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2014年04月01日

最後の夢かな? 9月『シンガポールF1観戦』への道

最後の夢かな? 9月『シンガポールF1観戦』への道 〜ちょっと気儘な『ぶらり、さんぽ旅』③〜

 野郎(おとこ)って奴は、いくつになっても「サーキット」に足を踏み入れると、すぐに頭に血をのぼらせ、熱くなってしまう……そんな、まことにお目出度い存在であるらしい。

 眼下に広がるF1グランプリの舞台が、たとえ、突然の雨で目隠しされようと、こころはすでにシンガポール市街地サーキットを走りはじめていた。が、実際のレースは真夏の夜間、1600の灯光器に照らし出されて開かれる。それに、現在は取り払われている観客席やコースの両脇をかためるガードフェンスも、イメージする必要があったが、なぜだか、初めて見ているはずなのに、既視感がある。


*スタート直後のターン1とターン2のS字シケインで始まるこのレイアウトは、アデレードと全く同じ仕掛けである。



 シンガポールの中心地にある海沿いのプロムナード公園と、市街地を組み合わせた1周5キロ強のこのコースは、かつてオーストラリアGPの舞台となったアデレード市街地サーキットと同じ設計者の作品だという。

 なるほど、と頷けるコース・レイアウトだった。グランドスタンド前のスターティング・グリット。最初に試されるのはS字シケインへの飛び込み。そこを抜けてからすぐに市街地ストリートを利用したストレート加速。そして待ち受ける直角コーナーの連続。



 ここは反時計回り。アデレードとはマシンの荷重のかかり方のリズムは逆になるが、路面はフラットだし、MACAOやMONACOのような山側セクションもないので、概ね、よく似ている。

 こんな風に、走ったこともない市街地特設サーキットを、さもわかったように、講釈できるのも、45歳で年甲斐もなく富士フレッシュマンレースに挑戦したことからはじまった「ハーベスト(収穫)」ではなかろうか。つまり、アデレードも、マカオも、実際にレースの競技者として、わたしが参加してきたからこそできる、このイメージの営みを、いまは誇らしく受け止めている。

 特別に、わたしのなにかが優れていたわけではない。クルマメディアに関わって生きて行くからには、ある程度のドライビング・スキルを理解したい。単純にそれだけの動機ではじまったことなのだが、幸いにも、その「野郎のわがまま」を貫いて行ける環境を、いろんな人々にサポートしていただけたにすぎないのだが。





  たとえば……1985年11月1日~3日の3日間、オーストラリア・アデレードで開催された「F1グランプリ」の前座レースに招待された夢のような記憶。なんでも三菱が冠スポンサーとなって、当時、オーストラリアを中心に製造・販売されていた「コルディア」のワンメークレースをやるから、ぜひエントリーしてほしいという要請があった。元プロのレーシング・ドライバーとアマチュア現役の有名人が二人一組となって、ジャック・ブラバムやバーン・シュパンといった世界的な名ドライバーと、新設された市街地コースで競うというのだ。
 
 その時の日本人チームのプロ代表として招待されたのが、元いすゞのワークスでいまはモータージャーナリストで活躍中の「S・Asaoka」(註;浅岡重輝さん)と、富士フレッシュマンレースで奮闘中のクルマ雑誌の編集局長である「S・Masaoka」。「M」を削れば全く同じ名前じゃないか。

 これでは現地TV実況アナウンサーが混線してしまうのも無理ない。帰国して見せられた中継録画で、いいポジションで、コーナーを綺麗に抜けていく日本人ドライバーを絶賛している。
「ジャパンから来たジャーナリストのエス・マサオカがファンタスティックなドライビングをしているぞ!これは速い!」と。

 実はこのエピソード、「みんカラ」(2012年02月28日付けの『浅岡重輝さん、衝撃の証言』)で一度、紹介済みである。このときの詳細な記憶を、一度は纏めておきたい。なにしろ、予選9位(出走17台)からのスタートで、結構冷静にスターターの合図を待っていた。と、赤ランプが点灯した。慌ててエンジン・スイッチを切った瞬間、赤ランプが青に変わって、周りのマシンが一斉にスタート。え!?である。そのころの筑波や富士は競技長の振り下ろす旗を合図にスタートした(と、記憶しているが、実際はどうだったかな?)。迂闊にも、つい、その錯覚にはまったわけだが、よく後続車にお釜を掘られなかったものだ。それでも7位でフィニッシュしたのだから、お粗末なスタートのミスさえなければ、なんて強がった記憶がある。 



 MACAOは1987年、ミラージュで出走。その模様は「ベストモータリング」創刊第2号に収録されているが、どちらもサーキットを走りながらの「特設記者席」と解釈すれば、それなりの得心はいただけようか。
 雨があがるのと歩調を合わせて、ゴンドラも1周を終えて、静かに停止した。

 それからのわたしは、たちまち「カメラ小僧」に変身してしまう。ゴンドラに乗っている間にインプットしておいた、注目ポイントを目指して、真っ直ぐ駆け出す。この市街地F1サーキットの公道部分は別にして、ピットやパドックに用意されているゾーンには、いつでもウォーキングしながら、近づけるとわかったからだった。

 さてそこからは、実際に撮ったショットで、スッピンの市街地サーキットをご紹介した方が、いいだろう。なにしろ、5月に入ると、シンガポールは9月の「F1グランプリ」にむけて、早々とお化粧の準備に入ってしまい、素顔を見ることができるのは「いま」だけだという。それでは、ご覧あれ。 


















*これが最終コーナーにアプローチするターン22.まっすぐ行けば、海が待っている。 

 ああ、今年の9月は、何は置いても、この目で「ホンモノ」を確かめたい。ひょっとして、それが「野郎の夢」の最後かもしれない。どうかな?









