても足りないほど超多忙なのは知っている。恐縮しながらお迎えを依頼すると、「え~っ!?今日はさすがに無理ですぅ~」と一度は言われ、それでもすぐさま「でも、時間が遅くなってもよければなんとか手配してみます!!」と言ってくださった。本当に申し訳ない!! お迎えが無理だった場合に備えて、一応美作市の知人にも「最悪の場合は迎えに来て!!」と連絡をいれる。クラッシュはみんなに迷惑をかけるのだ。

 連絡を待つ間、とりあえず荷物をクルマに載せる。あれ?クルマのリアゲートが開かない!! 左側をヒットしたのに運転席ドアは開かなくなっているし、その上リアゲートも開かないのか!? 左後ろをヒットした際にリアバンパーがズレてリアゲートの開閉に影響していた(事故の損傷写真はフォトギャラリーに載せてあります)。ヒットした箇所の部分的な損傷ではなく、被害はクルマ全体に渡っているのだ。悩んでいると、sugardenさんが工具をネジこんでうまい具合にリアゲートを開けてくれた。ありがとう!!

 やがて○丹さんから連絡があった。車載ローダーの段取りがついたので、これから準備して岡国へ向かう、とのこと。他の仕事をすべてキャンセルして最優先で私のお迎えのために動いてくれているのだ。本当に申し訳ない気持ち。

 お迎えを待つ間にsugardenさんもko-heyさんも帰宅していかれた。せっかくのDC5集会が散々なものになっちまいましたね。sugardenさんによると、モニャゾー号の損傷は見た感じ少なくとも修理代70万円コースとのこと。あぁ~、鈴鹿クラッシュ時の25万円なんて、あの時は大ショックだったけど、今となってみればかわいいものだったんだなー。

 ブルーな気持ちで待っていると、○丹さんがお迎えに来てくれた。やっちまいました~、超多忙なのにほんとすみません!! 手際よくローダーにクルマを積んで岡国のゲートを出る。○丹さんのパッと見ではフロント70万、リア30万の最低でも100万円コース。でも、「もちろん修理する方向ですよね?復活させましょうよ!!」と励ましてくださった。このクルマは○丹さんにここまで仕上げてもらったもの。それを自分の不注意で壁にぶつけ、今こうして超多忙な中をお迎えに来てくださり、そして「必ず直して元通りにしてみせるよ」と言ってくださっているのだ(涙)。

 意気消沈のまま、倉敷のSHOPに到着。幸い代車はあるとのこと。傷ついたモニャゾー号をSHOPに残し、夕方には代車で傷心の帰宅。

                                            まだつづく 
Posted at 2009/10/21 14:20:53 | コメント(0) | トラックバック(0) | クラッシュ | クルマ
2009年10月21日 イイね!

クラッシュした日のこと ~その4~ 「クラッシュ直後」編

 コンクリートウォールの外へ退避して走行車両を見守る。コースアウトは同じところで立て続けに起こることがよくあり、停車しているモニャゾー号へもし他の車両が突っ込んできたら、もうおしまいだ。何事もなく通過してくれることを祈るような気持ちで見ていた。

 それはそうと、DC5が1台も来ないではないか。sugardenさんはあの時に後方から突然消えたので、ピットインしたのかどこかで止まっているのか(実際は最終コーナーでコースアウト)。後でわかるのだが、ko-heyさんはこのとき1コーナーでスピンストップしていたらしい。なんと、DC5勢全滅か!?

