散々、厳しいこと、時にはバッシングに近い書いてきた漏れですが、少なくとも奥田以前のトヨタに対してはここまで嫌気は差していませんでしたし、少なくとも好きな車も結構ありました。AE86トレノは当然として、セリカ、クラウン、マークII、MR-2…奥田以降だとアルテッツア、Lexus IS位ですかね。
案外トヨタの車でも結構好きという車もあります。
今回は新聞の記事ではなく
中韓を知りすぎた男様の
記事に共感する部分があったのでそれを元に書いてみたいと思います。
> 奥田碩前社長が株主総会で「車は5年保てば十分なんです。それ以上の過剰品質は見直し、コストの適正化に努めます」という言葉を聴いて、トヨタはとんでもない男を社長に選んでしまったと感じました。
まさにトヨタの諸悪の根源はここから始まったと思います。
> 奥田氏が社長就任して以降、「トヨタはグローバルになる」という旗印で海外進出を急拡大させました。その裏で下請け部品メーカーに対しては徹底したコスト削減要求をしました。
これが原因でアベンシスにおけるVOC中毒(所謂シックハウス症候群)を発生しました。しかも6万キロを超えたら故障が多発した上に、メンテ代も決して安いものではありませんでした。
> 販売の拡大と低コスト部品の共通化が災いして日本や世界中でクレームの嵐に
なっていたことを日本の消費者は知らされていません。なぜか、それはマスコミはトヨタが放つ年1000億円以上の広告宣伝費に懐柔され、トヨタのネガティブ情報は遮断され、マスコミを通して読者に伝わらない仕組みになっているからです。
まさにこの体質を嫌っていたのです。自分が嫌っていたのはこのトヨタの奥田体質であって、これがなければもう少し態度も違っていたと思います。
> トヨタはデザインは野暮ったくても「品質の良さ」で顧客層を拡大してきた企業なのです。それを彼は品質優先の企業理念を壊してトヨタをここまで滅茶苦茶にしてしまったのです。
自分が当時をアベンシスを選んだ理由として
1)ホンダのシビックは納期に1年、アコードは高すぎて手が出せなかった
2)新車の時のシートの良さ
3)購入費がアコードより安く、ディーラー(GTA Noisy le Grand)も表向きは悪くはなかった
この3点が決め手でした。何しろ当時はデミオに乗っており、今の会社には週一で出張していたので(別の会社におり、そこに情シスの定期メンテで通っておりました)返ってくると背中に激痛が走り、とても乗っていられない状態だったので始めはマツダ3(アクセラ)を候補に考えておりましたが、あまりにも押し売りみたいな営業で嫌気が差し断念、日産はやる気がなく、トヨタも始めはあまり売る気がないように見えましたが、話しているうちに条件がだんだんとまとまり、下取り価格もそれなり、試乗の時に好印象をうけ、ディーラーの態度もそれなりだったので(今でも覚えていますが、今、在庫に一台残っております。これなら2週間で搬入できますが決めるのはお客様次第ですと申しておりました)決定打になりました。また、当時よくタクシーの運転手からもトヨタは良い、お薦めだという熱意ある意見を受けたことがトヨタディーラーに足を運ばせたのも事実です。
> 日本一の会社の社長になりその後日本経団連会長まで上り詰めた彼は、世間の賞賛を浴び、ますます傲慢になっていきました。
これはディーラーにも言えました。GTA Noisyが住んでいる地区では最大規模、しかも大抵の人間がそこで買うようになったので、アフターサービスも傲慢になってきました。
> 小泉首相の時、彼は中国におもねり靖国神社参拝を批判、「政府は企業の邪魔
をするな」と言い放つ始末、企業の利益のために国を売るとんでもない男です。
> また政府の懇談会の席上でテレビなどの年金報道について「厚労省叩きは異常な話、マスコミに報復してやろうかな、スポンサーを降りるとか」
> まさに広告宣伝費ナンバー1を誇る企業の脅しです。
これがトヨタという会社嫌いを決定的にしたと言っても過言ではないと思います。
当時はまだシックハウス症候群の兆候は出てはいましたが漠然としてはっきりはしていなかったのですが、少なくともトヨタという車に乗っていることが恥ずかしく思えたのはこの時期でした。
> ところが奥田氏は今まで生死を共にしてきた部品メーカーを軽く扱い、過酷なまでにコスト削減を要求、その上彼はインターネットを使って世界中から部品調達を始めました。トヨタに納品したい部品メーカーは、トヨタのサイトを訪れればよい仕組みにしてしまいました。
