BMWグループは17日、欧州向け『3シリーズセダン』の2010年モデルを発表した。内外装には手を加えず、BMWの哲学「エフィシエントダイナミクス」(より少ないエネルギーで、より高い性能を)に従い、環境性能を引き上げている。
ガソリンエンジンでは、トップグレードの「335i」が、従来のN54型直噴3.0リットル直6ツインターボに代えて、N55型直噴3.0リットル直6シングルターボ(ツインスクロールタイプ)を新搭載。最大出力は306ps/5800rpm、最大トルクは40.8kgm/1200 - 5000rpmと、従来よりも最大トルク発生回転数が100rpm下がった。
ハイプレシジョンインジェクションに、ツインパワーターボとバルブトロニックの組み合わせは初。0 - 100km/h加速は5.6秒、最高速は250km/h(リミッター作動)と一級の実力だ。それでいて、欧州複合モード燃費は11.9km/リットル、 CO2排出量は196g/kmと、従来よりも約8%燃費を改善した。
ディーゼルでは、「325d」グレードがエンジンを一新。3.0リットル直6は可変ジオメトリーターボと最新のコモンレールインジェクションを装備し、最大出力204ps/3750rpm、最大トルク43.8kgm /1750rpmと、従来よりも7ps、3kgmパワーアップした。0‐100km/h加速7秒、最高速242km/h、欧州複合モード燃費 17.54km/リットル、CO2排出量151g/kmの性能は、バランスが取れている。
4気筒ディーゼルの「320d」と「318d」は、エンジンを改良。2.0リットル直4ディーゼルは、可変ジオメトリーターボと最新コモンレールインジェクション仕様となった。
320d のスペックは、最大出力184ps/4000rpm、最大トルク38.7kgm/1900 - 2750rpmと、従来よりも7ps、3kgm性能向上。0 - 100km/h加速は7.5秒、最高速は235km/h、欧州複合モード燃費は21.27km/リットル、CO2排出量は125g/kmと、パフォーマンスと環境性能を両立する。
同じエンジンのデチューン版となる318dは、最大出力143ps、最大トルク32.6kgmと、従来よりも 2kgmトルクアップ。0 - 100km/h加速9.1秒、最高速210km/h、欧州複合モード燃費22.22km/リットル、CO2排出量120g/kmと、320dよりもさらに環境性能が高くなる。
2010年モデル全車が欧州の排出ガス基準、ユーロ5を満たすが、遅れて、「330d」と「320d」グレードに、「BMWブルーパフォーマンス」仕様を投入。排出ガス中のNOx(窒素酸化物)の低減をさらに追求したモデルで、欧州で2014年施行予定のユーロ6規制をクリアする。
2010年モデルの3シリーズセダンは、ガソリン5エンジン、ディーゼル6エンジンのワイドバリエーション。4WDの「x ドライブ」も5グレードで選択できる。また、全グレードにブレーキエネルギー回生システム、オンデマンド制御の電動パワーステアリングやエアコンコンプレッサーを採用。4気筒エンジンの6速MT車には、アイドリングストップとシフトアップインジケーターを採用し、エフィシエントダイナミクス思想を徹底させている。
Carviewより
BMWが3シリーズをさらに進化させたとは…特にディーゼル乗りとしては320Dがさらにパワーアップしておきながら環境性能は据え置きというのはすごいとしか言いようがないですね。
Blue Performanceなんかは日本向けにも輸出すればそれなりの需要があると思うんですよね、しかも320Dならオートマ対応しているし。
逆に最近の日本車ってエコの為にパワーダウンとかしているし、あるいはエコカー減税もなんか訳分からんし
これでもエコカー?減税対象へ「抜け道」 車体重いと有利 燃費は逆に悪化
4月に導入されたエコカー減税は、燃費効率のいい車の普及で地球温暖化防止につなげる、というのがうたい文句だった。だが、実際には同じ車種のうち燃費が悪いほうが減税対象になり、「割安」なためよく売れるという現象も起きている。車を重くすれば燃費基準が緩くなる「抜け道」があるためだ。(大日向寛文)
トヨタ自動車の主力セダン「マークX」。先月発売の新型は排気量や装備などの違いで10タイプある。同社が20日発表した発売後1カ月間の受注は約1万4千台。うち8割を二つのタイプが占めた。電動で助手席の位置を調整できる特別装備がついた排気量2.5リットルのもので、10タイプのうちこの二つだけがエコカー減税の対象になっている。
だが、この2タイプの燃費はガソリン1リットル当たり12.4キロ。同じ二輪駆動・排気量2.5リットルで、特別装備がないタイプより0.6キロほど悪い。
特別装備がないタイプの重さは1510キログラムで、減税を受けるには15キロ以上の燃費が必要だ。ところが、「電動助手席」の装備をつけると、モーターなどで約10キログラム重くなる。一つ上の重量区分になり、燃費が12.1キロ以上で減税対象に入る。
減税額は約10万円。「電動助手席」の1種は装備なしのタイプより5万2500円高いが、減税分を考慮すると約5万円安くなる。こうした割安感が「売れ行き好調」のからくりだ。ある関東地方のトヨタ系販売会社は「減税で、お買い得に装備が手に入ると売り込んでいる」と話す。
トヨタだけではない。日産自動車のエコカー減税を紹介するホームページでは、例えば、ミニバン「ラフェスタ」の減税対象外の車に「カーテンエアバッグ」などのオプションをつけ、75%減税が受けられる手法を掲載している。
富士重工業は9月、中型SUV(スポーツ用多目的車)フォレスター「2.0X」で、サンルーフなどを装着した特別仕様車を発売。燃費は1.2キロ悪化したが減税対象になり、10月のフォレスターの販売台数の2割を占めた。
●「お客様にメリット」 メーカー
各社は「減税が受けられることで古い車から買い替えたお客様もいて、前の車に比べれば燃費が向上している」(トヨタ広報)、「お客様にメリットがある車を薦めるのは営業として当然」(日産広報)などと説明。こうした販売手法の正当性を主張する。
ただ、業界内にも「制度の欠陥で、減税本来の目的からずれた動きだ」(大手メーカー幹部)との声もある。
今回の減税導入には、エコカーの普及に加え、世界同時不況下での「景気刺激策」との位置づけもあった。業界に詳しい住商アビーム自動車総合研究所の宝来啓氏は「二つが混ざって、減税の目的が不明確になってしまった」と指摘。本来のエコカー普及には、いまのような重量区分はやめ、一定の燃費を下回る車には罰金を、上回る車には報奨金を支払うフランスのような制度の導入が必要ではないか、と指摘する。
国土交通省の自動車交通局環境課は「(大型車やミニバンなども好む)ユーザーの多様なニーズに対応するため、今の重量区分に従った設定にした。減税の趣旨と異なるような販売の動きがあれば、今後調査する」としている。
◆キーワード
<エコカー減税> 一定の排ガスや燃費の基準を満たす車の自動車取得税と自動車重量税を50、75、100%の3段階に分けて減税する制度。対象になるための燃費の基準が、車の重さによって九つの区分に分けられ、重い車ほど緩い。ハイブリッド車や電気自動車は100%減税。09年度から3年間実施される予定だ。
抗日新聞より
これってどう考えても矛盾していると思うんですよね…
BMWみたいに高効率、低燃費な車がエコカー減税に準拠しないのはどうにも腑に落ちません。
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BMW | 日記
Posted at
2010/01/19 21:16:55