中国、中小倒産が頻発 危うい「世界の工場」 欧米の低迷直撃、資金不足も深刻
「世界の工場」と称される中国で、製造業に従事する中小企業の倒産が相次いでいる。欧米の景気低迷を受け、南部で深刻化した企業の危機は他地域にも拡大。資金不足、人民元高、人材難といったさまざまな重荷が企業に重くのしかかっている。(フジサンケイビジネスアイ 上海支局)
珠江デルタで1000社
中小企業の倒産危機が早くから顕在化したのは中国南部。輸出企業が密集する珠江デルタ地域を中心に、金融危機で萎縮した欧米市場の悪影響が大きく出た。当局は企業の倒産ラッシュを否定しているために公式発表のデータはないが、「珠江デルタ地域だけで倒産企業は1000社単位に上る」との報道がある。
香港紙の香港経済日報(電子版)によると、輸出を主力とするデニム製品工場約2000社がひしめく広東省仏山市では100社超の企業がすでに閉鎖。「玩具の町」として知られる同省東莞市石排鎮では小規模工場の6割が操業停止の状態という。
政府系シンクタンクである同省広州市社会科学院の劉江華・副院長は、企業倒産危機の要因として、(1)欧米景気低迷による輸出減少(2)人民元高に伴う競争力低下(3)物価や人件費の上昇による生産コスト増(4)銀行の融資抑制による資金不足-を指摘。「珠江デルタ地域が直面している圧力は、2008年に起きた(米国発の)金融危機を上回る」と懸念を示す。
こうした中小企業の倒産危機は、すでに南部に限られた状況ではない。中国紙の経済参考報(電子版)は、上海など長江デルタ地域や東北地域にも危機が蔓延(まんえん)していると報じた。同紙によると、東北部の吉林省では数十万社の民営の中小企業が倒産の瀬戸際にあるという。
深刻になりつつあるのが、企業の資金不足だ。インフレ対策に向けた当局の銀行融資抑制により、多くの中小企業が資金繰り難に陥っている。経済参考報が報じた吉林省の例では、省内の中小企業が必要とする資金1000億元(約1兆2070億円)に対し、銀行融資などで調達可能な資金は440億元のみで、560億元が不足しているという。
銀行融資を得られない中小企業は、民間のノンバンクを頼らざるを得ない。しかし、利益率10%未満が大半の中小企業にとって、高利の民間金融は“もろ刃の剣”になりかねない。
香港経済日報によると、長江デルタ地域では高利貸の返済不能に陥った企業経営者が失踪する事件が9月末以降、20件以上発生している。最近では浙江省温州市で眼鏡メーカー経営者が借金を苦に自殺した。
年内に生死の分岐点
経営環境の先行きは依然と不透明だ。中国物流購入連合会(CFLP)が9月1日に発表した8月の製造業購買担当者景気指数(PMI)では、新規の輸出受注指数が約2年半ぶりに景気の拡大・縮小の境目の50を割り込み、多くの中小製造企業が手掛ける輸出業の低迷持続を示唆する内容だった。
業界関係者の間からは「年末に(企業の)生死を分ける“分岐点”が訪れる」(広東中小企業発展促進会の謝泓書記長)との声も聞かれる。「世界の工場」を支えてきた中国の中小企業は、早くも厳しい冬を迎えつつあるようだ。
産経新聞より
これからさらに支那経済が悪化していく見通しですが、このままだと支那に進出した企業はどうなるのでしょうか。
大量の需要を見越して進出し、過剰とも言える投資をしたツケは大きく返ってくると思います。
例えばユニクロの場合は支那で生産し、日本や海外に販売しておりますが、トヨタ、日産、ホンダあるいはBMW、VW等は支那での需要を見越して投資したので今後の流れでは過剰生産状態に陥る可能性も否定できません。支那で捌ききれなくなった場合、生産停止等を行って生産調整を行うのでしょうが、それだと大幅な赤字を出す可能性が出る以上、企業は最終手段として行うでしょうが、実際には支那生産分を新たな販売ルートで捌く可能性は否定できません。
そうなるとあり得る可能性としては
1)東南アジア等に回す
2)日本で販売する
3)廉価版という形で全世界に売り込む
あたりではないでしょうか。
先のブログ
支那バブル崩壊の予兆
の中でも取り上げた
独BMW:中国で高級車を19%値引き-需要鈍化で「買い手市場」に
これが支那で起きているということは値引きしても売れないという状態に陥っており、ユーロ危機において欧州圏ではまず伸びないでしょうし、日本もデフレである上に増税が話題になっている以上日本での売れ行きも鈍化するでしょう。となると売れ行きが伸びそうな国は限られている以上、廉価版として、支那製の車が海外に売りだされる可能性は否定できません。あるいは、支那製の車としてではなく
支那製部品
が更に入ってくる可能性はあるでしょう。支那製自動車というと頭に浮かぶのが
や
此の様な感じなイメージがある以上、支那製自動車としては売れないでしょう。仮に
これが支那製BMWなり、VWなり、トヨタのレベルであっても、そう簡単には上の支那製自動車のイメージが払拭できるとは思えません
仮に、部品レベルでの輸入が起きた場合、大量リコールが起きるのは時間の問題であり、自動車メーカーに対する不信が高まり、首を絞める結果になると思います。
実際
【トップインタビュー】ダイハツ工業・伊奈功一社長…『ミライース』で軽の原点に戻る
> ----:経営の重要課題に「調達改革」を挙げていますが、どのような取り組みをされ、また進捗状況はいかがでしょう。
> 伊奈:調達改革では、オープンでフェアという従来の方針を基に日本全国および海外で新しい取引先を開拓し、われわれのメリットがある企業さんとは、お付き合いを始めようと取り組んでいます。ミライースの場合ですと、国内での新規の調達先は14社となっています。
> また、今まで取引があるものの新しい部品でも取引が始まったというケースが18社くらいあります。さらに中国、韓国、東南アジアといった海外の調達先も新たに数社加わりました。先ほどの「設計素質」と調達の改革をペアになって進めることが重要なんですね。
Responseより引用
ミライースや、日産マーチは有名ですし、トヨタも
「広汽トヨタエンジン有限会社」、エンジン部品の生産を開始
> GTEは、エンジン部品のほか、本年秋よりAZエンジン(ガソリン2.4リットル)の生産を行う。GTEのエンジン生産能力は年産30万基。立ち上がり初年度の2005年は2.5万基のエンジン生産を計画しており、エンジン部品、エンジンともに全量を日本向けに輸出する予定。
トヨタオフィシャルHPより引用
のように中国製エンジンを現時点で搭載されているモデルも多数あります。
しかもちょっと調べてみると海外仕様のエンジンを見てみると
RAV4:3ZR-FAE
トヨタフランスのサイトのスペックを見ると1987 cm3、158馬力と記載されているので、AZエンジンで同じ馬力は合っても、サイズが合わないがZRエンジンだと完全に合致します。
Avensis3代目:ガソリン車はすべてZRエンジン
カムリ(北米仕様):GRエンジン
と何故か、AZエンジン2.4Lタイプは海外仕様には採用されていません。
考えられる理由の一つとしては
欧米のような使い方には耐久性が追いつかない
ということではないでしょうか。
今後、支那バブル崩壊が進む事により、支那製部品、自動車等が更に日本、あるいは他国に入る可能性は十分にありえると思います。
支那市場に未来等ありえないどころか、支那に参入しているメーカー本体が更に首がしまる可能性は高まりつつあるような気がしてなりません。
Posted at 2011/10/10 20:41:15 | |
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