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正岡貞雄のブログ一覧

2015年07月27日 イイね!

『時代の寵児』SUVと紫陽花の関係

『時代の寵児』SUVと紫陽花の関係〜箱根の峠道で「クルマ創り」の情熱についてのヒントを得た!〜

 夜半までの降り続いた雨が嘘のように晴れ上がった東名高速を、ひとり、LEXUS NX300h F SPORTで西へ下っていた。4月初旬に911カレラSで新顔のCX-3と連れ立って中山サーキットへ向かって以来だから、もう100日が経っている。

7月第2週後半の3日間、御殿場の芝生付きデラックス・レストランを基地にしてAudi JapanがQ3とA1のプレス試乗会を催していて、その最終日の最終枠に駆けつけているところだった。



 ハイブリッドのSUVは初めてだ。2.5ℓ直列4気筒DOHC、152psエンジンはTOYOTAの誇る高トルクモーターのサポートを得て、200psに近いポテシャルに変身してみせる。そのせいもあってか、「F SPORT」の称号に恥じないドラマチックな加速力で、さらにアクセルを踏み込め、としきりにわたしを誘惑する。



 バンパー1枚分、SUV特有の腰高な走りっぷりは隠せない。それでも電動式の自動レバーで、好ましいシートポジションまで、瞬時に誘導してくれた。丁度の目の高さで、ウインドシールガラスに投影されるヘッドアップディスプレイを視認できる……気配りの効いたクルマ創りの印象を、さらに深めた。なにしろ、乗用車感覚のSUVを最初に手がけたのは、ハリアーをベースとしたLEXUSのRX(1997年デビュー)であり、その進化コンパクト型として投入されたのがこのNXシリーズじゃないか。

 中井PAで小休止してから、ふたたび走行レーンへ。ドライブモードは当然「+SPORT」にセットする。ステアリング、足元がすぐさま「臨戦態勢」に入る仕組みだ。

 ここから御殿場までは、ドイツのアウトバーンを想い出させる、東名の中でもお気に入りの区間である。一旦、大きなRを登りつめると、大井松田のICに向かって、左右にスウィングしながら一気に下る。晴れていれば、まず左手から正面に向かって箱根の山並みが連なり、その裾を這い上がっていくハイウェイの白い線が区切りをつける右手に、ぽっかりと富士の霊峰が浮かび上がるはずだが……。

 その日は残念ながら、重い雲が垂れ込めたままだった。悔しまぎれに、下り坂を利用して、ある程度のスピードレンジから、フットブレーキによる減速テストを試みた。「ヒューン」まず、ハイブリッド特有の回生ブレーキ音。ヘッドアップディスプレイにも「チャージ」の表示が浮き出る。こちらもそれに呼応して、右足でさらにブレーキペダルを踏み込む感じで車速を吸い取ろうと試みる。が、減速しかかっても、ダラダラ感が残ったままだ。

「う〜ん。初期のブレーキング・フィールはともかくとして、その先の大事な領域で、気持ちよく力を吸い取るように止まってくれない」



 首をひねった。ボディの剛性といい、走行フィーリングといい、デザインの見栄えといい、これならヨーロッパ系のSUV車と比べて、なんら遜色はない、と浮き浮きしていた気分に、チョイと水をさされたような「物足りなさ」は何だ‼︎?
 おそらく「ブレーキ性能」への取り組みが、ヨーロッパ系のライバル車に比べて、甘いのだろう。その辺の確認もあって、あえてLEXUSからNXを借り出したのに。ひょっとしたら、300hではなく、2.0直噴ターボエンジンを搭載した200tをチョイスすべきだったのか。

 それでも、久しぶりに真正面から試乗車をみつめようとしているおのれに、その調子だ、と声援を送りたくなったところで、御殿場IC着。目の前をシルバーの911カレラが箱根方向へ痛快に登っていく。それに追従して走ること5分たらず。目指すレストランが左側にあった。

