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イイね!
2010年02月06日

トヨタに望まれていたこととは

ここ連日のリコール問題で取りざたされているトヨタですが、今日は冷静的にユーザーがトヨタに求めていたことを考えてみたいと思います。自論が正しいとは思いませんが、一つの意見という程度にとらえてください。

トヨタというメーカーは良くも悪くも大衆車メーカーだと思います。普通のユーザーが望むトヨタの車ってなんでしょう?斬新なデザイン?圧倒的な高級感?乗って楽しい?高い次元での乗り心地?
どれも違うと思うんですよ。
斬新的なデザインがほしければ国産であればマツダ、輸入車であればアルファロメオのようなイタリア車でしょう。
高級感を求めるのであればメルセデスベンツやアウディの様なドイツ車やジャガー、アストンマーチンの様なイギリス車が妥当でしょう。
乗って楽しい車であれば国産車であればスバル、ホンダ、輸入車ならBMWやミニでしょう。
乗り心地ならルノーやシトロエン等のフランス車が適切だと思います。

ではトヨタらしさって何なのか、大まかにあげると以下の通りかと思います。

1)お値段以上の装備や快適性
2)少々雑に扱っても壊れにくい耐久性、信頼性
3)圧倒的なディーラー網による維持のしやすさと維持費の安さ
4)ある程度の使いやすさ

この辺りかと思います。このどれもが一定のレベルに達しており、飛び出たところはないけど全てを無難にこなす。これを総称したものを80点主義と言えるものだと思います。

お客様にとっては、1つでも劣っている点があってはなりません。購入の際に決め手となる「気に入った」という優位点が1つ以上あり、満足感と誇りを感じていただく必要があります。
「落第点があってはいけないのが80点主義ですが、全部が80点でもだめで、90点を超えるものがいくつかなくてはならない」--当時の開発主査である長谷川氏の思想であり、全てが平均点という意味ではありません。


トヨタコーポレートサイトより引用

ではトヨタらしい車としての代表格はやはりこの2台だと思います。

1)クラウン
2)カローラ

クラウンは中村健也氏の元、本格的な国産車を作りたいという志の元で作られた初の純国産車
カローラは中村健也氏の盟友ともいうべき長谷川龍雄氏のもとで作られた大衆車の代表作
まぁプロジェクトXがお好きな方たちであれば覚えてらっしゃるかと思います。

この二人の志の大本には豊田佐吉豊田喜一郎氏の良いものを安く提供したい。そんな願いが引き継がれていたと思います。

この思いを如何に具現化するかということで生まれたのがトヨタ生産方式(通称TPS)であって、フォードの流れ作業と同じくらい世界中に影響を与えたといっても過言ではないと思います。

TPSを語るには知識不足等でここでは割愛させていただきますが、少なくとも当時の改善などは如何に無駄を省き、効率良くするかの徹底だったかと思います。無駄を省き、効率を良くしつつ、不良を下げればコストは下がりますから。

しかし奥田トヨタ以降TPSの本来の目的である無理、無駄、ムラの排除がコスト最重視になった気がします。結局コストを下げようとするとどこかで無理が生じるわけですからその積もり積もった結果が今の大量にリコールとなって出てきていると思います。

では現在のトヨタの車作りはどうなのかちょっと検証してみました

1)お値段以上の装備や快適性
お値段以上かはわかりませんが少なくとも装備や快適性は確かに他社よりも上だったりします。具体例としてはラクティスなんかはいい例かと思います。フィットやノートと比べた場合、同じ価格であればラクティスの方が装備が上だったりしています。

4)ある程度の使いやすさ
コンパクトカーではフィットの方が上かと思いますがそれ以外の代表的な例としてはハイエースやプロボックスなんかは典型だと思います。

問題は2と3なんですがここが今問題になっていると思うんですよ。
2)少々雑に扱っても壊れにくい耐久性、信頼性
3)圧倒的なディーラー網による維持のしやすさと維持費の安さ

具体例をいくつかあげてみます
具体例1:
① ハンドルが戻らない状態で直進する
  その状態でハンドル操作しても無反応
  車は進むのにハンドルが効かない

  (都心の混雑の中、ハンドル操作が出来ない事を想像してみてください)

② 全開加速中にアクセルペダルから離しても
  ドライバーの意思を無視して全開加速を続ける
 
 (車重2.3トンの車が全開加速中にアクセルが戻らない事を想像してみてください)

③ 路面状況によりドライバーの意思とは無関係に
  勝手にレーン変更しようとする
 
 (都心の混雑の中、勝手に移動しようとする車を想像してみてください)

