中国事業にリスクも 経済界、動向を懸念
中国四川省の成都市中心部で16日午後に発生した数千人規模の反日デモに対して、経済界からは「中国での事業には政治や外交面で一定のリスクがある」(電機大手)と、今後の動向を懸念する声が上がった。
日本の国内景気が冷え込む中、成長が著しい中国での事業展開を重視するメーカー各社は「早く混乱が収まってほしい」(同)と不安をにじませた。
ある自動車大手の幹部は「正確な情報が分からないが、事態が悪化しないことを願っている」と強調。中国では日本の自動車メーカーが出資する工場でストライキが相次いだこともあり「現地の従業員としっかりコミュニケーションすることが大切」と指摘した。
一部には「現時点で現地の事業への影響はない」(東芝)などと冷静な受け止めもあったが、各社はあらためて影響を注視する構えだ。
産経新聞より
日本に安全確保求める 中国、東京のデモで
中国外務省の馬朝旭報道官は16日、東京の中国大使館前で対中抗議デモがあったのを受け、中国政府が日本側に「重大な関心」を表明したとの談話を出した。日本国内の中国の大使館や総領事館の安全確保を求めるとしている。
談話は、中国国内で発生した大規模な反日デモについては言及していない。
産経新聞より
さてこの二つの記事を読んではっきり思い浮かぶのは
すべての責任は日本にある
としか読み取れません。
まず日本企業ですが、いつから無国籍企業に成り下がったのでしょうか。
もはやMade in Japanというブランドすら捨て、売れれば良いという態度をとった結果
1)リスクも考えずに支那への進出
2)もうかるときは支那に迎合、都合の悪い時は日本国に泣きついたり、責めたりする
そのような状態で本当にいい物など作れるのでしょうか。
ちなみに金曜日、体調がすぐれなかったのですがモーターショーに行ってきたのですがここで欧州メーカー(BMW)と日本メーカーのスタンスがはっきり違うことが分かりました。
まずBMWですが、BMW Franceの関係者、可能であればCSの関係者とお話がしたいという旨を伝えました。これが本来の目的だったので。流れは以下のような感じです
BMWの担当:この車(BMW 5er Luxe Induvidualのデモカー)どう思いましたか
漏れ:なかなか、良いと思いますよ。さすがに予算がないので無理ですし、それ以上にOrleansのDといざこざが合った以上、BMWを買うというのが不安でして…
BMWの担当:何があったのですか?
漏れ:納車の際に非常に馬鹿にされた態度を取られたり、修理に出しても3度目にならないと直らなかったり、純正アクセサリーをつけたいと思ったらそんなのはできないと言われた挙句、少々遅れただけで散々文句言われ、それに対して反論し、もうお宅にはいかないと言ったら、じゃあ二度と来るなと言われた以上、とてもじゃないですがBMWがうたい文句にしている喜びが感じられません。唯一の救いは新しいディーラーが非常に満足度を高めてくれるディーラーなのが救いなのですが、この件をお客様センターに持ち込んでも全くの連絡がないので、それで今回こちらに伺いました
BMWの担当:そうですか、本日、CSの課長がこちらにいらっしゃるのでお話ししてみませんか。
漏れ:可能であれば是非
その後、その課長がお忙しい中、時間を作って下さり、別室も用意していただき、あることすべて話しました。たどり着いた結論は以下の通りです
BMW CS課長:なるほど、よくわかりました。確かに看過できないことが多々あります。しかし、ディーラーというのは御存じかもしれませんが、BMW Franceが直接経営しているわけではなく、販売権を与えBMWの窓口となっております。しかし、顧客満足のアンケートを行い、それを考慮し、何か問題が起きたら対応するのがBMW Franceの役割です。すべてのお客様がディーラーに満足できるというのは無理な話ではありますが、我々が目標としているのはどこのディーラーに行っても同じようなサービスを受けられる、これを第一の目標としております。なので、来週中に早急にコンタクトを取り、得た情報を元に協議をするつもりです。ちなみにOrleansのディーラーに戻る可能性は
漏れ:ありませんしあり得ません。新ディーラーで満足している以上、行く気はありません。
BMW CS課長:了解しました。Orleansの方に対しては、顧客対応を改善しない限りお客が離れていくばかりであることを伝え、今後の指針を顧客対応の改善を最優先事項にすることを確約します。また新ディーラーにはお客様が満足しているとは言えど慢心すればすぐ離れてしまうので、今後も継続して努力するように伝えておきます。また、何かありましたら、私に連絡ください。
という感じで名刺も頂き、ブースを離れました。
BMWはメルセデスやAUDI等の強豪が巻き返しを図りつつある上に、ルノーやPSA、あるいはVW、Skoda、SEATまでもがBMWの顧客を食い始めているので危機感を感じていることが感じられました。
また別のBMWの担当ともお話をしたのですが、今、BMWがせねばならぬことは新規顧客の開拓も大事だがそれ以上に既存のお客様の心を掴み続けなければ存在し続けることは難しいとまでおっしゃってました。
つまりBMWは顧客満足度第一位の復権のためにあらゆる努力を惜しまないという意気込みすら感じられました。
ただせっかく来たのでこれだけではあまりにももったいないのでさっと他のブースも見てきたのですが、もっとも最悪な印象を与えたのは
ホンダ
でした。
理由は以下の通りです
漏れ:このインサイトはマイナーチェンジ版ですか?
