歴史的な国交樹立合意に調印 トルコとアルメニア
【カイロ=村上大介】トルコ、アルメニア両国は10日夜(日本時間11日未明)、スイスのチューリヒで国交樹立をうたった合意文書に調印した。第一次世界大戦中にオスマン帝国下で起きたとされるアルメニア人虐殺問題などをめぐり対立してきた両国は、1世紀近い民族対立の解消に向けて歴史的な一歩を踏み出した形だ。しかし、両国外相が調印式で読み上げるはずだった声明は事前調整で紛糾し、調印式の開始が大幅に遅れ、双方の確執の根深さを浮き彫りにした。
合意文書には、トルコのダウトオール、アルメニアのナルバンジャン両外相が調印し、クリントン米国務長官、ラブロフ・ロシア外相、ソラナ欧州連合(EU)共通外交・安全保障上級代表らが見守った。
虐殺問題をめぐっては、アルメニア側が、約150万人がオスマン帝国による強制移住の過程で帝国軍に虐殺されたり、病気で死亡したりしたと主張。これに対して、トルコ側は帝政ロシアの侵略を助けて反乱を起こしたアルメニア人を鎮圧する戦闘で双方に30万人程度の犠牲者が出たとして、「虐殺」を否定し、双方の主張は対立したままだ。合意文書には、国際的な専門家委員会の設置が盛り込まれて、国交樹立の段階では虐殺問題の結論を先送りした形だ。
また、両国間には、アルメニアがトルコ系のアゼルバイジャン領内のキリスト教住民を支援したナゴルノカラバフ紛争も横たわっており、アゼルバイジャン政府は11日、「アルメニア軍がアゼルバイジャン領から撤退する前に、トルコがアルメニアとの国境を開放すれば、地域の安定を損なうだろう」とトルコを非難する声明を出した。
アルメニアの通信社は11日、調印式での外相声明をめぐる紛糾はダウトオール外相の声明案にアルメニア側が受け入れられない内容が含まれていたのが原因だったと報じた。クリントン国務長官がぎりぎりの調停に入り、3時間以上遅れて調印式にこぎつけたが、結局、両外相の声明読み上げは中止された。
国交樹立の合意文書は、両国議会による批准を経て発効する。両国とも国内に根強い反対勢力を抱えており、今後、反対デモなどが活発化するとみられるが、与党内から造反者が出ない限り、合意は批准されるとみられている。
歴史的な確執を続けてきた両国の国交樹立合意について、米国やEUは、地域の安定化につながると歓迎の意を表明した。
産経新聞より
実はこのアルメニアとトルコとの国交樹立に圧力をかけていたのはほかでもない
フランス
なんです。
移民受け入れの地として数多くのアルメニア人がフランスに住んでおります。
で、
Charles Aznavour
を御存知でしょうか?
フランスシャンソン界の大御所の一人なんですが、この人もアルメニア出身です。
実はこの人、かなりフランス政府に圧力をかけていた人の一人なんですよ。
何しろ、サルコジはユダヤ系ハンガリーの移民ですから虐殺という言葉が大嫌いでして、今でも今の教育ではナチスドイツによるユダヤ人虐殺のことをしっかり教えてないから小学校から必修項目にするべきだとか、言ってるくらいですから。
当然アルメニアでもトルコによる虐殺問題があるわけですから、いくらアメリカ大好きでもこれだけはアメリカのオバマからトルコの加入も認めたらどうだといわれても絶対に首を縦に振りませんでしたから。
フランスがEUの議長国だったときに、サルコジかいくつかの条件をトルコにつきつけたんですよ。
1)イスラム国ではなく基本無宗教(この場合はどのような宗教の信仰に対しても寛大であること)で民主主義になること(当時の政権には強硬派がいたので、それを追放すること)
2)アルメニアとの国交樹立
3)そのアルメニアに対して歴史的功罪の謝罪と賠償をする
4)その他の条件も含めて上記3つが達成できない場合はトルコを加盟国にするという話し合いの場は持たない
といったくらいですから。
しかしよく見てください日本も大日本帝国時代に似たようなことがありましたよね?
そうです、あの忌まわしき
ハルノート
に酷似しているんです。
で、ここで問題になっているアルメニア虐殺問題なんですが、実際にはアルメニア人よりも
クルド人
の虐殺だった可能性があるわけなんです。
で、たちが悪いことにクルド人と、アルメニア人の性質が
かなり似ているんです
Charles Aznavourを例にとりますが、彼、以前、なんかの番組で
俺はフランスに税金など払う気などない。俺が儲けた金を取り上げようなど100年早い。
と言って、フランスの税務署からにらまれていたりします。
ほかにも語録としては
日本に服を買い物に来ている際(Charles Aznavourは非常に小柄なので、日本人サイズの服でないと着れないので結構頻繁に日本国内に入国しています)に
俺の金はどこでなんに使おうが関係ない。使うために稼いでるのあって、税金を払うために稼いでいるのではない。
つまり、お前のものは俺のもの、俺のものは俺のものとジャイアニズム丸出し。
あれ、これって
朝鮮・支那とよく似てません?
