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2011年08月12日

円高時こそ内需拡大、雇用拡大、ブランド力向上のチャンスではないのか?

1ドル=76円台で膠着状態、空洞化加速懸念

8月11日の東京外国為替市場は1ドル=76円台半ばで推移し、円は高値圏で膠着状態が続いている。このレベルが続けば国内生産の半分を輸出が占める自動車メーカーの生産がますます海外に流出しかねない。

自動車メーカー各社が今期の業績見通しの前提としている為替レートは1ドル=80~83円だ。これに比べ足元の為替はすでに4~7円も円高が進んだことになる。リーマンショック後、メーカー各社は1ドル=85~90円でも収益が出る企業体質へと転換する努力をしているが、さらなる円高の進行に企業努力が追いつかない状況だ。

もっとも足元の円高水準が長期にわたって続くことはないと見ている面もあり、各社の中期経営計画は日産自動車が1ドル=85円、富士重工業が同90円に前提を置いている。ただ、完成車の海外移管や部品の海外調達の拡大など、水面下では着々と、為替に影響を受けないための布石が打たれ始めている状況で、空洞化が一層加速する。

Carviewより

何寝ぼけた事を言っているのかと思われそうですが、最後までお付き合いくださると光栄です。

円高の時には必ず空洞化、空洞化という声がありますが、空洞化が起きるとしたら目線があまりにも輸出ばかりに気を取られており、足元がおろそかになっているような気がしてなりません。

まず円高ですが、当面は下がることなど無いでしょう。米国の国債評価がさがり、フランスも下がる可能性すら出ています。まぁアレに左右されすぎるのもどうかと思いますが。

となるとユーロとドルが落ちている以上、上がる通貨と言えばスイスフラン、日本円くらいでしょう。

と言ってもスイスの産業は精密機器と金融業位しかないですから、幅広い産業がある日本円が買われるのは致し方無いでしょう。

結構テレビや新聞などでも説明されていますがおさらいを。

通常が1$=100円だとします。これが1$=120円だと円安、1$=80円だと円高となります。

輸出の場合、車の価格が通常150万円=15000ドルとしたら、円安時だと150万円=12500ドルとなります。ということは円安時に15000ドルで売ると2500ドル(30万円)の儲けが出ます。これが為替差益となります。
これが円高になると150万円=18750ドルとなります。これを15000ドルで売ると3750ドル(30万円)の損が出ます。これが為替差損となります。

30万円の損を埋めるにはどうするかとなると

1)値上げする
2)150万円掛かるものを120万円で作り、為替差損を埋める

単純に言うとこんな感じでしょうか。今まで15000ドルで買えていたものを全く同じものが18750ドルだと普通に考えても販売面では厳しいでしょうとメーカーでは思われております。
そこでメーカーが行っているのが

どうやったら120万円の原価で150万円と同じものを作れるのか

という事に腐心しております。そこで生まれたのがコスト削減であります。
このコスト削減の本題に入る前に輸入の方も見ておきたいと思います

輸入の場合ですと基本的に外貨ベースで考えます。本当は比較するためにユーロを使ってもいいのですがドルの例があるので、ドルのままにします

原油1バレル(約160リットル)=100$で取引されており、変動しないと想定します(まぁありえないのですが)

通常が1バレル=100$=1万円で取引されている時に円安になると1バレル=100$=12000円で取引されます。当然ながらガソリンなども高騰します。では逆に円高の場合ですと1バレル=100$=8000円になるわけですから、本来であればガソリンの値段も下がります。

これバレルを例に出しましたが、別のものでも通用しますがこれも後ほど出します。

ではコスト削減に戻りますが、今まで150万円掛かるものを120万円にするなんて並大抵の事ではありません。

例えばトヨタ生産方式(TPS)。これ本来ならば無駄を省いてコストを削減すると言う事なのですが、まぁその無駄と言うのも色々ありまして

作り過ぎのムダ
手待ちのムダ
運搬のムダ
加工のムダ
在庫のムダ
動作のムダ
不良をつくるムダ

これだけ、あります。日本で長けているのは不良が少ない事です。その根本的な原因としては不良が起きた際

なぜこの不良が起きたのか

と言うところを追求するからに他なりません。
故にMade in Japanの代名詞、そしてかつてのトヨタの代名詞は

安くて丈夫で長持ち

でした。それだけ、日本製と言うのは高い評価を受けている訳です。
ただ、このTPSにも限界がありまして、今回の震災で露呈したのですが

在庫の無駄と作り過ぎの無駄が仇になった

様はトヨタや大概の製造業の場合、在庫を抱える=金を眠らせていると言う考えなので、極力在庫は持たないようにするために色々と手段をとっているのですが、今回のような大規模災害になると在庫が無いので生産がかなり早い段階で止まります。ちなみに在庫=金を眠らせていると言う考えを簡単に説明すると