④ 走行僅か1万㌔にも満たないのに
  タイヤが片減りを起こし、タイヤの表面が剥離する
 
 (僅か1万キロ走行でバーストを気にしながら運転する気持ちを想像してみてください)

最近出てきた症状 

⑤ 導入当時は何時エンジンが始動したか全く分からないほど無音だった超最高級車
  最近エンジン始動時は地震が起きたかと思うほどの揺れを感じる

⑥ 通常運転中 ドライバーの意思に関わらず
  勝手に加速状態に陥る
  
  (車間距離も十分取れない道路で勝手に加速状態に陥った時の気持ちを想像してみてください)

⑦ 自慢の8速AT クラッチの様な物が有るのか
  滑りまくりです

大佐様のブログより引用

ここであえて車の名前を伏せたのはこれがトヨタブランドの方ではなくLexusブランドの最高級車LS 600 hLという1000万越えの車で起きているのです。
1000万越えしておきながらこういう症状が起きたらどう思うでしょうか?とても次もLexusとは思えないですね。

具体例2:

サービスマニュアルによると・・・SM級のオイルを使用した場合は・・・

15000kmまたは1年ごととあります。

しかし、ディーラーさんでは3000kmごと3ヶ月ごとに交換を勧められます。

メーカーの指定とかけ離れすぎているのです。

相棒の名は?BMW116i様より引用

これがこの前載せられなかった元ネタです。
車はパッソで、基本的に15000Kmか1年なのが、トヨタとしては6カ月点検を推進、ディーラーレベルになると
3000Kmか3カ月ごと…とても維持費は安くなりません。

3000Kmか3カ月となるともう頻繁にメンテしなくてはいけませんしいつの時代の車かと思います。で、仮に行ったとして長持ちする保証というのはどこにもないわけですから。
1000万越えする車ですら、この調子ですから、この価格の車だとどうなんでしょうって疑問は浮かびます。

で、一番の問題はこれらの大量リコールによって

Made in Japan=安心

という神話が崩壊する可能性があります。
海外でもトヨタ=丈夫で長持ちの安心メーカーというイメージを持っている上に、Made in Japanというと大抵の方はToyota、Panasonic、Sony、Honda、Kawasakiといえるくらい知名度は高いので、トヨタがリコールすることは悪いことではありませんが大量リコールとそれにたいする対応や不信感を持たれるような行動を行ったら日本企業に対する信頼が揺らぎかねません。

しかもTPSによって多くの海外メーカーの信頼性、耐久性を上げることができました。つまり、日本車がこんなんだったらフランス車やドイツ車買った方がいいとなってしまうわけで輸出にも影響を及ぼします。

トヨタは正直に行動し、対策をとり、再発防止のためにも今の体質改善をしない限りトヨタには未来はないと思います。また、他の日本メーカーもMade in Japan神話を崩さないためにも誠実なものづくりをしてほしいものです。

一度落とした信頼を取り戻すのは非常に大変ですから。
ブログ一覧 | トヨタ | 日記
Posted at 2010/02/06 11:02:40

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この記事へのコメント

2010年2月6日 13:08
ムム(´・ω・`)ワタクシも製造業に身を置くものとして大変参考になりました。
無理無駄ムラを排除して行くのは改善の基本ですがやりすぎると無理が生じる。案外そうなのかも知れませんね。たしかに昨今の現場以外の製造教育、講習会などではコストダウンこそが企業の生きる道なる論が展開されて確かにそうだと思われますが品質も同時に維持せねばなりますまいな・・・

( ゜Д゜)ハッ!
失言でした!
コメントへの返答
2010年2月6日 17:48
トヨタの場合はCCC21で3割のコスト削減、そしてまた新たに外部に要求している3割のコスト削減。
無理のあるコスト削減は人間や部品にも影響するのは必至かと。

大量生産する以上コスト削減は必須ですが、品質を落としてはいけないと思います。
なので、たこやきちゃんの意見は全くの正論であって失言ではありません。
2010年2月6日 13:11
昔はトヨタと言えばソツのない車作りという感じで好感持てましたが、1995年頃から疑念を抱くようになり、今に至ります。
やはりブランドに見合った価値を出さなければ看板に偽りありで却って逆効果になってしまいますね。
コメントへの返答
2010年2月6日 17:50
かつてのカローラやセリカ、多数の車はそんな感じだったと思います。
奥田トヨタ以降から狂い始めてきたと思います。三河モンロー主義を脱し、商人と化したトヨタの行く末はこの時点で決まっていたのかもしれません。
2010年2月6日 13:32
トヨタ車は、どんどん維持費の掛かるクルマになっていっていると思います。

