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2013年09月19日

『ベスモ四十七士』への夢

『ベスモ四十七士』への夢 ~やむなく欠席する『ファミリー』の無念を受け止めて~

「赤穂義士」とも「赤穂浪士」とも呼ばれる武士集団が、主君の刃傷事件から取り潰しになったお家を再興する夢も断たれたのちも、雌伏2年、大石内蔵助というリーダーの指揮のもと、怨敵の高官の首級を挙げる江戸時代の物語をご存知だろう。歌舞伎や映画で『忠臣蔵』というタイトルで親しまれてきた元禄14年(1701)1月から15年12月にかけての事件を題材としたドラマであった。



 その討ち入りに名を連ねたもの、47人。それをわたしたちの世代までは「四十七士」と呼び親しんできたが、今回の『ベスモ同窓会in東京』の参加者一覧のカウンターが、一人、また一人と上がってくれる度に、不謹慎にも、あ、47人になってくれれば、「ベスモ四十七士」の勢揃いができるぞ、なんてはしゃいでしまった。

 締め切り日を、準備をする都合もあって1ヶ月前に設定したため、あと2日ほどで、申し込み期限は終了となる。で、現在(10月18日午後11時)は、30人のメンバーが登録してくれている。それに、ガンさん、中谷君、コボちゃん、北畠主税カメラマン、田部君、本田俊也編集長に、こちら側のスタッフを加えると10名は埋まってしまう。すると、現在、40名ということになる。お、これは、控えめに勘定しても「四十七士」も夢じゃない、と想いがたどり着いたところで、ハッと気づいたことがある。

 赤穂浪士たちが、お互いに手を携えて主君の怨みをはらすことを誓い合って、極秘の連判状にその名を記したものは、当初、70名と伝えられた。それが様々な事情で一人消え、二人欠けして、二年後の討ち入りで、実際に力を発揮できたのは47名だったという。後年の作家は、どちらかというと、晴れやかに怨敵・吉良上野介の首級を挙げて、列を組んで亡君の墓前まで、デモ隊よろしく、市中を行進して行った四十七士より、事情があって当日の襲撃隊から脱けざるをえなかった男の無念や、ちょっとした歯車の狂いから、仲間を裏切って脱落して行った男の不憫さに、創作の意欲を、そそられたようだ。


*「Hawk Yama」さんの「べスモ」専用の本棚。最初に買った1989年9月号から終刊まで欠かさず揃えているという。


*べスモ同窓会の「Sマーク」。走行会の時は何は措いても駆けつけてくれる約束だ

 今回の『同窓会』を、福島での「走行会」から「懐かしの名シーン上映会」に切り替えてでも、この10月に挙行しようと、わたしに決意させたきっかけは、現在、アメリカ南部のサン・アンジェロで、GYタイヤの「官能評価テスト」のチーフとして活躍をつづけている「Hawk Yama」さんから、7月の終わりごろに、こんなメッセージがはいったからだった。ちなみに、彼には「同窓会」でのスタッフ印である「Sマーク」を預けている。

――10月の同窓会はどうなりましたか、帰国のスケジュールを抑えたいので、早めに連絡をお願いできますか。

「Hawk Yama」さんについては、すでに当BLOGの「黄金の日々」という「みんカラ」友達との交流を題材にしたカテゴリーで登場済み。したがって、すでにそのプロフィールをご存じの向きもあるだろうから、詳しくはこちらをご覧いただきたい。
 
ともかく、「Hawk Yama」さんのアメリカからの催促に慌てた。そうだ、10月に何かを催すんだったら、少なくとも3か月前には、スケジュールをはっきりさせておかなくては。同じ「Sマーク」の萩の波田教官にしても、早めに日程を知らせなくては。

