【パリの屋根の下で】農業大国フランスの象徴の農業祭
パリ市内の大展示場で開催中の第48回農業祭の取材に行く、といったら、「ボン・クーラージ(頑張って)!」とか、「ケル・オルール(まあ、恐ろしい)!」などの反応がフランス人から返ってきた。
確かにウシ、ブタ、ヤギなど330種類の動物にニワトリなどの家禽類に加え、精肉はもとよりハム・ソーセージ、チーズ、ワインなどの加工食品など1000以上の生産者が出品している農業祭は見て回るだけでも1日はかかる。
しかも動物がいる棟では当然ながらニワトリの甲高い鳴き声やヒヨコのさえずりに混じって、ウシやブタなど生身の動物の匂いも漂ってくるので、敬遠したい気持ちも分かる。
しかし、私自身がフランスで最も尊敬している人たちは、会場で威勢の良い声で自慢の展示品を紹介している日に焼けた農民たちだ。午前4時に起床し、自然の猛威と闘い、過酷な労働に耐え、5週間の有給休暇も取らない。食料自給率100%以上の「農業大国」で、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産のリストにも登録された「フランスの美食」を支えている人たちだ。
フランス(人口約6500万人=2011年1月現在)の農業人口は約77万人で86%が家族経営だ。年収は食肉用のウシの飼育農家で約4万3千ユーロ(約485万円)程度。農業人口が年々、減少傾向にあるのも不思議ではない。
私同様にフランス人の大半も農民を尊敬していることは間違いない。だからこそ、会期中の9日間の入場者数は毎年、65万人を超える。日本のデパートの地下の食品売り場同様に試食を楽しみに来ている人もいるが、子連れが多いのは、子供に農業に関する実地教育を受けさせたいと考える親が多いからだろう。
政治家にとっても農業祭の視察は欠かせない。サルコジ大統領は就任後初の視察だった2008年に会場で握手を拒んだ男性に、「消えうせろ!このバカ!」と暴言を吐き、支持率低下のきっかけとなった。昨年は初日に欠席して批判を浴びた。
再選を狙う大統領選を来春に控えた今年は初日に訪問し、午前8時半から12時半まで4時間も滞在した。「世界の人口は69億人だが近い将来90億人になる。農民諸君は必要だ」と述べ、大手農業労組の代表らと対話集会を開くなど農業重視を鮮明にした。
パリで今月19日に閉幕した20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議では食料を含む一次産品の高騰が主要課題となり、価格高騰の要因分析や商品市場の透明性向上策を検討する作業部会の設置が決まった。そして、この部会の議長国には日本が指名された。
農作物の大半を輸入している日本にとっては食料事情を見直すきっかけにもなりそうだが、これを機会にパリモードだけではなく仏名物の農業祭も取り入れてたら、どうだろうか。会場はがら空きかもしれないが。
産経新聞より
自分も以前この農業祭(Salon d'agriculture)に行ったことありますが
ものすごい人でした
牛、豚、鶏等の動物だけではなく、地方の特産品、さらにはフランス一の牛やブタ等を選ぶコンクールも行われており、そこで高い評価を得た牛や豚の精子は非常に高い金額で取引されたりします。
それに引き換え、日本では…
TPPに逆行 減反参加条件の戸別所得補償
農林水産省は22日、今年度から導入した戸別所得補償制度の作付面積当たりの交付単価を決めた。来年からは畑作物を含めた本格実施になるが、小規模農家支援の制度だけに、環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)に対応する担い手育成や規模拡大に効果がないとの批判もある。減反(生産調整)への参加が交付条件になっており、減反を選択せずにコメを売る農家の意識を高める制度への見直しが急がれる。
この日決まったのは、コメの販売価格の下落分を補(ほ)填(てん)する「変動部分」で、10アール当たり1万5100円を交付する。
コメ消費の減少に加え、猛暑で品質が低下し、販売価格(22年産米の1月までの相対取引価格から算出)が60キロ当たり1万263円で、標準的な販売価格の1万1978円を下回ったためだ。すでに決まっている定額部分と合わせ、農家は10アール当たり3万100円を受け取る。
交付を受けるのは、全国のコメ農家約170万戸に対し、約118万戸。減反に参加し、交付を受ける割合は7割ほどだ。
一方で、コメをなるべく多く作り、独自の販路で売る意欲のある農家は減反を選択しないため、交付は受けられない。現行の戸別補償制度の継続は、TPP参加を視野に政府が設置した「食と農林漁業の再生実現会議」でも主要テーマの「攻めの担い手」育成と矛盾する。
戸別所得補償制度があるため、一部で、小規模農家が交付金確保のために農地を手放さない「貸しはがし」が起きているとの指摘もある。
東大の生源寺真一農学部長は「制度は規模拡大に効果がなく、この点では自民党政権時代から後退している」としている。
産経新聞より
TPP抜きにしても未だに減反政策推進、意欲のある農家の意欲を奪い、そしてTPPで日本の農業をも壊滅させようとする民主党政権。これのどこが
国民の生活が第一
なのでしょうか?
農業は食料の供給という点で生活の基盤として最重要の課題の一つです。
農業を守れないということは将来的に安定した食料の供給ができないのですから、供給できなくなったら生活等できなくなります。
稲田朋美さんのように国思う、農業のことも考えている議員が民主党内にいるでしょうか?とても思えません。
民主党の農業に対するスタンスは個人的にはこれぐらいしか思い浮かびません
日本の農業等壊滅させてもいいと思ってるのが民主党なのですから。
ちょっと考えていただきたいのですが日本のお米ってものすごく種類が多いのはご存知ですよね?
有名所ではササニシキ、コシヒカリですが、この辺はカルフォルニアやイタリアなどでも栽培されております。(寿司用の米として売られています)しかし
あきたこまち、きらら397、彩のかがやき、ひとめぼれ等は日本でしか食べれません。
ちなみにフランスで売られている米はと言いますと
- イタリア米(短粒)
- バスマティ米(インド系長粒)
- タイ米(長粒)
- カマルグ米(長粒)
- 寿司米(ジャポニカ種)
- もち米(タイ、支那(;´Д`))
こんな感じで売られています。正直言いますが、イタリア米、寿司米はいいとして長粒系の米ってまずいです(;´Д`)ピラフとか、リゾット、あるいはソース付きの料理の付け合せとしてならまだしも、日本のように米を食うなんてやり方出来ません。とてもじゃないですがまずくて(;´Д`)(タイ米はなんとかなりますが、あの匂いが(;´Д`))
そういう中、日本の米というのは非常に貴重であり、どんな料理にでも合います。ましてや苦心の末出来上がったこういう米をTPP参加や減反政策でつぶしていいのでしょうか?
もちろん米だけではなく果物、特にりんごとミカンに関して言えば日本のりんごとミカンは非常にうまいです。こちらでもふじりんごは栽培されています。
それだけ日本発祥の米、果物はうまいんです。野菜に関して言えば、フランスのほうがうまい物がありますが(作ってる量が違うので)、これは日本の品種改善次第ではさらに良いものができると思います。
近い将来、あなたの食卓にのぼる食材がすべて輸入品(それも残留農薬たっぷり)になること、想像できますか?
それだけこれから先は農業も非常に重要なのです。
これでも政治と生活は密着していないと言えますか?
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Posted at
2011/02/23 01:08:04