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不安は当たった…三菱自動車、燃費不正
> 不正の対象となった軽自動車は、11年に設立された三菱と日産自動車の合弁会社「NMKV(日産・三菱・軽・ヴィークル)」で企画・開発された。実際の車両開発作業や生産は三菱が請け負っているが、商品性や目標性能は両社の合意によって設定されてきたはずである。その際、燃費性能の設定に無理はなかったのだろうか。
> 今になれば、加速性能の物足りなさを解消しきれないまま、燃費も目標を達成できなかったことから、帳尻を合わせるため、燃費をよく見せかけるデータ不正に走ったのではないか。そう思わざるを得ない。
> 実は試乗をする前に、eKワゴンとデイズの新車発表会で不自然に感じたことがあった。三菱と日産の合弁会社による商品第1弾であるはずなのに、同日でありながら別々に発表会が催されたのである。もちろん、商品性はそれぞれ別の特徴が与えられているだろう。だが、軽自動車業界としては画期的なジョイントベンチャーと銘打って始めた取り組みなのだから、その船出となる商品第1弾の発表の場では、たとえば三菱の益子修社長と日産の志賀俊之・最高執行責任者(いずれも当時)が、がっちり握手をするような場面を報道陣に示してもよかったのではないか。発表会開催の仕方の違和感から、NMKVでは、本当に三菱と日産が歩調を合わせて事業を進められているのだろうかと、不安な思いにさせられたのであった。
> 今回の一件では、実際に不正を行ったのは三菱であり、日産がその不正に最近になって気づいて明らかになったようだが、そもそも、NMKVに50%を出資する日産に責任がまったくなかったと言えるのだろうか。合弁会社であるなら、出来上がった商品の性能について机上の数値をただ鵜うのみにするのではなく、両社の担当者が同時に立ち会い、互いに走行試験を行って確認してしかるべきである。実際、私が試乗をしてみて、性能の不十分さにすぐ気づいたのだから、この一件が明るみに出る直前まで、実際の燃費性能が数値通りでなかったことがわからなかったと述べるのは、自動車メーカーの専門家として恥ずかしい話ではないか。
> 自戒の念も込めて言えば、マスメディアが単に数値を机上で比較し、勝ち負けを論ずるのは不毛だ。そうしたマスメディアの世論への訴えかけが、燃費性能を数字の優劣で判断するような誤ったメッセージを、自動車メーカーや販売店、消費者にもたらすことになりかねない。
> 進退も取り沙汰されているが、14年に就任したばかりの相川社長はこのまま続投し、本当にいい軽自動車、いい自動車を消費者へ届けることのできる三菱自動車へ変革させることが、彼の取るべき道筋ではないかと私は考える。
御堀さんは数少ないモータージャーナリストであると思います。
本来こうあるべきですが、なぜか持て囃されるのは自称親方や清水Kだったりします。
さて本題である三菱自工行く先に関してですがまずは日刊ゲンダイの記事から
燃費不正の三菱自動車 “身売り先”に浮上する本命と大穴
正直、読むにも値しないので興味ある方は読んでいただければと思いますが、流石はゲンダイとしか言いようがなく身売り先は支那だとか、あるいはIT系だとか、三菱グループはすでに見捨てたとか並べ立てております。
無論、支那への買収も否定はしきれないところではありますが、少なくとも、重工は黙っていないと思います。
MRJ、エンジン空中停止や片エンジンなどの飛行試験を実施…三菱航空機
飛べ!国産ステルス戦闘機
三菱重工の好調支える「寄せ集め部門」の凄み
このように、三菱重工は船舶以外では比較的好調です。これに対し主要株主である三菱商事と三菱UFJはというと
三井物産・三菱商事、「初の赤字転落」の深刻度
マイナス金利、変革を加速=収益に「かなり影響」-三菱東京UFJ銀の小山田新頭取
とかなり苦戦を強いられております。また今回の事件で明確になった事実として
三菱商事主導の改革では三菱自工の再生はできなかった
という点です。益子氏は三菱商事出身で、就任以降
・ギャラン・フォルティス(ランサー)の開発中止=選択と集中という言葉でお客様を裏切り続けた
・OEM車の増加=三菱ユーザーは三菱の車が欲しいのであってOEM車が欲しいわけではない(OEMであれば製造元で買った方がディーラー網も厚い(スズキ・日産)
・相次ぐ問題
→NMKVで生産した軽自動車での不正
→RVRの開発遅れと担当部長の引責辞任
→風土改革の失敗等
技術の重工からしてみたら、商事に裏切られたと思っているのではないのでしょうか。
まず、三菱自工をつぶすかというとそれはないと思います。三菱自工を潰した場合、トヨタほどの影響はなくとも
・販売店
・下請け
・従業員
これらを含めると数千人単位の失業者を出すことになります。まぁ今の政府としてはパ◯ナを利用しパソ◯から上納金をもらえて且つ派遣社員増加になれば一億総活躍と考えているのかもしれませんが、少なくとも重工から派生した会社ですので、このまま黙って重工が見過ごすことはないかと思います。
これらを踏まえると三つのシナリオが想定できると思います:
・軽自動車部門は日産に切り売りし、自動車本体はPSAや支那企業等に売却(三菱商事案?)
・三菱自工自体を売却(三菱UFJ案?)
・三菱重工が株を買い増し(場合によっては電機などの重工寄りのグループ企業に株を買わせる)、筆頭株主になり自社運用あるいは国内メーカー(おそらくスズキ?)と提携させる
少なくとも益子氏になるまではSSTやAYC、ACD、S−AWC等の革新的な技術もありましたし、もう少し古いものだとGDIもその一つです。すでに海外メーカーとの提携(クライスラー、現代、ダイムラー、PSA、ルノー・日産との提携)で多々失敗している以上、純国内メーカーと提携するというのがある意味、落としどころだと思います。
商事や銀行は早く金にしたい=目先の利益を得たいというのが本筋でしょうが、今までいいように商事に利用され、技術は台無しにされた挙句、改革まで失敗したのですから、重工が黙って商事や銀行のシナリオにはさせないと思います。
銀行系が自動車会社のトップになってダメになったケースとしてはマツダが代表的ですし、商事会社系が主導になった場合ダメになった例も多々あります(例:スバルの欧州での地位)
特に今回の件、三菱商事=益子氏の責任はどこかのタイミングで問われるかと思います。現時点で益子氏が出てこないのが異常です。
まだどうなるかは分かりませんが、個人的には重工が一旦引き取った方が原点回帰にもつながると思います。少なくとも切り売りや全体の身売りをされない事を祈るばかりです。
Posted at 2016/04/25 20:23:27 | |
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