 Audi Japan広報のもてなしぶりは洒落ていた。まず、お昼のランチをどうぞ、と見晴らしのいいレストランへ案内される。それが済んだらミーティングルームでA1とQ3のレクチャーがあり、そのあとそれぞれ、70分ずつの任意の試乗ステージが用意されていた。この枠の参加招待者は5名とか。すべてがゆったりとしている。

 受付をしていると、背後から聞き覚えのある女性の声。振り向くと妙齢のレディが。レーシングドライバー・飯田章君の実姉でCOTYの選考委員の裕子さんである。ここ4年ばかり「アウディ・ドライビング・エクスペリエンス」のインストラクターを務めているとかで、たまたま同じ試乗枠のメンバーとして、久しぶりに顔をあわせる。
「テーブルをご一緒していいですか?」
 もちろん、こちらに異存はない。いそいそと椅子を引いてさしあげた。あれはセルシオからマジェスタに乗り換え、ちょうど10,000kmに走行メーターが達する時、NAVIシートにいてくれたのが、彼女であった。この業界にデビューして間もないころで、白いカサブランカの花のよく似合う、清楚なお嬢さんライターでもあった。思いもかけず、こころの弾むランチタイム。



 そこへ、眼鏡の奥の眼差しがいつも柔らかい、顔なじみの広報部リーダーが、
「お邪魔してもいいですか?」と断りながら、テーブルにやってきた。
「今朝がたまで、御殿場から箱根はひどい雨と霧でまともに走れる状態じゃなかったから、最後の組だけラッキーですよ。あ、黒澤さんが昨日、お見えになりましたよ。厳しいけれども、まずまずの評価をいただきました」

 こちらはデザートを平らげながら、応えた。
「そうですってね。この試乗会のあと、ガンさんと御殿場のガレージで落ち合う約束になっています。先日、特別にQ5を用意して乗せていただいたので、今回のQ3と合わせて、Audiがはっきり宣言しているユーザーターゲットは30〜50歳代、それも国産車からの乗り換えを狙うぞ、という自信のほどを賞味させていただきましょうか」





 最初にピックアップしたのは、今回のモデルチェンジで10psほど出力アップした2.0TFSIエンジン(2ℓ直4DOHCインタークーラー付ターボチャージャー)とquattro駆動方式を与えられた白(これもグレイシアホワイトMSというオプションカラー)のQ3。本体価格が¥4.690.000なのだが、試乗したマシンにはS lineパッケージとか、MMIナビゲーション、BOSEサラウンドサウンドシステムなどが装着されているので¥5.930.000(消費税込み)に膨れ上がってしまい、プレミアムコンパクトSUVとはいいながら、やっぱり結構ハイレベルなお値段になる。

 ちなみにLEXUS NX300hはといえばメーカー希望本体価格が¥5.820.000,
広報車両に装着されたオプション価格が¥851.040、計667万円強となり、NX200iなら70万円ほど抑えられるから、Q3とドンピシャリの値比べができる算段だ。

 用意された試乗コースは3つ。お薦めは乙女峠の手前を右折して、長尾峠までのワインディングを楽しんだあと、有料の箱根スカイライン(片道5km=360円)を湖尻峠まで下り、そこでUターンして戻ってくる。

 もう一つ、御殿場市内を抜けて富士スピードウェイの周辺の林間周回路を攻めてくるのも悪くないプランだった。
 
 3つ目は、御殿場ICから東名高速に入り、途中の御殿場JCTから新東名に乗って、適当にUターンして来たら?というのんびりプラン。

 当方、もちろん箱根スカイラインを目指した。箱根裏街道と呼ばれるR138を乙女峠方面へ。最初の三叉路のぶつかったところで、右手の林間ワイディングへ入る。コーナーの数は数えたことがないが、長尾峠の頂きに着く手前の富士見茶屋まで、大小さまざまで80のターンがあると耳にしたことがある。



