パナソニック、部品調達先4割削減 アジアに比重
12年度1万社に
パナソニックは14日、部品や部材などの調達先を、2012年度に10年度比4割減の約1万社とする方針を明らかにした。調達コストの大幅削減が狙い。従来、日本からの調達が中心だったが、今後は価格競争力のあるアジアでの調達を拡大。同時に1社から部品を大量購入する集中購買も積極化してコスト圧縮を進める。家電製品の値下げ圧力などに対応し、収益力の改善につなげる。
同社は10~12年度の3年間で毎年約5000億円の調達コストの削減目標を掲げ、合理化を進めてきた。調達先の絞り込みも、そのコスト削減策の一環。
主にパナソニックが工場を構えるマレーシアやタイ、ベトナム、中国などで部品調達を増やす。10年度時点で国内外に計約1万6000~1万7000社あった調達先を12年度までに約1万社にまで絞り込む。主に国内企業との取引が減る見込みだ。
特に電子部品はアジアの現地企業が急速にコスト競争力を高めている。従来の日本中心だった調達を見直すことで、コスト削減につなげる。同時に従来、複数社から調達していた部品については、1社からの集中購買を計画的に進める。
具体策として、日本にある調達本部、物流本部の機能を12年度上半期中にシンガポールに移す。約20人が日本の両本部から異動する予定。今後、シンガポールが全世界の調達の司令塔となり、調達先との契約など、調達業務のほぼ全権限を握る形に段階的に移行する。
パナソニックは09年、外部からの部品・部材の調達金額の合計は4.4兆円だった。そのうち日本が57%で過半を超え、アジア(中国含む)からの調達額は33%にとどまっていた。これを12年度計画ではアジアからの調達額を50%に引き上げ、日本からの調達額を40%に抑える。
大手電機の調達改革では、ソニーも11年春までの2年間で調達先を半分に減らした。パナソニックも新興国市場の開拓にはコスト競争力を一段と高める必要があると判断した。
日本経済新聞より
松下という名前を捨ててから、どう考えても暴走に拍車がかかっているPanasonicですが、本当にこれでも日本メーカーと言えるのでしょうか?
すでに
中国ハイアール社への洗濯機事業、家庭用冷蔵庫事業、および東南アジア4カ国における白物家電販売事業の譲渡に関する基本合意について
サンヨーの一部事業が支那ハイアール社の売却。それも、3種の神器と言われた洗濯機の普及に貢献した
洗濯機事業の売却するということは
サンヨー(井植歳男氏)の魂を売り飛ばす
ということですからね…
まぁ儲けるためには手段を問わない。なんかこういうスタンスを見ると
奥田体制下のトヨタグループ
フェルディナンド・ピエヒ配下のVWグループ
という感じがしてなりません。
それを裏付けるような記事がこちら
パナソニック<6752.T>が三洋<6764.T>・パナ電工<6991.T>との3社再編の骨子公表、12年1月に本社1本化
パナソニック(6752.T: 株価, ニュース, レポート)は29日、来年4月1日に完全子会社化する三洋電機6764.Tとパナソニック電工6991.Tとの事業再編の骨子案を公表した。3社再編の新体制は2012年1月に発足する。グループ本社を1つにし、家電・部品・システムの3事業に集約する。家電事業における三洋ブランドは、海外の一部例外を除いて12年4月に原則的に廃止し、パナソニックに一本化する。
現在のパナソニックグループは、デジタル家電・白物家電・携帯・電池などのほか、三洋電機とパナソニック電工を合わせて16部門で構成されているが、12年1月の再編では、家電事業に2部門、部品事業に3部門、システム事業に4部門の計9部門に集約する。
家電(コンシューマ)事業の2部門は、「AV機器」と「白物」で構成。同事業で09年度に2.9兆円だった売上高を12年度に3.5兆円に拡大する計画。さらに、11年度から三洋ブランド製品の生産縮小を進め、12年度からパナソニックブランドに1本化する。ただ、海外の一部地域では三洋ブランドを例外的に残す。
部品(デバイス)事業の3部門は、電気自動車関連など「自動車用部品」、新規商品の「デバイス」、太陽電池やリチウムイオン電池の「エナジーデバイス」で構成。09年度に2.6兆円の売上高を12年度に3.4兆円にする計画。
