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2017年4月23日（日）。

桜が散って春の一大イベントが

終わったような寂しさを感じる頃、

サクラソウの展示を観る機会があった。




サクラソウは国内ほぼどの地域でも生育可能であり、

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珍しい花ではないが、自生する群落を見ることは稀である。

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つまりそれだけ園芸品種として親しまれていることになる。

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なるほど交配の歴史は相応に古く、江戸中期には荒川の

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河原に咲く野生種を用いた栽培が始まっていたと言われる。

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主に武士階級が新種の作出にあたっていたことから、

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維新後の一時期衰退したようだが、こうして品評会が

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開かれるならば、今は十分盛り返したということだろう。

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さいたま市桜区の田島ヶ原サクラソウ自生地は、

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国の特別天然記念物に指定されている。

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桜区の「桜」は、染井吉野ではなくサクラソウを指すそうだ。

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来年は様子を見に行ってみようかな、なんて弱い決意。

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今回の展示も数え切れないほどの鉢が出品されていたが、

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いずれも負けず劣らず可愛らしく清楚な花を付けていた。

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白、桃、紅、紫、それらの絞り、と色だけでも多岐にわたり、

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目移りしてしまうが、出品者はみなしこたま愛情を注いで、

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この小さく愛らしい花を育てていることだけはしかと伝わった。



※Canon EOS 5D MarkⅣ　Canon EF100-400㎜ F4.5-5.6L IS Ⅱ USM


（了）