 Q3との対話をはじめた。左、山側、右は谷。1車身分がやっとだから、降りてくる対向車の気配も早めに察知しておきたいね。ガンさんの教え通りに目からの情報は、すでに過去の映像。常にクリッピング・ポイントの1秒分先に視線を定める楽しさ。

 ステアリングの裏側にセットされたパドルシフトにはもう慣れた。2、3、4、ほい3・2。そこでチョンと左足ブレーキング。ペダルの位置が丁度いい。ク、クとフロントが沈み気味になったところで、予想通りにQ3は踏ん張りながら、しなやかに次のコーナリング態勢を用意してくれる。はい、今度は右足で、アクセルON。

「なかなかだね」Q3を褒めながら、遠い日の記憶が鮮明に蘇った。
デビューしたばかりの初代ソアラ(1981年3月)のプレス試乗会も御殿場がベースで、同じように長尾峠を目指してここを走り、ソアラ用に新開発された5M-GEUツインカムエンジンの出来の良さと、それまでの国産車では味わったこともない走りとブレーキングの楽しさに、うっとりした記憶。今の時代の車からは想像もできないだろうが、新時代への切り替えとはいえ、排ガス規制で牙を抜かれ、錘(おもり)をジャラジャラ引きずりながら走らされた日本の車たち……。





 5速MTを3速にホールドしたまま、後半の登りのワインディングを走り終わり、「まるで3速オートマじゃないか!」徳大寺有恒さんや、浅岡重輝さんといった当時の売れっ子書き手とワイワイ、感想を言いあった……。あの頃は、創り手も遠慮しないで、ワイワイに加わったものだ。たとえばTOYOTAの金原淑郎さん(当時、技術部門リーダー)は、この待望のグランツーリスモにこそ4バルブ、ツインカムエンジンを開発し、搭載しなくては、とことあるごとに発言した。そして到頭、田原工場に専用の組み立てラインを作り上げ、量産に漕ぎつけたあの情熱……。

 そしてその年、発足して間もない「’81〜’82日本カー・オブ・ザ・イヤー」(第2回)グランプリに輝いたのがソアラだった。

 今回のBLOGは主題である「SUVと紫陽花の関係」にまだ届いていない。やっとその入り口にたったところだ。乙女峠ワインディング路から長尾峠を抜け、霧の中の箱根スカイラインをクルージングしながら、なぜかこの箱根路にやってきて、紫陽花の花叢を目にしていないのが気になっていた……というところで次回へバトンタッチしよう。悪しからず。
Posted at 2015/07/27 02:02:34 | コメント(1) | トラックバック(0) | 還暦+19歳の青春 | 日記
2015年07月04日 イイね!

「動画付SPECIAL版」を機に表紙を変えた日!

「動画付SPECIAL版」を機に表紙を変えた日!〜『911バイブル』に新しい生命を!PartⅡ〜

 ルマン取材から帰国する中谷明彦君のスケジュールに合わせて、ポルシェのNew car3台を、急遽、かき集めることにした。

 岡山・中山サーキットを舞台とした「第4回ベスモ同窓会」に持ち込んだポルシェ911カレラをもう一度召集し、加えて、ルマンで圧倒的なポテンシャルを披露し、新世代へのスポーツカーへのメッセージ役を果したストロングハイブリッドと同じ匂いを持つパナメーラS Eハイブリッドと、いまやSUVのジャンルで最も注目されているマカンSを指名した。



 幸い、ポルシェJAPAN広報部の好意で、すべてが揃った。そのお陰で6月19日からの6日間はそれぞれのポルシェを1台ずつ、時間差をつけての受けとりと返却作業にキリキリ舞いさせられる。そのOnly One的なしあわせ感はお分かりいただけるかな。

 ことの始まりは、『POLARISクルマ図書館』の特選企画として『永遠のMISSION “進化”するPORSDHE研究』にとりかかってみて、この際、できあがりつつあった「動画付特別版・ポルシェ911 ドライビングバイブル」の表紙の方もなんとか、もっと内容のあるかたちで目立つようにしてやりたい、と考えた。