Honda France担当:いや、何も変わってませんが
漏れ:確かイギリスでは先行導入され、日本でも最近見直しがあったと聞いたのですが
Honda France担当:たぶん1年後ですね。しかし、なぜにそんな質問を?
漏れ:いやね、以前候補に挙がったのだけど、あまりの乗り心地の悪さ、特に欧州版はちょっと走ったらもう背中が痛くなってしょうがなくてやめたんですよ。日本版ではこんなことなかったんですけどね…
Honda France担当:ああ、日本版やアメリカ版は少し柔らかめに設定していますが、欧州版は固めに設定しており、日本やアメリカのような柔らかい乗り心地は敬遠されております。私も社用車で使ってますが、全くそのような問題はないのですが、お客さん、本当にシートの調整したの?
耳を疑いました。これがホンダの態度なのかと。
もうこれを聞いた途端
フランスでホンダを買うことはもはやありえない
と思いましたね。
かたや真摯に耳を傾け、方や自らが絶対正義であり、文句を言うのは許さない
ちなみにこの兆候はトヨタブースでも若干ありましたね。
BMWやSkoda、VWは顧客の意見を積極的に聞くようにし、日本メーカー(特にトヨタ、ホンダ)はわれらの製品は絶対である以上、批判は許さないという態度が見え見えでした。
こんな感じで日本車が再度世界を摂関出来るのでしょうか?あり得ません。
また内装をぱっと見てもSkoda OctaviaとToyota Avensis、Honda Accordであれば確実に
Skoda Octavia
を取りますね。
ましてや新型Passatとなんか比べ物にならないくらいほど
安っぽさ
を感じます。
値段でも負け、内装の質感でも負け、デザインでも負け
どうやって日本車に魅力を感じることなどできるでしょうか。
欧州車はこぞってトータルに質(内装の質感や耐久性など)を上げるようにしています、ところが日本車はもはやどうしようもないほど安っぽく感じました。
度重なるコスト削減、日本生産から海外生産を重視し、安けりゃ何でもいいという作りになってしまった以上もはや今の日本車に救う道はないのでしょうか。
そういう中でも一生懸命さを感じた日本メーカーは
マツダとスズキ
ですが、スズキの新型スイフトなんかはほしいなぁと思えるくらいの出来でした。
マツダに関して言えば、ずいぶんと他社と一線を画しているなぁというくらい、しっかり作りこんでありました。
双方の最大の難点はディーラーの態度が良くないところが多いというところでしょうか。
今のように、市場は支那であり、東南アジアであるというような論調が続けば、欧州からは見向きもされなくなるでしょう。米国もマツダとフォードの提携が薄れる以上、米国でも自国の車や欧州車を買うようになると思います。
あくまでも個人的な見解ですがあまりにも支那市場だけを見つめすぎて他国の市場をおざなりにしたとしか言いようがないと思います。
今は安車の方が売れるでしょうか、支那やインドですらBMWやAUDIのような車を欲する時代になってきている以上、安物車はだんだん見向きされなくなったり、市場の規模も小さくなっていくでしょう。
あのDaciaのですら、LoganやSanderoのような低価格一辺倒車両からDusterのような低価格でありながら付加価値のついた車を出し始めています。
Skodaは内装の質感や装備を大幅にアップし、広さを確保しておきながらお値段はどちらかというお値打ち、SEATは安い割にはスポーティな車を作るなどただ安いというだけでなく、安い+αが主流となってきています。
ちょっとここで考えてみてください?80年代、90年代の日本車の売りがなんだったのか。
安くて丈夫で装備がよい
つまり、日本メーカーがかつて行ったことを欧州メーカーは子会社経由で実践しているのです。
Skoda、SEATはVWグループ
Daciaはルノーグループ
です。
今のようにコスト削減一辺倒で日本車に勝ち目はあるのでしょうか。ありません。
唯一の救いはたぶんトヨタのプリウスくらいでしょう。ハイブリッド車としての完成度が現時点では一番高いのですから。それでもプジョーはディーゼルハイブリッドなどを出してきた以上、追いつかれたりするのは時間の問題でしょう。
それに海外生産を進めれば進めるほど、国内で車買う人減るのですから。そしたらまたあれですかね?なぜ車離れが進んだとか、車を買わない日本人が悪いとかいうんでしょうね。自分で全体的に首を絞めているのにもかかわらず。
まぁ日本政府も、CO2 25%削減なんて大枚切った以上日本の産業つぶしに躍起としか思えませんが。
ちなみにマツダが支那企業となりトヨタやホンダが支那に買い取られた場合、買います?
個人的な意見を言わせていただくと、マツダは残念でなりませんが、トヨタ、ホンダに関して言えば自業自得でしょとしか言いようがないです。これありえないだろう思う方もいらっしゃると思いますが、個人的にはあり得ると思ってます。まさかフォードがマツダ株をすべて手放すなんて考えられなかったでしょう。(個人的には想定内でしたが)まぁならなければそれでいいんですけどね。
多分、このまま進めば、Made in Japanのブランドは過去のものになるでしょうね。それ以前にかつてのようなMade in Japan=粗悪品の代表ともなりかねませんが。