原材料が100円だとした場合、加工等の付加価値を加える事によって200円になるとします。

これが、普通の預金口座などであれば少々でも利息がつきますが、ものづくりの現場だと利息すら付きませんのでただ寝かしている事になります。故に在庫を抱えると言うのが無駄という考えとなります。

そのコスト削減政策である程度は押さえられるでしょう。
仮に色々な無駄を省いてコスト削減で30万円の内、20万円削減できたとします。残りの10万円をどうするか?
そうなると人件費に手を出すしか無い訳でして、今まで工員一人当たり15万円掛かるとします。これを仮に5万円のカットをするとなると相当反発くらいますよね。まぁ色々御託を並べてなんとか5万円カットできたとしますがそれでも5万円しかなりません。(本来なら色々要素が絡んでいるのですが、単純にしたいためかなり端折っています事をご了承願います)

とは言っても残りの5万円をどうするかとなると、日本では限界があります。
では人件費が5万円くらいの所で作れば10万円のコスト削減が出来るじゃないかとなります。それで海外で作ると言う風になります。
また、海外で安い材料を現地調達し、安い人件費で作ればという安易な想定をする事で海外進出、特に支那や東南アジアに進出する理由はそこにあると言う訳です。

段階的に見ると

1)日本生産
2)従業員の給料等を下げて日本生産
3)間に合わない部分を海岸生産の部品で補う
4)海外進出

こういう感じですが、まず第一に海外進出してそこから更にコスト削減を行おうとすると無理が生じます。第二にここが見落としがちなポイントなのですが

海外生産で日本製と同じ品質ができるのか

極論を言えば無理です。
海外進出して生産のための機械を持って行って、材料、安い人材、これだけではものづくり等できません。
言うなれば材料は揃っても設計図なしでものが作れるのかというと、まず無理です。
では設計図をそのまま持っていて出来るかと言うと

ものは出来るが品質は不明

と言う事になります。何しろノウハウが無いのですから。
そのノウハウと言うのはやはり日本人にしか出来ませんので、日本人を出向させないと出来ません。では日本人が出向したとしてもすぐに同じものを作れるかと言うとそうではなく一から教育しないといけません。これがものになるのに何年、下手したら10年近く掛かる事もあります。そうなると、教育費、不良による損失、あらゆるものに時間と金がかかる訳です。

しかし、これはあくまでも相手国の人間が機密遵守意識が高いと言う前提です。
東南アジアに進出した場合、必ずしも遵守するかと言うと疑問符が湧きますし、支那に関してはまず遵守等あり得ません。あれほどパクリを是としている国なのですから。そうなると、教育してものになった頃なったら、支那人の場合は給料の高い所にさっさと行ってパクリを開始するでしょう。それも設計図やら何やらを盗んでもやる確率は高いです。

そうなると更に損失が増えるのでおいそれと日本の最先端技術等持って行ったら、待ってましたとばかりにたかると思います。
ここに踏み込むと、ただでさえ長い文章が更に長くなるので今回はこの部分は省略しますが少なくとも認識していただきたいのが

海外生産がコスト削減には必ずしもならない

と言う事だけは認識してほしい所であります。
つまり今の日本の大企業並びに経団連は

悪しきスパイラルに入り込み、あり地獄から抜け出せなくなっている

と言う状態です。
では先ほどのドル安、ユーロ安の件に戻りますが先ほどはドルとバリルと言う例を使いましたが、これだけでは漠然としていますよね。それにこれだけではなぜブランド力と言うのも見えてきませんので具体例を使います。
まずユーロの設定を通常1ユーロ=120円、円高時は1ユーロ=100円、円安時は1ユーロ=140円とします。

例えばBMW3シリーズやメルセデスCクラス、大体標準クラスの値段が4万ユーロ位です(3シリーズならHi-Line、CクラスならAvant Garde程度)

