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2017年11月13日 イイね!

『イヤーカー選び』にアクセルON!

『イヤーカー選び』にアクセルON!〜わが「鬱」を吹き飛ばしたCX−5に6点がやれるのか⁉︎〜

 RJC(日本自動車研究者・ジャーナリスト会議)事務局から、「2018年次RJCカーオブザイヤー第一次選考会開票結果」が11月9日付けで送られてきた。

 これまで「カーオブザイヤーの季節」が来れば、できるだけ候補車の試乗記、第一次選考会の開票結果を当BLOGで紹介してきたものだ。しかし今年は、生憎とその開票日(11月1日)と「ベストモータリング復活DVD」エビス東コースサーキットのロケが重なって、RJCの方を欠席したこともあって、触れる機会を失くしていた。






 開票結果については、11月1日の夕方には、同僚会員の飯嶋洋治さん経由で把握していたが、細かい点まで電話で確かめるわけにはいかなかった。で、やっと、6ベストに選ばれて最終選考に臨むクルマたちの「正式結果」を入手したことになる。
● カーオブザイヤー 
ホンダ N−BOX 44票  1位
マツダ CX−5    43票 2位
スズキ スイフト   42票  3位
ダイハツ ミラ イース 34票  4位
トヨタ カムリ     30票  5位
トヨタ C−HR     25票  6位

● カーオブザイヤー・インポート
ボルボ V90/V90 CROSS COUNTRY 48票  1位
MINIクロスオーバー 39票  2位
アウディ Q2            28票  3位
シトロエン C3           28票  4位
アルファロメオ・ジュリア       25票 5位
プジョー3008             25票 6位





このほか表彰部門に「テクノロジーオブザイヤー」「パーソンオブザイヤー」(候補=光岡進)があり、「特別賞」として「名車レストアサービス」(初代ロードスター/クラシックボルボ)が推薦されていた。

  この第一次選考の結果を受けて、わたしたちは11月14日のツインリンクもてぎ特設試走コースで、最終吟味を試みる。そこで改めて、今度は各部門の6ベストに上位から6点、5点、4点、3点、2点、1点と配分して最終投票をすることになるが、この点数の割り振りに難儀するし、裏返せば、そこに醍醐味がある。

   2018年次。今年は厄介だ。10月25日の「第45回東京モーターショー2017プレス公開デイ」を見聞してからは、率直にいって久しぶりに深く重い「鬱」に取り憑かれていた。いくら時代の要請、世界の流れだからといって、国産自動車メーカーがあんなに腰崩れになっているとは。EVシフト、AI=人工頭脳活用が時代の要請と関わっているとはいえ、各社が「右へ倣え」をして、本来のクルマ創り、クルマへの愛に応えようとしているとは、どうしても感じ取れなかったのである。
 








 恐らく、これからクルマ創りの「主軸」はEV、AIにシフトされ、人材もその方角に強い向きが投入され、やがて本来の“クルマ創り”に情熱的に取り組む流れは、時代遅れと見向きもされなくなってしまうのではしないか。
 
 そんなモヤモヤと闘っているところで2日後の27日のCX–5試乗会。そこでの出来事を、11月3日にアップした当ブログでこう触れている。

−−−その鬱屈がCX−5に触れた途端、まるでアクセルを目一杯に踏んでやって、エンジンにこびりついたカーボンを吹き飛ばしてやった時のような開放感に変わっていく……。そんな気分でいるところへRJCの公式ホームページを担当している神谷龍彦さん(元・モーターマガジン誌編集長)がやってきて、その試乗記を描いてくれないか、と打診してきた。

 気持ちよくも引き受け、それがすでにRJCの公式ホームページにアップしているので、ご一読願えれば幸い、とリンクを貼ったが、若干、スペースの問題から省略した箇所もあるので、この際、ここに全文を紹介することにした。
 

●あえて『愚直の道』を疾走するCX-5への恋歌
 2018年次RJCカーオブザイヤーにノミネートされながら、なぜか試乗の機会に恵まれなかったマツダCX−5。渋谷ヒカリエを会場に選んで2016年12月15日に発表会を催行したが、歳末のせいか、いつもほどの吸引力はなかったという。発売開始は年明けの2月とあって、メディア側からはなんとなくピントの合わせにくい存在になっていた。ただし国内販売の方はまことに順調、8ヶ月経過ですでに4万台を超えるという。ついでながら、ディーゼルエンジン搭載が70%だとか。

 加えて、アンラッキーなアクシデントがあったりして、やっと特別仕立ての試乗会開催に漕ぎ着けたのが、なんと「第45回東京モーターショー2017プレス公開デイ」も終わった翌々日。それでもいつもの癖で、出席に備えて、手元のメモをチェックしてみると、SUVへの関心はCX−3からはじまっていた。

 2015年2月27日の深夜に記したメモより。
−−−−明日で2月が終わり、春はもう目の前。午後4時、東京タワーの真下にあるスタジオで、MAZDA CX-3のお披露目が。1.5ℓのクリーンディーゼル専用車。その中からMT6速を選び、4月6日からの岡山・中山サーキット往復のお供に指名しているこのNEWカマー。見た目だけで走りたい誘惑が沸々と!