 実際、コンテン堂との間で、テスト作業に入って、i Padにあるわたしの「マイ書棚」に「動画付特別版」を取り込んでみると、表紙を縮小してあるアイコンがチョコンと「鎮座」しているのはいいが、すでに購入済みの、動画の入っていないベーシック版との見分けがつかない。実際にDLして、動画の出来に、ひとまず安心したものの、「表紙のアイコン」だけは、至急に手を打つ必要があった。

 そこへ中谷君の帰国。早速、相談を持ちかける。

「いいですよ。21日の日曜、お昼から時間を空けますよ。ただ、ニューカーばかりでは『ドライビングバイブル』の路線にそぐわないところもあるので、ぼくの964ターボも一緒に撮ったらいいじゃないですか」

 さすが、中谷君。対応が速い。
 かくして、6月21日の「表紙差し替え」の撮影を、東京湾岸・若洲公園周辺に決定。日曜日ならトラックが走らないコースも調査済み。心配なのは、天気予報が芳しくないことだった。



 さて、撮影当日の午前9時半、カメラ担当のCMO、動画担当のMDiの両君が時間ぴったりにわがマンション駐車場に集合、マカンSとパナメーラS Eハイブリッドの2台で中谷君の待つ浅草橋へ。レーシングイエローのカレラSは2315君に預かってもらい、直接、浅草橋で合流することにしていた。

 そこからの様子はフォトストーリー風にまいろうか。
11:30 洗車と給油を済ませた中谷964ターボも、無事合流して4台のポルシェ軍団が蔵前橋を渡り、ひとまず若洲海浜公園を目指した。 

 東京ゲートブリッジ周辺での撮影に取り掛かる寸前から、残念ながら雨足が強くなる。それでもなんとか耐え抜いてくれた東京湾岸の空。


*このショットは「ベスモ同窓会」の誇る「スーパーカメラマン」のCMOさんのもの。



 午後2時、撮影終了。江東枝川のデニーズに移動して、やっと遅い昼食にありつく。中谷君を中心にミニ・オフ会がはじまった。

 撮影のすんだ翌日の朝9時47分、カメラマンを務めたCMOさんから「とりあえず一枚」という件名で「中谷964ポルシェ」の走行シーンが送られてきた。「おはようございます。(中略)中谷さんの希望もあって、表紙画像等に使用する画像はナンバーを処理してあります」というメッセージをそえて……。

 一発で心を奪われてしまう出来栄えだった。濡れた東京ゲートブリッジの路面を滑るように疾走する中谷明彦ドライブの911ポルシェ。決まった!もう一つ、中谷君を挟む新旧911を加えて、これまでの表紙の雰囲気はそのまま生かして、2カットを挿入しよう、と。



さて表紙が変わりました……はいいが、そのダウンロードについて、コンテン堂の味戸さんから、その要領について、丁寧な「指示書」が届いているので、参考にしていただきたい。なお、念のために申し添えるが、ただいま現在、動画を見られるのはiPadとiPhone、ANDROIDに限られており、WINDOWSで動画がみられるのは7月中旬からの予定。

(では改めて)表紙が変わりました。そしてビューアー目次に「【動画】~」を追加して使いやすくしました。中谷君も言っていたように、電子書籍は改訂がし易いのが特長。

すでに、【動画付特別版】をお買い上げの方は、以下の手順で差し替えできますので「再ダウンロード」をぜひお願いします。

〈コンテンツの再ダウンロード方法〉
*まずは。コンテン堂にログインしていることをご確認ください。
①ビューアーの書棚から書籍を削除
 ⅰビューアーを起動
 ⅱ書棚から「911」コンテンツを削除
  iOS   :書籍を長押しして削除
  Andoroid : メニュー内の「ゴミ箱」を選択して書籍を削除
Windows :書籍を選択して「ゴミ箱」をクリックで削除