そうすると通常なら4万ユーロ=480万円となります。
円安時の場合は4万ユーロ=560万円ですが、現在は円高なので本来ならば4万ユーロ=400万円位が妥当であるべきなのですがBMWジャパンのサイトやメルセデスジャパンのサイトを見に行ってみてください

ユーロ安でありながらどちらも480万円〜490万円と言う強気の値段を出しています。

にも関わらず

1月〜7月累計輸入車新車販売台数(JAIAの統計より引用)
VW : 27344台
Mercedes : 17527台
BMW : 17350台
AUDI : 11786台
MINI : 7681台

VW+AUDIで39130台
BMW+MINIで25031台

ですから、それなりに売れている事になります。
一部の方からは多分、そんなブランドと比較にならないだろうと言うような声が出てくるかもしれませんが、あえて言うとなぜ比較にならないと言えるのでしょうか?

むしろなぜそういうブランドを出してきたかと言うと、日本のメーカーにかけているのはこの

ブランド力

なんですよ。
ガソリンハイブリッドは最先端、使い勝手は折り紙付き、維持費は若干高めですが、基本的に日本車に対するイメージは丈夫で長持ちというイメージは完全には損なっておりません。決して、海外メーカーに引けを取らない車だってあります。

日本国内であればトヨタクラウンや日産フーガ、スカイライン
海外展開しているのであればマツダのロードスター、日産GT-R、Z、三菱ランサーエボリューション、スバル インプレッサWRX等

色々ある訳なのですが、ブランド力を強化し、質を重視すれば日本車でも高くても買ってもらえる訳です。
まぁ、中にはBMW等と比べて質感低くても高く売る某ブランドもある訳ですが。
安ければ買うと言う人も居ますが、今のご時世欧州ですと安いのを定期的に乗り換えるか、高くても長く乗るかのどちらかなんです。

なので、ブランド力、質、サービスを強化すれば円高でも勝負できると思うのですが、どうも、先に取り上げたトヨタの記事のように目線を韓国車にあわせるから日本メーカーのブランド力がのびないんですよ。

ましてや、某メーカーのように、海外向けにはスタビライザー等をつけたり、安全装備がフル装備になっているのに、国内ではそれらを省いたりしておきながら、海外向けの車と似たような値段で売っていたりするのですから、これでは日本車なんか海外メーカーとなんか比べ物にならないと思われるんですよ。

こういうときだからこそ、あえて海外部品で安く作って高く売ろうという変なスケベ心を出さないで、国産部品で作って国内で消費できるようにすれば良いんですから。それからどうも、メーカーが忘れがちなのが

従業員=顧客にもなる=宣伝効果にもつながる

と言う事なんですよ。ちょっと考えると自社の車を社員に買ってもらう、そうすれば、一般の目に当たる回数が上がるのですし、社員の人がこの車は買って損は無いと言うような口コミがでれば、さらに売れると思うんですよ。
それに国内の企業が活性化すれば、景気も良くなる、だから円高時には内需拡大、雇用創出、ブランド力アップのチャンスだと書いた訳です。それに日本国内であれば100円=100円なのですし、いきなりハイパーインフレになる訳ではないのですから。

まぁ人から見たら暴論とも思われるでしょう。一般人が拙い文章で書いているのですから。まぁ自分の場合はメディアの言う知的訓練受けていないからかも知れませんが。

でも、こういう話、なぜか国際ジャーナリストとか、所謂評論家やカーライフエッセイストと言われる方からの口からは聞いた事無いんですけどね。

これが暴論か暴論でないのか、賛同、反論、皆様の忌憚なきご意見、お待ちしております。
ブログ一覧 | 自動車関係 | 日記
Posted at 2011/08/12 00:35:55

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この記事へのコメント

2011年8月12日 8:49
>ブランド力向上

私もそう思います。
日本企業が生み出すモノには外国企業が作れない独自の付加価値がまだまだあります。
類似品との価格競争に巻き込まれないようにブランドやデザイン、技術などによって「クールJapan」の人気を見直してほしいですね。
コメントへの返答
2011年8月13日 1:33
> 日本企業が生み出すモノには外国企業が作れない独自の付加価値がまだまだあります。

気づいていないだけで、日本企業に作らせたらこんなにまで違うのかと言うものは多々ありますからね。

こちらで売っているカーグッズ、大半は既に日本で何年も前からオートバックスで売られていたものが、支那劣化コピーで入ってきているような状態です。

> 類似品との価格競争に巻き込まれないようにブランドやデザイン、技術などによって「クールJapan」の人気を見直してほしいですね。

未だに価格だけが勝負所だと思ってますからね。日本企業の大半は。
本当に欲しいと思われるものは高くても買われますから。
2011年8月12日 9:27
>まぁ人から見たら暴論とも思われるでしょう
全然暴論じゃないですよ!