 しかし、その後、ko-heyさんは再スタートしてチェッカーまで走り切った(はず)。sugardenさんは走行枠終了までグラベルに埋もれたままだったが、一応車両損傷は無し(でしたよね?)。DC5勢は3人ともスピンを喫しながら、ちょっとしたことで、再スタートできた人、走行枠は無駄にしたが車両損傷はなく、自走で帰宅できた人、そして、ウォールにヒットして車両をかなり損傷し、お迎えを呼ぶことになった自分、と、大きく明暗が分かれた。

 もっとも、ウォールへのヒットは、激突!とかいうほどのものではなく、また、真横からもろにぶつかるでもなく、後ろ向きに滑走しながら左前の角をゴンッ!、左後ろの角をコンッ!とヒット(まさに「ヒット」という表現がピッタリ)したわけで、もしかしたらあのスピードでウォールにぶつかった中では比較的衝撃が分散していちばんラッキーな角度だったのかもしれない。ちなみに、エアバッグも開かなかった。

 ほどなくしてコースマーシャルがやって来た。第一声「ケガはありませんか?」。自分はウォールに激突したのではなく、どっちかと言うと軽くヒットしただけなので、クルマの心配はしても自分の体のことなんかなんとも思ってなかったので、第一声、クルマのことではなく自分の体のことを言われたのが意外だった。ケガなんかしてないのはわかってて、マニュアルでまずそういう風に尋ねることになっているんだろうと思った。

 しかし、後でわかることなのだが、左前をゴン!とヒットしたとき、私の首は実はかなり振られていたのだ(その時はそんな自覚は全く無い)。シロウトのサーキット走行で高価なHANSを装着している人は滅多にいないと思うが、シロウトであってもHANSの重要性を認識させられることになる(後述します)。

 次に、運転席に戻らされ(またドアを無理やりメリメリッと開けて乗り込む)、エンジン始動できるかやってみてほしい、ステアリングを左右に振ってみてほしい、と言われた。エンジンも始動でき、ステアリングも利くことがわかると、パドックまでクルマで先導するからついて来い、とのこと。あら?こんなに破損しているのに牽引とかはしてくれないのね。

 ところで、パドックに連れて帰ってくれるのは走行枠終了後だと思ったら、今すぐとのこと。あのぉ~、今すぐって言ったって、クルマは180度回って、進行方向の逆を向いて止まっているし、これをUターンさせようと思ったら、アトウッドから立ち上がってくる全開走行車両に一瞬逆走で立ち向かっていく格好になるんですけど・・。

 リスクを少しでも減らすため、まずは後進でバックストレートの方へ移動し、そこでUターンすれば全開走行中のドライバーからブラインドにはならないし、レコードラインからも外れるので安全かなと思って、後進を試みる。が、登り坂の途中の雪の積もった芝生の上にいるので、どんなに頑張っても雪の登り坂を登っていく気配は無く、前輪は激しく空転するばかり。

 仕方がないので、意を決してコース逆走からのUターンをする。厳密に言えばアトウッドのクリップから少し立ち上がった地点なのでレコードラインはミドルあたりだし、走行中のドライバーから見て全くブラインドなわけでもない。コースアウトから何分も経過しているので走行中のドライバーはモニャゾー号がアトウッド立ち上がりに止まっていることは全員知っているはず。それでも、一瞬でもコース逆走の形になるのは怖かった。路面状況は悪く、自分と同じところで誰かがスピンすれば、まともに自分と正面衝突するわけだから。

 アトウッド入口のコーナーポストのフラッグマーシャルはイエローフラッグを提示し続けている。自分としては、このフラッグマーシャルが何らかの形で自分に対してクルマが来てないことを合図してほしかった。その合図にあわせてUターンしたかったのだが、自分が芝生から出てコース内でUターンしようとしていることをあのフラッグマーシャルは理解しているのかいないのか全く不明。何の合図もしてくれそうにない。

 というわけで、走行車両が一巡するのを待って、走行車両の間隔が空いている隙間を見つけてUターンした。これだってクーリング走行に入ったりすれば走行車両の間隔なんかいくらでも変わるのだから絶対的な方法ではない。やれやれ、Uターンしてやっとひと安心。

 バックストレートの途中からコース外へ誘導されて、業務車両用の道を通ってパドックへ。一応自走でピットに帰ってきた。ちなみに1速はギアが何かモノに当たって入らなかったので、すべて2速発進。まさかギアボックスも変なことになっているの? 何かが当たっているだけの感じだけど・・。

                                                 つづく
Posted at 2009/10/21 05:43:48 | コメント(2) | トラックバック(0) | クラッシュ | クルマ
2009年10月21日 イイね!