②ConTenDoサイトからコンテンツを再ダウンロード
 ⅰConTenDoにアクセス(http//contend.jp)
iOS :ビューアー上部「雲アイコン」をタップでマイ書棚を表示
  Andoroid :ビューアー上部「Store」をタップでサイトへ遷移
  Windows :ビューアー右上のConTenDoロゴでサイトへ遷移

 ⅱログインしてマイ書棚に移動
 ⅲ「911」を再ダウンロード
 ⅳ 書棚にコンテンツを取り込み(Windowsのみ)
   
    ⅲでダウンロードしたファイルを、書棚に取り込みます。
(以前ダウンロードした同じコンテンツファイルが存在する場合があります。新しくダウンロードしたファイルを取り込みください)

   ポルシェ911ドライビングバイブル【動画付特別版】
   ~RRがスポーツドライビングの原点だ!
~ http//contend.jp/store/Polaris/Product/Detail/Code/J0010123BK0028101001/
Posted at 2015/07/04 02:26:49 | コメント(3) | トラックバック(0) | 還暦+19歳の青春 | 日記
2015年05月30日 イイね!

「私鉄沿線」の小さな駅に降り立った朝

「私鉄沿線」の小さな駅に降り立った朝〜やっぱり「140字日記」ではしゃべり足りないね〜

 しばらくBLOGの更新を怠ると、決まって朝のルーティンである「PVレポート」(ページビュー)を開いて、その前日に何人のゲストがあったのか、そしてどの項目にアクセスがあったのかを確認するのに、だんだんと腰が引けてくる。

 この半月は、頭の中では、ああだ、こうだとテーマを練りこんたり、このことは必ず記録しておこう、などと「執筆活動」はしているのだが、もう一つ、ドカーンと噴き出してくるものがない。つまり、いささか頑張りが利かなくなってきたと、自覚すべきだろう。

 そんな気分だったから、この3日ばかり、完全にサボタージュ。それでも、昨日の朝(5月29日=金曜日)は、やっぱり気になって、「PV」をオープン。と、どうだ⁉︎
 5月27日だけが日頃の4倍近く、棒グラフで突出しているではないか。なんと3000を超えるカウント。これはただごとではない。

 早速、カウントされた数字をクリックする。と、「デイリー」の数字と項目が、多いのから順に並んでいる。「汚された英雄・ガンさん」「風に消された22歳・高橋徹の光と影」「さらば 汚された英雄・元祖〈不死鳥伝説〉」とレーシングアクシデントものが並び、その次に、やっと最も新しい記事である「ポルシェ911カレラS漬け旅日記」が出てくる。

 が、驚いたのはその後だ。来訪者数はそれほどではないが、なんと290項目にわたって、万遍なく目を通されているというメッセージ。それは一体、何を意味するというだろう。

 それが、朝の7時45分のことだった。その先を見極める暇(いとま)が、この日に限って、なかった。午前8時31分、西武池袋線・富士見台駅発の「横浜・中華街行き」の東急電車(西武との相互乗り入れ)にどうしても乗車しなくてはならないスケジュールを組んでいたからだ。

 この日、ピックアップを約束しているAudiのSUV車、Q5。なんと午前10時に世田谷区尾山台のAudiオフィスまで、電車を乗り継いで、おのれの足で伺うには、ドンピシャの便がそれだった。

 通勤・通学の時間帯のピークを過ぎていたのか、練馬から地下に潜り、小竹向原で東上線・副都心線と合流し、渋谷からは急行となって、自由が丘で大井町線に乗り換えるまでずっと、座ったままだった。

 大井町線を利用するのはいつ以来だろう。九品仏(くほんぶつ)を過ぎ、その次の駅、尾山台で降りる。改札口を出ると、すぐ右手に踏切があり、左手がどうやら環八に出る道筋らしい。すっきりした駅前の街並み。振り向きざまにi phoneのカメラに写し取る。その瞬間、かつてカラオケで愛誦した野口五郎の「私鉄沿線」の歌が、ひょいと浮かんで来た。