自分は
デフレ&円高時こそ戦争のチャンスです!
内需拡大、雇用拡大、ブランド力向上
全て達成出来ます。
国債だってこの数十年間全部国内消化出来ているというか、
むしろ金融機関は買いたがってますから、為替介入する位なら
戦争すべきです!
日銀砲より波動砲、全弾命中でございます!
コメントへの返答
2011年8月13日 6:45
> デフレ&円高時こそ戦争のチャンスです!

確かにこの時期、ドンパチ起こすにはベストなタイミングだと思います。

ただ、行うなら補給路の確保と死守、多極展開はしない、短期戦で無いと長引けば泥沼の状態になりますからね。

戦争はUltima Ratioとしてとっておくべきかと。
2011年8月12日 10:29
おはようございます。

理科系人間の自分にも、分かりやすい説明で良かったです。

自分とこの会社は、主に自動車部品(ベアリング・ハブ・ミッション等)の素材を製造しています。

この暑い中、文句を言いながらも、品質については特に注意して製造している同僚を見ていると、やはり日本人やな!と感じている今日この頃です。
コメントへの返答
2011年8月13日 6:47
> 理科系人間の自分にも、分かりやすい説明で良かったです。

お役に立てて光栄です

> 文句を言いながらも、品質については特に注意して製造している同僚を見ていると、やはり日本人やな!と感じている今日この頃です。

支那人ではまずあり得ないと思います。やはりそこは日本人の良さだと思いますよ。
2011年8月12日 13:24
>BMW等と比べて質感低くても高く売る某ブランド

英国の豹さん、数年ぶりにサイトを見て唖然としました・・・
数年前のXタイプもショールームで「これが¥400万?!」って感じでしたが・・・・

Heeroさんのおっしゃることは、一企業レベルでは実際に起こっています・・・

某社は「最後の双子」を米国輸出に振って開発しました。
発売直後に主任テストドライバーが「レガシイアスカ」を買ったのは社内でも語り草になっておりました(汗
で、発売直後に湾岸戦争で売れなくなり、そもそも日本人が好きなクルマとして作ってませんでしたから(僕は気にいってましたがw)、見事に乗用車撤退・・・・

裕福な日本人はいいものなら少々高くても買います。とりあえず、そこから手をつけるのが手っ取り早いでしょう。

僕みたいに「走りの性能」がきちんとしてれば「エアコンとパワステがついてたら、それでいいじゃん・・・・出来ればキャンバストップが欲しいな・・・」という考えの人(クルマに限らず)は少ないのかもですが、そーゆー思考の人に直撃な商品があってもいいと思います・・・ 日本じゃ売れないのかなぁ・・・
コメントへの返答
2011年8月13日 7:17
> 英国の豹さん、数年ぶりにサイトを見て唖然としました・・・
> 数年前のXタイプもショールームで「これが¥400万?!」って感じでしたが・・・・

X Typeは所詮はMondeoの練り直しと言う風に見れませんでしたが、XFなんかはそれなりだと思います。

> 某社は「最後の双子」を米国輸出に振って開発しました。

見た事無いので、写真や動画でしか言えませんが、JT641は嫌いじゃないですよ。ZZ ハンドリングバイロータスなんかは漏れ好みっぽい感じです。

今の車で走りの基本が出来ているのはマツダ位しか思い浮かびませんし、フランスのメディア数社からももっと評価されても良いのではないかと言われてます。

案外マツダが牽引役になるかもしれません。
2011年8月12日 14:15
賛同いたします!

