日本デジタル家電の著作権法違反:海外へ番組転送、録画サービスも違法--最高裁判決
日本のテレビ番組を海外の視聴者に転送するサービスが違法かどうかが争われた訴訟の判決で、最高裁第1小法廷(金築誠志裁判長)は20日、リアルタイムの転送を違法とした第3小法廷判決(18日)に続き、業者が録画して転送する機器を管理している場合でもテレビ局側の著作権(複製権)を侵害するとの判断を示した。そのうえで、適法と判断した2審の知財高裁判決を破棄、機器の管理者を特定させるため、審理を高裁に差し戻した。訴訟では、NHKと在京キー局5社などが、運営会社「日本デジタル家電」(浜松市)にサービスの停止と計約1億3810万円の損害賠償を求めた。差し戻し審で同社が機器を管理していると認定されればテレビ局側の逆転勝訴となる。
同社は、自社製の転送機器(親機と子機)を利用者に有料で貸し出すサービスを提供している。海外にいる利用者らが現地に設置した子機に見たい番組を入力すると、国内に設置された親機から録画された番組がネットで送信される。
同社は「利用者が私的に録画するための環境を提供しているに過ぎない」と主張。適法性について1、2審で判断が分かれたが、小法廷は「利用者が機器を操作していたとしても、実質的には機器を管理している業者がテレビ局の著作権を侵害していると言える」と判断した。
毎日新聞より
少々古いネタで申し訳ないのですが、よくYoutube、ニコ動、他の動画サイトに行ったら前はあったのに、最近行ったら著作権云々違反で削除ってケース結構あったりしませんか?
> 「利用者が機器を操作していたとしても、実質的には機器を管理している業者がテレビ局の著作権を侵害していると言える」
簡単に言えば、海外で見るなら高い金はらって衛星放送で見るか、DVDを買えっていうようなもんなんですけど、動画サイトに載せたら売り上げが落ちるのかという研究があったので紹介します
ネット上の著作権保護強化は必要か-アニメ動画配信を事例として
インターネット上でコンテンツ配信ビジネスが広がるとき、常に著作権保護のあり方が課題になる。ネット上の配信のためにはDRMなどでの著作権保護が前提という声がある一方、むしろ著作権を緩めたほうが配信ビジネスに役立つという見解もある。コンテンツ配信は音楽、動画、そして書籍とひろがってきたが、そのたびにこの問題は繰り返されてきた。この問題を考えるに当たり、もっとも重要な論争点は、著作権法上違法とされる私的コピーの影響の評価である。ネット上の私的コピーが著作権者の収入を減らすなら、被害が生じている事になり、著作権保護強化が必要になりうる。しかし、収入を減らしていないなら、著作権保護にこだわらずに配信に乗り出したほうが業者にとって利益が増え、また経済厚生も高まる。この点について音楽については実証がかなり行われており、一定の知見が得られている。しかし動画についての実証は多くは無い。本研究では日本のテレビアニメを題材にとりあげて動画における私的コピーの影響をとりあげる。具体的にはネット上の配信であるYouTubeとWinnyが、DVD売上とビデオレンタル収入を減少させているかどうかを検証する。その結果、全体として、私的コピーによる著作権者の収益減少は限定的であり、YouTubeの場合著作権者の収入を増やすこともあるという結論が得られている。日本のネット配信では著作権保護強化を要求してコンテンツの供給が進まない例が多く見られるが、このような態度は得策とはいえない。著作権者は私的コピーをあまり気にすることなく、ネット配信に乗り出すべきであり、政策もこれを励ます方向に進むべきであろう。
経済産業研究所より
上記は概要だけですが、本文を読みたい方PDF版がありますので、そちらも読んで戴きたいと思います。
> ネット上の私的コピーが著作権者の収入を減らすなら、被害が生じている事になり、著作権保護強化が必要になりうる。しかし、収入を減らしていないなら、著作権保護にこだわらずに配信に乗り出したほうが業者にとって利益が増え、また経済厚生も高まる。この点について音楽については実証がかなり行われており、一定の知見が得られている。
> 全体として、私的コピーによる著作権者の収益減少は限定的であり、YouTubeの場合著作権者の収入を増やすこともあるという結論が得られている。日本のネット配信では著作権保護強化を要求してコンテンツの供給が進まない例が多く見られるが、このような態度は得策とはいえない。
まぁこれ、ある種当然のことだと思うんですけどね。
例えばの話PVやアニメをYoutube等に載せる→広告的な役割になる→DVDやブルーレイが売れるので著作権者もユーザーも双方にとってプラスになると思うんですよ。
で、よく音楽業界がネットの発達でCDが売れなくなったとか言っていたりしますが、その根本は
似たような曲ばかり、つまらない曲が多い割に高い
これに尽きるんじゃないでしょうか。
J-Popで金出して買いたいと思うのほとんどないです。
逆にゲームやアニメのなら金出しても買いたいと思うの多々ありますよ。
まず動画サイトのクオリティって限定されていますし、仮にHD対応であったとしても、それ相応の回線が発達しているところって日本くらいしかないんですよ。
フランスじゃパリ近郊のごく一部でしかFTTHは入っていませんし、基本的にはADSLがメインです。それも大抵は8Mbpsとかよくて22Mbps(実際には12Mbps出ればいい方)なので現実的にはHD版ってほとんど見れないんですよね。きれいな画像で見ようと思えばやはりDVDやBluerayで見た方が簡単なのですから。
まぁこれ、音楽やアニメだけでなく、テレビドラマや映画だって然りです。
実際に、フランスでも日本のドラマに興味あるっていう人いますし、映画にも興味あるっていう人間結構いたりします。
じゃあ入手手段はと言ったら必然的に違法しかないんですよ。売ってないんですから。
それに本当に興味のない物だったらネットに載せます?
まぁ駄作として晒し上げるケースもあると思いますが、例えばアニメなんかは結構教えてもらって見たらかなり良いじゃんっていうの多々あります。
それはテレビドラマも然りなんですけど。そういう中、やれ著作権云々で削除しまくってたらプロモートの機会なんて薄れる一方ですし、コンテンツ産業も栄えるとは思えません。
逆に、海賊版で商売している、支那や朝鮮半島には何もアクションをとっていない方が異常だと思うのは自分だけですかね?
Posted at 2011/02/06 07:55:25 | |
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