クラッシュした日のこと ~その3~ 「そしてクラッシュ」編

 リアが左に流れ出し、そのうちリアタイヤがフロントタイヤを追い越した。そう、スピン状態である。右に180度回ってリア側を先頭にして、つまり後ろ向きで滑走していく。クラッシュ当日のブログにも書いているが、この段階ではまだコース内にとどまれる感覚はあった。基本的に登り方向へ滑走しているわけだし、コース舗装に沿って滑走すれば、どこまで滑ってもコース内にとどまれる。

 かつて鈴鹿ヘアピン手前でイン巻きスピン滑走(あの時もリアが左に流れての右巻き滑走だった)したときの方がよっぽど滑走しながら全損を覚悟した。あそこでは4速全開で車速も乗っていた。しかし、あの時の修理費用は25万円で、実際鈴鹿からそのまま自走で岡山まで帰っている。結果的に今回のアトウッドクラッシュの方がはるかにひどい損害となるのである。

 今までのターンインでのイン巻きと決定的に違うのは、アクセルに右足が乗っていること。ターンインでのイン巻きなら右足がブレーキペダルに乗っているので、そのままフルブレーキすればよいが(データロガーを搭載しているわけではないので、毎回スピン時にどこまでフルブレーキできているかは不明)、今回のようにアクセルに乗った右足をスピンの極限状況の中でブレーキペダルに乗せかえてフルブレーキできていたのかどうか、これは車載ビデオを見てもわからない。やはりデータロガーを載せてないとわからないだろう。

 プロのドライバーはスピンしながらもコンマ何秒かの間に冷静に対処して被害を最小限にすべく行動する。クルマは4輪フルロックすると慣性物体となるので、自分のクルマがスピンして立て直しが不可能となっても、その中でより安全な方向に慣性が向いた瞬間にフルロックさせることで意図的にその方向へクルマを滑らせるらしい(かなり昔のベスモでやってました。今でもそのVHSビデオたぶん持ってます)。

 もし今回、自分がフルブレーキさせていたらクラッシュを免れるところをフルブレーキできてなかったのだとすれば(あるいはできていたとしても、タイミングが遅かったのだとすれば)、一瞬の危機回避能力の欠如が命取りだったことになる。また、ABS車両(この走行時はABSオンでした)で滑走時にフルロックさせるとどういう挙動になるのかは不明。

 ということで、アトウッドのクリップ直後ということは、ヨーの慣性モーメントはピークだったかもしれないが、ここは3速コーナーで、しかも、いくらSタイヤといってもまだウォーミングアップ走行中なのだから、スピンし始めの車速は鈴鹿の4速全開スピンの時よりは格段に低いはず。しかし、この時は滑り始めてからなかなか減速してくれない。登りとはいえ、路面状況は悪く、しかも、アトウッド出口は日陰で乾きにくいエリアなのだ。

 正確にはコースに対してどういう角度で滑走していたのか不明だが、前回書いたようなターンイン時のイン巻きからコーナーアウト側へ滑っていく一応安全な方向ではなく、コーナー出口の進行方向に向かって右側のコンクリートウォール(この時の自分は後ろ向きで滑走しているので、ドライバーから見ると左側のウォール)へ迫っていった。

 ドーンと衝撃があって縁石を乗り越える。あー、もうダメ。縁石を越えた芝生の上は積雪たっぷり。積雪の乗った芝生なんて何の抵抗にもならない。そして、後ろ向きに滑走しながらコンクリートウォールで車両左前をゴン!とヒット。弾みで今度は車両の左後ろを軽くコン!とヒット。そして止まった。うわぁ~、やっちまったよ~。

 すぐ周囲を確認して、クルマから降りようとドアを開けたが、あれ?ドアが開かない!! ウォールへは左前をヒットしたのに右前まで影響が来ていて、右前フェンダーが運転席ドアに干渉して開かなくなっていたのだ。トラブル時にドライバーが車から降りてこないと、コースマーシャルは自力脱出できない危険な状態と判断して赤旗で走行を止め、救出に向かわざるを得なくなるらしい。マーシャルが救出に向かったら、ドライバーは元気でケータイで知人と電話していてマーシャルが憤慨した、という話を聞いたことがある。

