かれこれまた100Kmほどぶらっとしてきました。
まだ燃料計はEのところまでいってないので燃費を測る事はできませんが、この間給油したときは容量が少なくなってるような・・・。
XZ550の心臓、DOHC_Vtwinでの超ショートストロークって、まぁ言えば多気筒化と同じ効果があるのでV-ツインに求められる性格とは違うって思うでしょ?ねぇ、特にXZみたいな横置きVツインなんてアメリカンバイクみたいな、ドッドコドッドコみたいなイメージでしょ。全然合ってないやん・・・ってね。
ただし。
但し、但しですよ。XZは敢えてVツインで世に生まれてきた。
一言で言えば「中途半端」。でもツアラーとしては最高の性格が備わったんです。
いいですか、この2気筒エンジン、ビッグボア、超ショートストロークてのはコンチネンタルツアラーとして最適の性格を与えるためには伝統的な手法なんですよ。
余り知られてませんがかのコンチネンタルツアラーの名車、BMW_Rシリーズのボクサーツインエンジンはまさにこの手法が取り入れられて設計されてるんです。
ちなみにXZ550と排気量が近い R65のボクサーツインエンジンは
ボアφ82.0㎜×ストローク61.5㎜。45馬力/7250rpm
キャブはビング製CVs ボアφ32㎜。 ちなみにXZ550は
ボアφ80.0㎜×ストローク55.0㎜。64.4馬力/9500rpm(欧州仕様)
キャブはミクニ製 BD34 ボアφ34㎜
とても良く似ている。
なんでか。
グランドツアラーとしてのパワーは欲しい。それにはやはり多気筒の方が有利。でもエンジンがパンチのある事を主張するようなピーキーな性格だと身体がエンジンに合わせていかなくてはならなくなる。結果、長距離になると疲労が蓄積しやすくなる。
なのでエンジンの特性はツインエンジンの様なフラットトルキーな性格の方が良い。ピークパワーは無くても低回転からよどみなくパワーが出てくる方がストレスが少ない。
余談だけどキャブのボアは小さいほど流入空気の流速が増して低回転からのピックアップが良くなる。低回転でのトルクアップにつながる。 R65のボクサーツインエンジンはその通りの手法でエンジンの性格を仕上げている。
ちなみにアタシが乗ってた ツーリングモンスター、BMW K100RSは多気筒(4気筒)やん!って思うかもしれんけど・・全く逆の手法でBMWはツアラーのK100RSのエンジンを仕立ててきた。
ボアφ67㎜、ストローク70㎜で987cc・・・。今度はロングストロークで多気筒エンジンを仕立ててきた。 実際、このエンジンは2000rpm回せば最大トルクの80%を出せる設計。多気筒独特の粘りもあってトップギア、時速40㎞/hからでも、その排気量も相まってそこそこの加速が出来た。しかも110㎞/h辺りからの高速追い越し加速は病みつきになるくらいの。なのだ。
街中~高速道までカバーできる多気筒らしからぬフラットトルキーなエンジン。
これがコンチネンタルツアラーの王道なのだ。
こう見ると、XZ550の設計者がツアラーを作りたい。ならばV-Twinエンジンってのは全うな選択やんね。と言うより・・一択でしょ。
ただね、この時代の日本のバイクマーケットのカスタマーはアタシを含めハナタレ小僧ばかりだった。その上日本人って「カタログスペック」好き。しかも「限定解除」免許でしか乗れないXZ550は・・?だったんでしょうよ。
今だからこそ、ハナタレ小僧はいい歳になってモノに対して蘊蓄を考えるようになったし、クルマやバイクに対しても「味わい」とか流行じゃ無いものの良さを求めたりする人も増えてきた・・・様な気もするだけかな? ・・まだ、コンチネンタルツアラーって名前すら知名度が無いもんね。日本人が好きなBMW Motorrad の一番得意なカテゴリなんやけどね。
ってまぁまぁ日本人が求めるV-ツインのフィーリングってアメリカンバイクみたいなドコドコ感でしょ? XZってそれとは正反対のエンジンフィールだかんね。ツインエンジンのフィールってそればっかりや無いねんけどね。トライアンフやモトグッツィなんて素晴らしいフィーリングのツインエンジン達を忘れてるのかな?ドゥカティなんてVツイン有ればこそなのに。
でもね~日本の国産バイクでも素晴らしいコンチネンタルツアラーって有ったんだよ?しかもV-ツイン。やっぱり・・・売れなかったけどね。ホンダのGLってまさにそれやもんね。ワイドレシオ5速、縦置きやったけどOHVのステキなエンジン。
その後もXZに刺激されたのか NVなんてステキなVツインツアラーを出してきた。やっぱり売れなかったけどね。
ホンダさんもね、ならば!って GLをモデルチェンジしてその名もズバリ CX-EURO やってくれますよ。これも正統派のコンチネンタルツアラーやったもんね。売れなかったのもXZと同じ。まぁ、やっぱり「コンチネンタルツアラー」は日本では売れんね。文化が無いんやろね。バイクの評論家ですら、日本はコンチネンタルや無いから、そんなのは無意味なんてふざけた奴らもいる。何考えてるんや、一日の移動距離ってそこまで変わらんよ。人間なんやからね。え?あっちは速度無制限のアウトバーンが縦横にめぐらされてる?
アホか。行った事無いけど、アウトバーンの案内を見たらほとんどの区間は130㎞/h制限やし、もちろん物流の大動脈でもあるから、長距離トラックの量も半端や無いらしいよ。やから、一日の移動距離はやはり800㎞位らしいよ。しらんけど。(笑)でもアウトバーンの130㎞/h制限ってのはホンマやよ。欧州車(クルマも)ユーザーなら、運転していて高速道路で一番快適なのは130㎞/h 辺りなんてのは経験済みでしょう。
とは言え、こう言って日本の人たちにコンチネンタルツアラーが理解できるなんて毛頭思てませんがね。
まぁ、XZってのはそんな希有なバイクなんですわ。あたしの好きなバイクは全部出したねって感じやね。ホンダだって世界一のバイクメーカー、グローバルな事は考えてるって事ですわ。 CX500EUROなんて、有ればコレクションに欲しいもんね。
ってな訳で(笑、どんな訳か知らんけど)とりあえずチョッとしたツーリングが出来るようになったXZ550-RAVEN号の現状でした。おっと行き先は富田林~御所~五條~河南町~太子町~平野(自宅) 途中雨にも降られたけど、鼻歌交じりのステキなプチツーリングでした。
例によって帰ってきた時の画像のみ。。。
しっかし・・・確かにXZ550ってBMWのR65RSとか R80RS,ひいてはゆきかぜ号、K100RSととても乗り味が似てるよなぁ・・・。 あ、そうか。カツオ、昆布だしのコンチネンタルツアラーやもんね。XZって。
おやすみ。
Posted at 2021/02/07 21:13:20 | |
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XZ550 | 日記