 その頃、心臓を支える冠動脈の「大補修」のあとの反動から、ひどく体調が悪く、片道100㎞以上の移動は差し控えなくてはならなくなった。そこでガンさんとも相談の上、福島での「走行会」つきのイベントは中止し、今回のスタイルに切り替える決断をしたわけである。その結果、「Hawk Yama」さんも無理に仕事を調整してまで帰国することは断念し、代わりに彼なりの想いをこめた「イチオシメッセージ」を送ってきた。

――私の一票は89年10月号の「F3000、F3、ミラージュ、ゴルフ・・SUGOの熱い1日」です。局長を含む殆どのBMメンバーがレースに出ており、ガンさんもVWポカールレースでいぶし銀の走りを見せてくれています。そして中谷さんのF3000での熱い追い上げ。まだキャスターで無い頃のコボちゃんもでてきますし同窓会にもふさわしいのでは、と。







走行ビデオで言えばやはりガンさんの964ターボでのニュル走行が一番好きです。初代NSX-R、S2000プロトも好きですが、進入でオーバーの強い964ターボをうまく荷重コントロールしているガンさんの走行には惚れ惚れします。

 この「イチオシ」コメントの内容は、意外だった。それというのも彼は1989年9月号のロードスター特集に惹かれて、ベスモと出会い、1991年4月号の「清水和夫の実戦ドラテクノロジー 松竹梅のレベル分け」の企画に参加出場、竹の下の烙印を押される。それがきっかけで彼自身の人生が大きく変わり、ついには渡米してGYタイヤでテストドライバーに転身したのだから、「イチオシ」はてっきり……。

 出席できないから、せめて自分の「イチオシ」の声を届けたい。それも出席者が揃って観賞するのにピッタリな号を指名しておこう……「Hawk Yama」さんの無念の想いを押し殺した声が、わたしには聴こえる。

 9月17日の「何シテル?」で紹介した「タテツネGT」さんのベスモと関わってきた「クルマの青春」は、何度読んでも新しい共感を引き出してくれるものだった。出席できない彼もまた、すでに「ベスモ四十七士」のひとりであった。

 そしてこの項を書き上げる直前に、第1回「同窓会in岡山」の読者代表としてサポートしてくれた波田教官から「イチオシのメッセージ」が届いた。波田教官もまた、10月20日が、彼の関わる県の検定試験の日と重なってきたため、今回は上京できない。その無念を押し殺してのメッセージであった。


*左がもう一人の「Sマーク」のカリスマ教官。右は「FRマニア」君。教官のレッスンを2度受講。

――10月20日の「同窓会」は締め切りが近づくにつれ徐々に増えてきましたね。
我々世代は早め早めに行動する癖がありますが、最近の教習生を見てもぎりぎりまで待つのが最近の傾向であるように思います。
だから私もぎりぎりの駆け込み参加があると信じています。
私の一押しは、いまいち記憶が曖昧なのですがセナがN1シビックを鈴鹿で走らせた映像があるように思えるのですがどうも探し出せません。(セナ足はここからでは……)あればこれもベスモだから出来たベスモならではの企画だと思っています。
実は当時、大井(貴之)さんが私にと、その時にセナに直に書いてもらったサイン入り昭和シェルのジャンパーを頂きました。
それからすぐにセナが他界。大事にしなければとクリーニングに出したところ……サインが消えてしまいました……。(涙マーク)と言う切ない思い出もこの時だったと思います。

あれから久々に89年セナビデオとNSXタイプSがデビューしたビデオスペシャルを、当時を思い出しながら、あえて子供部屋にまだあったブラウン管TVで観ました。
スイスに持ち込んだNSXタイプSとスイスの景色、ガンさんのインプレッションも熱が入っていて名インプレだったと感じました。

「ベスモ四十七士」への夢、きっと叶うはず。期して待つ2日間が楽しみである。
ブログ一覧 | ベストモータリング同窓会 | 日記
Posted at 2013/09/19 00:55:03