システム事業の4部門は「通信・安全」、「環境エナジー」、「医療」、「工場機器」で構成。AV・通信・ITの統合のほか、電材・住建部材による省エネ提案(家・ビルのまるごと提案)、在宅医療、モノ作りソリューションなどを展開する。同事業で09年度に2.6兆円の売上高を12年度に3.1兆円の規模にする。
3社の機能を1本化する新グループ本社は、1つのグローバル本社と複数の地域統括会社で構成。3事業ごとにグローバルな自主責任経営を遂行する体制を構築する。同日の骨子案を受けて、2011年の上期中に新体制の詳細と戦略を公表するという。
骨子案を公表したパナソニックの大坪文雄社長は、3社の事業再編を進めることで、韓国サムスン電子(005930.KS: 株価, 企業情報, レポート)やLG電子(066570.KS: 株価, 企業情報, レポート)など韓国メーカーに「必ず勝つことができる」と強調した。AV機器や白物家電の分野では「新興国市場でマーケットリサーチすれば、韓国メーカーや世界のライバルメーカーには負けない」と指摘。また「ソリューションやデバイスを再編して『まるごと提案』を世界で展開していく。そのビジネスでわれわれと戦っていける素地を持つメーカーは世界にはない」と述べた。
ロイターより
> 3社の事業再編を進めることで、韓国サムスン電子やLG電子など韓国メーカーに「必ず勝つことができる」と強調した。
これで本当に三星、LGに勝てるとはとても思えませんし、何故に目先を三星、LGに目をむけるのか意味不明です。
例えばサンヨーのGOPANやパナソニック電工のアラウーノ、こういうのLGやサムスンでは到底ムリな話ですし、パナソニックのEverleds、これ海外で売りだせば勝機はあると思うのですが、何故か目先は
東南アジア、支那
高付加価値製品での収入と低価格商品での収入では高付加価値製品の方が確実に利幅は大きいわけですし、それ以上に支那部品かき集めて
Made in Japan
なんかやられたらたまったものではないです。
何しろ、長い年月をかけて作り上げた、Made in Japanブランド。産地偽装品なんか出されたら、日本製の信用を失うだけですし、更にサムスンやLGとの区別などつかなくなると思います。
日本製に求められているのは
1)耐久性
2)今までなかった製品作り
3)使いやすさ
この3つなのですが、日本製で今までなかったものを創りだしたものや改良して手に届きやすいものにした例としては
1)Sony WalkMan
2)Olympus 胃カメラ
3)トヨタ プリウス(ハイブリッド自動車)
4)Sony トランジスタラジオ
5)Canon コピー機
6)ヒロボー ラジコンヘリ
上げればきりが無いのですが、こういうふうに長年かけて作り上げたMade in Japanブランドをぶっ壊そうとしか思えないPanasonic。
経営は「私」のものではない。私企業であるけれども、その本質は「公」である。単に会社あるいは個人の名において運営しているにすぎない。
経営者は、社員に経営の成果を知らせる責任がある。社員の働きがあればこその成果である以上、それが社員に対する礼儀というものだ。
経営理念は、まず経営者が考えて考え抜いて、自身で心の底から、これだ、と思えるもの、さらに従業員も株主も納得できるもの、広く世間の人びとが賛成してくれるもの、そして天地自然の理にかなっているものでなければならない。
大衆はきわめて賢明であり、きわめて公正である。われわれはつねにこの賢明にして公正な大衆の期待にいかに応え、いかに奉仕するかという点に、経営の根本をおいて仕事を進めなければならない。
これらは松下幸之助翁が残した言葉の一例ですが、こういう精神は松下という名前を捨てた時点で残っていないような気がしてなりません。
奥田トヨタに続いて現在のパナソニックはどう考えても
Made in Japanブランドの破壊
を模索しているとしか思えない気がしてなりません
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Posted at
2011/09/15 00:15:25