私は、常に念頭においております。
「今は、守るものにとっては不景気だが、攻めるものにとっては最大の好景気である」
と。

色んな方面から攻めなければなりません。今できることがないわけではありませんから。
コメントへの返答
2011年8月13日 7:22
> 「今は、守るものにとっては不景気だが、攻めるものにとっては最大の好景気である」

今こそ攻めのタイミングだと思います。
大胆な発想転換、国内市場づくりがキーポイントだと思います。

コスト削減に振り回される事がもっとも悪しき展開だと思います。
2011年8月12日 16:57
非情に興味深いのでコメさせてもらいます。
海外では品質の問題が上げられてますが、今の物作りは人より機械に金がかかってます。トヨタが上げられてますが、有名な例え?としてトヨタの生産ラインに入った人は30分で機械が操作できると言われてます。それ程上層部(機械を設計・製造・採用する側)が努力してるのです。
つまり今の物作りでは人は選ばないのです。(部品メーカーはそこまで達してませんが)現在の車の品質問題はメーカーの体質・下請けでの品質管理が不十分、が多いように感じます。
ワタシの考えでは現地人を採用したからと言って品質が下がるとは思えません。もちろんどの国に進出するかによって多少は変わるでしょうが。

ただ円高が悪いみたいな傾向のマスゴミには激しく違和感を感じます。
確かに自動車の輸出は日本の産業の大黒柱ですが、だからと言って円高を利用しない手はないと思います。円高の時こそ先行投資・資源輸入をするべきと思います。
コメントへの返答
2011年8月13日 17:44
どもです。

> 今の物作りは人より機械に金がかかってます。
> トヨタの生産ラインに入った人は30分で機械が操作できると言われてます。

所謂自働化ですが、自動車の組み立て・組み付け工程なら可能ですし、大手の部品会社ならある程度のレベルまで達成させる事は可能です。それは資金力がある所であればある程度までは可能です。

> つまり今の物作りでは人は選ばないのです。

果たしてそうでしょうか。当方、某部品メーカーに勤務しておりますが、やはり人材と言うのは大きく左右します。

> 現在の車の品質問題はメーカーの体質・下請けでの品質管理が不十分、が多いように感じます。

トヨタに限った事ではないですが、自動車づくりの頂点にある自動車メーカーは端折って言えばボディーは別ですが、組み立て、塗装、組み付け、仕上げ位です。その組み立てに必要な部品はやはり下請けや部品メーカーがなければ出来ません。

それに自分は今回は何もトヨタを批判しているのではなく、トヨタ生産方式がもたらした歪みを指摘しているのであって、トヨタ自体を批判はしておりません。もう少し踏み込んで言えば、奥田、張、渡辺時代に起きたコスト削減至上主義、当時のトヨタの姿勢を批判しており、現在のトヨタは現在注視していると言う所であります。

話は下請けや部品会社に戻りますが、トヨタやホンダ等を筆頭に自動車メーカーは自動車づくりと言うピラミッドの頂点にあたります。
極端な話、自動車メーカーが支那で作ろうが、ベトナムで作ろうが、そういう組み立ての設備を持って行けば30分で出来るかもしれませんし、人だって選ばないかもしれません。
しかし、自動車と言うのはホース、プラグ、センサー、ECU、シート、その他諸々の内装部品、ピストンリング等を含めたエンジン部品、これ全部、トヨタで作っている訳では無い事はご存知かと思います。

デンソーやアイシン、ジャトコにタチエス等の大手の部品メーカーも海外に行っても何とかなるでしょう。
ただ最近の風潮ではこういう大手の部品メーカーに納めている、一般人の方には知られていないような中小零細企業が支那等の海外進出しても日本と同じ質が作れるかと言えばはなはだ疑問が湧きます。

実際、うちの会社の場合は日本製の部品と東南アジア製の部品(同じグループ内生産)をつかっておりますが残念がながら東南アジア製の方が不良率が高いんです。なぜなら人件費が安いから機械を導入するよりも人を使った方が安いですし、品質管理も日本と比べて甘い部分があります。

また、大半のものづくりの所ではトヨタ生産方式、この呼称に問題があると言うのであればLean Manufacturing、カンバン方式、何でも良いんですが、基本はこのトヨタ生産方式(TPS)が根底にあります。

方やこのTPSがまるでコスト削減のための魔法の方式と思われ中小零細企業で取り組もうとするとどうしても壁にぶつかるんですよ。あらゆる方法でコスト削減し、既に疲弊しているのですから、さらにTPSを行うと本当に少数の人員で行っているので、海外進出なんかしたら人員不足に陥る訳です。そういう所に海外生産を強要しても日本と同じレベルのものが作れるのでしょうか?ご見解を求めたいものであります。
それこそ、部品メーカーや下請けの品質管理が不十分で切り捨てる事は可能でしょう。しかし、その下請けや部品メーカーが今どの程度まで疲弊しているかと言う事も鑑みずに下請けがー、部品メーカーがーって言うのは如何なものかと思います。
当然ながらすべての下請け、部品メーカーが対策しきれているとは言いません。甘い所もあるでしょう。それは否定しません。しかし、日本製の根幹に多くの名も知られていない中小零細企業の涙ぐましい努力があったからこそ世界に誇れるMade in Japanブランドが確立できたのではないかと申し上げております。