ブログ一覧 | 78歳の挑戦 | 日記
Posted at 2014/04/01 01:04:19

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この記事へのコメント

2014年4月1日 5:05
おはようございます。
松山で寝慣れないベッドに急かされるように、早くも目が覚めました。

私の中でのオーストラリアGPのイメージは、今のメルボルンの公園の方が強いです。
時間が合えばよく父と観ていたのもあります。特に2005年は当時ルノーのフィジケラ選手がウィナーとなり、シューマッハ独走の時代が変わっていったのを強烈に覚えています。まさかその年に、反抗期真っ只中の私が親子でF1日本GPを生観戦するとは思いませんでしたが。

アデレードと聞くと、市街地と中嶋さんのファステストラップが思い出されます。しかしコースはあまり知りませんでした。
シンガポールに近いとなると、さぞかしスリリングで魅力的なコースでしょうね。
コメントへの返答
2014年4月1日 8:41
随分と、早い朝ですね。おはよう。

もう松山ですね。

シンガポール・フライヤー。GP当日は10倍の値段に跳ね上がっているが、それでも一度は、体験してみたい。そんな極上の世界でした。
2014年4月1日 11:24
こんにちは。
正岡さんカットからは貫禄と余裕を感じました。良い写真ですね。♪
レースは走っても数十分から一時間ぐらいですが、終わって時間が経ってもこんなにも鮮明に記憶しているのはどうしてなのでしょう。
昔先輩が富士フレッシュマンに参戦するとフジの(サーキット)病にかかり治らなくなると言っておりました。病はこの熱くなる野郎の記憶を例えたんですね。(笑)

コメントへの返答
2014年4月1日 21:59
や、こんばんは。
いろいろバタバタしていて、写真のキャプションも、お座なりで、申し訳なし。そう、サーキットの記憶は特別のものらしく、ほんと、いつまでも、なにもかもがインプットされているみたいです。
それがいいのかな。

2014年4月1日 21:22
こんばんは。正岡さんの勇姿、ビデオ映像すばらしかったです。
また、サーキットで熱くなる症状、私もです。でも公道より安全性の高いサーキットでドライビングするとまた走りたくなりますね。
同窓会まで一週間、応援しています。ブログ楽しみにしています。
コメントへの返答
2014年4月1日 22:12
あ、こんばんは。
こないだご一緒に鑑賞したアデレード前座レースものとは別に、そのときのドキュメントビデオがどこかにあるはずなんですが。
今度、探しておきます。おたのしみに。
2014年4月1日 21:53
こんばんは。岡山まで1週間切りましたね。まだバタバタしてますが、素敵な同窓会にしましょう!

18年前のオーストラリア訪問時に経由地でシンガポールを訪れましたがF1はおろかモータースポーツとは無縁の地に感じました。それが今ではナイトレース開催ですからね。今後は更に新興国に進出、アフリカでの開催も可能性ありそうですね。

アデレードといえば93年のF1最終戦を思い出します。セナが優勝、引退レースのプロストが2位、レース後の表彰台下のガレージ内で握手する2人、今でも鮮明に覚えています。
コメントへの返答
2014年4月1日 22:07
こんばんは。今晩,、これから、参加者用の名札書きをします。
みんなに参加記念にお持ち帰りいただくために。

アデレードの思い出など、今度ゆっくり、おしゃべりできるといいのですが。あ、重要用件あり。メッセージします。
2014年4月3日 16:01
ご無沙汰しております。くらんどです。

最後とはおっしゃらず、ご無理なさらない程度に「夢」を追い続けてください。

私たち世代の「夢」を追う活力です!

PS:中山での同窓会へは、参加出来ない模様です。

大井師範代とご老公との掛け合いを何かの記録として残しておきたかったのに、悔やまれます。

東京の会、もし、ありましたらその時は、必ず!
コメントへの返答
2014年4月3日 20:46
やあ、元気ですか?
岡山に来れなくても、秋にはまた関東編をやりましょうね。

でも今回も、いろいろおもしろくなりそうだよ。
2014年6月4日 19:43
はじめまして、発刊当時からベストモータリングを楽しく見させていただいた者です。
よろしくお願いします。
今回ノ記事で
私が持っているコルディアが海外でワンメークレースが行なわれていたとは、、、驚きました。
日本ではセダンのトレディアともにまったく販売の振るわなかった
失敗作のレッテルを貼られている車でした。
ですが、今改めて見ると、
コルディアは「三菱らしさ」が盛り込まれた普通に良い車だったとおもいますが、、、。笑
このような当時の写真を見させていただくと、元気な三菱!だった頃が思い出されます。
貴重な写真ありがとうございます。これからもよろしくお願いします。

コメントへの返答
2014年6月4日 23:00
オーストラリアでは主力の販売車でしたね。後年のミラージュのレース仕様車に比べると、動きを楽しむためのハンドリングに欠けていました。

でも、あの時代の三菱を語るのに欠かせない存在感、やっぱりありますね。

これからもよろしく。

スペシャルブログ 自動車評論家&著名人の本音

プロフィール

「私より一つ年上の小山正明さん(剛球で鳴った村山実と並んで精密機械と呼ばれた虎のエース)の訃報を敵地DeNAとの実況中継で知らせれた。同世代の星がまた一つ堕ちた。ゲームは森下の一発が前夜の大山弾と同じ左翼応援団席に落ちたところで勝負あり! 近本がつなぎ中野拓夢が返した後の逆転劇。」
何シテル?   04/25 12:26
1959年、講談社入社。週刊現代創刊メンバーのひとり。1974年、総合誌「月刊現代」編集長就任。1977年、当時の講談社の方針によりジョイント・ベンチャー開...
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