♪ 改札口で君のこと いつも待ったものでした
  電車の中から降りて来る 君を探すのが好きでした

 どこか、情感を刺激する街の佇まい。ぼちぼちとレストランやフラワーショップがオープンする気配。古い記憶を刺激するなにかが、だらだらと大通りに向かって上がっていくこの商店街に隠されているみたいだった。



 その時の妙な気分をメモワールしたくって、140字限定の「何シテル?」欄にそれぞれの写真を添えて、ひとまずオープンにしたのが、5月29日12時46分と22時53分のそれである。

① 午前9時30分。東横線自由が丘駅で大井町線に乗り換え、二つ目の「尾山台」で降りたつ。AudiのSUV車、Q5をピックアップするために。Audiの広報車貸し出しが環八にある尾山台オフィスとなっているので、朝から頑張ってここまでやってきた。ポルシェマカンとの乗り比べ企画のスタートだ。


② ♪ 改札口で君のこと いつも待ったものでした…野口五郎の《私鉄沿線》を口ずさみたくなった「尾山台駅」。まっすぐ環八につづく並木道。古い記憶を刺激する。Audiオフィスに着いてやっぱり! ベストカー時代に足繁く通ったJAXの社屋のあったところだ。深い想いでQ5 を受け取った。


 なんとも舌足らずなのが、気になった。例えば「Audiオフィスに着いてやっぱり!」と、即座に、かつて足繁く通ったJAXの社屋のあったところと片付けているが、わたしが初めてAudi80 という外国車を、徳さんの薦めで購入したのがJAXだったし、わたしの『環八水滸伝』(未完)の重要な舞台の一つが、このJAXであった。

 建屋は全く新しく、別物になっているものの、ショールームのスペースといい、2階、3階への実務フロアーの配置といい、これがDNAと言うのだろう、なんとなく往時の姿が偲ばれてくる。裏の車置き場のスペースも……。



 正式には、JAX CAR SALES。住所は尾山台2-30-8。そしてAudi Japan 尾山台オフィスもまた同じ住所。やっぱり、である。



 そして、先刻。最終仕上げの段階に入った「ぽらりす」「CONTENDO」との協同プロジェクトの件で、MDiさんとファミレス会合を済ませて、夜の駐車場にQ5を駐めた際、あ、これがアウディからのメッセージだったか、と確実に受け止めた「炎の記憶」など、このあと、書き留めたい想いが、まことに心地よく噴き上げてくる。その辺の予告を兼ねて、ちょっとおしゃべりを楽しませていただいた次第である。



 これから、月曜日(6月1日)の午後6時まで、Q5とどう付き合うのか。まずCMO氏のカメラワークに期待し、さらに2315君にも参画してもらって、秩父の景色に似合うかどうか、持ち込んでみようか……これもNEO BEST MOTORING創刊へのテスト活動だったりして……?


*輸入車のなかでSUV攻勢の火付け役となったAudi Q5

Posted at 2015/05/30 10:09:27 | コメント(2) | トラックバック(0) | 還暦+19歳の青春 | 日記
スペシャルブログ 自動車評論家&著名人の本音

プロフィール

「『井坪』という新星がトップ面を飾っている。1-1の2回1死1.2塁で、この日プロ入り初打席。初球に手を出すと弱い当たりの3塁ゴロ。それが内野安打となって2点を奪う幸運を呼んだ。その記念球を手にした上に6回再び3塁ゴロ。それがエラーを呼び代打糸原の決勝打を招く。それがTOP面かい!」
何シテル?   08/20 11:43
1959年、講談社入社。週刊現代創刊メンバーのひとり。1974年、総合誌「月刊現代」編集長就任。1977年、当時の講談社の方針によりジョイント・ベンチャー開...
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