
8月20日の横須賀行きの目的は「令和4年横須賀夏季防衛講座 」の受講
水交会会員として参加しました。
講演場所は、記念艦三笠の講堂
三笠の艦種部分が講堂になっていて、普段は、記録映画の上映等が行われています。
三笠には何回も行っているので、このことは、勿論、知っていたのですが、艦首部分に講堂への出入口があるのは知りませんでした(^^ゞ
講師は前統合幕僚長の河野克俊氏
演題は「日本の安全保障と課題」
内容はどのテーマも大変勉強になる内容でした。
ロシアのウクライナ侵攻について(先日、シッタカが偉そうに講釈をタレテイマシタが…(苦笑))
まずプーチン大統領が昨夏発表した論文に注目する必要があります(こんなの絶対、目を通さず講釈してますよね)。
その上で、ウクライナ侵攻の立案・指揮がロシア国内軍の後継組織であるロシア国家親衛隊主導で行われたことからプーチン大統領はロシアの内政問題としてウクライナ侵攻を見ている可能性が高いです。
ロシアにとってベラルーシ、ウクライナは三位一体として位置づけていますので、このことを今回の講演で改めて考察することが出来ました。
また、フィンランド、スウェーデンのNATO加盟に対し、激しく抗議声明を出したものの、その内容は、加盟自体と言うより軍備についての恫喝で、外国のことなので勝手にしろが本音のようです。
これがウクライナだと国内のことなのでトンデモないになるのは理屈としては理解できます。
そう考えると、ロシア(プーチン大統領)の立場としては、東部2州の掌握で手打ちにするばすもなく、ウクライナ全土の掌握以外に考えられないのではないかと思います。
ウクライナをナチスと言ってしまったので引っ込みがつかないところもあると思います。
軍備については、中距離核戦力全廃条約の発端となったソ連のRSD-10 Pioner(SS-20 セイバー)配備に対するMGM-31A パーシングIb、MGM-31B パーシングIIの西ドイツへの配備
これは当時の西ドイツの核シェアとして有名な話し(核の使用に際しては、西ドイツの同意を得る)ですが、これが旧ソ連に対するNATO諸国の有効なカードとなり中距離核戦力全廃条約に繋がります(残念ながら条約は2019年失効していますが)。
世界の対立する勢力の最前線が、以前は間違いなく欧州にあり、極東は確かに旧ソ連、中国と接していますが、第二戦線的な部分がありましたが、現在は、最前線化していると思います。
現在、米中対立、米ロ対立が顕著化する中、核の脅しによって、核保有国が非保有国を脅したり、侵攻すると言う核拡散防止条約の根底を覆す事態が発生し、湾岸戦争やイラク戦争の様な武力による改変に対して、米国を始めとする旧西側諸国が武力で対抗し侵略された国家を支援することがない現実を見たとき、果たして、日本は、米国の核の傘に入っているから安全と言う妄想のままで良いかと感じてしまいます。
左翼の方々は、米軍基地が日本にあるから日本が攻撃対象になると、まず開口一番に言いますが、中国の防衛思想で見ると、西南諸島から台湾に至る列島線は、絶対に防衛しないとならないラインです。
でないと東シナ海も沿岸部も外敵に直接晒されることになります。
従って、この第一列島線の内側にある尖閣諸島、台湾は、絶対に譲れない(確保したい)防衛拠点になります。
日本に米軍基地があろうとなかろうと、戦略的観点からすると日本列島は中国側からすると太平洋側への防衛拠点として確保すべき場所と言うことです。
中距離核を1200発も保有する中国に対し、我が方は例え米軍がいたとしても中距離核は0
これは使う使わないでなく、相手に一方的に核の脅しのカードを持たせている状態であることを認識すべきだと改めて思いました。
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Posted at 2022/08/22 00:43:19 | |
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