で、話をクルド、アルメニアに戻しますが
アルメニアは世界一の国、貧乏になったのはほかでもトルコのせいだ
クルド民族は世界一優秀な民族だ、かつてこの辺の土地(イラクの一部とトルコの一部)は我々のものだから占拠しているトルコ、イラクは殲滅せるべきだ
と言ってたりしています。事実、いまだにトルコ内では
PKKと戦闘していますし、イラクに対してもサダム・フセイン時代に攻撃したりした結果、サダム・フセインは毒ガス攻撃を行いました。
しかし、よく考えていただきたいのですが、イラクは多数の少数民族で成り立っているので、サダム・フセインのような力のある独裁者がいないとコントロールできないのです。そこに刃向うクルドがそのように主権を脅かす行動をとっていたら、屈して国を崩壊させるか、それとも非人道的ではあるが、毒ガスを使って刃向うものは徹底して潰すということを見せるか、結果ブッシュJrによるイラクの攻撃は何をもたらしたか、答えは明白でしょう。
いつ終わるかわからないテロ攻撃、混沌した日常、石油利権だけを奪われ、War Guilty Programを押し付けられる毎日、それでどうやってアメリカを理解しろと言っても無理な話でしょう。
実際、イラクはイランとの戦争の際にはアメリカ対ソ連の代理戦争をやっていたわけですし、利用価値がなくなったら処分されましたからね。
トルコだって同じです。彼らが国交を樹立させなかった理由の一つとしては、主権を脅かされる可能性があったからです。
しかし、トルコにとってEU圏に入ることは悲願。しかもトルコ国内には多数の欧州や日系企業が入っています。そしてEU圏に入ることによって関税等の緩和、先進国と肩を並べられる、ユーロという統一且つ安定した通貨を手に入れられます。
ただ、トルコをEUに入れることを反対する国は結構あります。
フランス、ドイツ、ギリシャ、キプロス
特にギリシャはキプロスの件(事実上キプロスは二つに分断されギリシャ側とトルコ側に分かれており双方の行き来は非常に困難)で猛反対ですし、ドイツもトルコ系移民が多いため反対(ドイツの件は詳しくないのでこの辺はドイツ在住のお方のほうが詳しいかと)、フランスはこのアルメニアの件と大昔のオスマントルコ時代の覇権主義をとりあげて、反対していますからね。
多分、トルコのEU圏加盟は難しいでしょう。難癖つけて、絶対に入れないようにしますから。この構図、日本に対する安保理事会の常任理事国に入れさせないような構図に似てませんか?
本当にトルコと日本という国はよく似ています。
トルコのことを書くと長くなりそうなので、又機会を見て書きたいと思います。
また、日本人はトルコが親日国であることを忘れてはいけません。
特に二つ目の動画はProject Xにも取り上げられましたが、日本航空(しかも当時は国営で政府専用機がなかった)が安全が確保できないから送らないと言って在イラン邦人を見捨てたのにも関わらず(ちなみに飛ばそうとした勇者はほかでもない高濱雅巳機長(御巣鷹山の事故で必死に惨劇を避けようとしたパイロット)でしたが組合と会社が反発)、トルコ航空は他国の事なのにも関わらず安全が確保できないから、今こそエルトゥールル号の恩返しをすると言って飛ばしたのです。
そのようなこと今の日本にできますか?
だから、個人的には日本航空がつぶれようとどうなろうと大したことではないのです。このイランにおける邦人を見捨てたこと、御巣鷹山の惨事(パイロットのせいではなくボーイングと日航の怠慢)、羽田沖の惨事、放漫経営、親方日の丸の態度。そんな航空会社はつぶれても当然とすら思っています。(しいて取っておくとしたら全日空の暴走を抑えるためくらいですが<かなり最近頭に乗ってるので)
トルコが100年以上も前の恩返しの為に、自らの命をかけて日本人を救った行動。まさに
大和魂
としか言いようがありません。
今一度、トルコとの関係を見つめなおすべきではないのでしょうか。今、トルコを支援できるのはアメリカでもなく、ましてや欧州でもなく、日本が支援するべきだと思います。それが真の自由と繁栄の孤の第一歩だと思いますが、少なくとも鳩山政権にそれを望むことはどう考えても無理でしょうね。