地元の整備工場のおっちゃんが嘆いてました。
「最近のトヨタ車は電子制御が増えてきて、メンテナンスするにもン百万する機材一式を揃えないといけないこともあるけど、そんなもの町工場じゃ買えない。トヨタ車は正規ディーラーでしかメンテナンスできなくなって、それが高くついたとしてもお客さんは“ハイテク車だからメンテが高くついても当然”と盲信してしまう。お客様のための最新技術なのか、メンテ客を独占するための最新技術なのか、分かったもんじゃない」みたいな。

そういうのが見え隠れするので、新しいトヨタ車には乗りたくありません。古いクルマを自分で直しながら、愛着を涌かせつつ、乗っていきたいと思ってますから。DIYが通用せず、ディーラーの言い値でメンテをしなければならないだなんて…退屈です。
コメントへの返答
2010年2月6日 17:59
電子制御の問題はトヨタだけではないですね。フランスでもルノーやPSAでも同じことを言われております。

ドイツの場合は電子制御系の技術も公開しないといけないというお達しがあるらしいのでドイツメーカーの電子制御情報は意外と手に入りやすいと聞いております。しかしフランスメーカーは守秘義務や特許を振りかざしてなかなか公開しません。その結果作ってるメーカー内(確かValeoと報道されていました)に二つの部署があって、一つは自動車メーカー用に作り、もうひとつは最初の部署でできた製品をリバースエンジニアリングしてアフターパーツ向けを作っていると聞いております。Valeoもこんな無駄な時間費やしたくないって嘆いていましたね。

ハイテクの行きすぎにも難ありだと思いますよ。
それもあってか、欧州では競争を維持するためにも電子関係の情報を一部公開せよというお達しを作ろうとしているみたいです。
それに電子制御が増えたせいでトラブル解決にも時間がかかっているみたいです。それもあってかRenaultグループのDaciaの車は同じエンジンでありながら電子制御が最低限であるため本家よりも安く耐久性の高い車になったという皮肉なことが起きています。
2010年2月6日 15:55
コストを下げる!というのは一見良さそうに思えますが、= 品質を落としても良い!という訳ではありませんね。

5万10万高くても品質の良いパーツを使って欲しいものです!

医療の世界では先発とゾロ(ジェネリック)があるように、車にも高いパーツと安いパーツの選択が出来ると面白いですね!



コメントへの返答
2010年2月6日 18:08
コストを下げる=品質を下げるということではないと思います。

この辺はスズキはうまいと思いますよ。いまのトヨタの場合は儲け最重視で、かつて作り上げたものを崩壊させるような方向にもっていったしまったのですから。

> 車にも高いパーツと安いパーツの選択が出来ると面白いですね!

ありますよ。ただ、内情をバラスわけにはいかないので多々には語れませんが、アフターパーツ(タイヤやプラグ、ワイパーなどの消耗品)で出ているものの初めはメーカーが認定したものとお考えくださいませ。
2010年2月6日 17:38
ウチの工場、最近選別多いな…(汗)
VE(バリューエンジニアリング)の基本的な考えはコストを下げるために品質を下げることではありません。
最低でもコストは下がるが現状品質維持は死守しなければなりません。

話は変りますが、コピー粗悪品無法地帯の某お隣の国でNECブランドのクレームの話がありましたね。
本国の日本ではそんな商品は存在しないのに、某国ではクレーム続出。
よくよく調べてみると、某国のNECの工場で全て作られているが、その工場は日本のNECとは全く関係が無く社名を盗用していたw
しかも従業員は日本のNECの工場だと思って誇りを持って働いていたw

まさか今回の件、某国のコピー粗悪品が原因じゃないでしょうね(爆)

確かインドかどこかでもヤマハのバイクの件があったような気がします。
コメントへの返答
2010年2月6日 18:16
うちも選別とか、ラインストップありますよ。全ては品質第一の理念の元で行っています。

現場のシフトリーダーと話をしていても不良を減らすためのTPSならいいが、コスト削減の名のもとで質を落としてはいけないという意識を持っています。

特亜のNECですか…そういえばSonyをSQNYとかやって粗悪品うってたりしてますからね。

バイクの件もインドよりは特亜の方だと思いますよ。
スーパーカブのパクリ品売っていて、長持ちしなかったっていう例は続出してますから。

プロフィール

「スバル・三菱・スズキのAWD性能を比較してみた http://cvw.jp/b/205797/48144383/
何シテル?   12/15 22:42
どうも、在仏歴2X年を終えて帰国したHeeroと申します。 最近、みんカラの活動はほぼ冬眠状態です(;´Д`)
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