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この記事へのコメント

2013年9月19日 16:43
セナのビデオありますよわーい(嬉しい顔)確かにアクセルを小刻みに踏んでいました。革靴か何かじゃなかったかなあ!?今日は中学生が職場体験で3人来ましたが今年も車に興味ある学生0でした…毎年いないんですよね涙淋しいものです…
コメントへの返答
2013年9月19日 17:21
セナのそれです。革靴のままで、小刻みに、路面との対話を楽しんでいました。恐縮ですが、そのベストモータリングの月号を教えてください。
よろしく。
2013年9月19日 17:42
有難うございます局長!。先日は「イチオシの一本」に関し、主旨にそぐわぬ、いささか的外れな長文を書き込んでしまい大変失礼いたしました。ワタシは常連メンバーの皆様に比べましたら、まだまだベスモの事やレース、クルマの経験・知識など到底及びもしませんが、『クルマを好きであり続ける事』が自然に出来る事には自負があります。この度、練馬遠征がどうしても叶わぬ事は大変悔しいですが、「四十七士」の皆様と、ミッションコンプリートされますよう?九州の片田舎から念を送り続けております!。悔しさのあまり、ワタシの生霊が会場へ向かうかもしれません・・・(笑)。
コメントへの返答
2013年9月19日 23:52
こんばんは。先日、滅多に見ることのないBSの旅番組で偶然、原田龍二が「路線バスの旅」で湯平でくつろいでいるシーンを見ました。石畳の坂道。軒をくっつけ合って生きている、古い温泉宿。行きたいな、と。それも、あなたの念かな。

今回は残念ですが、いつか、きっと、ですよね。
2013年9月19日 18:40
「ベスモ47士」、引き締まる表現ですね!
同郷のHawk Yamaさん、ドライビングの師である波田さんとお会い出来ないのが残念です。しかし、「イチオシ」の号に熱い思いと当日参加される御三方に対する御配慮が感じられます。少なからず「47士」に含まれているのが恥ずかしいです(笑)。

当日もレイトンカラーとラコステレッドを引き連れてゆくのでよろしくお願いします。

波田さんのセナの件、全く自信がないですがNSX-Rの事でしょうか。
確か本当は1993年2月号の中嶋悟さんのNSX-Rの疾走の際にセナの映像が使われる予定だったらしいです。しかし、セナの著作権側の問題から当時公開出来ずベスモでは2004年10月号まで御蔵入りされたと耳にしております。

N1シビックに関しては残念ながら存じ上げません。ベルガーが日本GPを制した翌日に「左足ブレーキ」をN1シビックで披露した1992年1月号なら所持しています。
コメントへの返答
2013年9月19日 23:59
これだけ、セナ足に映像を見たという人がいる以上、それがベスモであるはずですが、それももう一つ、はっきりしないのです。
ぼくらは確かに、革靴のセナのアクセル操作の妙を見ましたが、それは実際にはベスモには掲載しなかったはずです。セナ財団とはかなり濃い交渉をしたのですが。
これはもう一度、その頃のことを洗ってみる必要があるね。
2013年9月19日 22:15
こんばんは。「ベスモ四十七士」。うんうん、シックリきますね!同じ釜の飯(お弁当)で食し、士気も高まりますし!

セナがNSXを駆り鈴鹿を革靴(確か茶色)で攻めたシーン、映像として鮮明に覚えています。しかも「セナ足」披露していましたね。実はあの「セナ足」は積極的に荷重変化を作る為の動作という事をkirihataさん(FRマニアさん経由)から教わりました。この「セナ足」の考察、同じ事をガンさんも言われていたようで、改めてkirihataさんのポテンシャルの高さに脱帽です。次回の「ベスモ同窓会」には彼も参画頂くよう今からネゴしておきます!
コメントへの返答
2013年9月20日 0:03
こんばんは。
そうなんです。記憶は鮮明にあるのですが、恐らくそれは、フジTVの『F!番組』にベスモで撮ったものを特別に提供しているので、それではないでしょうか。