 それが今や『時代の寵児』ともて囃されるSUV(スポーツ多目的車)に、その気になって次から次へと触れるようになるきっかけとなった。まず輸入車からSUV攻勢の火付け役、AudiのQ5に。さらに同じ心臓部を共有するポルシェのMacanと、その兄貴分であるCayenneまでも味見してしまう始末。ともかく、MACANのブレーキシステムへのこだわりなど、やっぱりポルシェそのものだった。なるほど、と納得した。ポルシェのスポーツカーは日常性に欠けるとしても、そのポルシェならではのクルマ創りをSUV車に活かしたところに、新しいロマンを感じてしまった。ひところは青息吐息だった経営も見事に体力を回復させ、今では本道のスポーツカー部門も、再び疾走中と聞く。

 さて、試乗基地に指定されたマツダR&Dセンター横浜。パーキングエリアは広場を中心にして外側に回廊がめぐらされていて、その1枠ごとに3種類6台のCX−5が待機していた。まるで出走前の競馬のゲート枠を連想させて、騎手たちのハートにも火が点く仕組みか。

 与えられた試乗時間は、60分が2回。まず2.5ℓ、ガソリンエンジンを搭載した「25S Lパケージ」を選ぶ。CX−5の売りの一つであるボディカラーは、残念ながら新色の「ソウルレッドクリスタルメタリック」ではなく、「機械の持つ精緻な美しさの追求」をテーマにしたという「マシーングレープレミアムメタリック」だったが、それが妙に創り込んだ落ち着きをイメージさせる。悪くない。
 ここで一つ、企んでしまった。2.0ℓ、ガソリンエンジン搭載のCX−5をピックアップしたRJCのご同輩に、試乗コースの折り返し地点である大黒パーキングエリアまでランデブーランして、そこで試乗車を取り替えないか、という虫のいい提案である。話は即座にまとまって、こちらはひとまず2.5ℓ、マシーングレーのCX-5に乗り込み、やや腰高なシートポジションを気にしながら、ドアを引き寄せると「パン」と小気味良い閉まり音が返ってきた。キレがいい。あ、これは開発陣がレクチャーしてくれた「車室内の静粛性」もトコトン追求し、対策を練り上げた成果の一つだろう。
 
 試乗コースは、まず一般道で横浜・みなとみらい地区を目指し、臨港パークにある旧マリノス練習場の外周を反時計回りに1周したあと、みなとみらいランプから首都高速神奈川1号横羽線を南下、本牧の手前で首都高湾岸線に乗り換えると東京湾に浮かぶ大黒パーキングに降り立つ。その際の大きな右回りループが曲者なのだ。大黒パーキングからは首都高速をとって返す感じで一気に子安ランプまで戻る。スタート地点のマツダR&Dは一般道で目の前にある。



 打ち合わせ通りに「ソウルレッドクリスタルメタリック」を晴れやかに纏った2.0ℓのCX−5が先導する。CX−3の時は、車台に上物のボデイが乗せられているような後ろ姿が妙に気にかかったが、今度のCX-5はリヤのバンパー部分を極力細めていて、なんともバランスのいい後ろ姿で、秋の陽を受けて、艶やかに輝いていた。アクセルをONした時の、前にもたれかかるような下品な動きは一切ない。高速道路に入ってからの疾走姿勢。いささかも揺れのないドライバーの目線や首の位置。創り手たちがこだわってきたポイントの一つ一つが伝わって来るのはなぜだろう。まるで隣の助手席に開発者が座っていて、己れの想いこちらに話しかけてくるような至福の時間。……どんなに愚直と言われようと、マツダは「走る歓び」の進化を目指して、ドライバーの“走る歓び”はもとより、同乗者の“歓び”を共有できるよう、全員が愛着を持って取り組んできました、まっすぐに……。



 なんとも羨ましい「モノ創り」集団が精魂こめて送り出してくれたCX−5。この後、2.2ℓのクリーンディーゼルエンジン、DOHC4気筒直噴ターボ車も試乗したが、なるほど300万円前後の価格でここまで鍛え上げたSUVなら、三重丸を差しあげよう。そう肚を決めたが、後悔はしないはずだ。
     *       *      *
 つまり、それがわたしの『2018年次 イヤーカー選び』へのアクセルONとなった。そして早速、『140日記=何シテル?』に、こう書き込む。

−−−11月13日(月)の午後4時、飯嶋洋治さんをいつもの待ち合わせポイントでピックアップして、ツインリンクもてぎHOTELへ。RJCカーオブザイヤー最終選考前夜の懇親パーティ出席のため。今回はプログレで向かう。日産、スバルの両社が例の不正検査問題でエントリーを辞退。国産車部門はN-BOX,CX−5、スイフトが横一線。さて?

 改めて、1台、1台、最終投票のために「ツインリンクもてぎ」に特設されたコースで吟味できる。あれだけラブコールを送ったCX−5だって「6点」を献上するとは限らない。真っ白な心で臨むのが、このステージまでやってきたクルマたちへの礼儀ではないだろうか。
Posted at 2017/11/13 01:21:25 | コメント(2) | トラックバック(0) | 還暦+青春の21歳 | 日記
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何シテル?   08/06 09:17
1959年、講談社入社。週刊現代創刊メンバーのひとり。1974年、総合誌「月刊現代」編集長就任。1977年、当時の講談社の方針によりジョイント・ベンチャー開...
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