 そんなわけで、助手席側から脱出することも考えたが、壊れついでに運転席側を無理やりメリメリッとこじ開け、人間ひとりギリギリすり抜けることができる程度に開けて外へ出た。クルマは芝生の上に止まっていたので、イエローフラッグは出たが赤旗にはならなかった。

                                                つづく
Posted at 2009/10/21 01:36:45 | コメント(2) | トラックバック(0) | クラッシュ | クルマ
2009年10月20日 イイね!

クラッシュした日のこと ~その2~ 「運命のアトウッド」編

 2008年12月27日(土) 岡山国際サーキット。迎えて第54回目のサーキット走行。路面状況が把握しづらかったので、偵察要員として誰か前を走ってほしかったが、考えることはみな同じ。誰もなかなかピットロードに出てこない。仕方がないので私が先頭に並ぶと、待っていたかのようにsugardenさん、ko-heyさんと続き、DC5が3台連なった。鈴鹿と違ってDC5をあまり見かけない岡国ではこんなことは珍しい。ちょっと嬉しくなる。その後ろに何台並んだのか不明だが、まあトータルでも10台未満だろう。

 午前11:10シグナルグリーン。鈴鹿チャレクラと違って先導車による慣熟走行のない岡国会員枠。いきなりスタートとなって、どこの路面がどういう状況になっているかわからないまま飛び出していく。慎重に慎重に入って行ったのだが、sugardenさんによると、このときのモニャゾー号は「結構なペースでコースイン」して行ったとの記述。

 アウトラップは当然のごとく慎重に手探り状態で進む。しかし、後方からsugardenさんがグイグイ追いかけてくるのが見えた。ゆっくり走ってsugardenさんの進路をふさいでも悪いし、かと言って、いくら冷えた状態ではSタイヤよりラジアルの方が走りやすいとは言え(モニャゾー号はSタイヤだった)、いったん温まればラジアルのsugardenさんよりは速いペースで周回できるはずなので、ここで追い抜いてもらうとまた抜き返すリスクも生じる。ということで、sugardenさんに追いつかれない範囲で出来るだけゆっくり慎重に走った。こんな路面状況のときはテールtoノーズなどもってのほか。万が一、自分がスピンしても後続のsugardenさんが回避できるようかなり車間を取って走行する。

 コントロールラインを通過して計測1周目が始まったが、慎重走行は続く。そう言えば、何年か前の真冬に計測1周目で元気良く1コーナーに飛び込んで、タイヤがまだ温まってなくて思いっきりスピンしたことがあったっけ。この日はいつにも増して路面状態が悪いのだから、計測1周目などという気持ちは全くない。路面状態もいまだ把握し切れない。

 このラップも慎重走行のままマイクナイトから最終コーナーを抜け、ホームストレートに戻って後方を見ると、あれ?sugardenさんがいない。さっきまで後ろをついてきていたのに。トラブルでも出てピットインしたのだろうか。後でわかったことなのだが、sugardenさんはこの時に最終コーナーでスピンしてグラベルに突っ込んでいたとのこと。

 コントロールラインを通過して計測2周目に突入。ホームストレートでは後方のsugardenさんをずっと探していたので、P-LAPで自分の計測1周目のタイムを確認していない。あとで触れるが、自分の感覚としては2分15秒くらいかかっていたと思っていた。しかし、実際は2分5秒だったのである。自分の感覚と実際のタイムが10秒も食い違っていたというこの事実。やっぱりどこか歯車が狂っている。

 というわけで、sugardenさんがいなくなって、ここから前を向いての単独走行となった。それまではどちらかというと後ろを見ながら間合いを計りながらの走行だったのだ。

