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イイね!
2016年04月30日

もう次のことかい

もう次のことかい 今回のBMW X1のオイル交換に当たって、オイルの入手に苦労した話は別の場所に書きました。

まぁ、BMWのLL01、LL04のアプルーバルを取ったオイルなんて世の中にはたくさんあるので、実際には入手に苦労することは無いと思うんですけど、たまたまトタルにこだわってしまったのが裏目に出ましたね(苦笑)



で、その時に思ったんです。

粘度が同じなら、
次はプジョーシトロエン用のオイルでも良いんじゃネ?
だって、これならシトロエン屋さんで量り売りしてもらえるし♪



そもそも自動車なんて、環境の整った場所で乗られるとは限らないわけで、
アプルーバルと言ったところで、『じゃぁそのオイルが手に入らないときは乗るなってことか?』というのは常に付いて回る疑問なわけです。

で、今まで乗ったクルマでも、ヴォルツは鉱物油を普通に受け付けてくれるトヨタエンジンでしたから『何でも来い!』でした。
シトロエンのDS4、C5のBMWターボエンジンは、ヨーロピアンだけあってアプルーバルオイルも存在しましたし、アプルーバルじゃなくても最低でも合成油を入れるのが望ましいようです。

そんなわけあるかい!と思って、好き勝手にオイル交換をしていたら
過去にはこんなオイルを入れてみたらこんな作業が発生したこともあったので、どんなオイルでも良いってわけじゃないのは間違いないです。(苦笑)



で、プジョーシトロエン用のアプルーバル取得のオイル「TOTAL QUARTZ INEO ECS 5W30」と、ドイツ車各社のアプルーバル取得のオイル「TOTAL QUARTZ INEO LONGLIFE 5W30」にはどのくらい違いがあるのかを考察してみました。

今すぐにオイル交換するわけじゃないのですが、個人的なメモとして書いておきます。




まずは、粘度。
これは同じです。


次はACEA規格。
プジョーシトロエン用はC2
ドイツ車用はC3

じゃぁC2とC3は何が違うのかっていうと
その前にACEA規格のお勉強。

ACEAは「欧州自動車工業会」のことで、エンジンオイルの規格だけではなく、公式サイトを見るとヨーロッパでの登録台数を発表したりもしています。
関係する自動車メーカーはこんな感じです。




で、ACEAのオイル規格にはA、B、C、Eの4種類があって
A  ガソリンエンジン用
B  軽負荷ディーゼルエンジン用
C  ローサップス対応(ガソリン・ディーゼル両方)
E  高負荷ディーゼルエンジン用
それぞれに要求仕様があるという違いになっています。
おなじみのSNとかSMとかのAPI規格、GF-5みたいなILSAC規格とはまた違うモノです。


今回はCだけの問題なので、A、B、Eは各自でお勉強してください。(笑)

この規格の要求仕様は、ACEAの公式サイト内にあります

ちなみに関連情報として、ユーロ1からユーロ6の要求仕様世界のエリア別の燃料についての資料もあります。
マニアの方は一度はこれらの原資料にも目を通してみると面白いと思います。





さて、本題のC2とC3の違いについてです。
ウィキペディアだとこう書いてあるわけです。

C2 低摩擦、低粘度の省燃費エンジン油 (リン:0.09 mass%以下、硫黄0.3以下、硫酸灰分:0.8 mass%以下)
C3 通常の粘度グレードの省燃費エンジン油 (リン:0.07~0.09 mass%、硫黄0.3以下、硫酸灰分:0.8 mass%以下)


Cカテゴリのほかとの大きな違いは、ローサップス対応ですが、この性能はほぼ同じなんですね。

でも、規格が違う以上は決定的な違いがあるはず。
そこで、原資料に当たる必要が出てくるのです。

原資料でもC2とC3とで、ローサップスに関する記述はほとんど同じなんですが

C2には
designed to be capable of using low friction, low viscosity oils with a minimum HTHS viscosity of 2.9mPa.s.

C3には
with a minimum HTHS viscosity of 3.5mPa.s.

と書いてあって、ちゃんと違いがあるんですね。
(ウィキではどうしてこの違いがスルーされているんだろう?)