それを再建するチャンスが今の円高の時だと思います。

> ただ円高が悪いみたいな傾向のマスゴミには激しく違和感を感じます。
> 確かに自動車の輸出は日本の産業の大黒柱ですが、だからと言って円高を利用しない手はないと思います。円高の時こそ先行投資・資源輸入をするべきと思います。

ここに異論はありません。仰る通りかと。
2011年8月13日 13:25
お疲れ様です。
被災地に行って参りましたが、やはり災害に対する考え方を私も含めて改めなければならないと痛感させられました。
今こそ”公共事業=悪の権化”という倒錯した見方を変えるべき時期に来ているのではないかと。
確かに公共事業の問題点(天下り、利益誘導等)は少なからず存在します。
それは見直せば良いことであって、無駄だから切り捨てるというのは本当に暴論でしかない。

実際今、選挙で公共事業を唱えると負けるようです。何故かというと有権者にそういう意識が根付いてしまったからだと思います。

この”悪しき風潮”が原因となり、真に必要な公共事業が行われなくなる。雇用の問題でなく、災害によって大切な命が失われることもあるわけです。しかもこれは放射能被害により生命・身体が害される確率より遙かに高いわけです。

そこで、今の我が国の現状をみてみるに、復興への条件はきちんと備わっています。

円高を本来あるべき相場に修正するための財政出動+日銀による引受、そして国債によって賄われたお金を復興に回して、被災地の支援を最優先にする。

これがやがては東北の復興につながり、日本の復興につながるのではないでしょうか。

私は被災地に行く度に感じます。自分の無力感を。なので何とかしてこの方たちの笑顔を取り戻したいとそう考える日々ですね。

P.S.この度は我が党員を名乗る者がお友達のブログを荒らしましたことに対し、大変遺憾であると共に心よりお詫び申し上げたいと思います。本来は何らかの不利益処分を受けるべきものと思料しますが、恥ずかしいことに私には処分権限が何等付与されているわけではなく、同人の出処進退はご自身が判断されることと思います。そしてご自身が判断なされないとなると、党の役員がお決めになることであると感じます。この点も併せてご理解賜りますよう、お願い申し上げる次第です。
コメントへの返答
2011年8月13日 19:46
> 今こそ”公共事業=悪の権化”という倒錯した見方を変えるべき時期に来ているのではないかと。

本当にそう思います。しかし、未だに公共事業=悪と言うイメージが強いですからね

> 円高を本来あるべき相場に修正するための財政出動+日銀による引受、そして国債によって賄われたお金を復興に回して、被災地の支援を最優先にする。

民主党ではまず無理ですね。これが最大の日本の不幸である訳なのですが。

> 私は被災地に行く度に感じます。自分の無力感を。なので何とかしてこの方たちの笑顔を取り戻したいとそう考える日々ですね。

被災地に行ってませんが、その無力感、理解できます。
ただ、The Bossのやっている事は無駄ではありません。行っている事に対し救われている人間も居るのですから。我々、一人一人の行動が必ずや実を結ぶと信じております。

> 我が党員を名乗る者がお友達のブログを荒らしましたこと

正直な話、党員になる事はかまわないのですが、それを紋所に様に使うのは如何なものかと思いますし、それ以上に純粋に日本国を良くしたいと思っているThe Bossのようなお方が某氏と一緒くたにされるのはとんでもないと思っておりましたので、某氏に対し苦言を申し立てた訳であります。

言うなれば、当方は某氏とThe Bossは全く別物と解釈しておりますし、The Bossに対する信用は微塵たりとも揺らいでおりませんので、ご安心ください。

プロフィール

「スバル・三菱・スズキのAWD性能を比較してみた http://cvw.jp/b/205797/48144383/
何シテル?   12/15 22:42
どうも、在仏歴2X年を終えて帰国したHeeroと申します。 最近、みんカラの活動はほぼ冬眠状態です(;´Д`)
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