 さて、計測2周目を1コーナーから2コーナーへと抜けていくと、タイヤのグリップ感が出てきた。いつもなら1日に2枠走るので、最初の枠の特に前半は様子見の傾向が強い。私の場合、その傾向が必要以上に強過ぎると言ってもよい。しかし、この日は最初の枠が凍結によるコースクローズドで走れず、今走行中のこの枠が本日最初で最後の枠である。早めにペースを上げないと、調子が出た頃に終了してしまうという心の乱れが微妙に働いていたのかもしれない。それまでよりは明らかに勢いよく運命のアトウッドへ進入。

 前周が2分5秒だったということは(私は2分15秒程度と思っていたのだが)、このアトウッドへの飛び込みは少なくとも2分フラットペース程度の勢いはあったと思う。それでも、49秒台を目指す者からすればSタイヤでのラップタイム2分ペースはウォーミングアップ走行の域を出るものではない。この日の路面状況の悪さ、FF車のリアタイヤの温まりの悪さは認識していたし、ターンインでのリアブレイクには注意を払った。フロントタイヤはさらにグリップ感が出ていて車は向きを変えていくがリアタイヤもちゃんと追従してくれる。

 自分の今までのスピンは基本的にほとんどターンインでフロント荷重になったときのリアブレイク。アトウッドは進入が下りで、脱出が登りだから、ターンインでのリアブレイクはより起こりやすい反面、クリップを過ぎれば登りに転じるので、後輪駆動車なら脱出時のスロットル開け過ぎによる挙動の乱れなどあるのかもしれないが、FF車について言えば脱出はアクセル全開で登っていくだけ。強いて言えばコーナー出口で曲がり切れなくて左側の芝生にハミ出るのを注意する程度。すなわち、FF車にとってアトウッドはターンインでのリアブレイクが最大かつほとんど唯一の注意点である、というのが自分の認識だった。

 自分にとってアトウッドでのスピンはたぶん過去2回。いずれもターンインでリアブレイクして、そこでフルブレーキ、4輪ロックするとクルマは慣性でコーナー外側に滑っていくので、2回ともコース上にとどまれた(そのうち1回が、例の、take3さんを無謀にも必死で追走していたときのもの)。多少速度が乗っていたとしても外側のグラベルにハマって止まるのでクラッシュはしないはず。

 以前(2008年5月ごろ)、当ブログで「岡国の走り方」を連載したときにアトウッドを「スピンしてもコース上にとどまりやすい比較的リスクの低いコーナー」と解説したのはそういう意味だった。イン巻きスピンは一般的にリスクが高いが、アトウッドは少なくともFF車にとってはイン巻きの可能性が低いコーナーという認識。

 というわけで、この時は慎重な中にもほんの少しだけ勢いをつけてターンインしたがリアが追従してくれてクリップを通過し、危険領域はこれで過ぎ去った、と一瞬の中でいちいち思ったりはしなかったかもしれないが、そのクリップ直後のことだった。唐突にリアが左へ流れ出したのである。コーナー脱出に向けて少なくともアクセルに足は乗っていた(と思う)。えーっ!なんでコーナー脱出時にリアが流れるの~!?

   ※さ~、ついにクラッシュまであと5秒くらいですよ~(笑)。              つづく
Posted at 2009/10/20 21:42:06 | コメント(0) | トラックバック(0) | クラッシュ | クルマ
2009年10月20日 イイね!

クラッシュした日のこと ~その1~ 「クラッシュの前兆」編

クラッシュした日のこと ~その1~ 「クラッシュの前兆」編←クラッシュ直前のピット。

 2008年12月27日。あの日の早朝、倉敷の自宅を出ると、実に良い天気だった。まさにサーキット走行日和。実際、前日からこの日の天気の心配はほとんどしていなかった。あとで考えると、この辺の感覚からしてすでに何か歯車が狂っていた気がする。

 最近まで私は岡国の所在地である美作市に住んでいた。自分の家とサーキットは基本的に同じ天候。積雪に関してはサーキットよりむしろ自分の家の周囲の方が多い。だから、自分の家の周囲で積雪が無ければサーキットも大丈夫。自分の家の周辺が晴れていればサーキットもまた同じ。