じゃぁ、minimum HTHS viscosityの違いって何だ?っていうと、
最低高温高せん断粘度の違いなんです。
平たく言うと過酷な状況下で、熱ダレしない性能とでもいうのでしょうか。
で、ぶっちゃけ数字が大きいほど高負荷に負けないオイルです。

ただ、数字が大きくなると抵抗が増えて燃費の悪化につながります。


熱ダレはサーキット走行をして油温120℃超えとかそういう世界になって初めて気にするもので、一般道路を走っている限り高速道路でちょっとくらいスピード違反をしても熱ダレなんかしません。

C2の2.9という数値は、決して低いものではなくて、省燃費命の*W-20のオイルのミニマムHTHSは2.6ということになっているようです。
(このあたりの論文を読むとすごいことになってますね)

ヨーロッパ車は0W-20なんかは使いませんから、事実上0W-30が一番柔らかいオイルです。

上の方に貼ったように、0W-30でもC2を取れているので、ミニマムHTHSは2.9を確保しているのでしょう。


じゃぁC3規格はどうして必要なのかっていうと、ここで出てくるのがロングライフ性能なんですよね。
高温せん断へのマージンが大きいということは、イコール、ロングライフにつながると。
ドイツ車が目指すロングライフは、当然テストもしているはずですが、よりロングライフに有利なためにC3規格に乗っているというところではないかと推測します。


だらだらと書きましたけど、結論としては

次のオイル交換では
BMWアプルーバル無しの
C2オイルでも大丈夫。
ローサップスに関する仕様は問題なし。
ただし、ロングライフとか訳の分からないことは言わず
長くても1万キロ、できれば5000キロ前後で交換


ってところでしょうかね。





ブログ一覧 | オイル関連 | 日記
Posted at 2016/04/30 00:45:09

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この記事へのコメント

2016年4月30日 8:29
なるほど。

サーキット走行のような高熱になる場面がなく
5000km程度で交換していけば
C2規格でも問題ないというわけですね♪

とすれば、僕の5008も安心?してC2規格を満たしている
純正オイル以外を入れられますね♪
コメントへの返答
2016年4月30日 10:14
>安心?してC2規格を満たしている
純正オイル以外を入れられますね♪

ARANさんの5008は、私が乗っていたDS4とC5と同じエンジンですよね?
もし社外オイルを入れるのであれば、ぜひ私のDS4とC5のパーツレビューを参考にしてください。

「ACEAの規格なんか知ったこっちゃねぇ」というオイルがたくさん出てきます。
でも、それで壊れることは無いと思いますよ(爆)
2016年4月30日 10:38
はじめまして。しろきち11と申します。
クルマに関するいろんなこと、特にオイル関係すごく参考になります。
今まで国産車に乗っているときは、時々自分でオイル交換してましたので、初輸入車でプジョー308SWに乗りはじめたので、オイルをどうしようか思案中です。
また、おじゃまします。
コメントへの返答
2016年4月30日 10:46
コメントありがとうございます。

しろきち11さんのは、BMWの1.6DOHCCターボ車ではないんですよね?

だとすると、あんまり具体的なことは言えないかもしれないんですけど、大原則は「ある程度以上のレベルのオイルなら、非純正でも壊れたりはしない」と思っています。

本文にリンクしたように、シトロエンC5に部分合成油を入れて、フィーリングの悪さに嫌になって、オイルパンを外して全部洗ってもらったなんてこともありましたけど、そこまでやるのはバカだけで、エンジンが壊れたりはしないはずです。

いろんなオイルを楽しんでください。
2016年4月30日 23:20
↑しろきち11さん

NEW308はPSAグループが開発したエンジン
ですので、1.6L系と同列には語れないと
思います。

代車で何度かNEW308借りていますが、排気量
が少ない分エンジンの負担も大きいのか
オイルの汚れが早い感じです。
劣化が進んで来ると、始動直後にラッシュ
アジャスタから打音が出ますので、目安に
なるかとおもいます(概ね5000km)。