> これでは品質が劣化して、リコール王になるのは当然の成り行きです。アメリカで涙を見せた豊田彰男社長はまさに奥田碩氏の被害者なのです。
奥田は褒章までもらい悠々自適になっておきながら、豊田章男氏は辛酸をなめされるという屈辱まで味合わされたと言っても過言ではないと思います。
> 日本のマスコミは豊田彰男社長に対して「創業家のボンボン社長に迷走するトヨタの舵取りが出来るのか甚だ疑問だ」とか、トヨタのCMになぞらえて「こども社長」と揶揄していますがいつもイメージでものを言うマスコミの悪い癖です。
ここでもマスゴミの力を如何なく発揮していると思います。
少なくとも全てとは申しませんが豊田彰男氏に対して評価はしておりますし、あのバッシングとも言える公聴会に乗りこんだというのはまさに漢と言えると思います。
> 豊田社長が公聴会で「人や組織が成長するスピードを超えた成長を追い求めてしまった」指摘、「安全が第一、品質が第二、量が第三というトヨタの伝統的な優先順位が崩れた結果、リコールを招く安全上の問題につながった」と述べました。この反省の弁は明らかに奥田碩氏に対していったのです。
豊田彰男氏に今期待することは、ここで降りるのではなく、ここから始め、継続することが大事だと思います。
いま、ここで降りたらかつての安倍元首相と同じように坊ちゃん社長というイメージを払しょくできず、汚名をかぶったまま消えると思います。
> 日本のマスコミは「今こそトヨタを世界一にした奥田氏が立ち上がり解決に乗り出すときだ」と書いていますが大きな間違いです。豊田彰男社長も決して奥田氏に相談することはありません。なぜならトヨタ問題の元凶は奥田氏にあることを分かっているからです。
マスゴミを信じない方が良いです。奥田が社長になったらさらなる格差社会が生まれ、移民1000万人計画が推進され自社の利益の為には国を売ることすら厭わない人間なのですから。
覚えてますかね?奥田時代に製造業への派遣の規制緩和が今のワープアに繋がったことを。規制緩和が1999年、奥田が経団連の会長になったのが1999年6月、時期的にぴったり合います。
> トヨタは彰男社長によって、創業者の唱えた「信用は資本であり財産である」という原点に立ち返ります。
> トヨタが日本のお得意芸である職人技に立ち返ったときトヨタの繁栄は永遠に続きます。
まさに原点回帰がトヨタ復興の道につながるでしょう。
ここから個人的な意見を書きますが、トヨタが復活する鍵は体質面で一つ、車だと2台あると思います。
体質面は前から何度か書いておりますが、脱奥田体質。これに尽きるでしょう。この為には
1)過剰すぎるコスト削減の見直し
2)奥田派の社員・幹部を徹底排除
3)原点回帰の意識を徹底的に植え付け、本来あるべき姿を蘇らせる
暴君と言われようがなんと言われようが、豊田彰男氏の改革を妨げるような輩は今のトヨタに必要ありません。今必要なのは豊田彰男氏の元、一致団結しYesマンではなく、あらぬ方向に行き始めた時はNOと言える幹部が必要であって、Yesマンや足を引っ張る人間はトヨタの復興は遠のきます。
ではトヨタ復興につながる車というのは個人的には
1)トヨタ カローラ・オーリス
2)レクサス IS
この2台だと思います。
カローラ・オーリスは世界戦略車です。同じ世界戦略車、ヴィッツをいくら良くしても基本は街乗り様で利幅も少ないでしょう。
カローラ・オーリスは世界中の自動車メーカーが作っているCセグメントなので、一番競争が激しい部分です。つまりトヨタブランドを復活させるにはこのCセグメントを制覇しない限り厳しいと思います。
このCセグメントを制覇するにはLexusブランドでも通用するくらいシャシーづくり、妥協ない足回り、日本車でしかできない使い勝手の良さ、唯一無二と言えるくらいの安全性を確保した車づくりだと思います。ここで勘の鋭い人はお気づきになったと思いますが、つまりトヨタのカローラ・オーリスは人真似ではないやり方でAudi A3とVW Golf/Jettaに対抗できる車づくりをしないといつまでたっても評価されないでしょう。
すでに欧州ではKIAのC'EEDが高い評価を受けているのでMade in Japanの復権の為にはコスト削減で見た目は高級感、見えないところは安物車ではなく、Lexusでも出せるくらいの車づくりをしないとトヨタの復権は難しいと思います。
もう一台の復活のカギとなる車にLexus ISを取り上げましたが理由はあります。
今、海外で手に入る唯一のトヨタのFR車だからです。特にLEXUSがプレミアムブランドと謳っている以上、Lexusの成功となるカギはプレミアム系Dセグメントの成功が勝負となります。