KIRIHATAさんの件、頑張ってください。
2013年9月20日 0:20
波田教官さんのお話、また皆さんのお話を統合するに、FRマニアさんの仰る92年1月号のベルガーがEG型N1シビックをドライブしているのと、93年2月号でのNSX-Rでの中嶋・セナのドライブの号が混同してしまっているのでは?と考察致しました。

2004年8月号から3か月間に渡り、200号記念として過去の映像を振り返るベスモ名・珍場面特集なる企画があり、その最終となる2004年10月号にて、92年1月号でのN1シビックを操るベルガーと93年2月号で幻となったセナのNSX-Rドライブ映像(革靴でセナ足)が初解禁で、同じこの号に収録されています。セナの場合は西コースでしたが、ともに鈴鹿でのドライブでした。

恐らくセナがシビックをドライブしていた映像は歴代ベスモではなかったはず…蛇足ですが、89年1月号(2号目)で、ネルソン・ピケが豪雨の鈴鹿でEF型のN1シビックをドライブする模様があった記憶はあります。


四十七士…いいですね。微力ながら、私も自分のページにて、お声掛けに協力させて頂きます。
コメントへの返答
2013年9月20日 0:26
いやあ、ありがとう。みんな、混乱していて(僕を含めて),これでスッキリします。
それでカズマさんは、それぞれの該当号をお持ちですか。特に、2004年10月号。あれば、今度の会にお持ちいただきたい。よろしくお願いします。
2013年9月20日 10:34
局長、そこまで考えていた訳ではありませんが(笑)やはり同窓会という趣旨を考えると、キャスターのエピソードが出て来やすいエピソードがいいのではないか?と思いました。

エピソード中で大井さんが「ガンさん49歳でこれは大したもの」なんて事を言っていますが、自分がその年からそう遠くない事を考えると月日の流れを感じずにはいられません(^^;

清水さんの松竹梅は波田さんがもし参加されるのであったらいい素材だったと思います。私は最後に5秒ほどインタビューで出てくるのみですので(笑)その後、竹クラスの特訓にお声をかけてもらいましたが、仕事の都合が付かず涙を飲みました。。。更にご老公に挑戦「間瀬の回」にも参加する予定が、撮影日変更の為出られなくなり、結局BM参加は松竹梅初回のみと、何だかついてなかったですね。。。その分、次回の中山は何としても駆けつける所存です!
コメントへの返答
2013年9月20日 10:50
いやいや、ご謙遜を。

来年はガンさんチームがスーパーGTに参戦することを前提に、4月、岡山国際第1戦の次の日、中山サーキット、ということになりますね。
その時は「われらが《まほろば》で、たっぷり走り込みましょう!

それまでに、体調を整えて。
2013年9月20日 15:17
正岡様

先ほどはベスモ同窓会メンバーに承認頂きありがとうございました。
10月のベスモ同窓会の参加申し込み方法が分からないため本コメント欄にて参加申し込み致します。
勝手が分からず申し訳ありません。直前の申し込みになりますが宜しくお願い致します。

ベスモは92年から略毎号兄弟で購入し楽しんでいました。最終号のDVDにXaCarとレクサスのイベントで土屋さんにサインしてもらい家宝にしています。
コメントへの返答
2013年9月20日 16:19
了解しました。いま、あなたの「メッセージ」欄にこちらからの連絡事項を送りましたので、よろしく。


スペシャルブログ 自動車評論家&著名人の本音

プロフィール

「『井坪』という新星がトップ面を飾っている。1-1の2回1死1.2塁で、この日プロ入り初打席。初球に手を出すと弱い当たりの3塁ゴロ。それが内野安打となって2点を奪う幸運を呼んだ。その記念球を手にした上に6回再び3塁ゴロ。それがエラーを呼び代打糸原の決勝打を招く。それがTOP面かい!」
何シテル?   08/20 11:43
1959年、講談社入社。週刊現代創刊メンバーのひとり。1974年、総合誌「月刊現代」編集長就任。1977年、当時の講談社の方針によりジョイント・ベンチャー開...
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