 そういった環境に慣れていたので、倉敷の自宅を出た段階でサーキットも晴れている気分になってしまい、「今日はサーキット走行日和」という気持ちになってしまっていたのだ。

 しかし、サーキットが近づくにつれ、青空は曇り空に変わり、道路に積雪が現れ始め、サーキットの近辺では走行車線も雪で真っ白になっており、かなりなスロー走行でようやくゲートにたどり着いた。岡国のピットは誰一人としておらず、閑散としていた。パドック周辺の路面は積雪で白い。それでも私はまだ「こりゃ~、気温は低いし、走行台数は少ないし、タイム出しには絶好かも♪」と思っていた。というのも、朝イチの枠(8:30~)はもともと回避する予定で、自分が走る枠(9:50~)の頃には状況は改善されると見込んでいたからだ。

 岡国の冬の朝イチは霧が出たり、路面が凍結したりすることがよくあるが、太陽が昇れば一気に改善する。実際、何年か前の真冬の岡国で、当時の自分としては驚きのラジアル53.3秒を記録したときも(これは現在もラジアル自己ベストタイム)、コースの芝生の上は積雪があったが、コース上は問題なく、しかし、みな雪に恐れをなしたか、休日にもかかわらず走行台数は自分を含めて2台!!というほぼ貸し切り状態でのアタックだったことを覚えている。

 しかし、この12月27日は朝7:30を過ぎてもピットは閑散としていた。やがてご到着のsugardenさんもかなり雪の心配をされていたとのこと。ここら辺でようやく、この日の天候に対する自分の感覚がどうもズレていたらしいことを薄々感じ始めた。

 8:30から4輪の朝イチ走行枠。しかし、誰も走ってなかった。以前だと、冬の朝イチは走行予約者がゼロで走行枠自体が消滅することがたまにあったので、それだと思っていたら、実は路面凍結によるコースクローズドだった。ホームストレート上ではコースマーシャルがバーナーで路面の凍結を溶かしていた。9:10からの2輪枠も中止。自分が走る予定だった9:50からの4輪枠もコースクローズドが解除されず中止。やがてko-heyさんも到着し、3台のDC5を並べて走行再開を待った。

 sugardenさんがOIRCの会員更新手続きをしに事務局へ行かれたのはこの頃だったか。自分もこの日に更新手続きを行うつもりでいたが、万が一この後の走行で全損クラッシュしたら更新料金が無駄になるので、こういう時はその日の最終走行を終えて無事だったときまで更新手続きを保留するのが自分のスタイル。いつもクラッシュというリスクは頭の片隅には置いているのだ。しかし、この日、それが現実となって、結局更新手続きをせずにサーキットを発つことになろうとは・・。

 10:30からの2輪枠でようやくクローズドが解除され、走行が始まった。2輪のみなさんにはガンガン走ってもらって走行ラインだけでも路面を改善してほしいところだが、出走台数はまばら。まばらな台数の2輪では何の改善にもならない。

 路面状態は良くはないことは確かだが、降雨時のように路面が濡れて黒くなっているわけでもなく、凍結が残っているんだか残ってないんだかよくわからない、実に把握しづらい状況だった。この状況ではいくら台数が少ないといっても自己ベスト更新はありえない。走行をすべてキャンセルして帰ろうか、なんていう話もsugardenさんとした記憶がある。

 まあそれでも、せっかくDC5が3台揃ったんだし、ひと枠だけだが走行して、次につながる何かをつかんで帰ろうと思った。早朝、倉敷の家を出たときの高揚感からするとかなり気分も盛り下がってはいたが・・。

 ※ まるで昨日のことのように語っていますが、お送りしていますのは10ヶ月前の岡国レポです。
  さ~、あと10分でクラッシュしますよ!!(笑)
                                                    つづく
Posted at 2009/10/20 00:28:14 | コメント(0) | トラックバック(0) | クラッシュ | クルマ

プロフィール

愛車DC5で鈴鹿と岡山国際を走っていました。 ベストタイムは鈴鹿2分35秒、岡国1分51秒。 目標は鈴鹿2分32秒台、岡国は1分50秒切り!! でしたが、...
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