現行のLexus ISは4ドアセダンのみでリアシートも倒せない使い勝手の悪いものになっております。また他の日本車のDセグメントを見るとトヨタのアベンシスはレクサスにもなれないかと言ってVW Passatにもなりきれていない中途半端な車づくり、ホンダのアコードはでかすぎる、マツダのアテンザは走りは良いがプレミアム性に欠ける、スバルのレガシーは如何せん知名度の低さとディーラー網の薄さで売れ行きがいまいち伸びない。こんな感じでしょうか。
Lexusがプレミアムブランドとして成功するためにはISの成功がカギになると思っております。そのためには
1)車幅は1800mmに抑えること
2)ステーションワゴンとセダンの2車種を確保
3)マークXをベースにしたISづくり(所謂ボトムアップ)ではなく、ISがベースとなったマークXづくり(所謂トップダウン)にシフトする
無理にプレミアムカーに5人乗せる前提で作らず大人3~4人で快適に移動できる車づくりが必須かと思います。
そしてFRもとってつけたようななんちゃってFRではなく、BMWやメルセデスの様な自然な走りが感じられる車づくりを目指すことが大事かと思います。
そしてAUDI A4、BMW 3シリーズ、メルセデスCクラス、どれもセダンとワゴンを取り揃えています。但しこれらの3台はVW Passtやマツダアテンザに比べたら荷室も狭いですし、値段もかなり張ります。しかし、なぜ売れるのでしょうか。やはりプレミアムブランドの強みというのは走りの良さとブランドのイメージでしょう。
そのブランドのイメージというのはAUDIは何とも言えませんが、BMWもメルセデスも車を売るという事だけではなく、プレミアムブランドの車に乗ることはライフスタイルも変わる、つまりライフスタイルも売り込んでいるからです。
BMWの場合はMINIとBMWでは徹底的にエンジンでも区別しています。
BMWブランドではBMW製のエンジン、MINIではBMWとPSAの共同開発エンジンと差別化しています。つまりBMWはBMW専用のエンジンを載せているわけです。
メンテナンス期間もMINIでは1年か2万キロメンテですが、BMWは2年か3万キロメンテです。その代わりMINIにも要所要所にBMWで使われてる内装パーツを使ったり、走りには一切妥協のない作りこみをしています。
それだけではなくBMWの場合は数多くの純正アクセサリを用意しているだけではなく
BMW Golf Sportの様にゴルフの大会やグッズを用意し、ゴルフ場に似合う車=BMWというイメージを徹底的に作り上げていたりします。
ところがレクサスブランドやISはどうでしょうか。ブランドに関してはおもてなしという概念だけで何をやりたいのか見えてきません。ISに関して言えばお世辞にもプレミアムブランドとは言えないところが多々あったりします。
欧州専売グレードであるIS Packは値段の割に中の部品もアベンシスや他の車から流用したのが見え見えですし、エンジンもD-CATクリーンパワーを流用してトヨタとの区別があまりにも不明瞭です。またメンテナンス期間もトヨタと同じですからますます違いが見えてきません。
また欧州ではLexus Pro-Am Toursとかを行っていますが、じゃあLexus専売のゴルフグッズとか、Lexus専用の雑誌とかを用意してプレミアム感を煽るような感じがしません。どれだけ見た目を良くしても乗ってしまうと、トヨタの車とどこに差があるのという感じが付きまといます。
フランス出されているBMW Magazineには所謂高級レストランの紹介やBOSEの音響設備、高級腕時計に高級ゴルフ場の紹介等を載せてBMWに乗る=選ばれた人間という気持ちを煽る作りにしていたりします。
もちろんそれが不快に感じたりする人もいれば、自分もそうですが、そういうのとは縁遠いところにいたので始めは面食らいます。しかし、そういうものを載せることによって、自分もそういうレベルに行きたいとか、さらに上のレベルに行きたいという向上心をあおったりします。
今レクサスISに必要なのは
- Lexus IS専用に作られたエンジン、シャシー、内装の作りこみなどトータルでレクサスの為に作られた車
- プレミアム性を感じさせるためのマーケティング
- ブランド力の向上
つまり現時点におけるAUDI、BMW、メルセデスという3強を価格等での勝負ではなくこれら御三家に匹敵し、かつ日本人ならではのアイディアを盛り込んだ車が4強に仕立て上げていくと思います。
とにかく、まずは奥田トヨタを早急に脱しない限り未来はないと言い切れると思います。