保証の絡みもあるので保証期間中は
ディーラーで交換するのをお勧めします。



コメントへの返答
2016年5月1日 22:32
308やC4クラスを1.2リッターターボで動かすというのは、日本で「軽自動車は普通車よりもエンジンが過酷な仕事をしている」と言われるのに近いものがあるかもしれませんね。
BMWでも最近は3気筒小型エンジンを導入しましたが、それでも1.5リッターーですから、1.2はかなり無理してるように思います

そう考えると、エンジンオイルもロングドレインとか言ってる場合じゃないような気がします。

>保証期間中はディーラーで交換するのをお勧めします。

このあたりは、お店のノリとかお付き合い度合いとかにもよるかもしれません。

私は、保証期間中にも関わらず、「変なオイル入れちゃって気持ち悪いので、オイルパン洗って」とか言える関係なので、やりたい放題でした。(笑)
(もちろん、工賃は払いますけど)
2016年5月1日 5:03
初コメント失礼します。いきなりで差し出がましいようですが、参考までに。

TOTALに拘るのでしたら、「elf EVOLUTION FULL-TECH LLX 5W-30」というオイルがあります。
性状からしてほぼ間違いなくINEO Long Lifeと中身同じです(もちろんC3でLL-04認証)。

これですと量販店で扱っているところも多いですし、ネットだと5千円強で買えます(ただし4L缶ですが)。

ご存知でしたらごめんなさい。
コメントへの返答
2016年5月1日 22:37
コメントありがとうございます。

トタルとエルフが系列関係になったのは知っていましたが、ご紹介のオイルはノーチェックでした。
この1年半ほどはDIYのオイル交換から遠ざかっていたので、量販店やホムセンのパトロールもしていなかったので…

みんカラのレビューを見ても評判イイみたいですね。
昔のようにオイル交換はDIYがデフォという状況だったら、一度使ってみたいオイルです。

トタルの場合には、5W-30も5W-40(今は廃番)も日本製の4リットル缶はイマイチだったのですが、その前例を覆してくれるのか、という部分にも興味があります。

どうもありがとうございました。
2016年5月2日 7:43
ご無沙汰してます。

私は数回純正以外を入れ後、純正のINEO ECS(ネットで探して)を入れたらえらくスムーズに感じました。
また、このオイルがテンロクターボのインテークバルブ汚れへの対応もあると聞いていたので、今は純正でいこうかと思っています。

でも、初期のスムーズさを指標にするとそんなに耐久性あるようには思いませんが(笑)
コメントへの返答
2016年5月2日 8:24
どうもです。

>テンロクターボのインテークバルブ汚れへの対応もあると聞いていたので

これは知らなかったです。
本当にそういう効果があるなら、ちゃんとアナウンスすればいいのにと思います。
それをしないから、どの程度の違いがあるのかはブラックボックスのように思われてしまうのにねぇ。

>初期のスムーズさを指標にするとそんなに耐久性あるようには思いませんが(笑)

ほとんどのエンジンオイルが気持ち良さは最初の2000kmくらいまでじゃないでしょうか(笑)
2016年5月2日 8:30
純正オイルのバルブの洗浄能力のことを書いてから何からか知ったのかを考えていました。
多分これからです。

http://www.3-3959.com/s/ga01.htm

ここに、
”GDIの専用油を石油会社I社に依頼し開発しなくてはならなくなり極秘に開発を進めたことからでもこの重要性がお判りになると思います。”

GDIとありますから、三菱のことかもしれませんね。(笑)

でも、Totalにも洗浄力があるって見たような。
コメントへの返答
2016年5月2日 8:43
洗浄系添加剤は、燃料系もオイル用もかつては色々使いましたが、今は使っていません。
リンク先の添加剤にあるような効果が最初からエンジンオイルにあるならそれはそれでいいことだと思います。

ただ、こういうのって自分で検証できないのが歯がゆいですよね。

プロフィール

「@susp2 お怪我は大丈夫ですか?ケガが無ければ切り替えて新車のことだけ考えましょう(笑)」
何シテル?   02/15 17:47
愛知県北部在住です。 “部品取り”も入れると過去に13台のシトロエンを買った熱狂的シトロエニストですが、なぜか今はBMWがメインカーです。 ****...

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